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が、ちょっと前からあるんです。
こないだから珍しく地球規模課題とか高齢化とか都市化とかを貧困やら福祉との関連でダラダラと書いて、
その度に今後の国際開発協力のあり方について適当なこと書いているのですが、
書くたんびに思うのです。
「そういえば、なんで国際社会は途上国の貧困削減に向けて開発支援を行うことを表明しているのか」
と。
途上国の貧困問題は、いわゆる従属論やら世界システム論に立脚すると確かに国際問題ですが
その問題は本質的に途上国の国内問題。
そんな途上国の貧困問題に対して国際社会が協調して取り組むという政策方針が打ち出されるのはどうしてなのでしょうか。
(1)とんでもない格差を放置しておくことは道徳的に問題であるというスタンスから来ているのか?
(2)地域安全保障や社会経済勢力図の維持・均衡のためにも必要なことであるからなのか?
(3)自国の安全や国益に重大な影響を与えるからなのか?
など、様々な理由が浮かんでくるので、結局のところなぜ国際社会が貧困削減に向けて協調する姿勢を表明するのかが実はよくよく考えてみるとよく分からないのです。
冷戦中ならば、いわゆる勢力均衡のために大国が途上国を支援するという構図で開発協力政策というのは概ね形作られていました。
しかし冷戦後の国際社会ではそういった露骨な争いに基づく開発支援競争を行う状況には特に生じていません。実際に90年代初頭には援助疲れが言われているほどでした。
しかし2000年にはMDGsが国連で採択され、少なくとも形式的には貧困削減への開発協力を積極的に行う姿勢が国際的に合意形成されました。
その政策過程は果たしてどのようなものだったのか・・・。
きっと上記(1)〜(3)のような異なる利害が錯綜していたのだろうとは思いますが。
(1)についてはおそらく国連事務局やUNDPなどの人道・開発支援機関の利害に関係し、
(2)についてはおそらく国連構成メンバーの中でも途上国でかつ相対的に国力の強い国(エジプトとかナイジェリアとかそのへん?)の利害に関係し、
(3)についてはおそらく、日本や先進諸国も含めた全ての国連構成国に関係するもの
であるとは思います。
しかも(3)の具体的な影響は若干国ごとに異なるのではないかとは思います。
国によっては、貧困を放置することによるテロや国際犯罪組織の発達とその影響の自国内への越境伝播を懸念し、また他の国によっては資源獲得利権や貿易の活性化などへの影響に関心を持ち、国連内での立場を有利にすることで国益を拡充することに関心があり・・・
などなど。
そういった利害関心を追求する手段として開発支援に投資することの費用対効果が良いとの判断が各国間に存在したのであろうとは思います。
ただ、これらは全て思いつきの仮説として列挙したところがあるので、実際のところ各国がどのような利害関心を具体的に有してMDGsの合意形成に関わり、その後も開発支援協力を積極的に行うということを表明し続けているのか・・・は定かではありません。
単なる国際礼譲としての意思表明である可能性もあるので。
なので、暇あったらMDGs取りまとめまでの政策過程を事例として調べて「国際社会が貧困削減に積極的な姿勢を表明するのはなぜか」ということでも調べてみようと思います。
ただ、最後に注記しておきたいのは、あくまで「意思表明のレベル」での話であって、実際に開発支援政策が量・質ともに積極的に試行錯誤されて実施されているかという「実施レベル」での話はしていないということ。
実際の実施段階での現状を考えると、もっと別の問題意識を持つべきなのかもしれませんけどね。
おわり
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