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今年は鶯がよく鳴いています。どうやら例年よりも数が多いようです。我が家の周辺でも3・4羽がその囀りを競っています。
初音の頃の句
うぐひすの藪より出でて落ち着かず
ホーとのみあとは続かぬ初音かな
諍ひに割って入りたる初音かな
吾ひとり聞き逃したる初音かな
最近は毎朝6時10分前になると必ず一節聞かせてくれます。
鶯の庭に来てゐる目覚めかな
鶯と言えば当然「ホー・ホケキョ」ですが、これがなかなかできないのもいます。「ヘー・ケチョ」や「ホー・ケキョ・ホイ」なんてのもいて、笑ってしまいますが、いつまでたってもうまくららないので、こちらがイライラしてしまうことも・・・
正調を教へたくなる初音かな
鳴いてみようぐひすならばホーホケキョ
鶯の節回しにも得手不得手
鶯の個体の数が少ないと「お手本不足」でへたくそのままになってしまうのだそうで・・・
老鶯のなかに手抜きをするものも
老鶯の自流を通す節回し
とはいえ、「ホーホケキョ」こそへたくそでも、「谷渡り」の節回しだけは上手なのもいて面白い。
鶯の日に日に芸を広げをり
やがて夏ともなればその声も自信たっぷりに太く大きくなってきます。
谷ひとつ統べて老鶯声高し
よく響く谷こそ選べ夏鶯
先日、実家のある田舎で聞いた鶯はしっかり「ホー・ホケキョ」と鳴いていました。
鶯にふるさと訛りなかりけり
おそまつ!(鳥獣子)
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横好き俳句
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一年ぶりの更新です。今回は今年一年間に俳句誌に掲載していただいた句のまとめです。
新年
普段着で氏神様へ初詣
名のビルを数へはるけき初景色
春
風光る父子そろひのヘルメット
紅椿ここより地獄谷といふ
木瓜一花飾り釦にしてみたし (ぼけいっかかざりぼたんにしてみたし)
焼跡を思ひ出させる土筆かな
花に疲れ竹に休むや嵯峨野道
百片に百の色あり花の塵
夏
照れば照り翳れば翳り椎の花
尾の切れし蜥蜴の力余りたる
耳掠め翅音確かに黒揚羽
これといふ花なき庭の姫女苑
富士のほか塞くもののなき青田かな (ふじのほかせくもののなきあおたかな)
小豆島吹き寄せるかと大南風 (しょうどしまふきよせるかとおおみなみ)
日輪や大地は蟻のためにあり
古書店の狭き間口や釣忍
漁火のはるかにありて夏の暮
餌を運ぶ蟻にも影のありにけり
発条を巻き直すごと夜の蝉 (ぜんまいをまきなおすごとよるのせみ)
秋
搦手に鎧武者めく新松子 (からめてによろいむしゃめくしんちじり)
蜩や沖より夜の寄せ来る (ひぐらしやおきよりよるのよせきたる)
屋根越ゆる七夕竹を賜りぬ
天の川涯は太古の海なるか (あまのがわはてはたいこのうみなるか)
集落の姓ひとつにて蕎麦の花
夕星や山家の縁のちんちろりん (ゆうづつややまがのえんのちんちろりん)
秋高し視力戻りしかと思ふ
桔梗咲く袱紗包を解くごとく (ききょうさくふくさづつみをとくごとく)
冬
月よりの舟かと思ふ朴落葉
櫨楓楢橅櫟落葉道 (はぜかえでならぶなくぬぎおちばみち)
茶の花や洗ひ晒しの海鼠壁 (ちゃのはなやあらいざらしのなまこかべ)
枯尾花折れ曲がること諾はず (かれおばなおれまがることうべなわず)
枝々の日に日に透くや冬旱 (えだえだのひにひにすくやふゆひでり)
寒禽の山気切り裂く朝の声 (かんきんのさんききりさくあさのこえ)
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このところどうもパソコンの調子が悪くて(取り込んだセキュリチーソフト同士が喧嘩しているらしい)ブログの更新もままならず・・・そうこうしているうちにもう冬の声が聞こえてきました。
ということで今日は「落葉」でまとめてみました。
櫨楓楢桐欅落葉径 (はぜかえでならきりけやきおちばみち)
目を凝らし耳欹つる朴落葉(めをこらしみみそばだつるほうおちば)
月よりの舟かと思ふ朴落葉
箒手に気の遠くなる落葉掻き
落葉掻き振り向くことは誰もせず 鳥獣子
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実家周辺の田んぼでは大半が稲刈りを終えました。その中で一風変わった光景を見つけました。
ちなみに、刈り取った株にはもう稲が再生して青々ととしていますが、これを「ひつじ」(禾へんに魯と書くんですがパソコンで変換できません)と言います。
ひつじ田に刈り残したる手向け株 鳥獣子
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スーパームーン、残念。ほとんど雲の中でした。
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