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(2)のつづき
産経の記者の屁理屈に付き合うのは 疲れることだが、実は この屁理屈
の元は 権威筋の学者や研究機関にあり、記者は それを オウム返しで
喋っているに過ぎないのである。
そして また、中央・地方の行政は、迷惑なことに 彼らの見解に依拠して、
我々住民に対しているので、大新聞である産経の不味い記事を もう少し
口に入れて噛み砕くことにする。
これも、この時代に生きる 私の業なのだと思う。
[ 影響小さい低線量 ]について。
「美味しんぼ」に、井戸川前双葉町長の「 今の福島に住んではいけない 」
という言葉が載っているのを、記者は注意している。
そして、西沢真理子という人の言を引用し、
「 放射線のリスクを正しく認識できない人が 今も多いのは残念 」
と、井戸川氏を アホ扱いしている。
また、記事の文勢からは、彼を「村八分」にしようという意図が透けて見える。
「皆さん、あの人の言うことは 皆 デマだから、相手にしないでおきましょうね 」と。
しかし、よく考えてみると、このブログ記事も また 産経の記者をアホ扱いし、
権威筋の学者や研究機関、さらに行政の言を、
「皆さん、彼らの言うことは 皆 デマだから、相手にしないでおきましょうね 」と
言っているのである。
――― 私も、産経の記者と同じことを、逆の立場からしているのである。
愚かで罪深いことである。
では、本題に入る。
記事では、
100ミリシーベルト以下の低線量被曝の健康への影響については ・・・
極めて小さいことが分かっている。・・・
健康への影響が心配される数値ではない。
と言い、
その影響の小ささを、「日本原子力文化振興財団」のホームページにある表
「放射線と生活習慣によってがんになる 相対リスク」
(40〜69歳の日本人男性)
1000〜2000m㏜の被曝 1.8倍
喫煙、飲酒(毎日3合以上) 1.6倍
やせ過ぎ 1.29倍
肥満 1.22倍
200〜500m㏜mの被曝 1.19倍
運動不足 1.15〜1.19倍
塩分の取り過ぎ 1.11〜1.15倍
100〜200m㏜の被曝 1.08倍
野菜不足 1.06倍 を使って証明しようとしている。
注。 この表は、独立行政法人「国立がん研究センター」の発表に依拠しているといい、
放射線の危険は、それ程ないのだと言いたい行政には たいへん重宝されて
いるようで、平成25年3月の経産省の文書:
「年間20ミリシーベルト の基準について 」(P7)にも引用されている。
しかしながら、
産経の記事を注意深く読むと、記者は かなり 事柄をよく理解しているようだ。
どこで それが分かるかと言うと、
① 健康影響も 発がんも 「ない」とは言わず、「小さい」「低い」と言っている。
これは事実について言っているのだが、一方で
「現在、福島県で暮らす人々が原発事故によって余分に受ける放射線量は
年間 1ミリシーベルト程度で、健康への影響が心配される数値ではない。」
というふうに、「心配」という主観的感情においては「 ない 」と言うのである。
注。もちろん、「小さい」「低い」という表現も 主観的なものである。
例えば、太陽にとっては 「地球は小さい」が、人間にとっては 「地球は大きい」。
大人から見ると 「小学生の身長は低い」が、幼稚園児から見ると「小学生の
身長は高い」etc.
