くっすん見聞録!

いつの間にか冬になっておりました

プロレス

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館内に入って驚いた。普通,リングは中央に設置され,四方から観戦する。しかし…
固定観念にとらわれた,わしの常識を覆す光景が,そこにはあった。

何と,リングはアリーナの下方に寄せて設置され,椅子はリング左右と下方のみに設置されていた。観客数(の少なさ)に対応する,このフレキシブルな奇襲策に,わしはいたく感心するとともに,WJの直面する経営状態が心をよぎった。

当日の長州の相手は,誰だったのか。今はもう覚えていない。
ただ,黄色のパンツをはいた健介は,確かに光っていた。
大矢もいた。意外にも,結構存在感があった。
後は,聞いたこともない「海援隊道場」との試合が前座だった。

前座とメインクラスの試合の落差が大きい。ここが,メジャーとの違いか。

寒い中,出待ちをしていると,度の強い眼鏡をかけた大森が出てきた。真面目そうな人である。何の愛想もなくバスに乗る。この素朴さというか率直さのようなものが,高山とのギャップだろう。

そして,まもなくWJは終焉を迎えた。もう,我が町で長州を見ることもないであろう。あっけない別れとなった。

始めこそ期待の大きかったWJ。結成ニュースに,長州ファンのわしとしても,大いに盛り上がった。
天龍,谷津,健想に大森,健介。おっと越中もいた。

しかし,無常の世である。あっという間に斜陽を迎えたWJが,我が町にやってきた。

当日,本当に試合はあるのか。そんな不安とともに,プロレス仲間の浜浦(仮名。かぶれないデストロイヤーのマスクを買った人。),大島(仮名。この人とも,以前から,ずいぶん一緒に観戦した。)に加え,初めて小学生(当時)の息子を連れて行った。

この息子には,PSソフトのキングオブコロシアム赤盤・緑盤を買ってやり,ちゃんと事前教育を施してある。

早速会場入り。ふと振り返ると,入口周辺には,ダークスーツに身を固めた屈強な民間任侠団体構成員様とおぼしきお方が,ガードを固めてある。会場のセキュリティーに問題はないようだ。恐れと安堵が入り交じる,複雑な心理状態である。

【続く】

芸歴の長いレスラーである。様々な団体で,ヒールキャラを演ずることのできる貴重な存在だ。
一度,キャラを確立し,それが認められた人間というものは,強いものだ。

改めて,それを感じたのが,前回紹介したFMW興行。当時,シンは,大物ヒールとして,大仁田との抗争を繰り広げていた。
当日,観客の期待感は,大仁田とともに一方で,メジャー団体を渡り歩いてきたシンにも向けられていた。

いよいよシンの登場である。幕の後ろが,ざわつく。「オー!」観客は,音のする方に注目する。
次の瞬間,シンは,サーベルをくわえ,観客席に突進してきた。「キャー!」逃げまどう観客。シンは,客席を練り歩く。逃げまどう観客達。後には,つい数時間前,時間をかけて並べたであろう折りたたみイスが,無残に転がっている。まるで,祭の鬼のような状態だ。あるいは,また,不謹慎な表現だが,映画「十戒」の海が割れるシーンをも想像させる。

シンは,何もやっていない。ただ進むだけで,観客が勝手にシンの世界を作り上げる。勝手に叫び,勝手に惑い,勝手に阿鼻叫喚の世界に浸るのである。

シンがリングで何をやったのかは,全く覚えていない。ただ,その日,観客は,シンの恐怖を味わうことだけを求めていたのだった。

【栗栖編から続く】

前回、栗栖のことを書いた。彼の試合での、極めて高いテンションを。

そして、その対極にある存在が、永源遙であった。

全日のグッズ売り場。馬場自らが売り場に座り、渡されたお買い上げ品に、一つ一つサインを入れていく。まるで機械仕掛けのように、無駄の無い動きだ。町工場を髣髴とさせる、必要最小限の動きである。

その多くの客で賑わう売り場に、メタボな親父が歩いていた。よく見ると、永源である。周りに彼の存在を気づく者はいなかった。また、気づいたとしても、あえて声をかける者もいない。当時の彼は、そんな、オーラの無い一レスラーだったのである。

しかし、である。人生とは、わからないものだ。そんな彼が、前座のスターとして、我々の前に戻ってこようとは。
時にプロレスは、我々の予測を遙に超えたドラマを見せてくれる。何と奥が深いのだ。プロレスって奴は…

数年後のこと。広島市の某区民スポーツセンターは、何と土足禁止であった。
足のサイズ28センチのわし。渡されたビニール袋にミニ潜水艦のようなわしの靴が、入りきろうはずもない。しかし、裸足での観戦は、何とも気合が入らない。心残りである。

満員の観客席。不思議なことに、客席の最前列は、雨でもないのに傘を持った客が並んでいる。

さあ、試合の始りだ。馬場は永源をつかまえると、ロープ際、客席に向かわせ、彼の胸をチョップする。すると、ピュー!白い液体が、きれいな放物線を描いて客席へ飛んでいく。
サービス精神の塊のような社長は、リングの四辺でそれを行う。

「キャー!」前列の客は、飛んでくる液体を避けようと、まるでお約束のように、いっせいに傘を開く。会場に傘の花が咲く。
これがプロレス会場であろうか。その光景は、一瞬、ここが異次元かと錯覚させる。

そう。これこそが、永源をブレイクさせた「ツバ攻撃」であった。

しかし、「攻撃」とは称されるものの、そのベクトルは、対戦相手ではなく、客席へと向けられている。当然、相手には、何のダメージも与えない。それにもかかわらず、「ツバ攻撃」は、当然の如く、「攻撃」と称されている。

何というアンビバレンツ!飼いならされた現代人の理性を、混沌へと突き落とす…

それにしても、体液の放出を最初にプロレス技とした永源遙。その功績は、計り知れない。

栗栖を覚えていらっしゃるだろうか。例によって20年位,昔の話である。
当時新日に,凶器使いの名手が登場していた。栗栖である。
一見,ただのハゲ親父。1時間のTV中継では,香辛料みたいな試合をこなしていた。画面では,凶暴なだけの印象を受ける。

しかし…
実際の彼は違った。
例によって花道で待ち受ける我々。いよいよ栗栖がやってきた。
一斗缶を手にした堂々の入場である。だが,うかつに近寄れないオーラをまとっているのだ。
一丁,肩でも叩いてやろうかと気軽に考えていた自分の甘さを痛感した。そう,彼は,手を出せるどころか,とても近寄れない殺気を全身から,みなぎらせていたのだ。

一斗缶が,凶器としていかなる効能を持つのかは,わからない(ことにしよう)。しかし,スポットが当てられ,きらりと輝く彼の一斗缶は,見る者にとって,曰く言い難い妖しい魅力を放っていた。

さすがである。あの小柄な体躯でヒールを演ずるには,尋常なテンションでは,試合にならないのであろう。
改めて,プロレスは,鑑賞するものではなく,生で観戦するものだと認識を新たにしたのであった。

しかし,それと対極に位置する存在。それは,かの永源遙であった。【続く】

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