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こんばんは、じゃじゃ丸です。 「 京都薪能六十回記念 祝賀乱能 」 のレポートを続けます。 能 「 絵馬 」 の後、ゆる〜い感じで始まったのが、狂言 「 仏師 」 。 田舎者 ( でんじゃもの ) 梅田邦久師の出、名乗り、道行を見ていると、台詞も型も重々しく、 同じ大蔵流、でも茂山千五郎家とは180度 方向性の違う 山本東次郎家の芸を想起してしまいました。 「 シテ方の狂言に似ているとは、さすが山本家! 」 と、変に納得してしまいます。 この梅田師は、どうやら名古屋にお住まいらしく、京都ではなかなかお目にかかりませんが、 味があって良い狂言をされていました。台詞が善竹家の雰囲気、また時代劇にも近い。年の功でしょうか。 すっぱの井上裕久師は、普段着の狂言です。「 すっぱというのは、詐欺師のことでござる 」 と名乗り、 現代語満載の狂言をされていました。みなさん、狂言の台詞を覚えておられないので、 それぞれの言葉のセンスが問われますね。また、狂言の言葉を現代語に置き換える危うさを感じました。 二人の掛け合いは、あまり噛み合わず 少し残念でしたが、それでもブレない梅田師が素敵! 舞囃子 「 盛久 」 「 羽衣 」 は、シテの石井喜彦師、光田洋一師が、 型をあまり覚えておられなかったのですが、それでも持ち前の愛敬で乗り切っちゃいました。 石井師が恥ずかしそうに舞いながら、それでも地謡にちょっかいを出す姿が可笑しかったです。 一調 「 屋島 」 を挟み、 次は、能 「 安宅 」 。 茂山家お得意の人数物、期待してしまいます。まず、太刀持アイ 成田達志師、気合いが入ってます。 しかも、間調子が上手すぎ。本業の方より、とまでは言いませんが、少なくても僕より上手かったのです ・・・ だってだって、舞台慣れしてはるし、本業の方の舞台もよう見てはるし、しょうがないよね。 そして、子方、シテ、ツレ、強力アイが登場します。 子方と言っても、茂山忠三郎師が 「 子方 」 という名札を首からぶら下げての登場。文句なしにかわいい。 シテは茂山あきら師、ツレは千五郎家、忠三郎家の面々。みんなで道行、謡えるのかなと心配していたら、省略。 強力アイは、曽和尚靖師ですが、いい具合に力が抜けています。男前を自称したり、拍手を求めたり。 ここで驚いたのは、小書 「 貝立貝付 」 のように、つわいつわいと法螺貝を吹く真似をされていたこと。 本来は、扇を法螺貝に見立てるのですが、本物の法螺貝を使ってしまうところが、乱能らしいですね。 その後は、勤行の部分で 狂言の山伏の呪文を唱えたり、勧進帳は巻物をカンニングペーパーにしたり、 山伏たちが富樫に詰め寄る場面で 本当に刀を抜いたり、やりたい放題の 「 安宅 」 なのでした。 ちなみに、あきら師の装束の腰帯には、独鈷 ( とっこ ) があしらわれていて、 細見美術館で開催中の特別展 「 描かれた能 」 にも、そんな腰帯があったなあ、と思い出していました。 本日はここまで。続きはまた後日。
「京都薪能六十回記念 祝賀乱能」 12月27日(日)10時〜17時半頃 於・金剛能楽堂 狂言「仏師」 シテ:井上裕久 アド:梅田邦久 後見:梅田嘉宏 舞囃子「盛久」 シテ:石井喜彦 囃子:有松遼一 深野貴彦 宮本茂樹 地謡:武重方軌 前川光範 杉信太朗 林大和 舞囃子「羽衣 和合之舞」 シテ:光田洋一 囃子:分林道治 小鼓:浦田保裕 大鼓:原大 太鼓:藤井千鶴子 地謡:帆足正規 杉市和 左鴻泰弘 林大輝 一調「屋島」 謡:竹村英雄 小鼓:杉浦元三郎 能「安宅」 シテ:茂山あきら 子方:茂山忠三郎 ワキ:森田保美 ツレ:茂山正邦 茂山良暢 茂山千三郎 茂山童司 茂山茂 茂山逸平 松本薫 山口耕道 綱谷正美 アイ:成田達志 曽和尚靖 囃子:廣田幸稔 今井清隆 青木道喜 後見:茂山千五郎 茂山七五三 地謡:石井喜彦 井林清一 河村大 井上敬介 原大 小林努 久馬治彦 岡充 休憩 十五分 |
