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毎日 2012年04月16日
【パリ宮川裕章】 フランス大統領選 (22日第1回投票) まで 1週間に迫った15日、再選を目指す右派・国民運動
連合のニコラ・サルコジ大統領(57) と 最大野党・社会党のフランソワ・オランド前第1書記(57)が パリ市内で
それぞれ 10万人規模の野外集会を開いた。 各世論調査会社の支持率では オランド氏が優勢で、サルコジ氏は
苦戦を強いられている。 ただ オランド氏は 投票を棄権する可能性が高いとされる若い世代に支持者が多く、
投票率によっては情勢が左右される可能性もある。
サルコジ氏は パリ中心部コンコルド広場の会場で壇上に上がり、「 歴史的選択だ。旧態依然とした道か、未来へ
の道かだ 」と力説。 「 欧州中央銀行の役割拡大 」など 新しい提案を交えつつ、「 あなた方が決断すれば、彼ら
(社会党)が勝つことはない 」と訴えた。
一方、オランド氏は パリ東部のバンセンヌ広場で演説。 「 不公平さ、世界の無秩序、市場の不条理に対する怒り
を私は理解する。 特権に終止符を打つ 」と自由主義経済、金融市場に対する国民の不満を解消すると約束した。 毎日 2012年02月10日
フランスのサルコジ大統領は 9日、独、スイス両国境に近い 仏東部にある国内最古のフッセンハイム原発を訪れ
「 この原発の閉鎖は問題外 」と原発推進を強く訴えた。 大統領選で 社会党公認候補のオランド氏が フッセンハイム原発の閉鎖を公約に掲げており、老朽化した原発の存廃が、選挙の争点になってきた。
サルコジ氏は 原発労働者を前に「 政治家の下心のために あなたたちの雇用を犠牲にするのは言語道断だ 」と
繰り返した。大統領選のライバルとなる オランド氏の社会党は 昨年11月、「欧州エコロジー・緑の党」と選挙協定
を結び、▽ 25年までに 電力の原子力依存率を現在の75%から50%に下げる ▽ 原子炉24基を段階的に閉鎖する −− などの合意書を取り交わした。 フッセンハイムは 合意書で 唯一 「速やかな閉鎖」 とされ、オランド氏は
当選した場合の任期中の閉鎖を明言している。
東京電力福島第1原発より約6年遅れた 77年に運転開始した フッセンハイム原発は 老朽化が進み、 特に
福島原発事故後、安全性が不安視されてきた。 脱原発を打ち出した 独やスイスとも近く、両国でも閉鎖を求める
運動が起きている。 仏原子力安全機関は すでに、原発を運営するフランス電力に 土台部分の改修などの措置を
命じている。
今年1月、仏原子力安全機関が公表したストレステストの結果では、仏国内に「 すぐに停止すべき原子炉はない 」
とする一方、安全確保のための追加改修費用が 国内全体で 約100億ユーロ(約1兆円)と見積もられた。
フッセンハイム原発については コシウスコモリゼ環境相が 閉鎖の可能性を排除できないと発言している。
大統領選では 雇用対策が最大の争点となっており、サルコジ氏は 「 原発推進 」 と 「 雇用確保 」 を絡める形
で支持を広げる戦略に出ている。
毎日 03月26日
フランス大統領選で、左派政党 「左派党」 と共産党で作る 「左派戦線」 候補のジャンリュック・メランション氏(60)
が支持率を伸ばしている。 中道寄りの最大野党・社会党のフランソワ・オランド前第1書記(57)の支持層を切り崩し
ているとみられ、世論調査によっては、極右政党「国民戦線」のマリーヌ・ルペン氏(43)をしのいで、サルコジ大統領
(57)、オランド氏に続く 3位に浮上している。
メランション氏は 社会党出身。 社会党のジョスパン首相の下で 2000年代前半に職業教育担当相を務めた。
08年に社会党を 「中道寄りすぎる」 と批判し、「左派党」を結成、党首に就任。 今回の選挙では 仏共産党と