これ(客観的事実と主観的感情)については、後に 詳細に検討したいが、
記者は この両者を巧みに使い分けて、自己の主張に 読者を巻き込もうと
しているのである。
② 前段では 放射線の健康影響は心配ないことを述べ、後段では、リスコミの
研究家・西沢氏の言を引用して、
「事故後、リスクを正確に伝える リスコミが適切になされなかったことで、
放射線のリスクを正しく認識できない人が今も多いのは残念」と指摘。
その上で、「放射線に発がん性があるのは確かだが、健康への影響は
量で考える必要がある。低線量被曝の場合、喫煙や野菜不足よりも
がんになる リスクが低く、現在の福島が心配されるような状況ではない
ことを理解してほしい 」と話している。
と記している。つまり
前段は 「健康影響は小さい」とし、後段は 「その上で」という言葉を挿入して
「発がんリスクは低い」ということに力点を置いているのである。
もちろん、「健康影響」の中に 甲状腺がんを始めとした「発がん」というもの
もあるのだが、ふつうの常識では 「健康影響」のすべてが 「発がん」では
ない。
しかし、この文の流れは、読み手が
「発がんリスクが低いのだから、他の健康影響は なおさら 小さいはずだ」
と受け取るような組み立てになっているのである。
注。ここに 「小さい」と「低い」という同じような意味の 2つの言葉が使われているが、
日常語では 当り前の このような言葉も、論理的に 即物的な事実を見なくては
ならないときに、これを曖昧にする働きがある。言葉が違えば モノも違うように、
また 同じ印象の言葉なら モノが違っても 同じモノのように錯覚して、話者の
言い分に 簡単に引きずられてしまうのである。
もし、記者が 何らの意図もなく、事実を誠実に語ろうとするならば、
このような誤解を生じさせないように、同じ意味の言葉を 複数使うのではなく、
例えば、「発がんリスクは低い」「健康影響の程度は低い」というふうに、ただ
一つの言葉だけにして、読者に誤解を生じさせない配慮をするはずである。
そこで、読者が
「 それは オカシイ。 健康影響とは 発がんだけのことではない。」
と不審を述べると、記者は言うだろう。
「私はそういうことを 一言も述べていない。ちゃんと文章を読んで下さい!」
と。
まったく 産経の記者の言う通りである。
記者は 健康影響 と 発がんとを羅列して、それぞれについて言ったに
過ぎない。なのに、記者が述べていないことを、読者が 勝手に忖度して
読んだのである。
鼻血や倦怠感は がんではないが、健康影響の一つであろう。
ところで、記者は 先に、鼻血や倦怠感は 低線量被曝の影響ではないと述べて
いた。即ち、低線量被曝の健康影響の中から これらは除外したのであるが、
では 鼻血、倦怠感や発がん以外に どんな健康影響があるのか、といった
ことは 一言も述べていない。
これは、権威筋の科学者(専門家)が 低線量被曝の健康影響を、白血病と
がん(固形がん)、それに遺伝的影響のみに限って認めているからである。
したがって、この産経の記者のつもりでは、西沢氏は
低線量被曝の健康影響(白血病、固形がんと遺伝的影響)のうち、固形がん
について、その発がんリスクを述べたとしているのである。
また、西沢という リスクアドバイザーの女性が、
放射線のリスクを正しく認識できない人が 今も多いのは残念
と言った真意は、
放射線のリスクを正しく認識できない人が 今も多い
のではなく、
低線量被曝の健康影響は 白血病、固形がんと遺伝的影響だけに限られる
という 権威ある放射線防護の専門家たちの見解を、そして、
行政や自民党等 及び 経済界に都合の良い この見解を、彼女のように 率直に
受け入れない人が 今も多い
ことを 残念だと言っているだけなのであろう。
リスコミやマスコミなど、横文字で コミュニケーションという語を冠したものは、
その多くが 言葉の誠実さを そのイノチとしているのではなく、言葉のトリックを
そのイノチとして 自己を鍛え上げているので、我々は 頭を混乱させられ、彼らの意のままにされ易いのである。
** リテラシーを身に着けなさいとか何とかかんとかと、利口そうな紳士淑女が、
愚かな我々に 盛んに横文字で説きまわっている。 我々は 日本人なのだから、
ちゃんと日本語で話してくれればよいのに、敢えて 外国の言葉で 愚かな我々を
脅しつけてくるのである。
リスクコミューニケーションも また然り。訳の分らない言葉を使えば、訳がわかるように
なるかのようである。
今日流行りの こうした言葉の使い方は、産経の記者の言葉を例に 上に
縷々 指摘したように、ある意図をもって、人を ある方向に誘導するために
