鳥獣戯語

[散歩道]を新設。俳句のネタにと思いながら果たせなかった写真をどうぞ・・・

交番日記

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交番日記 7

(お巡り): もしもし、おじいちゃん、どうかしましたか?
(老人):  ・・・・・?
(お巡り): いえね、おじいちゃんさっきからず〜と、ベンチに腰かけて、そうやってステッキに顎のせたまんま、じい〜っとしてなはるんで・・・・・どこか体こわしてはりませんか?
(老人):  おおきに、どこも悪いとこあらしまへん。
(お巡り): そおでっか、ほなよろしますけど・・・・でもなあ、もう大方3時間になりまっせ。ぼくら大概1時間に1回巡邏して回りますねんけど、おじいちゃん3回ともそのベンチのおんなじとこに腰かけて、おんなじようにステッキに顎のせて固まってまっしゃろ、ひょっとしてそのまんま冷とうなって・・・なんて、すんまへんなあ、そんなこと考えてしまいましてん。
(老人):  ・・・・・・
(お巡り): おじいちゃん、あんまり見掛けんお顔やけど、お家はこの近くですか?
(老人):  ・・・・ここ、どこや?
(お巡り): 旭町の駅前ですがな。
(老人):  ア・サ・ヒ・マチ、駅前・・・?・・・知らんなあ
(お巡り): この辺に来るの初めてですか?
(老人):  いいや、何度も来た。
(お巡り): ほんなら旭町の駅、知ってますやろ。
(老人):  知らんなあ。
(お巡り): ・・・で、おじいちゃんのうちはどちらですねん? この近くですか?
(老人):  わからん。
(お巡り): わからん、て、住所はどこですねん?
(老人):  知らん。
(お巡り): これからどこへ行きはりますねんな。
(老人):  (すっくりと立ち上がって)そおや、思い出した! 病院や、病院へ行くとこやったんや!
(お巡り): 病院に診察に来なはったんですか・・・でも、とっくに診察時間終わってまっせ・・・
(老人):  わしとちゃう。見舞いや。
(お巡り)  お見舞いやったら、まだ間に合うかもしれまへんなあ・・・はよ行きなはれ。
(老人):  それやがな・・・・いつのまにかその病院、消えてしもた。
(お巡り): え〜っ、それ、何病院ですねん?
(老人):  なんとか病院や。大きな病院。
(お巡り): 大きな病院かて仰山ありますやん、なんとか病院ではわかりまへんがな。
(老人):  4階の奥から2番目の右手の部屋やがな。行ったら分かる。
(お巡り): どなたか、奥さんとか身内の方が入院してはるんですか?
(老人):  赤の他人やけど・・・年恰好からゆうたら、息子みたいなもんかもしらんなあ。わし、あの人に謝罪せないけまへんねん。それでこうして、手土産もって・・・あれっ、土産はどないしたんやろ、いつのまにか消えてしもた。
(お巡り): えっ、それも消えてしまいましたんか? 困りましたなあ。病院もお土産も消えてしもたらどないもなりまへんなあ、どおです?こんな所で思案してるより、交番へ行きまへんか?何か手掛かりがつかめるかもしれまへんで・・・
(老人):  そやろか?なんとかして見舞いに行かないけまへんさかいなあ。
(お巡り): すぐそこですし、交番へ行ったらいろいろ問い合わせしたげまっさかい。
(老人):  さよか。ほなお願いできますか?
     ・・・・・・・・・・・・・・
(お巡り): まあお掛けください、お茶でも入れますんで・・・ ところで、さっき病院へ謝罪に行く、ゆうてはりましたけど、何か謝らなあかんことでもありましたんか?
(老人):  そや。うちの社員の不注意でお客さんに大怪我させてしもたんや。
(お巡り): へえ〜、それは大変ですなあ。「うちの社員」って、おじいちゃん、社長さんなんですか?
(老人):  そう。
(お巡り): これは御見それいたしました。で、会社のお名前は?
(老人):  「蜃気楼電設工事」。
(お巡り): 知りませんなあ。
(老人):  有限会社やさかいな、だあれも社長ゆうてくれへん。はっは、ただの「おっさん」や。・・・せやからこんな事故おこして損害賠償となると、この先どうなる事やら・・・
(お巡り): で、お客さんのお怪我は相当ひどうおますんか?
(老人):  両足骨折で病院のベッドで寝かされとった。
(お巡り): とゆうことは・・・おじいちゃん、もうお見舞いに行ってきたんとちゃいますのん?
(老人):  うん、行って来た。4階の奥から2番目の右側の部屋。
(お巡り): そやったら、いまから何しに行きますねん?
(老人):  誰が?
(お巡り): おじいちゃん。
(老人):  わし? どこへも行かへん。うちへ帰るねん。
(お巡り): うち、どこですねん?
(老人):  わからん。
(お巡り): 困ったなあ。・・・そや、さっきお土産買うたんやったら、お財布持ってますやろ。その中に何かおじいちゃんの身分証明になるもん入ってませんか? 健康保険証とか免許証とか? ちょっと私に見せてもらえませんか?
(老人):  財布? これしか持ってへんけどなあ。
(お巡り): ああ、それ成田山のお守り。もしかしてその中にご利益のおまじないがあるかもしれまへんでえ、なんか紙切れが入ってますやん、見せておくなはれ・・・・あった!
  (・・・『当人、記憶不確かにつき、ご面倒ですが、下記までご連絡いださいませ』・・・)
 
