混沌の時代のなかで、真実の光を求めて

現代に生きる私の上に 仏法は何ができるかを 試そうと思い立ちました。//全ての原発を 即刻停止して、 別の生き方をしましょう。

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  「原爆被爆者の線量評価の再評価と放射性降下物の寄与の問題」
                 インゲ・シュミッツ・フォイエルハー ケ
 
     欧州放射線リスク委員会(ECRR)の委員長、ドイツ放射線防護協会の副会長、
     「非核の未来賞」の受賞者、今年喜寿(77 歳)。
 
 
   放射線影響研究所(放影研が遠距離被爆者と入市被爆者の放射線被曝
  を無視していることを批判する最初の研究を 1983 年 世界で初めて発表。
   この研究、原爆症認定集団訴訟が30 回も連続して勝利判決を勝ち取る
  のに大きく貢献した。
 
      (インゲ・シュミッツ-フォイエルハーケ氏の論文の元になった放影研の調査は、
    原爆被爆者の健康リスクを入市被爆者(原爆投下後に爆心地に入っ人)や遠距離
    被爆者と比べていたが、氏は 日本人のがんなどの平均的な発症率や死亡率と比較
    した。その結果、放射性降下物(黒い雨、死の灰など)による内部被ばくの影響が
    大きいことを示すことがわかった。
     だが、当時の学界の常識とは異なっていたため、国際的な医学雑誌に論文を投稿
    したところ、いったん掲載を拒否された。その後、編集部から提案を受け、論文ではなく
    編集者への手紙という形でHealth physics 誌に掲載された。
 
    Inge Schmitz-Feuerhake; Dose Revision for A-bomb Survivors and Question of
   Fallout Contribution; Health Physics Vol. 44, No. 6 (June), pp. 693—695, 1983
 
 
  編集部御中
 
 科学者は ロエウとメンデルスゾーンが開始した広島と長崎のデータの最近の
線量改訂の結果を待っているが、私は 研究者たちに、線量応答の再評価では
2都市の線量への放射性降下物の寄与に関する新しい議論をふまえる必要が
あることを納得してほしいと思う。
 これまでの原爆傷害調査委員会(ABCC)と放射線影響研究所(RERF)の
寿命調査対象LSS の比較対照群、すなわち 1965年暫定線量推定方式T65D
による0〜9 ラドグループと市内不在者グループは、新しいローレンスリヴァモア国立
研究所の線量LLNL(=1986年暫定線量推定方式DS86) だけでは説明できない
程の被曝があったという徴候がいくつかある。
 
         1986年線量推定方式(DS86)  
 
  これらの徴候には、晩発性の影響、急性の影響、及び染色体異常があります。
広島の低線量領域における影響を説明するために、中性子の極端に大きい生物
学的効果比を強調しようとする方がおります1。それだけに 一層 これらの考慮が
必要であることは明らかである。           1 欄外 DS02参照
   比較対照群が適切でない場合、相対リスクは、特定のずれを知るために、
入手可能な死因 または疾病の記録を全国的比率 または他の大きい人員集団
によって示された比率と比較して計算すべきことが,疫学において 一般的に受け
入れられています。バウムが指摘しているように、全国の比率と比較した場合、
原爆被爆者のすべての低線量被曝グループに有意な影響がある。
 寿命調査には 両市で、T65D の0〜9 ラド グループに 55,000 人、市内不在者
グループに 26,500 人が含まれている2
                    1ラド= 0.01グレイ(Gy)=10m㏜
                                             2  君は それでよいのか?!(続2) 
 図1に T65Dの0〜9ラド グループ と 市内不在者グループ3の全国と比較した標準化
した死亡率と発症率(相対リスク)の概要を示している。
                    3 比較対照群
 0〜9 ラド グループにおける典型的な放射線誘発の影響である白血病、乳ガンと
肺ガンはかなり高い。両方のグループに対する甲状腺癌の発症率は著しく高い値
です。
 図1の上部に、1972年までの調査に関する森山と加藤のABCC 報告による値
を示した(Mo73 寿命調査 第7報)。 この時点以後 ABCC とRERF は、全国との
比較から導かれた期待値を発表していない。全国比率は 1962〜1964 年と
1966 年に、2つの地域の340 万人の住民について実施した日本における死亡率
と腫瘍登録を指す。
 
 市内不在者グループについての所見でも、放射性降下物の寄与があると考えて
よく、影響は T65D の0〜9 ラド グループほど強くないが、26,500人中 4600人だけ
が「早期入市者」(爆発後30 日以内に市内に入った人)である。
日本の研究者は、広島の「早期入市者」より大きな調査集団で 白血病の比率が
大きいことを見出している。
 この調査集団は 低線量領域のより大規模な研究を可能にすると考え、1977年
に国際的な研究計画を提唱したが、ABCC とRERF 放影研は この計画を支持
しなかった。
 
 しかしながら、市内不在者グループ について見出された結果だけで、中性子が
低線量域での影響を起こすという解釈とは 別の説明が必要ということではない。
 広島のT65D の0〜9 ラド グループは、爆心地から(2.5 km 以上)離れた距離に
相当し、LLNL の空中線量による中性子の寄与は わずか7%以下である。
長崎では T65D の0〜9 ラド グループに対するLLNL 空中線量の中性子の寄与は
1000 分の1 以下で、この 11,404人のグループの相対リスクは、
全死因による死亡率に対して 1.07、外傷に対して 1.07、全疾病について 1.08、
結核は 1.58、全悪性新生物は 1.08、白血病は 1.74、呼吸器系の癌は 1.77、
女性の乳癌は 1.37、(胃癌を除く)消化器系の癌は 1.14、良性 及び特定されない新生物は 1.60、中枢神経系の血管障害は 0.93、循環系疾病は 0.95 である。

