ヤフーの、ファッションがどねーやこねーやのページで、これこのような文章が。
「無地や地味めな柄などのシンプルなストールは、折りたたんだり結んだりせずに、そのまま羽織ってアレンジすると印象が変わりますよ。たとえば、上半身をポンチョ風に覆って大きめのブローチで留めると、ジーパンにも合うカジュアルなスタイルになります。また、
コートの上からストールを羽織り、腰上あたりを太めのベルトで留めるのも今年らしいアレンジですね。肩から普通に羽織るだけの場合は、ひじまで隠すとキレイに見えますよ」
うん。
こういうのですよね。
なんででしょうね。
私こういうの、ようやりません。
なんや、こっぱずかしくて。
私的には、「アボガド」を「アボカド」と、ちゃんと正式名称で言うときに感じる一抹の恥ずかしさに、
非常に似ております。
いや、正確には、アボカドなんですよね。
それはわかってるんですよ、でもね。
なんか、私には言えないの。
アボガドって言う方がしっくりきちゃうのですよ、ええ、間違っちゃいるんですがね。
いや、アボガドと言いたいというより、アボカドと言いたくないのです。
アボ
ガドの
ガを
カにするたびに、
「やだアタシったら
」と思ってしまうのです。
もういっそ、アボガドにしていただきたいこと、この上ないです。
金田一先生あたりに頼んで、何とかならんもんだろうか。
ああいう格好も、そりゃおしゃれなんでしょうけれども。
なんなんでしょうねえ、場所柄なのでしょうか、人柄なのでしょうか。
山口弁で言うところの
「ようせん。」 (とてもじゃないが私にはできない

)
ってやつに分類されてしまいます。
その、場所柄ってぇやつで思い出したんですがね。
以前、東京の葛飾区に住んでいたころのお話ですよ。
お出かけしようと思って、お化粧するでしょ、そしてまあ、年相応?くらいの服を着て、家を出たとするでしょ。
すると、葛飾区では、若干、浮くのです。
まあ、お年寄りの多いとこでしたし、子無し主婦なんてのは、おそらく少数派でしたでしょうから、存在自体が浮いていたのかもしれませんが。
とにかく、ちょっとトップスがウエストの絞ったものだったりするだけで、若干浮くのです。
で、その格好で、千代田線に乗ります。
この千代田線というやつが、実にやっかいな路線でしてね。
この話には、まっっっっったく関係ありませんが、まず、根津やら千駄木やら湯島の辺りで、必ず酔います。
あの辺の、あの妙な揺れというのは、本当にもう、本当にもう、本当にもう、ダイッキライでした、混むし。
話がずれましたが。
その千代田線というやつが、実にやっかいな路線なわけですよ。
なんというか、千代田線は、東京のあらゆる階層を通っている線路なのです。
まず、我々の住んでいた葛飾区あたり。
そりゃ寅さんのいるあたりは下町と呼ばれるのかもしれませんが、両さんが勤めている辺りは、下町でもなんでもないそうです。
美容院のオジサンが言っていました。
「この辺は下町じゃなくて、ただの田舎ですよ。」 と。
確かに、昔からあるのかな、と思うおうちは、造りが何となく農家でした。
母屋、納屋、そして縁側、というような。
その縁側に干し柿が吊されてないのが不思議でしょうがないけれど、そう、ここは東京。
そうやって、無理やり自分を納得させたものです。
ちなみに、私が住んでいる辺りが田舎だと教えてくれた美容院のオジサンは、私が初めてお会いする福島県出身の方でした。
いいえ、他意はありません。
そして、いわゆる「谷根千」へ、地下鉄は続きます。
この辺りは……下町なんでしょうかね。
歴史のある町並みだけれども洒落ている、という、ある種の特権を持った人たちしか住めなさそうな場所というイメージです。
服装はというと、まあ学生も多いようなので、私の格好でも全然OKです。
ジーパン万歳地区です。
ふん、デニムなんて言い方、おそらく死ぬまでしませんよ。
で、千代田線ってやつは、わりと日本のど中心の真下も通ります。
二重橋といえば、実は東京駅の最寄りだったりしますし、駅名がダイレクトに国会議事堂前なんてのもあります。
ってね、そうそう。
東京乗り換えで大手町使っちゃだめですよ。
乗り換え?嘘つけゴルァくらいの距離があるし道わからんし、あんなものは乗り換えとは言わん。
この辺りは、まあ場所が場所ですから、働く人、動く人しか存在しません。
あ、たまに、寝てる人もいますが。
冬はね、外が寒いからね。
働く人というのは、やはりスーツが多いのです。
男性はもちろん背広、女性もスーツです。