    

交番日記6

ドッタ〜ン、バッタ〜ン
(お巡り): ダ、ダメですよ! ガラスに体当たりなんかして・・自動ドアやないねんから、ちゃんと手で開けてくださいよ。
ガラガラッ
(酔っぱらい): アハ、開いた。
(お巡り): そりゃ開きますよ。どうしたんです?そんなに酔っぱらって・・・落し物ですか?
(酔っぱらい): ・・・お・おしっこ。
(お巡り): トイレなら道の向こう側に公衆便所がありまっせ。
(酔っぱらい): ダ〜メ。おっちゃんは交番のトイレがええねん。
(お巡り): そんなこと言われても困りますがな。
(酔っぱらい): ぬぁ〜にぃ! この建物は市民のもんとちゃうんかい?
(お巡り): そらまあ、市民の税金で建てたもんでっさかい、市民のもんには違いおまへんけど・・・
(酔っぱらい): ほんなら、トイレかて市民のもんやないか!
(お巡り): そんな理屈言わんと、すぐ目と鼻の先に公衆便所あるんやから・・
(酔っぱらい): うるさいわい! トイレ使わさへんのやったら、ここで立ちションしたる!
(お巡り): 立ちションなんかしたらあきまへんがな。軽犯罪法違反でっせ。
(酔っぱらい): なにが軽犯罪法違反や。おしっこやでぇ、公務シッコウ妨害やないか。
(お巡り): ワア、汚いシャレ。
(酔っぱらい): ウッ、ア・アカン。む・漏れそう。
(お巡り): もう、しょうがないおっちゃんやなぁ。今度だけでっせ。その扉の裏にありますさかい、早よしてきなはれ。
(酔っぱらい): オ。そおかぁ、おおきに。これがほんまの、シッコウ猶予っちゅうやっちゃな、アハハ
お巡り: アホなことばっかり言うてへんと、早よしなはれ。
ドッタ〜ン、バッタ〜ン・・・
(お巡り): ほんまに大丈夫ですか? しっかり立ってせなあきまへんでぇ。
(酔っぱらい): わかってるがな・・・ウイ〜つと・・・アハハ、出る出る・・・ジョンジョロリン・ジョンジョロリン・ジョンジョロリン、とくらぁ
(お巡り): 落語の「相撲場風景」とちゃいまっせ。
(酔っぱらい): ン? 「相撲場風景」知ってるんかいな、ええとこあるやないか。枝雀のオハコやったな・・・ジョンジョロリン・ジョンジョロリン、と・・・朝青竜、辞めよったなあ。退職金が1億円やてなぁ、え、ケタが違うがな。い・1億やぞ。・・焼酎どれぐらい呑めるんやろ。霧島、吉四六、泡盛、古酒・・ウィ〜、考えただけで酔っぱらってくるわ。・・お〜っと、おいポリ公、お前こんなぐるぐる回る便器でいつも用足ししてるんか?
(お巡り): ぐるぐる回ってるの、おっちゃんの方やがな。もう、汚さんといてや。