使われている。そして、たいていの場合 そこに 誠実な意図があるのではない。
一方、いかに効率的に それを達成できるかという研究が、心理学やら何やら
をフルに使ってなされている。つまり、人を騙す技術が科学的に研究されている
のである。
そして、その研究成果は 政府の言葉から、企業の宣伝、組織内の人間関係
or企業経営、また顧客対応の術まで 今日の社会の隅々まで 浸透している。
人を騙す技術が 重宝されている社会なのである。
(つづく)
山本太郎「福島の小児甲状腺がんについて」 14 05 20
「ヨウ素剤の備蓄と配布体制」ワークショップ
→ 前双葉町長 井戸川克隆氏の経験談&助言
2014年05月14日
漫画「美味しんぼ」で、東京電力福島第1原発を訪問した主人公が原因不明の鼻血を
出すなど描写があった問題で、13日 福島テレビ 「FTVスーパーニュース」 が、同漫画
による実害を報道した。
番組は騒動を受け、福島市の飯坂温泉を取材。「 美味しんぼの表現を気にした保護者 の反対で、県外の学校の団体客数百人が、宿泊をキャンセルした 」という旅館関係者の
証言をテロップで紹介。 ほかにも、漫画の影響とみられるキャンセルが 10件ほど確認
されていて、温泉街からは怒りの声が上がっているという。
ニュースのスタッフに対し、飯坂温泉の従業員・佐藤ひとみさんは「 今まで、一生懸命 みんなで頑張ってきたことが台なしになってしまいかねないので、本当にやめてほしいと
思います 」と話している。
餃子照井飯坂店の佐藤吉則さんも「食に関することなので、私たちも敏感に対応しないと。飯坂温泉は観光のお客様相手なので、深刻ですよね。風評被害がまた広まるのは 」 と、不安を訴えていた。
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無題
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ayammt さんへ。お早うございます。
私は議論をしていると、よく こんなふうになってしまいます。あまりに直截
に ものを言ってしまうクセがあって、もうしわけなく思っています。
ただ、私は 「相手を論破する」ことを、議論の目的としているわけでは
ないのです。私の目的は 事実を明らかにすることだけなのです。
事実というものは、いろんな方向から見なくては 我々人間には それを
より明瞭にはできないものと思います。
ある方向で見れば 四角に見えるものも、上から見れば 三角に見え、下から
見ると 円に見える・・・、ということもあり得るものだと思っています。
したがって、この事実は 四角形をしていると言ってしまっては 間違い
になるので、こうも見えるし、また ああも見えるんじゃないかということ
を指摘しているだけなのですね。
――― これを「直接質問に回答せずすれ違い的な返答をする」と よく不平を
もたれてしまいます。これも 私の言葉の運び方に問題があるのだと思います。
合掌
2014/6/3(火) 午前 8:37 [ kyomutekisonzairon ]
sukisukiscript さんへ。お早うございます。
福島県は、事故直後の学校再開の際、文科省の提示した20m㏜/年を
受け入れてしまった所に、大きなボタンの掛け違いをしてしまいましたね。
この政府提示の方向を受け入れた以上、この選択が間違っていたとは言えなく
なってしまって、ドンドン 事実を この政策方向に合せる他なくなりました。
政策を 事実に合せるのではなく、事実を 自分が採った政策に合せるという
転倒が 福島県行政を、奇妙なものにしていますね。
県行政の元は、中央行政の政策にあるわけですが、ただ、福島県は 地方自治
の独立性を、中央政府に 必要以上に売り渡してしまっているんですね。
福島県民は 放射能被害の上に、行政の この転倒の被害を受けている・・・。
しかも、20m㏜/年は 福島県の学校だけに、文科省は指示したのに、周辺県 及び
市町村は みな、あろうことか、これを自分の方から 受け入れてしまった!
否、福島県の政策は、周辺県の住民に 放射能被害の上に、このような影響を
与えてしまった・・・。合掌
2014/6/3(火) 午前 9:08 [ kyomutekisonzairon ]
こんばんは.少し生意気な物言いをしましたが,こちらも気が収まりました.kyomuさまの議論スタイルは以前より知っていますので,イヤだったらコメントしなければいいし,暇なとき以外はあまり絡まないほうがいい...とは思っていたのですが,少し違うスタンスの人とやり取りしてみたくてついコメントを挟んでしまいました.
