不刀 庵 閑話 シーズン2

剣道の故きを温ねて、新しき人生を知るブログ

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沈黙を破る

 
7か月以上沈黙していた私が、ようやく思い腰をあげて、ブログを書き始めようとしています。
わずかな時間にいろんな出来事を書き留めておくことは、自分の心の整理にもなるし、
次のターゲットを明確にするのに、とても重要です。
 
また人間不信の深淵から立ち直るためにも、大きな支えになるかもしれない。
 
 約束稽古のルールを知り、息の合わせ方がわかった上で、その掛け引きの妙を体得してゆく
ことが形稽古の目標であれば・・・。 今日の日本剣道形の中で、技の分類やその意図する
ところが省略されてきた恨みがどうしてもでてくる。
 というのも日本剣道形では、「互いが間合いに接したとき、打ち太刀が機を見て・・」
とあるように、その形を忠実に表現しようとしている点は評価できるものの、帝国剣道形における
「互いに先先の気位ですすみて・・・・・これすなわち先々の先の意なり」と技の分類と心の
あり方に力点をおく、両者の違いに着目するものである。
すなわち、先と先の攻防なのか、待ちの隙を見せての後の先なのか、相手の初動や目付などを観察する
心得が帝国剣道形にあったのではないか。
 では、「機を見て」とはどういう場合なのかというと、現在の解説では「仕太刀に十分な体制が
できたとき」とするのが一般的であろう。 しかし、本来、先先の先というのは、仕太刀が間合いにはいって
打ち太刀の切り込みを待っていることだろうか? 
稽古用の打ちこみ人形があって、そこに一方的に打ちこむとき、100%先を取ることができる。
理由は相手がロボットでない限り打ってこないからである。 
これが人間を相手にする場合、相手も打ってくる、先に打とうとしたところ、先を取られたら、先の先。
先の先を待って、技を持ってさらに先に入ることが先々の先にあたる。
一本目・2本目・4本目・6本目が先々の先。3本目・5本目・7本目が後の先。
小刀の1本目・2本目が先々の先、3本目が後の先。という分類があって、そのように
奇数を後の先をする組み合わせではなかったのかと推察するものである。
その内の先々の先にあたる技は、本来、打ち太刀が、先にかける意思を醸し出す
あるいは何かの初動に近い、仕種を起こすとき、打ち太刀がこれを先々の機ととらえ
切り込むのであるから、仕太刀の攻めの所作、先の気位こそ、打ち太刀をして機の直観
なるものを引き出すものであろう。 したがって、「機を見て」、の前に、仕太刀の
「機を引き出す」身を打つ気迫というものが、なくてはならないだろう。
 良い剣道形とは、互いに機を作り、機を捉える駆引きを体現するものであってほしい。
 
 
 もう一つ重要なこと。気位の在り方も剣道形に本来あって、それを学ぶことによって
 竹刀剣道のバタバタ・パンパン感をなくしていく。 結果として品位というものが加わる
 ことができれば、昇段審査特に高段者の合格要件には肝要であろう。
  武蔵が晩年に描いた水墨画に、静かな自然の些事に一点の鋭さ
 を持つ生が描かれている。 剣道もアートであれば、その極みはすべての芸につながる
 との武蔵晩年の実践でもある。 柳生但馬守は「兵法花伝書」にて、その心の極みを禅
 との一致に求めた。また能狂言の所作に、剣の裁きの妙、静と動の、あるべき範を
 求めた。  いずれも、不動なる心の芸術と玄妙なる石火雷神の技をその目標とするが、
 変化する敵という不安定で未知なるものに対するとき、絶対的圧倒的なる心と気位で
 これを制し、活人への道を開くものであった。
 