(酔っぱらい): まかしゃんかいな。ジョンジョロリン、ジョンジョロリンと・・おい、公僕。ちゃんと働いてるか? 毎日ボケ〜と通り眺めて鼻毛抜いてるんとちゃうか?・・お〜っと、また地震や。震度3てとこやな。ジョンジョロリン、ジョンジョロ・・・それにしても、われながら長いションベンやなぁ、馬のションベンや、あっはっは。・・・小沢一郎は4億円やな。鳩山は何億やったかいなぁ・・・おいポリ公、お前ら一生働いたかて稼げんぞ。ざまーみろ!ジョンジョロリンだ。・・ジョンジョロリン、ジョン・・変やなぁ、止まらへん。まだ出てる。・・・お〜い、ポリ公、ちょっと来い! 止まらん!・・・お〜い、ポリ公・・ポリさん・・お巡りさん、たすけて! おしっこが止まらへん。
(お巡り): 難儀な人やなぁ、いったいどれほど呑んだんですか? もう10分も経ってまっせ、いくらなんでも長すぎ・・・あつ、わかった! そこの蛇口、壊れてまんねん。
(酔っぱらい): 蛇口が壊れてるのがどないしたんじゃい。
(お巡り): せやから、水が漏れてますねん。ジョンジョロリンと。
(酔っぱらい): み・水? ジョンジョロリン??? あはは、なんや、わいのおしっこの音やなかったんかいな。道理で止まらんはずや・・・わいの蛇口の方はとっくに止まってたんかいな。・・・・なんや、あぁしょうもな!
(お巡り): こっちが言いたいわ。どうです、すっきりしましたか?
(酔っぱらい): あ〜すっきりした!
(お巡り): この次はちゃんと公衆便所へ行ってくださいよ。
(酔っぱらい): それで思い出した。
(お巡り): えつ? まだ何かあるんですか?
(酔っぱらい): ものはついでや、ここのトイレ、外からも入れるように改修せえや、この壁ぶち抜いて。
(お巡り): エーッ、なんでそんなことせなあきまへんねん。
(酔っぱらい): 決まってるがな、市民がいつでも使えるようにするんやがな。
(お巡り): なんでやねん。ここは交番でっせ。公衆便所やおませんがな。
(酔っぱらい): かまへんがな、市民に好かれる交番やろ? 公衆便所がいくつあったかてバチ当たらへんやないか。・・・それともなにか!交番は市民のもんやないっちゅうのんか!
(お巡り): あ〜あ〜、わかりました、わかりました
(酔っぱらい): なんやその言い方は。天下の酔っぱらいを馬鹿にするんか!
(お巡り): 酔っぱらいの自覚があったらそれで結構ですよって・・・なんなら、しばらく椅子に掛けて冷まして行きますか?
(酔っぱらい): ぬぁ〜にぃ、冷まして行けやとぉ? わいはまだまだシャキッとしてるわい。・・・あ〜すっきりした。ほな、呑みなおしてくるわ。・・・ええか、この次にわいが来る時までに、トイレ直しとけよ、壁ぶち抜いてな・・・ほな、おやすみぃ〜
ドッタ〜ン、バッタ〜ン