というのも,少し前の自分の記事に書きましたが,ネット社会というのは無限の自由度を与えられているにもかかわらず,意外と意外と同じ様な立場,同意見のコメントをしてくれる人ばかりが集まって「そうだよねー」と確認しあうだけのコミュニティに往々にしてなりがちです.言い方は悪いけどマスターベーションのようで気持ち悪い.ということで敢えてコメントを挟んでみた訳です.
2014/6/3(火) 午後 11:28
証明しろということには直接答えませんが,私の考えでは,「真の民主主義というものをどうやって実現するか」..難しいけど,やはり根本から考えないといけないのかな,ということです.
民主的な手続きで選ばれた県知事や県議が支援と引き換えに原発を誘致し,どんどん建て増し,事故がおきたあとでもなお,20mSvを支援と引き換えに受け入れる.地域で選んだ人がこういうことをするのだから地域の自己責任,と切り捨てることは,しかし出来ません.他意があって安全を誇張する人にも相応の責任があります.
もちろんこの20mSvがじゃあ10mSvならいいのか1mSvなら完全に安心なのか,0を目指すのかという議論があり得ますが,私は20mSvは高くて不安が多すぎるとおもいます.またそんな線量を受ける程の汚染地域では結局内部被爆する機会が多く,健康被害が出る確率が格段に高いと思われます.
2014/6/4(水) 午前 6:33
個人的には年間1mSvという以前の規制を厳格に守るのは,現在の状況だと無理だと思います.私が住む地域もバックグラウンドを含めれば1mSvにかかってきて,この普通の生活ができている状況で「居住困難地域」などということになれば,地域の生活が大変混乱します.専門知識があって子供がいるような,放射線に非常に警戒的な人でも,この年間1mSvレベルならば経口などの内部被爆に注意すれば問題ないとして,普通に生活していますので,多分大丈夫なのだと思います.「多分」というのは私にも分らないからです.おそらく10mSvというのでも高すぎて,2mSv高くても5mSvが線引きの現実的な所ではないかと思います.またそういう判断を個人に任せるならば,強制性をともなう「支援打ち切り」が問題であり,移住支援などの他の選択肢もとれるようにするのが政府・行政の仕事だとおもいます.
2014/6/4(水) 午前 6:54
ayammt さんへ。こんにちわ。
はい、私も そのように思っています。
「 類は友を呼ぶ 」ということがありますが、一方で そこに閉鎖社会を
作ってしまって、お互いマスターベーションに耽るようなことになりやすい
ですね。
私も 時々、そんな中に入ってみることがありますが、一人の人と話している
と、その仲間も寄ってたかってきて、袋叩きにあうことがありました。
このブログは、そういう考え方や意見を異にする人を拒んでいないのですが、
悪感情で コメント してきて 言い逃げの人はいますが、腰を据えて納得いくまで
議論しようとする人は、ほとんどいませんでした。
もっとも、自分の考えの宣伝のためにやってくる人も、中にはいましたが・・・。
いずれにせよ、考えや立場が違っても、腰を据えて議論して下さるということ
は ありがたいことと思います。自分の考えが どこまで通用するのか、瑕疵
はないのか・・・、といったことを検討するには、議論するのがよいですね。
独善に陥ることを避ける意味でも・・・。(続)
2014/6/4(水) 午後 3:53 [ kyomutekisonzairon ]
>,「真の民主主義というものをどうやって実現するか」..難しいけど,
やはり根本から考えないといけない
――― 「民主主義」というのは 西洋語の翻訳で、多義的ですね。
自由主義と社会主義とは、民主主義の双子の兄弟として、民主主義を実現する
ために 西欧世界で生まれたものですが、その社会主義の国家は そのほとんど
が、20世紀の終わりまでに崩壊しました。つまり 人知を絞りだして、民主主義
を実現しようとした一方が「私は間違っていた」と正直に言って、この地上から
退場したわけですが、今一方は いまだに 「私は間違っていない。人類の
未来を担える」という自負を捨てていないわけです。
しかし、西洋の知性が 精一杯考えて出した結論の一つが 間違っていたと
