不刀 庵 閑話 シーズン2

剣道の故きを温ねて、新しき人生を知るブログ

昇段審査

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 約束稽古のルールを知り、息の合わせ方がわかった上で、その掛け引きの妙を体得してゆく
ことが形稽古の目標であれば・・・。 今日の日本剣道形の中で、技の分類やその意図する
ところが省略されてきた恨みがどうしてもでてくる。
 というのも日本剣道形では、「互いが間合いに接したとき、打ち太刀が機を見て・・」
とあるように、その形を忠実に表現しようとしている点は評価できるものの、帝国剣道形における
「互いに先先の気位ですすみて・・・・・これすなわち先々の先の意なり」と技の分類と心の
あり方に力点をおく、両者の違いに着目するものである。
すなわち、先と先の攻防なのか、待ちの隙を見せての後の先なのか、相手の初動や目付などを観察する
心得が帝国剣道形にあったのではないか。
 では、「機を見て」とはどういう場合なのかというと、現在の解説では「仕太刀に十分な体制が
できたとき」とするのが一般的であろう。 しかし、本来、先先の先というのは、仕太刀が間合いにはいって
打ち太刀の切り込みを待っていることだろうか? 
稽古用の打ちこみ人形があって、そこに一方的に打ちこむとき、100%先を取ることができる。
理由は相手がロボットでない限り打ってこないからである。 
これが人間を相手にする場合、相手も打ってくる、先に打とうとしたところ、先を取られたら、先の先。
先の先を待って、技を持ってさらに先に入ることが先々の先にあたる。
一本目・2本目・4本目・6本目が先々の先。3本目・5本目・7本目が後の先。
小刀の1本目・2本目が先々の先、3本目が後の先。という分類があって、そのように
奇数を後の先をする組み合わせではなかったのかと推察するものである。
その内の先々の先にあたる技は、本来、打ち太刀が、先にかける意思を醸し出す
あるいは何かの初動に近い、仕種を起こすとき、打ち太刀がこれを先々の機ととらえ
切り込むのであるから、仕太刀の攻めの所作、先の気位こそ、打ち太刀をして機の直観
なるものを引き出すものであろう。 したがって、「機を見て」、の前に、仕太刀の
「機を引き出す」身を打つ気迫というものが、なくてはならないだろう。
 良い剣道形とは、互いに機を作り、機を捉える駆引きを体現するものであってほしい。
 
 
 もう一つ重要なこと。気位の在り方も剣道形に本来あって、それを学ぶことによって
 竹刀剣道のバタバタ・パンパン感をなくしていく。 結果として品位というものが加わる
 ことができれば、昇段審査特に高段者の合格要件には肝要であろう。
  武蔵が晩年に描いた水墨画に、静かな自然の些事に一点の鋭さ
 を持つ生が描かれている。 剣道もアートであれば、その極みはすべての芸につながる
 との武蔵晩年の実践でもある。 柳生但馬守は「兵法花伝書」にて、その心の極みを禅
 との一致に求めた。また能狂言の所作に、剣の裁きの妙、静と動の、あるべき範を
 求めた。  いずれも、不動なる心の芸術と玄妙なる石火雷神の技をその目標とするが、
 変化する敵という不安定で未知なるものに対するとき、絶対的圧倒的なる心と気位で
 これを制し、活人への道を開くものであった。
 
