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宮城県で、仮設焼却炉の建設反対運動。
放射能汚染への懸念が、がれき処理を遅らせる。
東京新聞 2011年09月10日 東日本大震災で発生した瓦礫の処理で、宮城県が 再生用木くずの引き受けを他県に打診した
ところ、放射性物質に汚染されている恐れがあることを理由に断られていたことが分かった。
宮城県内では 同じ理由で、仮設焼却炉の建設予定地で 地元住民の反対運動が続いている。
放射能汚染への懸念が、瓦礫処理を遅らせる構図が鮮明になってきた。
宮城県によると、木くず受け入れを拒んだ県の担当者は「 少しでも放射能汚染されていると、 住民の理解を得られない 」と説明したという。 別の県にも 可燃物の焼却や木くず受け入れを
要請しているが、現在まで 回答を留保されている。
環境省の推計によると、宮城県の瓦礫量は約1500万トンで 岩手県の3倍、福島県の7倍。 可燃物の半分程度や、埋め立て用不燃物の9割、再利用する木くずの大半の処理を 他県に
委ねなければ、おおむね3年以内にがれきを処理する目標を達成できない。
環境省の調査では、5月中旬段階で東京など 41都道府県に 計約460万トンの受け入れ能力 があることが判明したが、環境省の仲介で実際に受け入れを決めた自治体はない。
宮城県は独自の交渉を続けているが、瓦礫処理の受入れで協力を取付けたのは山形県だけだ。 又、宮城県は、県内での処理を進めるため、計7カ所に仮設の焼却炉を設ける方針を決めたが、気仙沼市南部の小泉地区では 地権者が「 放射能などの有害物質が持ち込まれる 」などと反対運動を続ける。 県は 今月中にも、小泉地区で説得を続けるか、他の適地を探すかを判断する。 環境省は八月、放射性 セシウム の濃度が1キロ当り8000㏃以下の焼却灰は埋め立て可能とする指針を 示した。 宮城県は 他県の協力が得られれば、放射線量を測定してから搬出する方針だ。
※ 環境省令第33号
放射性物質による環境の汚染への対処に関する特別措置法施行規則
――― 武田邦彦氏
・・・
1. 瓦礫の量は阪神淡路大震災と大きく違うのか?
阪神淡路大震災の時の瓦礫の量は2000万トン、東日本大震災2300万トン(環境相発表)で、わずかに東日本大震災の方が多いが、地域が広いことを考えるとほぼ同じか、むしろ東日本の方が面積あたりにすると少ない。
参考: 阪神・淡路大震災の概要 内閣府
2. 瓦礫全体の内、どのぐらいを被災地の外で処理するのか?
瓦礫総量の内、わずか 20%の約400トンを東京やその他の地域で処理する。 80%が
現地処理。
3. 瓦礫の処理が遅れている理由は何か?
「瓦礫の処理が5%しか進んでいない。これは瓦礫の引き受けが進んでいないから」と
2月21日に発表した。 しかし、もともと被災地外で処理するのはたったの 20%だから、
被災地外の引き受けが順調で、もし 半分が引き受けても10%の処理率になるに過ぎ
ない。つまり、環境省はこれまでと同じように瓦礫の処理が遅れている理由を、国民が
誤解するように発表し、専門家と言われる人は この辺の事情を十分に知っているのに
言わない。新聞も同じである。
さらに NHKは 2月末の放送で「瓦礫を不当投棄するので、瓦礫処理が進まない」という自治体の言い分をそのまま放送した。山のように積んである震災瓦礫の数100分の1 しかないのに、それが あたかも瓦礫の処理が遅れている理由にしている。また さらに
それを知っているNHKが 自治体の言い分だけを放送するというのだから、国民が税金や受信料を支払っていることを忘れているとしか思えないのは当然だろう。
4. 処理価格のトリック
阪神淡路大震災の時の瓦礫の処理費用は 2万2千円(トン当り)、 それに対して
岩手の瓦礫の処理費用(税金)は 6万3千円、宮城 5万円。なぜ、阪神淡路大震災の時と比べて物価はやや安くなっているのに、処理費が 3倍近いのかについても説明は
なされていない。
自治体は 政府の圧力とお金の魅力で 汚染を引き受けているのではないか。 この 処理費用のカラクリを市民に言わずに「被災地を助ける」ということしか言わない。