交番日記 5


青年: あの〜、ちょっとお尋ねしたいんですが・・・
お巡りさん: はい、何でしょう?
青年: (相手の目つきを窺うように) ???
お巡り: (な、なんや、この人!?)・・・何ですか?
青年:  あの〜・・・ここ、ポリボックスですよね。
お巡り: そうですけど・・・(見たらわかるやろ!)
青年:  ここには宿直室って、ありますよね。
お巡り: ありますけど・・・それが何か・・・
青年:  広いですか?
お巡り: ハア? 6畳一間の畳敷き・・・で?
青年:  お巡りさんは今日宿直ですか?
お巡り: ハッ?・・・(そんなん聞かれるのん初めてや! 何を言い出すんや、この人?)
青年:  お巡りさん、一人で泊まるんですか?
お巡り: そら、もちろん一人ですけど・・・(アカン! 怪しい!)
青年:  あの〜、ぼくも一緒に泊めてもらえませんか?
お巡り: ヘッ? 泊まる? (こらぁますますアカン! ピストル強盗?!)そんなことできませんがな。
青年:  どうしてもあきませんか?
お巡り: 当たり前ですがな。なにか事故でもあったら、えらいことになりますがな!
青年:  事故?・・・大丈夫です。一緒に泊めてもろたら、死ぬようなことないと思いますねん。
お巡り: 死ぬ?・・・誰が?
青年:  ぼく。
お巡り: あんたが死ぬ? どういう意味ですねん?
青年:  ・・・これから連休に入りますよね。
お巡り: ああ、今年は9月にも大型連休があってよろしいですなあ。
青年:  それが良くないんです。5月の連休には、ぼく、死ぬかと思いました。
お巡り: え〜ッ? なんで連休だと死にますねん?
青年:  (また、相手を窺うような目つきで)・・・ぼく、精神科の先生に掛ってるんです。
お巡りさん:   というと、心の病・・・?
青年:  それで、今日、先生から10日分の薬を出してもらいました。
お巡り: なら、安心ですがな。
青年:  それが、心配で心配で・・・ぼく、連休の間に死んでしまいます。
お巡り: どうして?
青年:  連休の5日の間、その先生はお休みだし、ぼく、ひとりぼっちですねん。その間にもし病気が起こったら・・・きっとぼく、薬を全部飲んでしまいます。
お巡り: そ、そんなことしたら、それこそ死んでしまいますがな! あきまへん、処方箋どおり、ちょっとずつ飲まなあきまへん!
青年:  わかってますけど、5日もよう堪えられまへんねん。ここへ泊めてもらえませんか?
お巡り: ・・・困ったなぁ、ここは大体ぐっすり寝るとこやありまへんねん。仮眠するとこで・・・なにか事件が起こったら、飛び起きて出動せなあきまへんし、部外者を泊めるなんてできることやおまへん。
青年:  そうですか? どないしょう。5日なんか、とても持たん思います・・・
お巡り: (困ったなぁ、こっちは医者やないし、どうしようもないがな。どうしたらええねん。)・・・あのなあ、兄ちゃん、あんた、何でそんな5日も先のこと考えるねん? そんな先のこと思案してもどうにもならんのとちゃうか? そんな先のこと考えんと、今日は今日だけのこと考える方がええんとちゃうか? 今日は今日だけ、明日になったら明日のことだけ、明後日になったら明後日のことだけ考える。そうやって1日1日をその日のことだけ考えて過ごしたら、連休なんて、アッちゅう間に過ぎてしまうと思うけどなぁ。
青年:  アツちゅう間ですか?
お巡り: そや、アッちゅう間や。短いでえ。
青年:  そうかなあ。でも、大丈夫かなあ?
お巡り: 大丈夫やって。ほんまに死にそうになったら、またここへ来たらええねん。(・・・なんて、来んといてや、頼むで、もう!)
青年:  ほな、いっぺん、やってみますわ。
お巡り: よっしゃ、がんばりや! (ほんまにこれでよかったんやろか?) 

  <連休が明けて>
 
青年:  お巡りさん、ぼく、生きてたわ。
お巡り: ほんまや、よかったやないか!
青年:  1日は長かったけど、連休は短かったわ。
お巡り: そおか。で、毎日、何しててん?
青年:  トランプの手品。
お巡り: 手品?
青年:  手品の練習。うまくなってんでえ。見せましょか?
お巡り: ええ、ええ。勤務中や。診るのはお医者さんの仕事や。

 

交番日記 4


お巡りさん: おっちゃん危ないでえ。自転車、ふらふらしてるでえ。
お爺ちゃん: ほっといて。
お巡り:  ほっとかれへんがな。前も後ろも山盛りや、仰山アルミ缶集めたもんやなあ。
お爺:   これがわいの小遣いになるんやがな。
お巡り:  これ、回収業者に持って行くんやろ、いくらぐらいになるねん?
お爺:   せやな、まだ3千円ってとこかな。まだまだ集めなならんわ。
お巡り:  まだ集めるんかいな! こんだけ前籠に積んで・・・前が見えへんやろ。運転、大丈夫かいな?
お爺:   慣れてまんがな。
お巡り:  慣れてるって・・・どおやって運転するねん?
お爺:   アハハ、小遣いも自転車も、カンが頼りだす。