したことは、今一方も 今 存在はしていますが、その理想の根本は きわめて
怪しいとせざるを得ないというのが、私の見方です。
日本の民主主義は 歴史が浅いので、まだ いろいろ問題があって、この度
の大惨事を結果したという論調があります。もっと成熟したら こういうこと
にはならないはずだ・・・と。(続)
2014/6/4(水) 午後 4:14 [ kyomutekisonzairon ]
事故後、あの大変な時期に 一票の格差がどうのこうので裁判になり、また
大江健三郎氏をはじめ 戦後の民主主義をリードしてきた人たちが、事故後
なお民主主義が機能していなかったから、事故が起きたという文脈で、反原発
を唱えたりもしています。
これは、科学・技術を尊重する人が いまだ科学・技術が未熟だから 事故が
起きたのであって、科学・技術をさらに発展させていったら事故は起きない
ようになるというのと、思考の類型が同じです。
どちらも、事故によって、従来の自己が否定されたとは思えないわけです。
こういうのを「懲りない面々」というのだと思うのです。何があっても
自己は正しい、無謬である。間違っているのは 自己以外の他者or何かである
という思考方法です。挫折ということを、彼らは知りません。
一般公衆の追加被曝限度は 1m㏜/年ですね。関東での自然放射線レベルは
0.04〜0.05μ㏜/hでしょうから、0.15〜0.16μ㏜/hの空間線量
で、年1m㏜ということになります。(続)
2014/6/4(水) 午後 4:45 [ kyomutekisonzairon ]
これは あくまで目安であって、年1m㏜の追加被曝というのは、通常では
ありえないほど高い被曝ですね。
問題は、こういう認識を出発点として、すべての行政政策が組み立てられて
いないことだと思います。特に 乳幼児や子供、そして 若者には、このことを
十分に配慮したものでなくてはならないと・・・。
将来のある子供、将来 日本を担う子供たち、そして 彼らを産み育てる世代
には、この認識を すべてに優先して、地方行政や中央行政はなされなくて
はならないと思います。
現実的に 5m㏜/年というのは、やはり これは中央行政に 被曝低減の
強固な意志がないという前提での話ですね。
政府が しっかり腰を入れて、すべてに優先して 子供や若者の将来を守る
ということであれば、国の行政政策の組み換えをし得るわけでしょう。
この組み換えをさせまいと妨害して、自己の権益を貪ろうとしている勢力が
国や県の中枢に影響力をもっているわけでしょう。(続)
2014/6/4(水) 午後 4:58 [ kyomutekisonzairon ]
彼らは 利害打算で 人々の思考と行動を縛り付けている・・・。これに対する
には、彼らも依拠して その社会的地位を支えられている民主主義ではダメで、
やはり 法律を越え、その法律に正当性を与えている「道理」しかないと、
私は思っています。
「この国に民主主義を実現しよう」ではなく、「この国に道理を実現しよう」
と・・・。合掌
2014/6/4(水) 午後 5:01 [ kyomutekisonzairon ]
ご指摘の双子の民主主義の話は大変興味深い題材で,私がブログに引用しているソルジェニーチェンの記事の一文と同じことを言っていますね.事故後,日本において反原発が盛り上がったのはもちろん必然ですが,反原発を声高に主張する多くの著名人,世の中的には大きな事を成した立派な人たちが,自らを省みずに反原発を主張する様を見てきて、強烈な違和感を感じていました.政府に対抗するためには.呉越同舟でも兎に角,今は力を結集するべき,というおおらかな人も多かったと思いますが,現代文明に対する批判や社会システムについての批判は,反原発運動の昂揚の影で,(もちろんあったとはおもいますが)あまり目立ちませんでした.そういう意味で,より本質的な思考をしようとしているkyomuさまのブログは価値があると思います.もっとも事故後は原発事故問題を起点として,事をあぶり(えぐり?)出そうという強い意志が感じられますし,それはそれで細かい考察や情報集約ができること,お互い思考を深めることができるということで,十分意味があると思います.
