混沌の時代のなかで、真実の光を求めて

現代に生きる私の上に 仏法は何ができるかを 試そうと思い立ちました。//全ての原発を 即刻停止して、 別の生き方をしましょう。

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   内閣               支持率      不支持率
  共同通信     38.9      50.2
  読売        41        51 
  毎日        35        50 
  朝日        35        45
  

                    2015年9月20日
  
  共同通信社が19、20両日に実施した全国緊急電話世論調査によると、
 安全保障関連法に 「 国会での審議が尽くされたとは思わない」 の回答は
 79・0%、「 尽くされたと思う 」は 14・1%だった。
 安保法への安倍政権の姿勢に関し「十分に説明しているとは思わない」は
 81・6%、「十分に説明していると思う」は13・0%で、政府への根強い不満が
 浮き彫りになった。
  内閣支持率は38・9%で 8月の前回調査から4・3ポイント下落不支持率
 は 50・2%
 安保法成立で自衛隊が戦争に巻き込まれるリスクが「高くなる」は 68・0%。
 「変わらない」は 27・1%、「低くなる」は 2・5%だった。
                                           (共同)

  2.  読売世論調査     
    内閣支持41%、再び不支持を下回る   
                                         2015年09月20日
    
  読売新聞社は19〜20日、安全保障関連法の成立を受けて緊急全国世論調査
 を実施した。
  安倍内閣の支持率は 41%で、前回調査(8月15〜16日)から4ポイント下落し
 不支持率は 51%(前回45%)に上昇した。
 安保関連法の衆院通過後の7月調査で、内閣支持率は2012年12月の第2次
 安倍内閣発足以降、初めて不支持率を下回った。
 前回調査では支持率と不支持率が並んでいたが、今回は再び逆転した。
  安保関連法の成立を「評価しない」人は58%、「評価する」は31%だった。
 安保関連法の内容について、政府・与党の説明が不十分だと思う人は82%に
 達した。内閣支持率の低下は、安保関連法への理解が進んでいないためと
 みられ、政府には法成立後も、丁寧な説明が求められている。



                           2015年09月20日
  毎日新聞は19、20両日、安全保障関連法の成立を受けて緊急の全国世論
 調査を実施した。成立を「評価しない」との回答は57%で、「評価する」の33%
 を上回った。 参院平和安全法制特別委員会で 与党が強行採決したことに
 関しては 「問題だ」が 65%を占めた。
  安倍内閣の支持率は 8月の前回調査より3ポイント増の35%、不支持率は
 同1ポイント増の50%。不支持が支持を上回る傾向は変わっていない。

 ◇安倍内閣支持 35%、不支持 50%
  関連法の成立を評価しない理由を聞いたところ、「審議が不十分だから」45%
 ▽「法律に反対だから」29% ▽「法律を修正すべきだったから」19%
 −−の順になった。 内閣支持層では成立を「評価する」が76%だったのに対し、
 不支持層では「評価しない」が89%に上った。

  特別委での強行採決が「問題ではない」は24%にとどまった。自民支持層
 では 「問題ではない」が49%だったが、「問題だ」も 41%あった。公明支持層
 では 「問題だ」が 「問題ではない」を上回った。

    関連法が 「憲法違反だと思う」は 60%で、成立前の7月調査(52%)より
 増加した。「憲法違反だとは思わない」は 24%だった。
 国会では関連法が憲法9条に違反しているかどうかが議論になったが、審議が
 進むにつれて違憲論はむしろ強まったといえる。

  政府・与党の国民への説明が 「不十分だ」は78%に上り、「十分だ」は13%。
 7月調査以降、「不十分だ」は 8割前後で推移している。今回、内閣支持層でも
 60%、自民支持層でも 62%が 「不十分だ」と答えた。

  政党支持率は、自民が前回比1ポイント減の27%、民主が同3ポイント増の
 12%。そのほかは、維新3% ▽公明4% ▽共産5%
 −−などで、「支持政党はない」と答えた無党派層は 38%だった。



                          9月20日(日)
  安全保障関連法が19日未明に成立したことを受け、朝日新聞社は19、20両日
 に全国緊急世論調査(電話)を実施した。
 安保関連法に「賛成」は 30%、「反対」は 51%で、法律が成立してもなお反対
 が半数を占めた。国会での議論が 「尽くされていない」は 75%、安倍政権が
 国民の理解を得ようとする努力を 「十分にしてこなかった」は 74%に上った。

     
                                                   http://amd.c.yimg.jp/im_siggZ9TbE20twfLwBx5AnU.POA---x200-y142-q90/amd/20150920-00000044-asahi-000-3-view.jpg
                                                      【写真】安倍内閣の支持率の推移
  内閣支持率は 35% (9月12、13両日の前回調査は36%)で、第2次安倍内閣
 の発足以降、最も低かった。不支持率は 45%(同42%)だった。



     世論調査―質問と回答〈9月19、20日実施
            (数字は%。小数点以下は四捨五入。質問文と回答は一部省略。丸カッコ内の
             数字は、9月12、13日の調査結果)