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2009年12月29日
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こんばんは、じゃじゃ丸です。 「 京都薪能六十回記念 祝賀乱能 」 のレポートを続けます。 いよいよ乱能の幕が上がり、まず初めは 「 翁 」 です。 「 翁 」 は 「 能にして能にあらず 」 、神事でもあるので、あまりくだけた気分にはなりません。 おふざけもほとんどなく、「 ちゃんとできるんやろか 」 という 乱能の良い緊張感が漂います。 面箱の左鴻先生は、一つひとつの所作に お人柄が滲み出ていて、ついつい応援してしまいます。 面箱は、派手なことはしませんが、位を保ちながら重くなり過ぎてはいけない所が大変な役で、 「 翁 」 が出る際には、いつも注目しています。常は若い方が勤められることが多く、親近感もあります。 翁と三番三は、それぞれ茂山七五三師と種田道一師が勤められました。いやあ、面白いですね。 型通りにされているはずなのに、やはり前者の方が黒式らしく、後者の方が白式らしいのです。 特に三番三は、型の決め方や装束や面の扱いは流石ですが、妙に落ち着いていて 違和感を感じます。 巧拙に関わらず、シテ方と狂言方の身体性、力の使い方の違いを見せ付けられました。 一番驚いたのは、三番三が始まろうという時、大鼓の宇高通成師が、常座にて片膝を付いて打ち始め、 打ちながら正先へ出て、常の位置へ下って床机にかかられたこと。小書「打掛り」のようでした。 次は、半能 「 絵馬 」 です。 まず、作り物が運ばれてくると、大きな笑い声。絵馬に、「 男湯 」 「 女湯 」 とイタズラ書きされていました。 シテとツレのお三方は、橋掛かりで 徐に巻物を取り出し、広げるとそこには それぞれのお名前が ・・・ 一瞬 出オチかなと心配しましたが、始終 笑わせてもらいました。やっぱり、お囃子方は面白い方が多いですね。 「 翁 」 と 「 絵馬 」 の笛は、河村和晃師。 余談ながら、乱能の前日、「 河村研究能 」 という稽古会に足を運んだのです。 そこで拝見した師の 能 「 安達原 」 は、身体や声、あるいは面の使い方が大変優れていました。 終演後 興奮して思わず、会場でお会いした 観世会の先輩に ご意見を伺った程でした。 ついでながら、河村ご一家の方々について 勝手ながら 家系図を整理させて頂きます。
いつも、どなたがどなたか分からなくなってしまうので、備忘録として。 故 北星師 −禎二師 −和重師 −和貴師 −和晃師 −故 信重師 −浩太郎師 −博重師 −晴夫師 −晴久師 −晴道師 −故 隆司師 −栄重師今回はここまで。まだまだ続きます。 「京都薪能六十回記念 祝賀乱能」 12月27日(日)10時〜17時半頃 於・金剛能楽堂 「翁」 翁 :茂山七五三 三番三:種田道一 千歳:吉阪一郎 面箱:左鴻泰弘 囃子:河村和晃 河村和重 河村和貴 味方團 宇高通成 地謡:茂山千之丞 茂山千五郎 茂山正邦 茂山茂 茂山童司 茂山良暢 松本薫 山口耕道 後見:茂山逸平 茂山千三郎 狂言後見:宇高竜成 嶋崎暢久 半能「絵馬」 シテ:林光寿 ツレ:井上敬介 河村大 ワキ:石井保彦 谷口有辞 井林久登 囃子:河村和晃 吉浪壽晃 河村晴道 片山伸吾 アイ:豊嶋幸洋 山田安造 都丸勇 重本昌也 和田次夫 掛川昭二 地謡:林大輝 林大和 有松遼一 小林努 杉信太朗 武重方軌 前川光長 前川光範 後見:杉市和 光田洋一 台後見:久馬治彦 岡充 |
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