2014/6/8(日) 午後 0:44
本質的な話の重要さはもちろんだけど,まさに今現実の問題,というものが,次々と起きている訳ですので,適切な判断を繰り返してよりまともな社会にして行かなくてはいけない.それが帰還の問題であり,除染の問題であり,食品汚染や健康問題の話なわけです.
除染もなかなか(当たり前ですが)効果が出ないということで,目標とする基準を引き上げよう等という話になっているようで,こういう後出し的な話が何度となく出てくることに不信を持つ人が多いのは当然だと思います.これまでの100Bq/kg,1mSv/yearの話と全く同じ構図が何度となくでてきます.アベノミクス成長戦略で「規制緩和」は一つの切り札らしいけれど,放射線防護の規制まで「緩和」するのはまったく意味不明....ですが,実は規制緩和の構図はどこでも同じです.規制緩和には必ず緩和を求める「圧力集団」「圧力団体」がいます.安全を求める消費者や国民の立場から「規制」,産業振興の立場から「緩和」その力学の結果として物事が決まります.
2014/6/8(日) 午後 1:09
帰還に関しては,「圧力団体」はさしあたり汚染された土地の回復と帰還を求める人々と言うことになるのでしょう.
「規制は住民を守るため」という正統な理由以外にも,「規制は役所がもつ最高レベルのカード」という役所の論理からいっても,本来は中央行政はそんなに「緩和」をしたくないはずです.おそらく一般に感じているほどに,なし崩し的に行われているのではないのではないか,激しい議論と葛藤の中で進んでいるのではないかと思っています.そいういう意味では,普通選挙という民主主義の手法で選ばれた議員,そしてそこから選ばれた大臣,政務官などがその規制緩和のための原動力として働いているという構図があるのではないかと思っています.
2014/6/8(日) 午後 1:14
通常の規制緩和は力わざとか時勢だけでやるものではなく,緩和しても安全が十分に担保される,という審査をしっかりやること,そしてデータを積み重ねることが大前提だと思います.実際,水素ステーションの設置やら,自動車の安全基準の見直しやら,圧力を受けながらも,しっかりと技術データを積み重ね,その結果として,緩和を容認する.そういうのが役所の本来のスタンスだと思います.そういう意味では,ベクレルにしてもシーベルトにしても,データ審議が不十分という印象がもたれています.もともと1mSvが基準だったのに,これを引き上げる和香ですから,健康被害がないという実証的データが必要です.ところが大丈夫だという人もいれば,こんなに健康被害があるじゃないか,とんでもないという立場の人もいて,専門性がない人間からは(専門性がある人間でもおそらく),真実がどこにあるのか,非常に不明瞭です.
2014/6/8(日) 午後 1:32
人間という生モノが対象ですからしっかりコントロールされた実験があるわけでもなく,多変量解析的になりますし,そもそもが放射線と遺伝子の関係は確率的なもので,統計でしか語れないということもあります.該当した人は100%不幸で,そうじゃなければ関係ないという事柄を平均化する意味が,ここでは本当に無意味です.そんな中,この基準をどうやって作るのか,大変難しい作業だとおもいます.通常時であれば予防原則で安全側に基準を寄せておけば良いだけの話ですので,今はギリギリの議論が求められているわけで,それでは困る(健康な生活が出来るとおもわれるのに避難せよと言われるとイヤです)と言う人と,ともかくなにがなんでも安全確保,と言う人の綱引きで決まる状態なのでしょう.
2014/6/8(日) 午後 1:36
すみません,なかなか時間がなくてナニが言いたいか分らない文書を書き込んでしまいました...でも今日はここまでです.