    ◆安倍内閣を支持しますか。支持しませんか。
           支持する35(36)  支持しない45(42)
    ◆今、どの政党を支持していますか。政党名でお答えください。
       自民33(36) ▽民主10(10) ▽維新2(2) ▽公明3(3)
     ▽共産4(4) ▽次世代0(0) ▽社民1(1) ▽生活0(0) ▽元気0(0)
     ▽改革0(0) ▽その他の政党1(1) ▽支持政党なし37(37)
     ▽答えない・分からない9(6)
    ◆安全保障関連法についてうかがいます。
      集団的自衛権を使えるようにしたり、自衛隊の海外活動を広げたりする
      安全保障関連法に、賛成ですか。反対ですか。
       (前回は「安全保障関連法案に…」と聞いた)
              賛成 30(29)  反対 51(54)
    ◆安全保障関連法は、参議院の委員会で採決が強行され、本会議で
     可決、成立しました。国会でのこうした進め方はよかったと思いますか。
     よくなかったと思いますか。
              よかった 16   よくなかった 67
    ◆安全保障関連法案の成立に反対した、民主党維新の党など、野党の
     対応を評価しますか。評価しませんか。
              評価する 34   評価しない 49
    ◆安全保障関連法について、国会での議論は、尽くされたと思いますか。
     尽くされていないと思いますか。
       (前回は「安全保障関連法案について…」と聞いた)
            尽くされた12(11)   尽くされていない75(75)
    ◆安全保障関連法について、安倍政権が、広く国民の理解を得ようとする
     努力を十分にしてきたと思いますか。十分にしてこなかったと思いますか。
            十分にしてきた16   十分にしてこなかった74
    ◆安全保障関連法ができたことで、外国が日本を攻撃しにくくする抑止力
     が高まると思いますか。高まらないと思いますか。
               高まる 32     高まらない 43
    ◆安全保障関連法ができたことで、日本が、アメリカなど他の国の戦争に
     巻き込まれる可能性が高まると思いますか。高まらないと思いますか。
               高まる 64     高まらない 21
    ◆安全保障関連法が、憲法に違反していると思いますか。憲法に違反して
     いないと思いますか。
             違反している 51   違反していない22
     ◇
    〈調査方法〉 19、20の両日、コンピューターで無作為に作成した番号に調査員が
       電話をかける「朝日RDD」方式で、全国の有権者を対象に調査した(福島県
       一部を除く)。世帯用と判明した番号は2406件、有効回答は1273人。
       回答率53%。






  まだ、産経の世論調査は出ていないようなので、
 安倍首相が、14日 戦後70年談話をした後の 2015.8.17のものを。

   内閣支持率は、平成24年12月の第2次安倍内閣発足後で最低だった前回調査
  (7月18、19両日実施)より 3・8ポイント上昇し、43・1%となった。


  産経新聞社・FNN世論調査で、集団的自衛権の限定的な行使容認を含む安全保障関連
 法案を「必要」と答えた人が 前回調査(7月18、19両日実施)より 約16ポイントも増えたが、
 特に 女性は全世代で増加し、5割以上が「必要」と回答した。中でも 40代は 前回比20.9
 ポイント増の62.8%。30代(51.3%)と50代(57.5%)、60代以上(55.3%)も
 約20ポイント増えていた。
   民主党など野党による「戦争法案」「徴兵制復活」といったレッテル貼りが 一時的に盛り
 上がったが、浸透せず有権者の多くが冷静に判断するようになったためとみられる。
 男性も法案の必要性が浸透している。前回調査では20〜40代で「必要」とした人は5割を
 切っていたが、今回は 20代の70.3%をピークに、いずれも60%を上回った。60代以上
 は前回と同じ52.6%だった。
 ただ、安保関連法案を今国会で成立させるべきかどうかについては、20代の男性で 賛成
 (54.7%)が 反対(35.9%)を上回ったが、他の世代では 男女とも反対が多数を占めた。
 国民の理解を広げるには、政府は国会審議を通じてより丁寧な説明が必要となりそうだ。

  2015.9.4 では、
   ・・・
   政治の一寸先は闇と言われるが、こうした構図に大きな変化が起きない限り、支持率が
  底割れする可能性は低いと見てもいいのではないか。



            数字は%。カッコ内の黒数字は 前回8月15、16両日の調査結果 

  2015.9.14 では
   【産経・FNN合同世論調査】内閣支持率は微増   12、13両日調査
    支持する 43.5 (43.1)   支持しない 44.5 (45.0)

        朝日  9月12、13日の調査結果
       支持する 36    支持しない 42 
           読売   8月15〜16日の調査結果
        支持する  (45)    支持しない  (45)
           毎日   8月          〃
        支持する  (32)    支持しない  (49)
             
    ☟   

 NHKも まだのようだ。 それで、これも直近のもの。
    9月11日(金)〜13日(日)
    支持する 43 (37)         支持しない 39 (46)  
  政治意識月例調査

  2015年内閣支持率




  秘密保護法・安保法制etc.また 原発
   ――― これを主導しているのは、
      アメリカなのか?
     日本の官僚なのか? それとも 経済人なのか?