交番日記3 

おばちゃん: 盗まれたんです!
お巡りさん: 何を?
おばちゃん: 布団。
お巡り: ふ・と・ん?!
おばちゃん: そう、布団。
お巡り: いつ?
おばちゃん: 今朝起きたら、ないんです。
お巡り: え〜ッ! 布団なんか持って行く泥棒なんて聞いたことありまへんけどなぁ。あんなもの担いで歩いてたら目立ってしょうがおまへんがな。押入れから盗まれたんですか?
おばちゃん: 押入れ? あはは、うち、6畳一間ですさかい、押入れなんて洒落たもん、おません。布団袋に入れてたんです。今朝起きたら、入れてたはずの蒲団がおまへんねん。
お巡り:  玄関にはちゃんと鍵かけてたんですか?
おばちゃん: 当たり前ですがな。このごろちょいちょいケッタイなこと起こるんで、鍵はしっかりかけてますねん。
お巡り: ケッタイなことて、何ですねん?
おばちゃん: 郵便貯金の通帳がなくなったり、洗濯物がなくなったり、近所の人の蔭口が聞こえてきたり・・・独り者やさかいみんなが馬鹿にしよりますねん。
お巡り: おばちゃん、ひとりで住んでるんですか?
おばちゃん: そう。もうずっと前にお父ちゃん死んでしまいましてん。
お巡り: そうですか、苦労してますねんなぁ。で、いまどうして暮らしてますねん? 仕事は?
おばちゃん: したり、しなんだり・・・
お巡り: 預金通帳はどこにしまってましてん?
おばちゃん: 箪笥の引出し。
お巡り: 他に盗られたものは?
おばちゃん: ・・・盗られたものばっかりやおませんねん。置いてかれたものかておますねん。
お巡り: 泥棒が置いてきますか?
おばちゃん: ケッタイですやろ。写真を置いてきましてん。
お巡り: 写真? 誰の?
おばちゃん: 知らん人の写真ですわ。鴨井のところに、額に入れて掛けて行きよりましてん。
お巡り: 鴨井?? 額に?? まるで、ご先祖さんの写真みたいですなぁ。
おばちゃん: はあ、そうですねん。でも知らん人の写真ですねん。
お巡り: ほんまに知らんのですか? ケッタイですなあ。誰がそんなことするんやろ? 何か心当たりはおまへんのか?
おばちゃん: わかりまへん・・・もしかしたら・・・そや、あいつらや!
お巡り: あいつらって、誰ですねん?
おばちゃん: あの3人。わての部屋に住んでる。
お巡り: 一緒に住んでる3人?? おばちゃん一人で住んでるんとちゃうの?
おばちゃん: 一人やねんけど、ほかにも3人いるねん。
お巡り: え〜ッ、それ、誰ですねん?
おばちゃん: 知らん。
お巡り: 知らんて、一緒に住んでる相手も知らんの? 
おばちゃん: 知らん。勝手に住み付いてるねん。
お巡り: 勝手にって、あんたの部屋でっしゃろ? 追い出したらいいやないですか?
おばちゃん: 追い出してもあかんねん。鍵かけてても入ってくるねん。
お巡り: わけわからんなぁ。そんな人間がいますかぁ?
おばちゃん: 人間とちゃいますねん。霊ですねん。
お巡り: 霊?!(あかん。どないしょ)霊が見えるの?
おばちゃん: 毎晩話してます。こう見えても、わたい、霊感がありますねん。お巡りさんにはありまへんか?
お巡り: そんなん、ありますかいな!
おばちゃん: やっぱり・・・だあれも信用してくれませんねん。せやけど、布団盗んだんも、通帳盗んだんも、写真置いてったんも、あいつらに違いないんですわ。お巡りさん! 捕まえとくなはれ!
お巡り: 捕まえる?! 霊を? どうやって?
おばちゃん: できませんか?
お巡り: できるわけおまへんがな! 霊と話しできるのんはおばちゃんだけでっしゃろ? ちゃんと話して、布団と通帳、返してもらいなはれ。
おばちゃん: それができませんねん。こっちが話しかけても、むこうは黙ったままですねん。せやから、隣の人なんか、わてが夜中になるといつも独り言いうって、気味悪がりますねん。
お巡り: 当たり前ですがな。(どお言うたら帰ってくれるのかなあ。難儀やなぁ・・・う〜ん、そうか、布団を畳み忘れただけかも・・・)あのねえ、おばちゃん。もしかしたら、その霊、もうちゃんと布団、返してくれてるかもしれまへんで。
おばちゃん: ほんまですか?
お巡り: 確かにはわかりまへんけどね。その霊がちょっといたずらしたしただけかもしれませんからねえ。いまごろ、その布団敷いておばちゃんの帰りを待ってるんとちゃうますか?
おばちゃん: ふ〜ん、せやろか。ほな、帰ってみますわ。おおきに。
お巡り: (ほッ)

・・・・・

おばちゃん: お巡りさん!あった!ありましたわ! あんた、霊感あるねんなあ!
お巡り: ( ダハ! また来た!)あった? よかったやないですか。
おばちゃん: お陰で、預金通帳も出てきましたわ。
お巡り: 最高やねえ。よかったよかった。
おばちゃん: おおきに、おおきに! で、あれは誰の写真でっしゃろ?
お巡り: 写真?・・・(ナムサン)・・・それは亡くなったご主人に聞いてみなはれ。
 

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