  今日の日本剣道形は、一方においてより多くの人に、よりわかりやすく教えることには成功したかも
 しれない。 しかし、その解説を読み、理解するのは、芝居の台本を理解したに過ぎないものである。
 役者が一人でしゃべるのであれば、問題はないが、相手のセリフに合わせて感情をこめて
 顔の表情を作る、あるいは声のトーンや勢いというのは、その台本の上に乗っかる重要なものであり
 それを否定しては、劇も成り立たない。 すなわち映画監督がいれば、台本はあくまで骨組に
 あたるもので、役者の力量やその流れによっては、台本以上にアドリブが採用されたりする。
 つまりAという師範がやる剣道形とBという師範がやる剣道形がコピーのように同じであるほうが
 おかしいのである。
  勘違いがあっては困るのであるが、形そのものはもちろん、変わらない。 言いたいのは
 所作の個性であり、気の合わせ具合やメリハリに特徴があるという、個人が持つ剣道の持ち味である。
 問題は解説に書いていないことを単純に否定したり、気位や相手とのかけあいに合わせる
 部分を教えず、本の棒読みをして教えることをいさめたい。 よく教科書をもって教えている
 学校の先生のようなスタイルで教えている光景を目にするが、それは付け焼刃で教えている
 人もまた、台本を読む新人の役者であるといえる。 
 打太刀、仕太刀の役割とはなんであろう。 打太刀は師匠で、仕太刀は弟子の位。
 「木刀による稽古法」では元打ち と 掛手 で 対等の関係という。 この違いが
 古流の発想と現在教育上の発想の違いと私は理解するのだが、その役割の重要性を
 「木刀による稽古法」にも徹底する方が良いのではないかというのが私見である。
 子供たちにも木刀による事故を防止する上で、約束稽古のルールと合わせ方を教え
 、ゆっくりとスピードをおとすが、決して舞踊化することのなきよう、真剣に取り組ませる  
 ことが重要であろう。 子供の個人差は大人以上に大きいので、どちらがお兄ちゃん役で、
 兄弟の掛け合いのように、事故がないように助け合って、お互い責任をもってやらせることができれば
 理想ではないかとも思う。
この前、第二道場で、教師八段のK先生が言われた言葉は「合気」であった。
木刀にせよ、竹刀にせよ、刃引きにせよ、得物は違えども、練習の道具に過ぎないし
、剣道形も練習の一形態である。 一刀流や香取流も竹刀を使わない。
しかも竹刀のようなスピードで、撃ち合い寸止めをする。
 
合気とは、お互いが剣を交える、その前に必ずなければならないもので、あってあるもの。
ただし、合わせ方を知らない方が多いと思われる。
昇段試験においても、まず遠間から触刃(しょくじん)の間合いにいたるとき、呼吸を整え
心構えが強くして、ひとたび相手と気を合わす。
ただなんとなく、打ちこんでいっても返される可能性が高い。
攻めはまず、合気より初めて、崩す作業をするからこそ、相手はその変化に狐疑
心や「居着き」の隙を作ってしまう。
 
したがって、試合であれ、昇段試験であれ、この仕切りの重要性と合気がなければ
ならない。昇段の会場で剣道形を「付け焼き刃」で練習する風景を目にするし、そこに
指導者らしき姿もみられるが、ほとんど技のスタイルの指導に終始しているように思われてならない。
最も大切なこと、すなわち、打太刀、仕太刀の役割分担、呼吸の合わせ方、間合いの合わせ方
に説明が行っていないのではと感じることが多い。
当然のことながら、独りよがりの打ち太刀、独りよがりの仕太刀で終わってします。
また、之が原因で合わないまま、訂正をかけないと、落第の憂き目にあう。
高段者審査においては、その訂正も許されない傾向にある。
 
この合わせ方の指導をしている道場が全体のどれほどなのか不明としか言えない。
しかし、木刀を竹刀の練習のように使う古流においては、合気を覚えなければ
ならない理由がある。 それは、最後の太刀うけるときの、打たせる間合いと合気が
わからなければ大けがにつながってしまうからである。
 
かつて、日本剣道形でも 3本目、4本目の突きで事故があった。
危険を避けるため、スピードをなくし、マニュアル化され、舞踊化されることが
多くなった。
剣道形がその玄妙なる、技の冴えや魅力を失っていくのにはこのような原因があるかも知らない。
裂ぱくの気魄をもってする剣道形には、危険がともなう、刃引きの
切っ先で相手を傷付けたり、刃が折れて飛んでゆくことも。
防具なしの危険性は否めない。
 