2014/6/8(日) 午後 1:37
ayammt さんへ。こんばんわ。
>現代文明に対する批判や社会システムについての批判は,反原発運動の昂揚の
影で,(もちろんあったとはおもいますが)あまり目立ちませんでした
――― これは 当然なことでしょうね。
ただ、反原発の人々の中に こういう人は確かにおられますね。
具体的には、反原発のトップランナーである小出裕章氏は そのような志向の
方ですし、国会事故調の田中三彦氏も やはり そういう方ですね。
まだまだ、沢山のそういう人、戦後民主主義or人権という概念に疑問を感じて
いる人たちが 様々な バライアティー はあるものの いられるでしょう。
今は 歴史的な転換期ですので、仕方ありません。
いずれにせよ、
仰る通り、原発は 現代文明が 必然的に引き起こす結果の一つという捉え方
を、私はしています。この文明は 原発だけでなく、ナノテクやバイオなど
人類は元より 地球生態系に 大規模で致命的な大災害を引き起こすだろう
と考えており、これを このフクシマを機に 炙り出し、危機を回避したい
と思っています。 (続)
2014/6/8(日) 午後 10:54 [ kyomutekisonzairon ]
個々の場面では、
>本来は中央行政はそんなに「緩和」をしたくないはずです.おそらく一般に
感じているほどに,なし崩し的に行われているのではないのではないか,
激しい議論と葛藤の中で進んでいるのではないかと思っています
――― ということもあると思います。圧力団体と行政の間にある軋轢や
同床異夢は 両者は立場が違うわけですから当然です。
ただ、20m㏜/年の件は違います。
これは 行政 及び 独立行政法人の奥ノ院(=原子力ムラの一角)で決定され
たことです。
原子力推進政策は 国の内外に広がった 非常に込み入った超法規的な世界
なのですね。汚染地帯から人々を逃がさない or 縛り付ける、放射能被害を
過小評価するというのは、英国の ウィンズケール の各種の事故をはじめ、米国の
核実験or核施設で、或は スリーマイルで、チェルノブイリで、国際的な原子力
推進勢力は 経験を積んできた上になされているわけなので、そういう背景
のなかで 文科省 および 独立行政法人内で立案されたものです。(続)
2014/6/8(日) 午後 11:58 [ kyomutekisonzairon ]
(独立行政法人とは、放射線医学総合研究所などのことです)
彼らが お互い どれ位 緊密な連絡の下に、行動してきたかは、明らかでは
ありませんが、たとえ お互いの連絡はなくても、以心伝心 事故が起きれば
どういう対応をするかは、彼らの仲間内では すでに既定のことでした。
つまり、
福島第一に限らず、原発事故が起きるということは、彼ら国際的に広がった
原子力ムラorマフィアにとっては、「想定内」のことでした。
彼らは、ICRP勧告を通じて 世界中の原子力利用(原発や核兵器のみならず
工業や医療など放射線を利用するあらゆる職種)を コントロールしている
のです。
学校再開基準20m㏜/年は、そういう意味で 事故直後に IAEAが日本政府
に助言した時から、住民を 20m㏜/年の所に住まわせるための 最初の試金石
でした。安全委員会は これに抵抗をしましたが、文科省に押し切られました。
(続)
2014/6/9(月) 午前 0:28 [ kyomutekisonzairon ]
福島県及び市町村やその住民は、こうした国際的な原子力推進勢力によるタガ
を 事故直後からはめられており、その中に その思考も感情も封じ込まれ
ているので、彼らが 自発的に望むことも 皆 そのタガ内でのことになって
いて、まさに 国際的な原子力推進勢力の掌の上で まんまと踊らされている
ということになっているのでしょう。
こういう視点から、放射能の健康影響の議論も見ていかなくては、重箱の角を
突っつくようなものとなって、その間 彼らに その利権の 既成事実を
次々と積み重ねさせることになってしまいます。
彼らが決めた 一般公衆の追加被曝限度1m㏜/年という その剣(彼ら自身を
守るもの)を 逆手にとって、問答無用に 20m㏜/年を払いのけることが、
彼らの剣による深手を防ぐための 一番 容易な方法だと思います。合掌
2014/6/9(月) 午前 0:42 [ kyomutekisonzairon ]