     マル激トーク・オン・ディマンド
      第659回(2013年11月30日)
        官僚 ―― 悪意ではなく、「悪意の不在」 で・・・。
    
   【Part 1】
       ペンタゴンペーパーの内容が報じられ、ベトナム戦争の実態や政府の
    嘘が露呈したアメリ­カでは、歴代政権の対ベトナム政策が批判に晒され、
    インドシナからの撤退へとつながっ­ていった。
    機密文書の公開という国益を損ねかねない行動が、「国益」の意味を
    変えてし­まったからだった。
     一方、日本では 毎日新聞の西山太吉記者が 国家的な陰謀と言っても
    過­言ではない日米密約の存在を暴いたにもかかわらず、西山氏の
    取材手法ばかりに批判が集­中し、政府が国民を欺いていたという事実は
    ほとんど問題とならなかった。
     この違いはど­こから来るものなのか。


     罪刑法定主義 ある行為を犯罪であるとするためには、その行為が行われる前に
         法律によって、その行為は犯罪であると規定し、それに対する刑罰の種類と刑
         の重さを規定していなければならないとする原則。「法律なければ刑罰なし」。





              インタビュー: 孫崎享氏(元外務省国際情報局長)
                       特定秘密保護法案        2013年11月28日
        

      外務省で国際情報局長や駐イラン大使などを歴任した孫崎享氏は
    安倍政権が推進する特定­秘密保護法について、同じく安倍政権が目指す
    集団的自衛権の行使を可能にする憲法解釈­の変更とセットになった動き
    であるとの見方を示した上で、今後 日本の自衛隊がアメリカ­と渾然一体
    となって作戦行動を行うことになった場合、より強固な秘密保護の必要性
    が出­てくるとの認識がその背後にあると指摘した。
     孫崎氏はまた、行政情報の公開が不十分な状態にある日本は むしろ
    情報公開を進めるべき­であり、現在議論されている秘密保護法制は
    民主主義に逆行するものと語った。
     安倍政権が秘密保護法の制定を急ぐ理由として孫崎氏は、今年10月の
    日米安全保障協議­委員会、いわゆる2プラス2の場でアメリカから法整備
    に向けた強い要請があったことを­指摘アメリカの日本に対する要求が、
    民主主義の価値を共有する国同士という扱いから­、非民主的な手段に
    訴えてでもアメリカのために貢献させるべき相手に変わってきている­ことが
    懸念されると語った。

      ⋆ ↓ のビデオで 西山氏 およびハルベリン氏は、
         この孫崎氏とは違った認識を示している。 










         秘密保護法国際シンポジウム
       プレスクラブ (2014年05月10日)
    【Part1】  モートン・ハルペリン氏 講演
    
  
        ツワネ原則 - Wikipedia   (2013年6月)
        理念
        ・ 誰もが公的機関の情報にアクセスする権利を有し、その権利を制限する
        正当性を証明するのは政府の責務である。
        ・ 政府は、防衛・外交・諜報に於いて、開示すると問題がある限られた範囲
        で合法的に情報を制限することができる。
         ・ 国際人権・人道法に反する情報は秘密にしてはならない。
         ・ 秘密指定の期限や公開請求手続きを定める。
         ・ すべての情報にアクセスできる独立監視機関を置く。
         ・ 情報開示による公益が秘密保持による公益を上回る場合には内部告発者
        は保護される。
         ・ メディアなど非公務員は処罰の対象外とする。

       ※ 小笠原諸島

 
            【Part2】  西山太吉・元毎日新聞記者×モートン・ハルペリン氏 対談
         


   
   このシンポジウムを受けて
    
     ハルペリン氏はオバマ大統領が2009年に制定したアメリカの秘密保護法令
   に­あたる「大統領令13526」と日本の秘密保護法を比較した上で、アメリカの
   制度では­ 秘密指定できる情報に厳しい制約がある点やその情報が公開
   悪影響を及されることで 国家安全保障­にどのようなぼすかを文書で明確に
   しなければならないこと文書全体ではな­く 段落ごとに秘密指定が必要
   のに対し、日本の秘密保護法には いずれの制約もない点を­指摘。



                                             
 

                               2015年5月5日                村上春樹さんが「それは違う!」巷で大論争に
「原発より交通事故のほうが危険」を考える

  

比べていいのか

 「 年間5000人近くの人が亡くなっている交通事故のほうが、原発より危険性で
 いえばよっぽど大きいと思います 」—。

 これは、作家の村上春樹氏が インターネット上で読者の質問に答える期間限定
サイト 「村上さんのところ」 に寄せられたある読者(38歳・男性)からの投稿である。

これに対して村上氏は次のように答えた。

 〈 福島の原発(核発電所)の事故によって、故郷の地を立ち退かなくては
 ならなかった人々の数は おおよそ15万人です。桁が違います。
 もし あなたのご家族が 突然の政府の通達で「 明日から家を捨ててよそに
 移ってください 」と言われたらどうしますか? そのことを少し考えてみてください。

 原発を認めるか認めないかというのは、国家の基幹と人間性の尊厳に関わる
 包括的な問題なのです。基本的に 単発性の交通事故とは少し話が違います。
 そして福島の悲劇は、核発の再稼働を止めなければ、またどこかで起こりかね
 ない構造的な状況なのです〉     (原文より抜粋、以下〈 〉内は同)


 この村上氏の見解をめぐり、巷では大論争が起きている。
「 被災者じゃない人は、原発の危険性を甘くみている 」、「 いやいや、2時間に
一人が交通事故で亡くなっているんだから、確率的には 原発より危険でしょ 」
など、賛否両論なのだ。
                ※  5000÷365=13.7人/日