「左派戦線」を組み、最低賃金の引き上げ、非正規雇用公務員80万人の正規雇用化、医療無料化などの政策を
掲げる。
(4月18日 朝日 「原発の是非 論争空振り」 から)
22日投票のフランス大統領選を控え、社会党のオランド氏が 失業不安を訴える主要労組に配慮し、
原発依存率を減らすという主張を封印した。
現職サルコジ氏は 原子力産業の雇用を掲げており、原発の是非をめぐる議論は空転し始めている。
サルコジ氏は、5日に公表した「国民への手紙」で、「原子力により エネルギーの独立性は保証され、
電気料金も制限される。原子力産業には 国力が結集しているのだ。」 と明記。原発を軸とした従来の
エネルギー政策を堅持する姿勢を 改めて示した。
サルコジ陣営が 批判の矛先を向けるのは、「 2025年までに 総電力量に占める原子力の割合を
75%から50%に減らす 」と公約したオランド氏と脱原発を掲げるヨーロッパエコロジー・緑の党(EELV)
のジョリ氏だ。
両氏の陣営は、昨年11月、現在の58基の原子炉のうち 24基を段階的に閉鎖することで合意。
すでに着工している新型の欧州加圧水型炉(EPR)は 続けるものの、新規の原子炉の着工はしない
ことで折り合った。
しかし、合意当初の世論調査で 5%以上あったジョリ氏の支持率は 2%前後に低迷を続け、オランド氏
は、15日のパリ東端バンセンヌでの大集会で 「 私が脱原発を求めているということは作り話だ 」と言及。
大統領就任後の最初の5年間で閉鎖するのは、仏最古のフェッセンハイムだけだとした。
17日付のIPSOS社の支持率調査では、22日の第一回投票では、サルコジ、オランド両氏が 27%で
同率首位。 決選投票で一騎打ちになった場合、オランド氏が56%で サルコジ氏の44%を大きく引き離し
当選する公算が大きい。 ・・・
今月初めに北部パンリー原発で 小規模な火災が起き、冷却水が漏れた事故後も、オラント氏は 沈黙を
守った。
ただ、世論は 必ずしも原発推進に傾いていない。 3月末のCSA社の世論調査で、日本のような原発事故
の発生を懸念する人は 67%、 原発依存が高すぎると考えている人は 80%に上っている。
東日本大震災から1年にあたる3月11日、原発密集地の仏南東部のローヌ川沿いでは 約6万人が「人間
の鎖」を作った。
シンクタンク「ネガワット」のイブ・マリニャック研究員は、「 原発の安全性強化策に伴って 電気料金は
上昇する。誰が大統領になっても、原発一辺倒のエネルギー政策の見直しは避けられない 」と指摘する。
参考
天然資源に乏しいフランスは、1973年の第一次石油危機を契機に原子力開発を加速した。
2008年12月末現在、運転中の原子力発電所は59基、6,602万kW、アメリカに次いで世界2位の座を占める。
総発電電力量に占める原子力シェアも例年75%を越え、世界的にも1、2位と高い。炉型は加圧水型軽水炉
(PWR)に一本化された上、標準化が進んでいるため、発電コストは安く、余剰電力は欧州近隣各国に輸出
している。
2007年12月から、次世代炉と言われている欧州加圧水型原子炉(EPR)の建設が、フラマンヴィル原発の 3基目の原子炉として始っている。 フランスにおける原子炉の建設は シボー2号機(1991着工、2002運開)
以来、およそ15年ぶりで、2012年の運転開始を目指している。
フランス電力公社(EDF)は 2020年以降、設計寿命を迎える既存の 90万kW級原子炉のリプレース(代替)
としてEPRをシリーズ化する方針である。
◆ フランス大統領選(1)赤い台風の目 竹田圭吾氏 2012年04月15
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緑の党の苦悩
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