 放射性降下物の核種を取り込むと 甲状腺に対して器官への最大の被曝線量を
導入するので
( 広島では約1 メガキュリー(MCi)のヨウ素131 が放出された 、「比較対照群」
における甲状腺癌の高い値は 放射性降下物説を特に表すとみられる
放射線に誘発された顕著な原爆被爆者の癌は、甲状腺を除いて すべてT65D の
線量評価と強い相関がある(Pa74)。
これは 7 ラド と 10,000 ラドの間に ほぼ線形の線量応答を導くことができるという
低LET放射線によって誘発された甲状腺癌に関する その他の所見と矛盾する
(Sc78)。
 
  晩発性の影響が引き続いて増加を示している 1977 年までのRERF 放影研の
研究(Fi80)は、低線量グループにおける、この傾向を裏付けるはずだ。
1971〜1977 年の白血病の場合、T65D の0〜9 ラド グループの全国に対する広島
については 1.7 という高い値が報告されている。
 山田とジョーンズは 1972年に 広島と長崎における放射性降下物の影響の
さらに 正確な研究が必要としている(Ya72)。彼らは 「黒い雨」地域に居住していた
人々の急性放射線影響を研究し、爆心地から 1.6 km より遠いT65D 線量で
20 ラド 以下に対応する距離の人達が 比較対照群に選ばれた。
山田とジョーンズは「黒い雨」地域にいなかった これらの人達の中で 4.5%の
脱毛を記録、いわゆる「軽症」が 2.9%、「重傷」が 6.3%を記録した。これも
放射性降下物によって説明すべきだと考える。
 
 1967年から行われてきた原爆被爆者の染色体の研究では、線量と線量応答に
関する現在の議論に大いに関心がある。佐々木と宮田は 内部被曝線量の値を
導きだし、T65D と比較した(Sa68)。 19人が、T65D では 1 ラド以下、LLNL では
5 ラド 以下となる爆心地から 2.4 km 以上離れた距離にいた。
研究者は、このグループの染色体異常が、彼らの用いた比較対照群(
東京の被曝
していない住民)と比較して かなり増大していることを見出して 線量の増分を推定
した。その平均値は 8 ラドであった。
 阿波等は 1968 年から1971 年までの染色体異常を研究した(Aw78)。1 ラド以下
の419人の市内不在者のグループを比較対照群に用いた。ランドルフとブリューエン
は、これらのデータを比較のために評価して、「比較対照群」の染色体異常は
世界で測定された自然比率から推定される値の 約10 倍と結論づけた(Ra80)。
ランドルフとブリューエンの線量推定は、低線量領域のT65D  と LLNLの線量が
過小評価であること再度示すこととなった
 さらに多くの被爆者の染色体を研究することが重要である。内部被曝の線量
評価は、爆発から時間が経ったのである程度の不確定は避けられないが、
比較対照群を選んで 被曝を除外すること − 現在はなされていないが − が
できるだろう。
                                    (文献等省略)
 
 
 
                        (未完成)
 
 
 
  現在の線量推定: DS02
 
  ・・・
 このような動きを受けて、2000年12月に日米両国の専門家が一堂に会し、中性子問題解決
の方策を話し合った結果、日米両国政府は、被曝線量評価システム見直しのための研究班
を設置することになりました。
この研究班は 2003年1月までの間に8回、日米合同の実務研究者会議を行うなど極めて
精力的に検討を進め、一定の結論に達しました。そして 2003年1月、日米両国4名ずつから
成る上級委員会(座長:日本側 森 亘、元日本医学会会長、米国側 Warren K. Sinclair、
米国放射線防護・測定審議会名誉会長)が設置され、研究班の報告と勧告を検討した結果、
これが承認され、2003年3月15日に DS86に代わる新しい線量推定方式としてDS02が誕生
しました。
 DS02 を DS86と比較すると細かい点で多くの改善がありますが、大局的には DS86の推定値
と大きく変わるものではなく、DS86の正確性が追認された結果であると言えます。
最近のコンピュータ技術の発展により、DS02では DS86に比べ、より複雑で緻密な計算が
可能となり、原子爆弾の炸裂過程から放射線の放出、拡散にいたる詳細なシミュレーションを
行うことができます。また、被爆者一人一人の より詳細な遮蔽状態を考慮に入れた被曝線量
計算が可能になるなど、多くの改善が加えられた結果、被曝線量の推定精度は大幅に向上
しました。
 DS86見直しの契機となった、広島における1.5 km以遠の中性子線量の計算値と実測値の
不一致も解決されました。広島における 0.5 km以内の誘導放射能の測定値と計算中性子
線量の不一致は、爆発高度を20 m高くすることで解決しました。
また、その後の放射化物測定精度の向上により、1.5 kmまでの測定値は計算値とよく一致
しました。1.5 km以遠については、計算値が測定の検出限界以下になることから、検証は
できないという見解で一致しました。
被曝線量の計算は どの距離においても同じ原理が適用できます。実測値の信頼性が保証
できる範囲で 計算値と測定値が一致したということは、すなわち、DS02では 爆心から どの
距離においても、被曝線量の正確な計算が可能になったと考えられます。DS86とDS02の
相違点については、次の比較表をご覧ください。 
  
 


 

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