  今日の日本剣道形は、一方においてより多くの人に、よりわかりやすく教えることには成功したかも
 しれない。 しかし、その解説を読み、理解するのは、芝居の台本を理解したに過ぎないものである。
 役者が一人でしゃべるのであれば、問題はないが、相手のセリフに合わせて感情をこめて
 顔の表情を作る、あるいは声のトーンや勢いというのは、その台本の上に乗っかる重要なものであり
 それを否定しては、劇も成り立たない。 すなわち映画監督がいれば、台本はあくまで骨組に
 あたるもので、役者の力量やその流れによっては、台本以上にアドリブが採用されたりする。
 つまりAという師範がやる剣道形とBという師範がやる剣道形がコピーのように同じであるほうが
 おかしいのである。
  勘違いがあっては困るのであるが、形そのものはもちろん、変わらない。 言いたいのは
 所作の個性であり、気の合わせ具合やメリハリに特徴があるという、個人が持つ剣道の持ち味である。
 問題は解説に書いていないことを単純に否定したり、気位や相手とのかけあいに合わせる
 部分を教えず、本の棒読みをして教えることをいさめたい。 よく教科書をもって教えている
 学校の先生のようなスタイルで教えている光景を目にするが、それは付け焼刃で教えている
 人もまた、台本を読む新人の役者であるといえる。 
 打太刀、仕太刀の役割とはなんであろう。 打太刀は師匠で、仕太刀は弟子の位。
 「木刀による稽古法」では元打ち と 掛手 で 対等の関係という。 この違いが
 古流の発想と現在教育上の発想の違いと私は理解するのだが、その役割の重要性を
 「木刀による稽古法」にも徹底する方が良いのではないかというのが私見である。
 子供たちにも木刀による事故を防止する上で、約束稽古のルールと合わせ方を教え
 、ゆっくりとスピードをおとすが、決して舞踊化することのなきよう、真剣に取り組ませる  
 ことが重要であろう。 子供の個人差は大人以上に大きいので、どちらがお兄ちゃん役で、
 兄弟の掛け合いのように、事故がないように助け合って、お互い責任をもってやらせることができれば
 理想ではないかとも思う。
 
 多くの子供たちが見学に来て、メンバーになっています。 見学にきて、お友達を見つけましょう。
 
 父兄もぜひ、ごいっしょに練習を・・・
 
 社会人の方は、生活の中に剣道を取り入れましょう。
 
 生涯スポーツとなります。
 
 リバ剣の方も、見学に来てみると、若き日の思い出が蘇ってきます。
 
 新入学を果たされ方々も、学校に剣道部がなかった場合。私たちと一緒に始めましょう。
 
 
この前、第二道場で、教師八段のK先生が言われた言葉は「合気」であった。
木刀にせよ、竹刀にせよ、刃引きにせよ、得物は違えども、練習の道具に過ぎないし
、剣道形も練習の一形態である。 一刀流や香取流も竹刀を使わない。
しかも竹刀のようなスピードで、撃ち合い寸止めをする。
 
合気とは、お互いが剣を交える、その前に必ずなければならないもので、あってあるもの。
ただし、合わせ方を知らない方が多いと思われる。
昇段試験においても、まず遠間から触刃(しょくじん)の間合いにいたるとき、呼吸を整え
心構えが強くして、ひとたび相手と気を合わす。
ただなんとなく、打ちこんでいっても返される可能性が高い。
攻めはまず、合気より初めて、崩す作業をするからこそ、相手はその変化に狐疑
心や「居着き」の隙を作ってしまう。
 
したがって、試合であれ、昇段試験であれ、この仕切りの重要性と合気がなければ
ならない。昇段の会場で剣道形を「付け焼き刃」で練習する風景を目にするし、そこに
指導者らしき姿もみられるが、ほとんど技のスタイルの指導に終始しているように思われてならない。
最も大切なこと、すなわち、打太刀、仕太刀の役割分担、呼吸の合わせ方、間合いの合わせ方
に説明が行っていないのではと感じることが多い。
当然のことながら、独りよがりの打ち太刀、独りよがりの仕太刀で終わってします。
また、之が原因で合わないまま、訂正をかけないと、落第の憂き目にあう。
高段者審査においては、その訂正も許されない傾向にある。
 
この合わせ方の指導をしている道場が全体のどれほどなのか不明としか言えない。
しかし、木刀を竹刀の練習のように使う古流においては、合気を覚えなければ
ならない理由がある。 それは、最後の太刀うけるときの、打たせる間合いと合気が
わからなければ大けがにつながってしまうからである。
 
かつて、日本剣道形でも 3本目、4本目の突きで事故があった。
危険を避けるため、スピードをなくし、マニュアル化され、舞踊化されることが
多くなった。
剣道形がその玄妙なる、技の冴えや魅力を失っていくのにはこのような原因があるかも知らない。
裂ぱくの気魄をもってする剣道形には、危険がともなう、刃引きの
切っ先で相手を傷付けたり、刃が折れて飛んでゆくことも。
防具なしの危険性は否めない。
 
故に、私見ではあるが、剣道形上達の前に、間合い、合気、相手との役割と順序に至る約束事
の徹底が不可欠であろう。
 
 

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