 この論争は 4年前の 「3・11」以来続く、日本人が抱えた「永遠のテーマ」とも
言うべき問題だ。福島第一原発の事故を見て、それでも「日本には原発は必要だ」
と、リスクを承知で原発を使い続けるか。 それとも、「二度と悲劇を起こさない」
ために原発とは決別するのか。 この問題から目を逸らして済む日本人は誰も
いない。

 まず村上氏に対して異論を唱えるのは、経済学者の池田信夫氏だ。

 「 村上さんは 比較の対象を間違えています。死者の数と避難者の数を比べて
 も仕方がない。1960年以降、交通事故で亡くなった人は累計50万人以上います
 が、原発事故による死者は一人も出ていないんですから 」

  さらに名古屋大学客員教授の水谷研治氏も 「 原発を廃止するのは現実的
ではない 」と主張する。

 「 原発や自動車に限らず、絶対に安全なモノはありません。どんなモノにも
 プラス面とマイナス面があります。それを少しでもマイナス面があるから
 といって、経済効率を無視してまで止めるのはおかしいと思うんです 」


  その一方、村上氏の考えに同意する声も上がっている。

  「 私は地震の多い日本で原発の再稼働はするべきでないと考えています。
 外国人の多くは そう思っていますよ。原発による直接の死者はいないと言い
 ますが、汚染水やがんの誘発、避難先での自死など、村上さんのおっしゃる
 ように、原発による影響は非常に大きい」
                  (放送プロデューサーのデーブ・スペクター氏)
 「 原発も自動車も問題はあるが恩恵も与えている。ある意味では『必要悪』
 なんです。ただ今後、交通事故死が1000万人になることはなくても、原発事故
 ではありうる。福島のように一旦、原発事故が現実に起きれば、人間が制御
 できない事態になってしまう。それを忘れてはいけません」
                  (経済評論家の森永卓郎氏)


「その後」の世界を想像して

 確かに、死亡者数で比べることは 表面的には合理的で、大人の意見に思える
かもしれない。
しかし、交通事故で家族や親友を失うことも、原発事故により避難を強いられ、
ストレスや病気で亡くなることも 同じ「悲劇」であることに変わりはない。
それを量的な問題、つまり 「死亡者の数」で比較し、どちらが危険かを決めよう
とすること自体がおかしいと、村上氏は主張する。

  〈 効率っていったい何でしょう? 15万人の人生を踏みつけ、ないがしろにする
 効率に、どのような意味があるのでしょうか。「年間の交通事故死者5000人に
 比べれば、福島の事故なんて たいしたことないじゃないか 」というのは
 政府や電力会社の息のかかった「御用学者」あるいは「御用文化人」の愛用
 する常套句です。比べるべきではないものを比べる数字のトリックであり、
 論理のすり替えです 〉

 村上氏の言う、この部分に賛同するのは、東京工業大学原子炉工学研究所
助教の澤田哲生氏だ。

 「 数字では表せない、目には見えないものにこそ本質がある。村上さんは、
 死亡者の数にとらわれるのではなく、原発事故の先にある未来に対して、
 想像力を持って行動していますかと、私たちに投げかけているんじゃないで
 しょうか 」

 立命館大学名誉教授の安斎育郎氏は 「 原発の最大の問題は、後世に
わたって悪影響を及ぼすことにある 」と語る。

 「 交通事故を起こしたとしても、それが何百年、子々孫々にまで影響を及ぼす
 ことは考えにくいが、原発事故の場合は違います。『負の遺産』を将来世代に
 負わせることになる。原発を再稼働するか否かの決定には、『時を超えた
 民主主義』の問題も内包しているのです 」

 原発事故が起こった後の未来、それは国土が失われ、住む場所を奪われる
世界のことである。
原発に関するドキュメンタリー映画を撮ってきた鎌仲ひとみ監督は言う。

 「 汚染された地域は ゴーストタウン化し、300年以上も人が住めなくなって
 しまう。私は 原発事故後の福島やチェルノブイリを歩いてきましたが、実際に
 その惨状を目にしたとき、交通事故より原発のほうが安全だとは決して思え
 ませんでした。
  ある日突然、家族がバラバラになり、人生が破壊される。それが 原発の
 恐ろしさなんです 」

 次の世代のことを、どれだけ考えて行動できるか。いかに想像力を持って
この問題に取り組めるかが国民に求められている。




  


