混沌の時代のなかで、真実の光を求めて

現代に生きる私の上に 仏法は何ができるかを 試そうと思い立ちました。//全ての原発を 即刻停止して、 別の生き方をしましょう。

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(1) のつづき
 
 産経の ‘「美味しんぼ」“鼻血は被曝”を検証’ を読んでの考察は、最初の構想
では まだ続けなくてはならないが、シロウトの私が、しかも 産経の記者と違い
これを書いても 一銭にもならない私が、何故こんなことを言わなくてはならない
のか?!と、この産経記事の ㏜オーダーの言葉に曝されて いささか 疲労感
に襲われている。
 
 
 産経の この記事は、
「 ICRPの知見をもって 鼻血が放射線の影響ではない 」ということを主張し、
かつ 「 (低線量被曝の健康影響)において 現在の福島が心配されるような
状況ではない 」、つまり 現在の福島が 子供を産み育てるのに問題はない所
である ということを言いたいのであろう。
 
 
 先の(1)では、前者の主張について、その思考方法の問題点を指摘した。
これについて、もう少し 補足する。
 
 
 産経の記者が言っている論理構造は、
 
放射線の影響による鼻血は 1㏜以上の被曝をした時現われる
確定的影響⋆1のみである
                                            ⋆1 欄外(↓) 又は 1m㏜の被曝影響 参照
という 「前提」 から出発し、
 (その際の鼻血は 骨髄の造血能力の低下によりもたらされる)
 
 そこで、
 
鼻血が 確定的影響なら、鼻血が出た人と同じorそれ以上の被曝環境
あった者は 誰でも鼻血が出ているはずである
 
と「推論」し、
 
 次に、その反例を提出して、
鼻血は 放射線の影響ではない 」という 「結論」 を導いているのである。
 
 まず、
 ① 東電の発表をもって
   「現場作業員で  1㏜の被曝(一回or累積)をした者はいない」
   「廃炉⋆2作業員に 鼻血は多発していない」
 
 と言って、記者の 「前提」 が正しい と確認する。
 
        ⋆2 「廃炉」作業という言葉に、この記者の見識が よく表れている。
            福島第一原発は、今も「事故処理」作業が続いていて、「廃炉作業」
            が始まるのは、融け落ちた核燃料の回収の後のことである。
                参考: 朝日新聞デジタル:廃炉に関するトピックス
                     小出裕章ジャーナル/福島廃炉の現状
 
 そして、
 ② 福島県の調査結果⋆3を出して
   「 住民が受けた 事故後約4カ月の外部被曝線量の最大は 25m㏜ 」
 
 であったとし、一般住民の被曝線量は 1㏜に満たないことを確認し、
 
                      ⋆3 資料1 県民健康調査「基本調査」の実施状況について  の ①−3
 
 ③ 漫画の鼻血を出した登場人物と同じく 事故現場に行った記者の経験を
   「 自分も 同行者も、鼻血は出なかった 」
 
 と述べて、「結論」を 暗に導く。
 
 
 最後に ダメ押しして、
鼻血が出る さまざまな場合を挙げ、
「 鼻血が出るのは、放射線の影響だけではない 」と言っている。
 
 

 
 
 以上、一見して 記者の言っていることは、もっともらしく思われるが、
よくよく考えてみると、実に オカシナ論を展開していることがわかる。
 
 まず、反例に出した東電の情報について 2点。
 
  ① 東電の言は 信用できるか?
    特に、累積被曝線量については、事故後 250m㏜/年まで 政府は許容
    していた。これは 1m㏜/日(=約42μ㏜/時)の被曝環境に 8.2月余
    晒されることに相当する。 
             東電  サーベイマップ(原子炉建屋内、建屋周辺、敷地全体)   
    事故当時のサイト内の線量は 時間当りの線量が m㏜単位だったので、
    250m㏜を超えて被曝した人もあったに違いないが、当時 線量管理も
    杜撰で、その250m㏜を超えて被曝した人の割合は 東電も 正確には
    把握できていないだろう。 1㏜を超えて被曝した人があった可能性も
    多分にあり、産経の記者は 当事者である東電発表を そのまま信用して
    これを「無い」と切り捨てるのは、事実に肉薄する姿勢ではない。
 
  ② 「鼻血が 多発するような事例もない」
     産経の記者は、鼻血を ある線量を超えると必ず現れる 「確定的影響」
    としているので、事故現場での「 多発 」のなかったことが 「 一般住民の
    鼻血の放射線影響 」を否定し得ると考えているのである。
     しかしながら、現場作業員の中で 多発してはいないが 観察は
    されたということは、鼻血が 「確率的影響」 であることを排除
    しない ということには、記者は 思い及ばないのである。
    なぜなら、ICRPのいう「鼻血は確定的影響で起こる」というドグマが 記者
    の頭に刻印されているから、他の可能性は たとえ あっても その思考
    から排除されてしまうのである。
 
 
 それゆえ、
 もし住民の間に見られた鼻血が、放射線の「確率的影響」だったとすると
反例として②③で述べていることは、まさにその「確率的影響」の証拠を集めて
いることになってしまい、記者としては 不本意な、 読者にとっては 無意味で
大仰な記事を読ませられて 時を潰したことになるのである。
 
 
 
 ここまでは マニュアル思考全盛時代の今日、特に 権威に弱い人には
よく見られる 思考の偏りなので、大目に見ることもできるかも知れない。
 しかし、最後に述べている ダメ押しは、やはり 自分の過失を指摘された際に
我々が よく陥る 言い訳(自己正当化・責任転嫁)の類であり、大新聞の記者が
こういう卑しい心の動きをもって 記事を書くとは チョット 信じられないことである。
 