というわけで、そろそろ私の服装も違う方向に浮いてきます。
いいわよねー、アナタ、ひまそぅーーでーーー。
と暗に言われているような気がして、でっぷりと座っていていいものかどうかと迷いながら、
ええ座っていましたとも。
だって、ここから先の千代田線も、とっても酔いやすいのだもの。
お船のような揺れ方をして、とっても酔いやすいのだもの。
そして特筆すべきが、国会議事堂前の女性たちです。
いや、一部ですよ?一部なんですがね。
時が止まっている人が、たまにいます。
彼女たちが若かりし頃、一番男が寄ってきていた頃、そのころに流行っていたものを、そのまま…そのまま着続けているのでしょうか、時が止まっている人が、たまにいらっしゃいます。
お仕事がお忙しいのでしょうね。
いや、いやそんな、私だってね、私だってねぇ、そんな時代の最先端を行っているつもりも行くつもりもありゃしませんけどね。
なんというか、止まり方が尋常じゃないときが。
その襟は取り外せて3通りに着こなせるんですよね、みたいなスーツとかね。
いっそ、わあソバージュっ とかね。
いや、そんな、わたしだってね−−繰り返し。
でも、それならいっそノーメークのほーガーーーッ って、この件については、ここらでやめておきましょう。
で、千代田線は、赤坂なんて、誰でも聞いたことのある地名の駅もあったりします。
乃木坂なんて、4割の人なら知ってそうな地名の駅もあったりします。
この辺りは、働くおじさんが変わりますね。
背広からスーツへの大変身です。
テレビ局なんかがあるからでしょうか、テレビ局なんかがあるからでしょうか、テレビ局なんてものがあるからでしょうか。
色も形も、そう変わりゃしないのに、明らかに背広ではなく、スーツを着ている人たちに切り替わるのです。
いやあ、着ている人が違うのか、着ているものが違うのか、どっちなのでしょうねえ。
どっちなのでしょうねえ。
ねえ。
私にもわかりません。
とにかく、明らかに違うとだけ言っておきましょう。
女性たちは、どうかというと。
夕方なんかに、この辺りに突入すると、女性の肌つやが夜用に変わっていることにお気付きになることでしょう。
で、私は?
私はね。
異物です。
この辺りでの私は、そうですねえ、バラ園の中に間違って生えてしまった茄子みたいなものです。
しかし、ここは東京ですから。
なんだかんだで、異物に優しい町ですから。
慣れてるのよね、異物に。
だから皆さん、そっとしておいてくれるのです。
そして、次の駅が表参道です。
ここまで来ると、私の服装は、葛飾のときのそれとは真逆に浮いております。
ここであえて言おう! 今、私はダサイ!
と、開き直るしかないような状況です。
基本、香水つけてない女性なんて、私以外いそうにありません。
まあ〜皆さん、おしゃれさんねえ〜〜と口を開けたまま眺めてしまいます。
なんと言いますか。
皆さん、何かと戦っておられるといいますか。
表参道に、勝負しに来ておられるといいますか。
もう、茄子の転がってる余地が、皆無なのですよ。
茄子はね。
茄子は、蹴飛ばされて転がされて、踏みつけられそうになって、ああっアチキおうちに帰りたい……って木の根で泣くしかないようなね。
それくらいの、なんというか、「差」 を感じてしまうのです。
街(町でなく街)に力が入っている。
それは活気があると取れば良いことなのでしょうが、私のようにネジを一本外して生きているような人間には、
ちょいと肩身の狭い場所でした。
そして何より違うのが、男の服装ですね。
いや、オヤジの服装ですね。
ネクタイ率が非常に低いです。
スーツすら、いなくなります。
いわゆる、ちょい悪オヤジという部類も、串にさせば焼き鳥1人前くらい捕獲できそうですよ。
男も香水をしだすのは、ここからです。
うむ、テッパンです。
だがしかし、ここでもあえて言おう。
アンタタチが通用するのはここだけだと思うよバーカバーカ。
で。
千代田線はまだまだ、といってもあと2駅ですが、明治神宮だの代々木なんたらだのまで行きますよ。
でも、あたしゃーそんなとこまで行ったことないから。
知らん。
きっと、なんや変な人たちが慎ましやかに暮らしているのでしょう。
逆向きに乗れば、当たり前ですが、だんだんと落ち着く空間になっていくだけです。
そして、谷根千あたりで酔うだけです。
というわけで、私は、こういう格好はようしません、というだけの話。
だったのに。
まあ、私がいたころと、また随分変わってるのでしょうねえ、東京も。
最近とんと行く機会が、って
おや、洗濯が終わったようなので。
それでは、また。