        村上氏のサイトで どのような議論がなされたのか知らないが、

   原発による災厄 と 自動車のよる災厄を比べて、

   原発政策を擁護する言説は、私も 事故後 よく耳にして来た。

   
    まず、自動車による災厄は、死者だけではない。 

   事故によって 死にはいたらなくても、 生活上の支障が残ることもあるし、
   
   亡くなった人の家族も、その運命を大きく変えられる。

   また、道路沿線の住民は、日常的に 自動車の騒音や振動によって、 

   その生活環境を 大きく損なわれてきた。などなど。


    かくして、自動車社会が 我々の生活に与える災厄は 想像以上に
   
   大きいことを、まず 議論の土俵に据えておくべきだと思う。

   つまり、自動車が 国の経済や我々の生活にもたらす莫大な利益は、
    
   こうした 膨大な犠牲のもとに得られているという現実を、である。

   
    原発による災害が 自動車による災害より小さくない、
 
   或は 両者を比べることが間違っていると主張することで、

   原発を止めるべきだと主張するのは、やはり ムリ筋であろう。

   両者は、その根っ子で深く関係しているからである。


    たとえ、国内または国外の原発事故によって、

   この列島が 人が居住するのに不適切な所となったとしても、

   自他の犠牲によって、当面の豊かな生活を得ようとするのは、

   自動車も原発も 同じことであろう。

    
    原発は 許されないが、自動車は 許されるという発想の心根を、

   原発推進の者たちは、鋭く その矛盾を問うているわけである。

   他の犠牲のもとに豊かな生活を貪るのを当然とする市民社会の

   その倫理感の曖昧さor不純さを、彼らは 
 
   「我々と 君たちとは 五十歩百歩じゃないか?!」

   と言っているのだ。

    
    功利主義という この悪魔のささやきに、

   反原発・脱原発の人びとは 十分に応えきれていない。

   「自動車の災厄は許されるが 原発の災厄は許されない」のではない。

   どちらも、人間が 己の手で作り出した災厄であり、

   我々が 自らの貪欲で作り出した この科学技術文明の果実である。


    我々が 真に問うべきは、

   「 この科学技術文明がもっている負の面を、人間として 許しうるか 」

   ということではないだろうか?

   フクシマが 我々に問うているのは、単に原発の可否ではなく、

   科学技術文明そのものの可否ではないのだろうか?

    別の言い方をすると、

   我々の貪欲を 今後どうするのか? 
  
   ――― これを 讃美・肯定するのか、危険視・忌避するのか と・・・。 

   つまり、西欧近代の根本的見直しと その脱却への道の模索である。



                                     合掌



    参考:
                       2012-11-15   後藤和智氏    

   





                            
                              2015年4月17日

 今朝の日経朝刊商品面に「金生産ピークへ」というおおぶりの記事⋆が載っていた
ので、以下その続編。
     ⋆ 金の生産が 2015〜16年に頭打ちになるとの観測が市場で広がっている。
      鉱山会社は相場の上昇とともに増産してきたが、値下がり基調に転じて収益が悪化、
      新規の鉱山開発に慎重だ。中長期的に生産がピークアウトした感も強まってきた。
      世界生産が減るなか、低い生産コストを武器にする中国の中小鉱山会社がシェア
      拡大に動きそうだ。
       国際的な金の調査機関、ワールド・ゴールド・カウンシル(WGC)のリポートによると・・・。

 中国が外貨準備分散の一環として米国債売却に動き始めた。これまでは 中国
が国別米国債保有の一位で 日本が二位であったが、最近、逆転したのだ。
問題は、中国が ドルを売って、どの通貨を買うのか。
外為市場では、中国外貨準備の7割ちかくが 米ドル、2割程度がユーロと推測
されている。

 そこで、注目されているのが、金だ。
金は、ナショナリズムのしがらみから独立した存在ゆえ「無国籍通貨」といわれる。
中国にとっては 円を保有するより、心理的抵抗感が薄い。
しかも、金は 「誰の債務でもない」 つまり 発行体の信用リスクとも無縁である。
発行体の利上げリスクが懸念される米国債の一部を金にシフトする通貨リスク分散
には経済的合理性がある。

 金市場では、「中国の公的金購入の可能性」が、ここ数年 議論されてきた。
「状況証拠」が 三つあるからだ。


 一つは、中国の金生産量。ダントツの世界一で、2014年の金需給統計でも460
トンと、二位のオーストラリア270トンに大きく差をつけている。この国内金生産量
の一部が中国人民銀行に買い上げられていると推定される。460トンといえば、
円換算で2兆円を超える額である。
 二つ目は、IMF加盟国の公的金保有高報告ルール。各国は IMFに外貨準備
として保有する金の量を報告している。 中国の「自己申告」は 1054トン。
この20年の推移を見ると、増加基調にある。 それでも、米国の8133トン、
ドイツ3384トン、イタリア2451トン、フランス2435トンに比し、遥かに少ない。
外貨準備における金の割合も、中国は 僅か1.1%。米独伊仏は、それぞれ、
73.6%、67.9%、67.0%、64.9%である。(ちなみに、米国債保有第一位
日本の金保有量は765トンで世界9位。外貨準備の中の金のシェアも2.4%
である。) 筆者の推定だが、中国は「隠れ外準」ともいえる別勘定で金を保有して
いる可能性がある。
 三つ目は、香港経由で中国本土に輸出される金の量が、ここ数年急増している
こと。2012年557トン、2013年1158トン、2014年813トン。但し、このなか
には、金を利用した裁定取引に使われた量も含まれることを付記しておく。

 なお、中国人民銀行が 欧米金市場で直接金の買い付けに乗り出せば、たちまち
金価格は急騰してしまう。そこで、代替策として実施されているのが 大手商業銀行
への金業務解禁だ。国民の金現物保有を促進することで、中国国境内に 金を
備蓄するという発想である。 中国人民銀行にとっても、国内の過剰流動性が
不動産で保有されると、投機的売買でバブルの引き金になりやすいが、現物金で
長期保有されれば、民族的金選好度が高い国ゆえ、過剰流動性の暴走を鎮める
効果が期待できる。
 金解禁により主要銀行は「貴金属部」を持ち、有力な新商品として積極的な
販売促進を行っている。 例えば、最大手の中国工商銀行は、金だけを扱う支店を
主要都市に開設しているほど。同行の貴金属サイトは、世界でも トップクラスの
規模だ。そもそも、同銀行は、17世紀に上海で「金銀貨幣両替商」として創業した
歴史がある。

