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事故直後の福島 (1)
読売新聞は、11日 18時26分の配信で、
福島県災害対策本部では 11日午後、福島第1原発1、2号機について、放射能漏れの恐れが
あることが報告された。
地震のため、両機とも運転を停止したが、原子炉を冷却するシステムが復旧しないという。 同本部によると、2〜3日は問題ない見通し。
すなわち、 原災法第15条に規定されている「原子力緊急事態宣言」が、わが国で 初めて
菅内閣総理大臣によってなされた 19:03 以前に、
福島県には 福島第一原発に 容易ならぬことが起っているという情報が入っていたわけです。
当時、福島県庁の建物は 老朽化していたため、立ち入りが禁止されるほどの 大きな損害を
受け、県の災害対策本部は 隣の「自治会館」に移っていました。
18:00過ぎ一時停電しましたが、インターネット 回線 や 電話、ファクスなどは使えたと言います。
したがって、
15:42 福島第一原発 1〜5号機 第10条通報 (全交流電源喪失)
16:36 福島第一原発 1、2号機 第15条事象通報 (16:45) 18:08 福島第二原発 1号機 第10条通報 18:33 福島第二原発 1、2、4号機 第10条通報 ―――― 保安院のHP より
こうした情報が、吉田所長から 県に送られてきたはずです。
( 東電本店を介してであれば、これは 法律違反です。
県も市町村も 事故当時に受けた 各方面からの通報や連絡の情報開示をすべきです )
※ 放射能に罹災した市町村の通信手段は どうだったのでしょうか?
緊急事態宣言が出されて以降は、 知事や市町村長は、
はずです。
( ただし、この原災法は、 この災害対策本部を、
当該 原子力緊急事態宣言に係る緊急事態応急対策実施区域を管轄する都道府県知事
及び市町村長
と限定しています。 緊急事態応急対応実施区域というのは、政府が決めた避難区域や
屋内退避区域のことでしょう。 しかし、事態は これでは済まなかった訳です!
原災法は、ここで 破綻していました。
本当は、福島県全域のみならず、周辺県やその市町村も 災害対策本部を設置しなくては
ならなかったのでした。 この原災法に、すでに 政府が 事態を過小評価することで、
不必要な被害を出す or 被害を無いことにする 淵源の一つがあったと知られます。
行政や学者 及び政治家は、自らの瑕疵の責任を 国民に転嫁するという態度を改め
なくてはなりません。 )
また、同法第23条により、災害対策本部を設置した県 および市町村は、 オフサイトセンター に
災害対策副本部長、対策本部員その他の職員で 災害対策本部長から委任を受けた者
を、政府の現地対策本部と 事故対策の連絡調整するため 原子力災害合同対策協議会に
出向させたはずです。
しかし、福島県は 官邸が 21時23分に
半径3キロ以内の避難、3〜10キロの屋内待機の指示
( ※ これを、NHK TVは 30分後の 21:53 枝野官房長官のニュース発表として流す )
を出す前に、
福島第一原発2号機の半径2キロ以内に住んでいる 大熊町と双葉町の住民に対し、
避難するよう要請した。
と、 21時8分 に 読売新聞は配信しています。
県の要請を、保安院のHPでは 20:50 だったとしています。
ここで、福島県は 2号機だけが危険だという認識です。
を見ると、吉田所長は、第15条事象が
16:36 福島第一原発 1、2号機 に起ったと、最初 報告していましたが、
その直後、新たに 16:45
1号機については、水位監視が回復したことから 原災法15条事象を解除します
という報告を、15条の様式でしています( 5ページ )。
※ 1号機 復水器再稼働なら炉心溶融に至らず - 毎日jp (12月9日)
おそらく、県は この情報を元に 避難要請をしたものと思われます。
@ この間、 4時間 あります。
知事は、この間 何をしていたのか? 興味ある所です。
しかし、吉田所長は 今度は 10条通報の様式を使って、発生時刻17:07 として、
1号機については、再び原子炉水位の監視ができないことから、
注水状況がわからないため、念のため 原災法15条に該当すると判断しました
と、経産省・福島県知事・大熊町長・双葉町長宛てに 通報しています。( 6ページ )
すると、どうなるのか? 県は、この10条通報を受け取っていない可能性があります。
@ 8ページ目を見て下さい。
これは、10条通報の様式で、21:02 保安院受け取りの 奇妙なファックスです。
2号機において。原子炉水位が不明であり、RCIC系により 原子炉への注入も
確認できないため、原子炉水位がTAFに到達する可能性がある。
そのため、地域住民に対し、避難するよう自治体に要請の準備を進めております。
* TAF: 有効燃料頂部
と、吉田所長の直筆があります。
通報者は、印刷で 「福島第一原子力発電所長」 とあり、
宛先は、「経産大臣・福島県知事・大熊町長・双葉町長」 となっています。
しかし、直筆の文面は、 知事や大熊・双葉の町長に対するものではありません。
即ち、吉田所長は 10条通報の様式を、本来の役割を無視して使っていたようです。
又、本来 政府の災害対策本部がなすべき 自治体への住民避難の勧告or指示を、
所長自身が、「 要請 」の形ですが、やろうというファックスです。
彼は、どのような要請を いつ したのでしょうか?
15ページ目は、
政府の避難・退避指示の8分前の 21:15 保安院受け取りのファックスです。
2号機のTAF到達予想は、21時40分頃と評価しました。
炉心損傷開始予想 :22時20分頃、 RPV破損 :23時50分頃
1号機は 評価中
というものでした。
ただし、吉田所長は
これは、 22:11 受け取りのファックスで、なかったことしました (21ページ)。
※ 19:03に緊急事態宣言を出して、 21:23に住民の避難・屋内退避指示が出るまで
2時間余り経っています。 ところが、原災法第15条 には、
内閣総理大臣は、前項の規定による報告及び提出があったときは、
直ちに、原子力緊急事態が発生した旨 及び 次に掲げる事項の公示をするものとする。
一 緊急事態応急対策を実施すべき区域
二 原子力緊急事態の概要
三 前二号に掲げるもののほか、第一号に掲げる区域内の居住者、滞在者その他
の者 及び 公私の団体に対し周知させるべき事項
と規定されています。
すなわち、原子力緊急事態宣言は、 緊急事態応急対策を実施すべき区域 を同時に
公示しなくてはならなかったのです。
安全規制担当省庁は,原子力緊急事態が発生していると認める場合,その旨を官邸
〔内閣官房〕 及び 内閣府に連絡し,原子力緊急事態宣言案 及び 地方公共団体の長
に対する指示案を 官邸〔内閣官房〕 及び 内閣府に送付した後,
内閣総理大臣に必要な情報を報告するとともに,原子力緊急事態宣言案 及び 地方
公共団体に対する指示案を提出する。
安全規制担当省庁というのは、経産省・原子力安全保安院のことです。 保安院は、
この時、どのような 緊急事態応急対策を実施すべき区域 の案を提出したのでしょうか?
(未完成)
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