かつてシンガポールを陥落させ・・・・「マレーの虎」と呼ばれた山下奉文の話である。
昭和17年 日本軍は南方軍を中支より増強して、インドネシア、タイ、マラヤに進軍し
破竹の勢いをもって攻めてゆく。このとき山下大将は、敵将パーシバルとの間に
「イエス OR ノー」の有名シーンをのこしている。
シンガポール陥落の功績とは裏腹に、再度東條の指示で中国満州派遣され、フィリピン第14方面軍司令官
なり、最後フィリピン陥落、武装解除、捕虜、戦犯となり、マニラにて処刑された。
山下大将は情報戦に驚くほど、明るかった。レイテ戦においても彼の判断は正しかったと言われる。
上層部を彼の情報を無視したために、大敗を喫してしまった。
シンガポールの華僑は、彼のことは、華僑虐殺の司令官とするのだが・・・・
シンガポール在住の日本人会の人たちはというと・・・・その武将としての風貌
にはない、ナイーブで愛国的な教育者の面を強調する。
事実、獄中にあって、日本陸軍の本質的なあやまり、自分自身の反省も込めて・・
また、来るべき新しい(現在)日本に、教育の大切さを遺言として、 したためた。
それは、壮絶なる、侍の最後であったと言える。
少し長くなるが・・・大変 大事なことが書かれている。
1つ目は、日本人が倫理的判断に基づいた個人の義務履行。 この倫理観の欠如が、日本が世界からの信用を失ってしまった根本的な原因だと主張した。さらに日本人が間もなく得る自由が、この義務の観念を気づかせるのを難しくさせてしまうかもしれないと予測した。 「自由なる社会に於きましては、自らの意志により社会人として、否、教養ある世界人としての高貴なる人間の義務を遂行する道徳的判断力を養成して頂きたいのであります。此の倫理性の欠除という事が信を世界に失ひ■を萬世に残すに至った戦犯容疑者を多数出だすに至った根本的原因であると思うのであります。 此の人類共通の道義的判断力を養成し、自己の責任に於て義務を履行すると云う国民になって頂き度いのであります。 諸君は、今他の地に依存することなく自らの道を切り開いて行かなければならない運命を背負はされているのであります。何人と雖も此の責任を回避し自ら一人安易な方法を選ぶ事は許されないのであります。こゝに於いてこそ世界永遠の平和が可能になるのであります。」 2つ目は、科学教育の振興。 彼は優れた科学が優れた兵器を生み出すことを認めながらも、核戦争の不安材料を恐れ、破壊よりも科学の平和的発展を主張した。 「敗戦の将の胸をぞくぞくと打つ悲しい思い出は我に優れた科学的教養と科学兵器が十分にあったならば、たとへ破れたりとはいへ斯くも多数の将兵を殺さずに平和の光輝く祖国へ再建の礎石として送還することが出来たであらうといふ事であります。私がこの期に臨んで申し上げる科学とは人類を破壊に導く為の科学ではなく未利用資源の開発或は生存を豊富にすることが平和的な意味に於て人類をあらゆる不幸と困窮から解放するための手段としての科学であります。」 3つ目は、女子の教育。 日本人の女性は、新しい自由と地位を尊び、世界の女性と共に平和の代弁者として団結しなければならないということ。「従順と貞節、これは日本婦人の最高道徳であり、日本軍人のそれと何等変る所のものではありませんでした。この虚勢された徳を具現して自己を主張しない人を貞女と呼び忠勇なる軍人と讃美してきました。そこには何等行動の自由或は自律性を持ったものではありませんでした。皆さんは旧殻を速かに脱し、より高い教養を身に付け従来の婦徳の一部を内に含んで、然も自ら行動し得る新しい日本婦人となって頂き度いと思うのであります。平和の原動力は婦人の心の中にあります。皆さん、皆さんが新に獲得されました自由を有効適切に発揮して下さい。自由は誰からも犯され奪はれるものではありません。皆さんがそれを捨てようとする時にのみ消滅するのであります。皆さんは自由なる婦人として、世界の婦人と手を繋いで婦人独自の能力を発揮して下さい。もしそうでないならば与えられたすべての特権は無意味なものと化するに違いありません。」 4つ目は、次代の人間教育への母としての責任。 「私のいう教育は幼稚園或は小学校入学時をもって始まるのではありません。可愛い赤ちゃんに新しい生命を与える哺乳開始の時を以て始められなければならないのであります。愛児をしっかりと抱きしめ乳房を哺ませた時何者も味う事の出来ない感情は母親のみの味いうる特権であります。愛児の生命の泉としてこの母親はすべての愛情を惜しみなく与えなければなりません。単なる乳房は他の女でも与えられようし又動物でも与えられようし代用品を以ってしても代えられます。然し、母の愛に代わるものは無いのであります。 母は子供の生命を保持することを考へるだけでは十分ではないのであります。 子供が大人となった時自己の生命を保持しあらゆる環境に耐え忍び、平和を好み、協調を愛し人類に寄与する強い意志を持った人間に育成しなければならないのであります。 ..........これが皆さんの子供を奪った私の最後の言葉であります。」
日本は世界と出会い、進化しつつあった時代、不幸にして戦争の選択をしてしまった、あるいはそのように
仕向けられたのか(ABC包囲網)?
いずれにせよ、麻薬や大麻の横行し、まん延する自由という時代を私たちは生きています 。 今に生きておられたら・・・・・どのように・・・・
もうひとつ・・・・シンガポールのある人は、私にこういうのです。
「やってみて、やらしてみせて・・・ほめてやらねば・・・人は動かぬ」
山下 大将の よく言っておられた言葉です。 ・・・・ と。
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