 なお、我が国は、世界第二位の外貨準備を持ち、米国債保有は世界一になった
が、公的金保有は この45年間殆ど増やしていない。唯一の例外が 1986年、
天皇在位60年記念金貨大量発行の際の財務省(当時の大蔵省)による金地金
大量購入であった。
 しかし、これは日銀の外貨準備としての金購入ではなく、財務省の資産勘定で
処理されている。 そもそも、金を買うということは、米ドルへの不信任投票とも
いえるので、外交的配慮が働いているのかもしれない。


 とはいえ、金廃貨を主張してきた米国がダントツの世界一の公的金を保有し、
しかも 外貨準備の7割以上が金。いっぽう、その米国の借金証文ともいえる国債
の4割を日中が引き受けている事実は考えさせられる。

 近年、中国以外の新興国であるインド、韓国、トルコ、ブラジル、タイ、カザフスタン
なども相次いで IMFへの公的金保有申告量を増やしている。ドル一極支配に
対する AIIB(アジアインフラ投資銀行)への参加国増加とも符合する現象であろう。



日本円の対米ドル為替レート
                                 ――――――――――――
                                         



 変動相場制の日本に外貨準備は必要ない
   日本の外貨準備は政府の介入資金を管理する外国為替特別会計(外為特会)
  で運営されている。これはいわば世界最大の円キャリーファンドといっていい
  だろう。低金利の円を市場から調達し、やや金利の高い米国債で運用している
  からだ。財務省による収益性の低い巨額の外債財テクともいえる。

 介入を継続々している日本
   日本の外貨準備が積み上がる仕租みはこうだ。
  まず、政府が外国為替資金証券という返済期限が3ヵ月から6ヵ月の政府短期
  証券(短期国債)を発行し、これを公募入札で金融機関に販売。
  もし売れ残ったら日銀が引き受ける。この調達した円で米国債などの外債を
  購入する。
    外貨準備は、約7割が米国債で運用されている。2009年度末の外為特会の
  残高によれば、外貨資産 89兆1460億円のうち、外国債券は 81兆9692億円に
  達する。その内訳は 1年以下の短期債と1年超5年以下の中期債で 全体の
  74.3%を占め、残り 25.7%が5年超の長期債となっている。
 
   政府短期証券は3〜6ヵ月の返済期限が来たら、また借り換える。米国債も
  5年なら5年の償還期が来たら、円に交換することなく、利子分を含めて米国債
  を買い換える。つまり、国の借金をロールオーバー(借り換え)しながら、米国債
  を買い続けているのである。
 
   米国債の利子で 円に交換せず、持ち続けているのはなぜか。
  それは利子であれ、ドルを円に転換するという行為が、政府による逆介入
  (円買い・ドル売―介入)となり、「円高を招く懸念がある」と考えているからだ。
  しかし、本来、政府による介入は 為替レートが 一時的に行き過ぎた水準に
  あるとき、市場に冷や水を浴びせるために行っているのであるから、市場が
  落ち着きを取り戻したら、資金を回収すればよい。
   つまり 米国債の償還期が来たら、円に戻し、国の債務を返済すればいい。
  それをせずに残高を維持し続けていては、変動相場制の先進国から、「意図的
  に介入を続けている」と批判されても仕方ない。日本が介入した時の外貨準備
  を維持し続けている行為は、先進国が集まる国際会議の場では説明しづらい
  ものだ。

     モノ言わぬ株主
   現在までに この日本の行為が問題にされていないのは、米国に不都合が
  ないからだ。国際金融上の様々なルール、原則は、米国に不都合がないとき
  は問題視されない。日本と同じく巨額の外貨準備を米国債で保有している中国
  が、米国から度々「為替操作」で非難されるのは、米国にとって不都合がある
  からだ(最近の政治情勢では 中国の「為替操作国の認定」は見送られている)。
 
   米財務省の国別米国債保有残高によれば、米国を含む世界に流通する
  米国債の総額約9兆ドルのうち、外国保有分は 年3月末で約4兆5000億ドル。
  このうち中国が1兆1400億ドル、日本が9000億ドル(日本は民間保有を含む)と、
  海外保有分の約半分を日中が占めている。
 
   この米国の巨額の赤字を米国債購入という形で FXファイナンスしている状態
  には、「持ってもらわないと困るが、持たれ過ぎるのも困る」という両義的な側面
  がある。中国が米国から度々、為替操作と非難されるのは、中国が大量の
  米国債保有の増減を外交交渉に使っているからと考えられる。
 
   一方で、日本が米国から批判されないのは、中国に次ぐ米国債の保有国
  でありながら、「モノ言わぬ株主」という態度を貫いているからだ。日本が巨額
  の外貨準備を米国債で持ち続けている背景には、この日米の微妙な力関係も
  作用している。

   外国為替市場(FX)は、NY時間後半に各通貨が急速に リバウンドした動きの
  反動で早朝には ユーロ円などが反落して取引を開始しているものの、米株の
  切り替えしがアジア株式市場に波及すると、再びリスク回避の巻き戻しの動き
  が活発化すると考えられる。
   昨晩の大きな混乱の要因となったベルギー金融機関のデクシアに対する支援
  が迅速に発表されており、更には 英FT紙で 欧州金融機関への資本注入が
  EUによってなされているとの観測報道もあり、金融市場混乱への懸念が薄らぎ
  始めていると考えられるからだ。