故に、私見ではあるが、剣道形上達の前に、間合い、合気、相手との役割と順序に至る約束事
の徹底が不可欠であろう。
 
 
もう一つの正眼(晴眼)で平正眼は五本目の上段に対する晴眼で、切っ先をあげ、相手の左手に付ける
構え。 これは竹刀剣道にもよく取り入れられてはいるが・・・・
中段の位置の定義そのものも、実は曖昧なものであろう。
本来、構えは小刀の部にあるように、上段に対する晴眼、下段に対する晴眼で、その
切っ先位置の特定はし難いものである。
およそ五行に示すごとく、絶対的な技は無い。
何に対して有利であるかを示すものにほかならない。
どの構えに、どれが相性よく会うのか、その研究をこそ
怠てはならないものであろう。
また上・中・下の言い方をしなかったのは、本来高さによって、天の位、地の位、人の位、呼び方もあった。
これは、規定するものではなく、相対するべきもので、どこから何センチしたとして特定するべきものではない。
またそこに費やすエネルギーほど、無意味なものはない。
剣道という無形文化財の大きさを特定の小箱に押さえ込んでしまうことになりはしないだろうか?
日本剣道形が普及のためのモデルであって、剣道形は日本剣道の全てではない。
場合によっては居合やなぎなたの形、あるいは槍などの基本形を習う機会ががあれば、大なる剣術の姿がわかってくるのではないかと、 
基本形たる日本剣道形をあるがままに受入れ、詳細にその真髄を磨けば、すべてに通じる道も見えるものであろうと推測できる。
ただ一般には昇段試験の科目であり手段として必要性を訴えても、指導者が、そのマニュアルに頼って、
木を見て森を見なかったら、枝葉のなかにある大切な部分までもミニチュア化してしまう恐れを
危懼するものである。例えば、級審査には、木刀による練習法がいって、昇段審査にはいらないとする単純に
試験科目としての認識、ただし卒業できれば、それでも忘れてしまうときがある。
昔の武家の女子教育にあって、家庭における日々のしつけがあって、特別の教育機関がない、
男児にその道があっても、女子には家での裁縫や家事手伝いがその教育現場そのものであった。
しかし、ここで考察すべきは、日々のしつけという環境こそ、優れた日本の女子教育につながった可能性
がある。進学の自由もなければ、勉強する機関も限られていた。いうなれば家庭が教育現場そのものであった。
その当時外国から日本に来た人が、日本人の持つ常識力、徳育の高さ、または社会ルールに対する
権利義務意識の高さを評価する記述をみても、その(封建的ではあるが)市民社会のレベルの
高さにあった。 だから、明治維新が実現できたと言えないだろうか?
 
事実、剣道形習得と同時に、歴史の中でコンパクト化されてきたものが多い。
200以上あった技も数十ほどに押し込められてしまったものがある。
橋の上で敵に遭遇した場合の形や方法、床下で潜んで待ち伏せする時の形、あるいは
狭い客間の中で大刀を抜き、欄間などにささらない所作など、実践的なものがすべてカットされて
しまっている場合が多い。 
剣道形に取り入れられなかった形として、霞の構え、波返し上段など。逆手上段、流派によっては
金剛の位(笏:しゃくの位)など無数にある。2刀にも沢山の構えと技がある。
古流との交流も忘れてはならない。
剣道形の構えの中に、いくつの構えがあるのだろうか。
一般に、大陸古来の宇宙観、すなわち火・水・木・金・土の五行の構え
中段は水の構え、下段は土の構え、八相の構えは木の構え、脇構えは
金の構え、上段は火の構え、土よく水を吸い込み、木はよく土の滋養を吸収して
生まれ、金はよく木を穿ち、さらに火はよく金を溶かす。
そして、水よく火を止める。 五行がそれぞれに関与し、生まれ霧散し
相克するものである。 
また大刀と小刀の組み太刀には、陰陽思想が深く関わっている。
小よく大を制す。 小刀にて残心。天を突けば、陽となり、大刀を天にかざせば
即ち、陰となり、陰陽は月と太陽、のいわゆる2天を示す。
余談ながら、武蔵晩年の流儀である二天一流とは、この日と月の
陰陽二天を自在に使う構えであった。
小刀3本目の構えはその、五行と二天(陰陽)を超越した「有構無構」
構有ッテ構無シの心境に至る。
剣道形の中には実は沢山の構えが隠さてていて、実は五行の五つでは
無い。
特に古い資料には中段という表記はなかった。同じく、下段や上段の記載は
ない。すべて晴眼(八晴眼)の高さの総称に過ぎない。
流派によって、切っ先の高さの位層を特別な名前で表していた。
同じ晴眼でも漢字が異なる。清・青・正・臍・晴・聖・星・静など
ひたい・眉間・左目・鼻・喉・胸部・臍・左手(中墨)・相手膝小僧から3CM
などなど・・・
実は中段という言葉ではない。
最も低い位置、北辰一刀流では地摺晴眼(現在の下段位置またはそれよりも低い)
そして、地摺りよりさらに右に刃を捻り、ねかせば、本覚(ほんがく)の構え
と称する。 それそれの演舞を終了して後ろへ下がる構えをいいます・
 
 

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