 鼻血は、放射線によるだけではなく、さまざまな原因で出るということを
記者は言っているのだが、これは 議論の際に 自己を主張するためor自分の
弱点への追求をかわすため、論点を曖昧にしたり 拡大したりして、相手の思考
を攪乱する方法として 昔からよく用いられる。
 特に 3.11の事故後、電力会社や行政、学者らは このやり方を 様々に多用
して 我々国民を混乱させてきたのであった。
 
 鼻血が出る様々な要因のうち、人々が問題としているのは、これが 福島第一
原発事故による放射線の影響なのかどうか?ということであって、鼻血の要因
を 様々に知りたいのではない。
 
しかし、記者は 鼻血の多発が 放射線の影響かどうかを論ずることは避けて、
鼻血の 放射線以外の要因を列挙するのである。
 
 これは、一見 正当な議論をしているようでいて、しかし これが 極めて巧みな
(=卑怯な)やり方であるのは、議論の達人なら、或は 彼らのために ひどい目
に遇った人なら よく知っていることであろう。
 
   「 ある人の鼻血の要因 」と「 3.11以降の鼻血の多発の要因 」
   とを、記者は 意図的にか 無意識にか曖昧にしているのである。
   このことは、武田邦彦氏が明瞭な説明をされている。
 
 
 
 この記事は、ただ ある目的のために書かれている。
それは、表面的には風評被害と彼らが言う経済的損失や差別を防ぐという
目的であり、今の場合は ただただ 「 鼻血が 放射線の影響ではない 」という
ことを、読者に印象付けるということが目的である。
 事故後 発生した鼻血増加の原因を 放射線影響も含めて探求し、放射能
被害の全貌の より正確な情報を提供しようという姿勢は、この記事からは
窺えない。
 むしろ 記者は、正確な情報には関心がなく、「合理的な判断 と 冷静な対応
をして、「 被災地の復興のためにも 」なりたいとしているのである。
 
 「合理的な判断」というのは、常に そうであるが、事実の全体から 都合
の良いものを切り取り、都合の悪いものは切り捨てるということであり
「 冷静な対応 」とは、放射線影響に対する不安や恐れなど感情的なもの
に ものを言わせず、功利的にものごとを為していくことであろう
 まさに、欧米から輸入し、戦後日本の指導者層から 一般人に 感染し蔓延
した この奇怪な思想が 福島第一原発事故を起した大きな要因であると、
私は考える。 
 
 したがって、この記事を書いた記者の関心には、フクシマ( 放射能汚染を被った
広汎な地 )の人々、特に 子供たちの健康と将来、ひいては この国の将来のこと
きわめて ナオザリであると言わざるを得ない。或は 甘く考えていると・・・。
 
 
 
 
                                                       (つづく)
 

 
 
    放射線の健康影響は、放射線防護上、しきい値のある確定的影響の発生防止と、
   しきい値なしとした確率的影響の合理的な制限を達成するため、二つに大別される。
 
   確定的影響では、100mGy程度まで 臨床症状が見られないが、線量が高い(1Gy
   程度以上になる)不妊白内障、急性被ばくの嘔吐、脱毛などの身体的影響
   考慮される。
   確率的影響では、100mSv程度以上で 有意増加が確認される 発がん(固形がんと
   白血病) と 実験動物で有意増加が確認される遺伝的影響先天異常)など(いずれも
   晩発性の影響)が考慮される。
 
 
 
 
 
 
 

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これ福島県知事の失敗です

こんな漫画、ほっとけばどうということがないのに
自分から騒ぎを起こしている
結果、不安を煽ることになったし、話題を提供してしまった

マスコミは、さかんに福島のホテル旅館を回って、
おいしんぼの影響で、キャンセルが出たかを、かぎまわっていました
もちろん、ダレもそんな漫画のネタで、キャンセルしません。

存在しない風評被害を探していた。

さらに今回の件で、福島県が、住民の側に立っていないことも、
明白に分かりますね、

ヤブをつついて、ヘビを出す
そんな結果ですわ。

2014/5/24(土) 午前 6:34 みずがめ座

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「水がめ座」さんへ。こんばんわ。
4月28日発行の鼻血の漫画を問題視して、最初に出版社に抗議したのが どこか、
チョット よく分かりませんが、5月7日 双葉町と県が 同時に抗議or申し入れを
していますね。翌日8日 環境省が この件に関してメッセージを出しています。
マスコミでの政治家の発言は その後 始まったようです。

どうして、鼻血の漫画に 彼らは過剰な反応をしたのか?彼らの間に 何らかの
相談があったように見受けられますが、彼らは 本当は 何が問題で、或は
何を狙って このような挙に出たのか? 真相はよくわかりませんね。
(地元にとっては、ICRPの放射線防護体系の欠陥が 鼻血で露わになる
といった危機感は 恐らくなかったでしょうが・・・ )

「不明朗」は、日本政府と伴に、事故後は 福島の代名詞になりました。
佐藤県知事以下 福島県は、仰るように 住民に背を向けていますね。

鼻血や倦怠感といった症状が 大きく問題になったのは、国際原子力勢力の
放射線防護体系の欺瞞を暴く 恰好の機会だと思います。合掌

2014/5/24(土) 午後 11:18 [ kyomutekisonzairon ]


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