                                                 2014-08-22   
      ・・・  日本に関しては、足もとで米国債を積み増している主体となっている。
     日銀の異次元緩和によって潤沢に供給された流動性の一部が海外資産に向かった
     ほか、年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)*の外国債券保有比率が2013年
     6月に 8%から11%に引き上げられたことが背景にあると見られる。GPIFでは、
     今後もさらに外国債券保有比率を引き上げることが検討されており、さらに米国債
     保有額が増える可能性もある。
            130兆8846億円(2014年7-9月時点)の運用資産をもつ世界最大の機関投資家 

     ・2014年6月末における運用資産の構成割合
     国内債権53.36%、外国債券11.06%、日本株式17.26%、外国株式15.98%
     ・2014年10月31日から構成割合の目標値を 国内債券35%、国内株式25%、
       外国債券15%、外国株式25%に変更



                        私の視点  2015年4月6日
           

               





            印度学仏教学研究第六十一巻第一号 平成二十四年十二月

 仏教者は 新型動力炉命名にどう関与したか

  ――― 「もんじゅ」「ふげん」命名伝説の虚実 ―――

                           工 藤 英 勝

一. 曹洞宗の常識は 世間の非常識か

  曹洞宗の要職者・大本山の貫主(住職)が、高速増殖原型炉「もんじゅ」と
 新型転換原型炉「ふげん」の命名に何らかのかたちで関わったということは、
 なかば曹洞宗の僧侶間では「常識」化した伝説となっていた。
  この曹洞宗の「常識」には はたして信憑性があるのか? 2011年11月に
 永平寺町で開催されたある行事を契機に、この命名伝説を マスコミは追いかけた
 が、一向に この命名伝説を裏づける記事や情報はおろか、その痕跡すら出て
 こない。
  さらに不思議なことには、当の永平寺が1996年時点で すでに貫首命名伝説を
 みずから撤回している。
       ふげん - Wikipedia(1978年3月20日の初臨界) 新型転換炉
        もんじゅ - Wikipedia (1995年 ナトリウム漏洩火災事故)

二. 疑問の氷塊

  ある記録が存在する。 それも秦慧玉(はたえぎょく)禅師自身による1982年の
 文章だ。 この記録から 直接 読み取れる事柄は、

   ① 新型動力炉「もんじゅ」「ふげん」の命名行為には、秦師は 助言を含め
    まったく関与していない。
   ② この文章の執筆時点で、秦師は 「もんじゅ」「ふげん」の命名者とは面識
    はない。
   ③ 秦師に「もんじゅ」「ふげん」の命名についての話題を提供したのは、
    命名者ではなく、その友人の市原豊太氏である。市原氏は同時に秦師の
    友人でもある。
   ④ 命名者には 市原氏を通して、秦師の揮毫が渡っている。
   ⑤ 「もんじゅ」「ふげん」の命名に秦師は関与していないが、命名後に この
    由来を聞いて、それを賛嘆している。

  ちなみに、市原豊太氏は フランス文学者で、獨協大学・東京大学教授を歴任
 し、秦師とは 旧制浦和高等学校の教員時代の同僚である。奇怪な命名伝説の
 謎は これで ほぼ氷解した。

                    永平寺76世・秦 慧玉禅師(1976—85
                    市原豊太 - Wikipedia

三. 命名への直接関与はなかったが

  巷間に蔓延してきた秦慧玉禅師・永平寺貫主による新型動力炉「もんじゅ」
 「ふげん」命名伝説の実態・正体は、秦師の友人との会話における「もんじゅ」
 「ふげん」名称への「感激」という反応にあった。
  直接にも間接的にも 命名行為自体に、秦師は関与していないし、原子力政策
 推進に積極的に関わってはいない。
  しかしながら、肯定的な感想を述べ、事実と異なるかたちであっても、永平寺の
 要職者が命名に賛同しているという噂が蔓延してきたということは、ある意味では
 「もんじゅ」「ふげん」に代表される国産技術の新型動力炉にもとづく原子力政策
 を翼賛する社会的効果をもっていたと言わざるを得ない。 

四.新型動力炉の命名経緯とその由来

   さて、国産技術による新型動力炉の命名には、動力炉・核燃料開発事業団
 (動燃)の副理事長(当時)であった清成迪(きよなりすすむ)氏が主導的な役割で
 関っていた。ただし、これは 清成氏一個人の発案によるものではなく、当該事業
 団及び日本国政府が機関決定している。「動燃二十年史」「動燃三十年史」には
 1970年(昭和45)4月8日に 茨城県大洗町に建設中の大洗工学センター開所を
 機会に、高速実験炉を「常陽」、高速増殖原型炉を「もんじゅ」、新型転換炉を
 「ふげん」と命名している。
  「動燃二十年史」の巻頭グラビアには、文殊・普賢両菩薩像を掲げ、「巨大な
 力を 慈悲と智慧で制御」という表題で、「もんじゅ」「ふげん」の由来を次のように
 述べている。

