混沌の時代のなかで、真実の光を求めて

現代に生きる私の上に 仏法は何ができるかを 試そうと思い立ちました。//全ての原発を 即刻停止して、 別の生き方をしましょう。

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何故、双葉郡には「 市 」がなく、8つの町村に分かれているのか?



原発国家               朝日新聞 11月26日

浜通りは 今

                 村松真次: 76年生まれ。福島県立磐城高を卒業するまで
                      いわき市で育つ。01年に朝日新聞入社。
                      現在、政治記者として「原発国家」の取材にあたる。


煙と核 国策の果て

 太平洋に面して 南北に 138km続く なだらかな海岸線。「浜通り」と呼ばれる福島県
沿岸部は 高度経済成長期、地域振興を願って原発とコンビナードを引き受けた。
「 核 」と「 煙 」は ともに 国策のゆがみを内包していたが、「 核 」は それに加えて
想像を超えた危険をはらんでいた。

工場連なる故郷

 赤茶けた煙突群が 白い煙を吐き出す。 大型ダンプが 砂煙を巻上げて 次々と行き交う。
私が 高校まで過ごした故郷の風景は、35歳の今も変わらない。東京電力福島第一原発から
南に50キロ。 震災から8カ月、いわき市 小名浜(オナハマ)のコンビナートでは工場の操業
を開始していた。

 半世紀前、池田内閣は 所得倍増を掲げて 全国総合開発計画をつくり、いわき市など15か所
新産業都市に指定した。 石油精製、銅や亜鉛の非鉄金属などの産業を育てつつ、環境汚染を
伴う「 迷惑施設 」を都会から 地方へ移す狙いがあった。

 福島県知事の佐藤善一郎や、のちに知事となる木村守江が 浜通りを豊かにしようと奔走し、
1964年に指定を勝ち取った。70年頃から本格的に稼働した コンビナート は、「 地域振興 」
の象徴で、いわき市の人口は増え始めた。
 だが、公害は深刻だった。 地元の小名浜第二小学校に入学した83年、教室には  高さ2mの
空気清浄機があった。 プールには 黒いすすが浮き、夏になると 工場の従業員が来てすくい
取っていた。 その後、規制が強化され、公害は克服された。 今も コンビナート から煙が上がるが、
教室から空気清浄機は消えた。

見えない放射線

 かって サッカーボールを ともに追いかけた友人は 幼子の親となった。
 「 子供を 外で遊ばせらんねぇ 」
今は 亜硫酸ガスやススでなく、臭いも見えもしない放射線と向き合っている。

 国道6号を海岸に沿って北上した。 サーファーで賑った海辺に 人影はない。 双葉郡楢葉町
にさしかかると、警官が封鎖する バリケードが見えた。 ここから先は 原発から半径20キロ
の警戒区域で立ち入れない。
この辺りは かって、「 工場の街 」と「 原発の街 」の境界だった。

 いわき市で 工場建設が進む60年代、 浜通りでも とりわけ産業が乏しかった双葉郡は
原発誘致を進めた。 主導したのは やはり、知事の佐藤と木村。 佐藤は 福島出身の東電社長・
木川田一隆に誘致を持ちかけ、木村も 76年に収賄容疑で逮捕されるまで 誘致に駆け回った。
 原発は安全で 公害と無縁と宣伝され、国の交付金で 立派な図書館や体育館が 次々と建った。
サッカーの トレーニングセンター 「Jヴィレッジ」もできた。これもまた 国策だった。 コンビナート と
違うのは、放射能の危険は 見えにくいことだ。
 私は 高校まで 原発について教わった記憶がない。双葉郡でも いわき市でも 住民の多くが
「 3・11 」の原発事故で 初めて 危険を実感したに違いない。 そして、「原発の街」には
人が長く住めぬ土地ができた。
 
 「 工場の街 」は 今、国家主導で進む原発事故収束の最前線にある。 作業員や避難者ら
約2万人を受け入れ、民間住宅は ほぼ全て 入居済み。 知人の不動産業者は「 家賃相場も
2,3割上った 」と明かす。 繁華街は 夕方から盛況だ。 県選出の国会議員は「 廃炉まで
約30年。いわき市は 原発作業の拠点として 十分食っていける 」とささやく。

 太平洋を見下ろす丘にある墓地を 1年ぶりに訪ねた。墓石は 地震で倒れたままになっていた。
いわき市が 66年に国家主導で合併するまで、旧磐城市の市長を務めた 私の祖父・三代(ミヨ)
義勝も ここに眠る。

