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外部被曝と内部被曝の影響 (続)
食物摂取による内部被曝の影響を評価するため、我々は福島 ( 福島、飯館の山地部、飯館
の平野部、広野 )と他の地域 ( 宇部 ) から集めた葉(カタバミ)を、人工放射能核種に晒され
ていない沖縄の幼虫に与えた。 これらの葉は、134Cs と 137Csの高い放射能を含んでいたこと
を確めた(Supplementary Table 8)。 Fig. 1
汚染していない地(宇部)の葉を食べた ほとんど全ての個体は 生き残ったが、一方 汚染地
の葉を食べた多くの個体は 十分に生き残れなかった。 Fig. 5d
汚染地の葉を食べた 4グループの生存カーブは、 宇部のカーブとは 有意に違っていた。
線量依存傾向は、広野 と 福島、 広野 と 飯館の平野部で 有意な違いを示した。
蛹(pupal)の死亡率 {ground radiation dose, ground β-ray dose, activity of 137Cs in host
plant, and activity of134Cs in host plant} versus {abnormality rates of four stages (total),
adults, wings, colour patterns, appendages, and others, &mortality rates of pupae and larvae}
と 斑紋の異常率は、統計学的に有意ではないが、葉の137Cs の高いγ値を示した(?)。
・・・
これらの結果で、外部 及び 内部被曝の過程で 同じく生理学的に有害な影響がでることが
実証された。
照射された個体の異常な特徴が、福島で捕った成虫や またその第2世代、第3世代のものと
同じだということは、重要な結論である。
我々は、福島地域のヤマトシジミ全体が 生理学的・遺伝学的に悪化していることを示した。
この悪化は、 現地調査と実験室での実験によって窺われるように、たぶん 福島第一原発から
の人工放射線核種によるだろう。
我々は、最初の親では 必ずしも見られない第2世代の異常 と 第2世代の異常が第3世代
に遺伝することを観察した。 これは、遺伝的ダメージが この蝶の生殖細胞に導入されたことを
窺わせる。
また、5月に捕獲したものより 9月に捕獲したものに、より高い異常率を見た。
さらに、現地調査と 人工的な外部・内部被曝での繁殖実験 の結果を再現した。これらの結果
は みな、 放射線が 生理学的・遺伝学的に 有害な影響を引き起こしていることを示す。
たぶん、3月12日の爆発で 福島第一原発から放出されたヨウ素や他の放射性物質によって
大量に外部被曝したことで、最初に捕獲した個体の生殖細胞が 遺伝学的なダメージを受けた
のだろう。 その後は 主に、食べ物の葉から 低レベルの外部被曝のダメージを受けただろう。
外部 及び 内部被曝の累積的影響は、個体群全体の劣化となるだろう。
5月のサンプルからの第2世代では、羽化と蛹化の大幅な遅れが 明らかだった。 体細胞の
いろいろな形態的な異常に加えて、 いく匹かのメスに 不妊が見られた。
やや意外だったが、半−羽化時間と半−蛹化時間は、土地の放射線量(データがない)と
ではなく、第一原発からの距離と 相関関係があった。 この結果の理由は明らかではないが、
距離の値が測定誤差に より影響されないということかもしれない。 捕獲場所での線量測定
は、放射性核種の不均一な分布のために 数メートルの範囲内で、1ケタ以上異なることも
しばしばである。 この変動のために、線量と異常の相関関係を曖昧にしている可能性のある
正規性テストで示されるような、土地の線量データは 正常には分布していなかったのだろう。
我々は また、絶対的な線量の評価は 時間による変化〜 主に 短い半減期をもつ核種の
放射性崩壊で引き起こされる 〜を考慮しないことにした。
全異常率は、5月のサンプルより 9月のサンプルの方が高かった。 それぞれに対する
より長い暴露 又は より高い放射線量は、このことを説明できない。なぜなら、それぞれの
放射線量は、メルトダウン直後の131I のような半減期の短い核種の大量放出のために、
5月の方が 9月のサンプルよりも はるかに高いことは確かだからだ。
また、ヤマトシジミの個体は 長く生きず、そのライフサイクルは 約1か月で終わるのだ。
この研究での他の実験からも、全異常率の違いは 世代を亘った 継続的な低線量被曝
によって引き起こされた突然変異の蓄積で 説明できるであろう。
(未完成)
↑の論文に対する批判
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