5. 被災地には本格的な瓦礫処理施設を作らない
ある宮城県の自治体が仮説焼却施設を作ったと報道された。その能力を計算してみる
と実に小さい( このような細かいことは また機会があったら書くようにしたいが 本筋が
大切なのであまり細かい数字は割愛する )。
つまり、確かに「見かけ」は「焼却施設を作った」と言うけれど、名古屋市に いくつかある 焼却施設のどれにも該当しないような小さな焼却施設だ。でも素人を騙すことはできる。「 被災地にも 焼却施設を作っている。武田はウソを言ってる」などと言う人もいるが、
私を批判する専門家なら焼却能力のカラクリを判って言っているはずである。
6. 汚染の可能性
放射能の量としては、1キロ8000ベクレルが基準値なので、2300万トンでは 拡散量は 約200兆ベクレルになり、日本人ひとり当り 150万ベクレルに相当する。これは 1キロ
40ベクレルという まともな食材汚染の限界から言うと 一人あたり 37年間、汚染された
食事をすることを意味する。
また 山形と東京が瓦礫を引き受けているが、かりに 山形市が半分を引き受けたら、 お金はかなり来るだろうが、その代わり 山形市の汚染は1平方m当り 24万ベクレルと
規制値の 6倍、警戒領域の60倍にも達する。
このような計算をすると、「 山形だけが 瓦礫全体の半分を引き受けるワケではない 」 などという反論がでるし、それを承知でここで示している。
もし、数値を問題にするなら、自治体自体が「 何トン受け入れて、それによって 放射線量
は何倍になるのか? 」を言わなければならない。 民主主義だから 「瓦礫を引き受けたら
放射線量が何倍になり、付近の人はどのぐらい被曝するか 」という数値を出すのが
第一である。
まだ 瓦礫処理には トリックがあるけれど、たった 20%しか被災地以外で処理せず、放射性
物質は拡散します。でも、誰が考えても不合理なことをしていますし、それに 「 どのぐらい 被曝
するか」、「どのぐらいお金が入るか」、「1円当たり何ベクレルか」など すべてを透明にすること
が必要です。
※ 環境省が「1キロ当り8000㏃以下の焼却灰は埋め立て可能」とする指針を示した
ということは、武田氏が計算で示されているように、
8000㏃/㎏ ×2300万トン= 8000㏃/㎏ ×2300万×1000㎏
=184000000000000㏃ = 184兆㏃
の焼却灰の埋め立てを、環境省は想定しているわけです。
もし、それほどの大きな ベクレル数を想定していないと言うなら、
例えば、 総計 10兆 ㏃の埋め立てしかしないというのであれば、逆算して
10兆 ㏃÷2300万トン
=10000000000000 ㏃ ÷ 23000000000 ㎏
≒ 430㏃/㎏
すなわち、焼却灰の埋め立ては、1キロ当り430ベクレル以下の許可とすればよい
ことになります。
武田氏は、184兆ベクレルという数字を「丸めて」(分り易いように)200兆ベクレル
と言われています。
環境省の想定している数字が どのくらい凄い値か というのを、日本人一人あたり
に換算すると、
@ 日本の人口: 128,057,352人( 2010年10月1日現在の確定値 )
200兆 ㏃÷1億2800万 人 ≒ 1562000㏃/人
となります。 これを丸めて、一人当り150万ベクレルにもなるというわけです。
150万ベクレルというのは、一人の体重50kgとして 1kg当たり3万ベクレルに当ります。
これは、強制避難区域の大地の汚染レベルになります。
こういうレベルの放射性廃棄物を、日本各地に拡散させて 埋め立てさせようというのが、環境省の
考えでしょう。 環境省の瓦礫処理に対する考え方は、こういう トンデモナク 非常識なものだと、
武田氏は指摘して下さっているわけです。
また、頭のよい学者たちが、なぜ このような気違いじみたことを認めているのか? というのは、
ふつうでは考えられないことです。 そこに、一つに、 4の指摘のようなことが考えられるわけです。
しかし、理由は これだけではないはずです。
合掌
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