不刀 庵 閑話 シーズン2

剣道の故きを温ねて、新しき人生を知るブログ

過去の投稿日別表示

[ リスト | 詳細 ]

全1ページ

[1]

サトリという名の獣

「打つ太刀を切り分け中を突くぞかし  勝負は天にまかしてぞある」
一刀斎の歌がありますが、その意図するところ、千葉周作翁をこのような逸話をつけ加えて説明します。
本文は古文ですが、口語訳します。 

樵(きこり)が山に入って木を切っておりました。 そこへ、サトリという名前の獣がやってきます。
変わった獣なので、樵はこれを捕らえようとしました。
サトリは言います。「お前さん、わしを捕らえようとしているな」
樵は驚きます。この獣が自分の気持ちを先読みしていることに。
サトリはまた言います。 「お前さん、わしが気持ちを読んでいるのを不審におもっているな。」
樵はさらに驚いて、今度はこれをもっていた斧で殺そうとします。
サトリはそれを読んで「お前さん、わしを殺そうとしているな」
樵は、このように思うことをことごとく読まれては、どうしようもない。あきらめて木を切ることに専念
することにしました。
樵は一生懸命、無心に木を切っていますと、斧の刃が抜けて、飛んでいったではありませんか。
そしてそれがサトリの頭を打ち砕きました。獣は二度と言葉を発することはありませんでした。

すなわちこれは、相手が上位段者で、こちらの出方や思うところをすべてよまれているような場合、無念夢想の打突でなければ勝てないものだと。ゆえに練磨すべしと。
 
 
 
自分は手も長い、ついでに言わせてもらえると足も長い。
おなかが出ているので、最近は足が長いようには見えないが・・・。
ついでに、顔も長い。鼻の下も長い。????
 
それは さておき

今、武蔵の五輪書を読み返すと
「しうこうの身と云う事、秋猴(しゅうこう)の身とは、手をださぬ心なり」
とある。
ここでいう秋猴(しゅうこう)とは、手の短い猿のこと。
または、食べ物が十分にあって、餌があっても、すぐに手を
ださない状況にある。ハングリーでない猿。
山には秋になると、柿や栗があって、食べ物が豊富であるため
安易にたべものに手を出さない。
つまりは・・・・・ 

「小手先だけで討って、足がついていってない。アンバランスや」

と昔云い聞かされた師匠の言葉。今日も自分に言い聞かす。

剣道で 「手が早いですね。」と人からといわれると大抵は反対の意味があるので、あまり喜ぶべきではない。
 
反対にテナガザルのように・・・・手だけで打って、体や腰が逃げている場合が多いので、
 
武蔵はこれがいけないという。
 
・・・・体ごと敵に入り込むことが肝心と。
http://koukenchiai-mix.com/skin/dummy.gif
 
http://koukenchiai-mix.com/skin/dummy.gif
表現はどうあれ、相手側の左手こぶしをはずさないというのは、
攻めていって、相手の出方を伺うときに特に重要なのでしょう。
少年剣士であればまだしも、大人でも鶺鴒の尾が大きく上下している場合がありますね、これはすぐにそのリズムに乗ってこられる。
よく、釣りに言って、ブラクリ方式で、波のリズムに合わせて、糸を上下
させるつり方がありますが、ちょうどあの感覚ですね。
武蔵いわく、剣は大工(匠)の仕事に通ず。道具を生かし、木の性質、
節目、表面のきれいなところ、見目の悪いところそれぞれを生かす。
匠の技こそ、剣に通じると。
そしてまた、相手との間に糸を引けとも書いています。
見えない蜘蛛の糸は、愛州移行が陰流を創始したときの糸でもあり、
墨入れから、出した糸でもあります。
武蔵は相手との間にその糸を見ていたのかもしれません。
その糸の相手方こそ、この中墨でなければなりません。
そしてこちらの基点はやはり神妙剣といったぴったりくるように思います。

はなはだ、独流不東流の解釈で申しわけありません。

でも、これだけは言いたいのです。
大事なこと、剣道のキーポイントにはいくつかの表現があり、
それらが少しずつニュアンスをことにしていてもまたそれによって
議論が分かれたとしてもかまわないのです。

たとえば、中段の構えを表現するのに、人の位といったり正眼、
星眼、晴眼、水の位 などなど それらは少しずつ
違いがあったりします。高さも厳密には違います。
中段(攻防)の構えが、それだけ重要度が高いからでしょう。
本多勝一さんによれば、生活の必要におうじて、あるいは環境や
気候によって、必要な単語や語彙(シンタックス)が作られてゆきます。
われわれが普通に雪が降ると表現する場合もアイヌやエスキモーでは
何通りにも種類の違う雪をあらわすことばがあります。
重い雪なのか、軽いふわふわして雪なのか、小さな雪なのか
全て違う単語が存在するわけです。
大工用語であろうが、禅からの言葉であろうが、それを剣道文化として
適切に使いながら、その含蓄に思いをはせることも楽しみとしたいものですね。

全1ページ

[1]


.
bunta
bunta
男性 / A型
人気度
Yahoo!ブログヘルプ - ブログ人気度について
友だち(22)
  • kar*wei*
  • 石頭三吉
  • sam**o634
  • ほそし
  • mirara
  • HKTくん
友だち一覧

スマートフォンで見る

モバイル版Yahoo!ブログにアクセス!

スマートフォン版Yahoo!ブログにアクセス!

1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30

Yahoo!からのお知らせ

[PR]お得情報

ふるさと納税サイト≪さとふる≫
実質2000円で好きなお礼品を選べる
毎日人気ランキング更新中!

その他のキャンペーン


プライバシー -  利用規約 -  メディアステートメント -  ガイドライン -  順守事項 -  ご意見・ご要望 -  ヘルプ・お問い合わせ

Copyright (C) 2019 Yahoo Japan Corporation. All Rights Reserved.

みんなの更新記事