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6.
のつづき
伝統的な食習慣の人が、フクシマのお米(玄米:100㏃/㎏)を購入して、
毎日3度の食事で、一食当り200gの白米を食べつづけた場合、
どういうことになる可能性があるか? を調べてきました。
※ フクシマとは、福島第一原発の事故で汚染された地帯という意味です。
最後に、
■ 31〜50歳の大人が、
毎日 14.4㏃のセシウムを摂り続けた場合
を調べておきます。
この年齢の実効半減期 T は、セシウム134が 80日、セシウム137が 90日です。
前に計算したように、フクシマの白米200gを炊いたとき、ご飯の中に、
セシウム134が 5.1㏃、 セシウム137が 9.3㏃ 入っているとします。
それでは、
(1) セシウム134を 1日に 5.1㏃ずつ摂っていくとする。
計算は、前と同じように 式(2) S(n) = B−αB・e^‐nλ を使います。
まず、セシウム134 5.1㏃のお米を 毎日3度食べていく時、どんなに長い年月が経っても
これ以上には 絶対ならないという値 B を求めます。
B=A/(1−e^‐λ) だから、
A=5.1、 T=80、 λ=Log2/T=0.69315/80=0.0086643・・・
e^‐λ=e^‐0.0086643
※ α=e^‐0.0086643 Logα=−0.0086643 、256Logα=−0.0086643×256
Logα^256=−2.2180608 自然対数表より α^256<0.11
0.9912552<α<0.9914148 0.0085852<1−e^‐λ<0.0087448
( ↑ 64Logα=−0.0086643×64 Logα^64=−0.5545152 0.57<α^64
0.9912552<α )
したがって、 B=5.1/1−e^‐λ は、 583<B<594.05・・・
31〜50歳の セシウム134 の体内滞留量は、594(±1)㏃を越えない
ということになります。
体内滞留量が 550㏃になるのは いつ頃か?
B=594とすると、
式(2) S(n) = B−αB・e^‐nλより、
S(n) =550 、α≒0.9913 だから
550=594−0.9913×594×e^‐nλ
e^‐nλ =44/588.8=0.0747 2.52573 <nλ<2.65926
λ=0.00866 ゆえ、 291<n<307.1
したがって、
体内滞留量が 550㏃になるのは、299日(±8日)後である
ということになります。
次に、
(2) セシウム137を 1日に 9.3㏃ずつ摂っていくとき、
(1)と同じようにして、Bを求める。
セシウム137の実効半減期Tは 90日、 A=9.3 だから、
λ=Log2 /T =0.69315/90=0.0077016
α=e^‐λ=e^‐0.0077016
α^8=e^‐0.0616128 0.94<α^8 0.9922953<α
α^256=e^‐1.9716096 α^256<0.14 α<0.9923492
0.9922953<e^‐λ<0.9923492 0.0076508 <1−e^‐λ<0.0077047
したがって、
1207< B=A/(1−e^‐λ)=9.3/1−e^‐λ<1215.6
31〜50歳の セシウム137 の体内滞留量は 1211(±5)㏃を越えない。
では、
体内滞留量が 1200㏃になるのは いつ頃か?
セシウム134の際と同様にして、 B=1211とすると、
S(n)=1200、 α≒0.992 だから、
1200=1211−0.992×1211×e^‐nλ
e^‐nλ=11/1201.3=0.009157
両辺に 10^2=100をかけて、 10^2・e^‐nλ= 0.9157
両辺の自然対数をとって、 Log10^2・e^‐nλ=Log0.9157
0.08338<nλ−2Log10<0.09431
λ=0.00770、 Log10=2.30259ゆえ、 2Log10=4.60518
4.60518<nλ<4.69949
598<n<610.3
したがって、
体内滞留量が 1200㏃になるのは、 604日(±6日)後である
ということになります。
以上より、
(3) 31〜50歳の大人が、
市場に流通しているお米を 毎日 摂り続けた場合
セシウム134のBの値594(±1)と セシウム137のBの値1211(±5)の
合計は1805(±5) ㏃だから、
体内の セシウムは いつまでも増え続けていくが、しかし、
1805(±6)㏃を越えることはない。 ということになります。 そして、
600日余り (1年半余り) 後には、
体内に滞留している放射性セシウムは、1800㏃ほどになる。
この時、たとえば、
40歳の男子の平均体重は 70kg、女子は 52.5kg (2011年文科省公表)
だそうですから、
40歳男子: 25.7㏃/kg、 40歳女子: 34.3㏃/kg
ということになります。
※1 ここで、
セシウム137 10㏃を毎日摂っていった場合について 計算しておきます。
式(2) S(n) = B−αB・e^‐nλ、 B=A/(1−e^‐λ) において、
上の(2)の計算から λ=0.00770 α=e^‐λ
0.992295<e^‐λ<0.992349 0.007651 <1−e^‐λ<0.007705
A=10であるから、
1297.8< B=A/(1−e^‐λ)=10/1−e^‐λ<1307
したがって、
セシウム137 10㏃を、毎日 どれほど長い期間 摂っていっても、
決して 1302(±5)㏃を越えることはない
ということになります。
しかし、この結論は、先に見た ICRPの図 とは ちょっと違います。
あの図では、 1400㏃を少し超えた値になっていました。
これは、どういうことでしょうか?
この値の違いが どこから生じたのかを、次回 考えてみたいと思います。
※参考2 南相馬市のホールボディカウンターの検査結果
南相馬市立総合病院のホールボデイカウンターの検出限界は
Cs134が 220Bq/body、Cs137 が250Bq/body
新潟県:ホールボディカウンタを用いた体内の・・・測定 2012年4月19日
※参考3 1 ㏃ 毎日摂っていった場合のBの値
α=e^-λ
セシウム134
0〜 1歳
2〜 9歳 52.4337<B< 53.5435
0.9809283<α<0.9813236 1/0.0190717<B<1/0.0186764
10〜30歳 B=92.8324
α=0.9892279 B=1/0.0107721
31〜50歳 114.3537<B<116.4795
0.9912552<α<0.9914148 1/0.0087448<B<1/0.0085852 セシウム137
0〜 1歳
2〜 9歳 53.6383<B< 55.6198
0.9813566<α<0.9820208 1/0.0186434<B<1/0.0179792
10〜30歳 101.05195<B<102.18053
0.9901041<α<0.9902134 1/0.0098959<B<1/0.0097866
31〜50歳 129.7909 <B<130.70528
0.9922953<α<0.9923492 1/0.0077047<B<1/0.0076508
注。 たとえば 毎日 5㏃ずつ摂っていった場合は、 ↑の値を 5倍すればよい。
(つづく) |
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