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日本とインドがEPAを正式に締結しましたね。
NHKの夜のニュースでは、日本経済にとってEPAのインパクトがいかなるものであるのか・・・について解説をしてましたね。
生産拠点を移している日系企業にとって、現地での材料の調達コストが下がるとか、輸出入で有利になりうる、
他方で農業セクターの保護主義政策の緩和を誘発しかねず、農業従事者団体からの反発をどうするのか・・・などなど。
が、今回のEPA正式合意に際して日本に生じうるインパクトとして他にも、「ヒト」の移動もより自由になるというEPAの合意内容に鑑みて、医療や看護・介護の人材の流入についても存在するとは思います。
まさにフィリピンの看護師受け入れの議論と重複するところもありますが。
EPAがFTAと異なる最大の違いは、ヒトの移動も自由化するというところであり、EPAの合意によって関係国間では医師や看護師などの国家資格を移住先の国で再度取得せねばならないという障壁を取り除きます。
このEPAの性質によって、今後の交渉次第では医療や福祉の専門職の人材が日本にやってくるということにもなろうかと思います。
当然、サービス利用者や職能団体間の合意形成がうまくいけば、の話ですが。
現実問題としてうまくいくのかは分かりませんけどね。きっと難しいのでしょう。受け入れることのメリット・デメリット共にロジックとしては成り立つし、仮に受け入れるとしてもフィリピンの看護師のケースを見てると実際の運営の難しさをひしひしと感じますし。
これについての価値判断は何とも難しいところです。
ただ、介護に関しては現在介護保険制度の改正に向けて社会保障審議会介護保険部会等で活発に議論が進んでいる段階であり、その政策過程に今回のEPAによるインドからの介護人材の調達みたいな論点も出てくるかもしれませんね。
けど、民主党政権は新成長戦略で医療介護の分野を成長戦略として掲げていることから、その成長のパイを国民ではなく移住者に振り分けるようなこともまた避けたいところなのかなぁ、という気もするので何とも微妙なところですが。
今回のEPA締結に伴う「ヒト」の流れに注目していこうと思います。特に医療・介護の文脈で。
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ちなみに余談ですが、今回のEPA正式合意を聞いた時、「そういえばインドとカナダはEPAを締結しているのか?」という疑問がわきました。
カナダに行ったときにビックリしたのは、タクシーの運転手のほとんどはインドから来たインドの医者の人たちだったということでした。
タクシーに乗った時に一回「where are you from?」と聞いたら「India」という答えが返ってきたときは、あぁこの方もそのケースなのかなぁと感じたものです。
後から調べてみると、その人たちは医師資格がカナダで通用しないために医者として働く事が出来ずタクシー運転手をしている人々でした。いわゆるdownward mobilityという問題です。
カナダは移民国家という国家像の大方針があるため、インドからの移住者のこのdownward mobilityの問題は大きな社会問題として認識されているようです。
ということは、当時(2007-2008年)においてカナダはインドとEPAを締結していなかったのかなぁ?それともEPAを結びつつも、医師の資格に関しては制限を設ける、的な措置が取られていたのでしょうか。。
当時の政権は保守勢力のSteven Harper政権であったことから、若干移民に対する風当たりが強くなっていた時世でもあるし、その可能性は否めませんが。
どうなのでしょうね。ちょっとググってみても出てこなかったので気になるところです。
さぁ、課題しよ。
明日は1限です。起きられるかな。笑
おわり
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