  文殊・普賢の両菩薩は、智慧と慈悲を象徴する菩薩で、獅子と象に乗っている。
  それは巨獣の強大な力を知恵と慈悲で完全に制御している姿である。原子力
  の巨大なパワーも このように制御され、人類の平和と幸福に役立つのでなけ
  ればならない。動燃が開発する明日を担う発電炉―高速増殖炉と新型転換炉
  の原型炉に それぞれ「もんじゅ」「ふげん」と命名したのは、このような悲願に
  よるものである。

  国家プロジェクトによる新型動力炉建設事業の正史に、政教分離原則が疑わ
 れかねない菩薩尊像が堂々と掲載されているのは、異例中の異例である。それを
 実現にこぎつけたのは、発案者の清成迪氏の並々ならぬ熱意があったからで
 あろう。

五.仏教学会関係者が命名に助言か

  清成迪氏が 動燃の副理事長在職期に、新型動力炉三基に それぞれ「常陽」
 「もんじゅ」「ふげん」という命名を発案したことは すでに述べてきた。
  ところで、ここで素朴な疑問に遭遇する。
 清成氏がいかに仏教に造詣が深くても、前節に引用したような両菩薩の説明は
 動力炉命名使用の是非はひとまずおくとしても、素人が考えたような文章では
 ない。かなり専門的な知識と信念がなくては公にはできない性質のものである。
  命名の発案と決定に清成氏が主導的に関わったことは疑いようのない事実で
 あるが、専門家からの助言は まったく なかったのであろうか?
  キーマンは関根瑛應(えいおう)氏である。

  宗門の最重要講座の安居で なぜ原子力の話か。それは当時、本山の最高
  顧問であった宮本正尊博士からの要請で、仏教者も最新の科学技術について
  の知見をもつ必要があるとの趣旨によるものであった。・・・(中略)・・・宮本博士
  には、その後、新型動力炉の命名に関して種々ご高見を賜ったが、博士から
  文殊・普賢とならんで「法蔵」の名が持ち出されたことがあった。・・・(中略)・・・
  この提案は しかし、サイトの地名を重んずる「常陽」へと移行した
            ――― 関根瑛應「仏教界の怒りを超えて――『もんじゅ』への期待」
                   原子力eye 2005年5月
         
  関根氏は浄土真宗寺院の出身で、動燃の広報室長として原子力の平和利用
 PR活動に携わっていた人物であり、清成氏による命名の経緯も熟知している。
 彼は命名発表前の1969年7月に、宗派本山の「安居」(会場は宗門関係大学)に
 招かれて、原子力発電事業の特別講座を担当している。 
                  新潟県新発田市 長徳寺 前坊守一周忌法要
 関根氏の回顧によれば、新型動力炉命名考案の途中、清成氏が仏教学、国文学
 の学界首脳と懇談し、名称について かなり具体的な助言を得ていたらしいのだ。
 それも、実験炉「常陽」の名称は当初、阿弥陀如来の因位の菩薩名「法蔵」 が
 考えられていたとは驚きである。
  さらに、関根氏は新型動力炉命名に助言した複数の学識者に 具体的に触れ、

  この命名に当って、当時の副理事長 清成迪氏が 仏教学界の長老 宮本正尊
  師や国文学の泰斗 土岐善麿先生と真剣な討議を交わされ、賛同を得られた
  経緯を、私は つぶさに承知しております。
            ――― 関根瑛應「『もんじゅ』命名の趣旨に理解を」産経新聞(大阪版)
                          1996年5月21日
 と証言している。
 宮本正尊氏は日本印度学仏教学会の初代理事長で、国文学者の土岐善麿師も
 浄土真宗寺院出身者と伝えられる。

六.仏教者の命名関与・容認の歴史的責任において

  筆者は所属教団の中で喧伝されていた大本山貫主命名伝説への疑問から
 発して、貫主は命名自体には 直接は関与していないことと、実際の命名に
 あたっての助言者は まったく別人物であったことを知るに至った。
  大本山貫主命名伝説には、2つの過誤があると考える。一つは 当事者が手記
 に明記している事実関係が極度に歪められて間違った「美談」にされていること。
 もう一つは 新型動力炉の命名への助言・提案に関わった真の「功労者」を詐称
 していることである。さらに付け加えれば、公式の助言ではないにせよ、仏教学会
 を含む学界の指導者が この命名に具体的に関与している事実を覆い隠してきた
 ことである。
  新型動力炉命名に関しては、命名の前後はありながらも、当時の本山僧侶だけ 
 ではなく、仏教学界も含め好意的な評価を示していたことは確認できた。仏教界
 の大勢としては、日本政府と企業体がナショナルプロジェクトとして推進してきた
 原子力政策を ほぼ容認してき
  仏教者が命名以前に助言をしたり、命名後に その由来を聞いて感激したりして
 きたことや、今日 このことを仏教の教えにとづいて否定的に評価することの前提
 となる「仏教」とは 一体 何か が厳しく問われなければならないことはいうまでも
 ない。
 たとえ、善意にもとづくにせよ、命名に関与した歴史的な責任は 仏教者の共業
 として担わなくてはなるまい。状況や世情が一変したことによって、その責任を
 いとも簡単に放棄するのであれば、その仏教理解自体が欺瞞の当体であること
 を表明するに等しい。

   ※ 共業(ぐうごう): 集団に共通するような、ある結果を生み出す力
     不共業: 自己のみに特別で、他に共通しない状態の果報を引き起す力



 













     ※朝日新聞 2012年11月12日夕刊 「原子炉命名 仏教界の後ろ楯」





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