合併と分断 使い分け

 祖父・三代(ミヨ)義勝の顔を 私は知らない。 生れる前に他界した。
国家が主導した14市町村の大合併に 旧磐城市長として 反対したものの、最後は受け入れ、
失意の中で亡くなった。 小さい頃、そう聞いた。
 東京23区の2倍の広さで、議員333人を抱える マンモス自治体 「いわき市」が誕生した
のは、1966年10月だった。 2年前の東京五輪が開かれれた年、池田内閣は 旧磐城市を
含む地域を新産業都市に指定した。 その条件が大合併だった。 「工場の街」に不可欠な道路、
港湾、上下水道の整備を トップダウンで進めるには、地元の首長は ひとりがいい。
 「 磐城は 小名浜港で生きていげっぺよ 」
三代は こう言って 合併を拒んでいたという。

 戦前、旧磐城市の小名浜港で 棒手振(ボテフリ)と呼ばれる魚の行商を始めた。 イワシ漁に
転じて 600人を抱える網元となり、56年 市長に担がれて 3期10年務めた。
港は 全国屈指の水揚げを誇り、物流拠点としても栄えた。 「 漁民代表 」として 地元の権益
を守りたかったのだろう。 この大合併を進めた当時の県議を尋ねると、私を 三代の孫とは
知らず、 「 とにかく 三代は 言うことを聞かなかったなあ 」と教えてくれた。

 だが、三代は 合併賛成に転じる。 理由はよく分らない。 当時を知る いわき市の元職員は
 「 合併を進めた 木村守江知事ら県側が 三代の側近を引き剥がした 」 と語る。
三代は 合併直後の いわき市長選に立つが、木村や自民党県連は内陸部の商業地・平(タイラ)市
の候補者を全面支援した。 三代は 激しい選挙戦に敗れ、 家族に「 裏切られた 」とこぼし、
翌年 急死した。 合併は 市長選の争点にならず、国策通りに 「工場の街」 は 誕生した。

流れ込むマネー

 同じ浜通りでも、「原発の街」で 国家は 合併の旗を振らなかった。
福島第一、第二の原発を抱える 双葉郡の8町村から「市」は生れなかった。「平成の大合併」
にも呑まれなかった。 合併する必要がなかったのだ。8町村の09年度歳入は 計421億円。
この30年余り、福島県には 電源三法交付金や核燃料税などで この10倍近い約4000億円
が流れ込み、その多くは 双葉郡に吸収された。 図書館、公民館、野球場・・・。
小さな町村ごとに 立派な公共施設ができた。 「原発の街」に注ぎ込まれるマネーは 「工場の街」
の比ではなかった。

 国家にとっても、 「原発の街」は 一つにまとまらない方が都合がよかった。 誘致を
競わせれば 新増設を進めやすい。 反対派の首長が誕生するリスクも分散できる。
 「 国がムリに合併を進めず、結果的に 周辺自治体が分断統治された面は あるかもしれない 」
と、原発と地方財政の関係を研究する 福島大副学長の清水修二は言う。
全国的にも 女川原発や柏崎刈羽原発など 「原発の街」には 合併の波を受けていない所が多い。
国策の目的によって、自治体のかたちは変るのだ。

国策の「ゆがみ」
 
 戦後日本は、「国土の均衡ある発展」の名の下、各地で国家主導のプロジェクトを進めた。
「工場の街」も 「原発の街」も、国策に翻弄されつつも、地域の発展を願う思いに変わり
はなかった。
だが、いわき市 と 双葉郡 の歩みを振り返ると、原発が 地域社会に及ぼす影響は、地元の
人々が 抱え込むには 余りに 大きいことに気付く。 原発を受け入れたのが 浜通りでも
特に産業が乏しい双葉郡だった という事実は、 国策・原子力の根本に潜む 「ゆがみ」を
映し出している。

 11月中旬、浜通りを貫く国道6号をそれて、木々が色づき始めた山中を走り、福島第一原発
から 半径20キロの警戒区域を示す 無人のバリケードの前に立った。
「立ち入り禁止」の看板が 私の行く手を阻んだ。

                

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iju*****さんへ。
いわき市の方でしょうか。大震災と大津波だけでなく、原発事故で 双葉郡の
町村は 壊滅しました。事故当時 いわき市の方々も 北に西に南に自主避難
されたと聞きます。今、いわき市は 急激な人口増加で さまざまな混乱が
起きているのでしょう。

戦後の日本復興は 何か大きな間違いだった。否、大東亜戦争を引き起こし、
その敗戦を結果した明治維新そのものも、何か 大きな間違いだったのでは
ないか? ―――といった疑問を、この福島第一原発事故は 我々に懐かせる
ようになったのだろうと、私は考えています。
我々は この150年の先人の数々の苦労が、結局 徒労であったのではないか?
我々は 何か 生き方を間違えているのではないか? と・・・。合掌

2019/2/16(土) 午後 7:10 [ kyomutekisonzairon ]


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