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タラノキ (楤木、桵木、学名、Aralia elata)
http://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/2/23/Aralia_elata_en_fleur4081.jpg/250px-Aralia_elata_en_fleur4081.jpg
高さは 2〜4m程度、 あまり枝分かれせず まっすぐに立ち、葉は 先端だけに集中する。 樹皮には 幹から垂直に
伸びる棘が 多くある。 落葉性の低木。
葉は 奇数二回羽状複葉で、全長が 50-100cm にも達する大きなものである。 全体に 草質で つやはない。
葉柄は 長さ 15-30cm で基部がふくらむ。 小葉は 卵形〜楕円形で 長さ 5-12cmで 裏は 白を帯びる。 葉全体に
毛が多いが、次第に少なくなり、柄と脈状に 粗い毛が残る。
夏に 小さな白い花を 複総状につける花序を 一つの枝先に複数つける。 円錐状の大型花序で、1つの花は
がく片、花弁、雄しべ、花柱、いずれも5の数で成る。 秋には 黒い実 (漿果で小さな径3ミリ程の球形) がなる。
分類上は 幹に棘が少なく、葉裏に 毛が多くて 白くないものを メダラ var. cansecens (Fr. et Sav.) Nakai といい、
むしろ こちらの方が普通。 現実的には 両者混同されている。
http://upload.wikimedia.org/wikipedia/ja/thumb/8/80/Araliaceae_Aralia_A_elata_Aralia_elata_seed.jpg/120px-Araliaceae_Aralia_A_elata_Aralia_elata_seed.jpg タラノキの実 http://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/2/2c/Aralia_elata_9874.jpg/120px-Aralia_elata_9874.jpg
日本各地、東アジアに分布する。
林道脇など 日当たりの良い山林に生える。 所謂 パイオニア的な樹木であり、森林が 攪乱をうけると、たとえば
伐採跡地に 素早く出現し、 1年で20〜60cmほど伸び、5年で3mに達するものも 珍しくは無い。
樹皮: 民間薬として 健胃、強壮、強精作用があり、糖尿病や胃癌、神経痛、高血圧症、腎臓病によいとされる。
また、芽を食べることで 同じような効果が期待できると言われている。
根皮: 「 タラ根皮(こんぴ) 」という生薬。
※ 幹皮、根皮を 秋から春先の3月頃までに採取し、水洗いをした後に刻んで、日干しにする。
薬効は 根皮の方がすぐれているとされ、一般に 幹皮は根皮の1.5倍を用いる。 糖尿病: タラノキの実の煎液でもよいが、古くから民間療法として知られている方法として、
煮詰めたものをこして、3回に分けて食間に服用。
また、これにフジバカマの全草を干したものを、5g加えることもある。 タラノキだけの場合は、1日量 10〜20gにする。
胃腸病や健胃: 乾燥した樹皮、根皮1日量10〜15gを 水0.5ℓ で半量まで煎じ 3回に分けて服用。 茎の刺(とげ)だけを集めたものは、高血圧に1日5〜10gを煎じ食間に3回服用。 ( 刺の多用は胃腸障害の副作用のある場合があり注意 ) 新芽: 山菜としての利用。
天ぷらにするのが一般的、 口いっぱいにひろがる独特の芳香が特徴的。
タラノキの芽は、山のバターとも呼ばれるくらい 多くの脂質とタンパク質を含んでいて、栄養的に価値の高い。
タラノキの塩茹では、適当に刻みサンショウの芽をよく潰して、白味噌とミリンを加えてあえる。
ごまあえは、すりごま、醤油、ミリンかハチミツをよくあえる。 油やマーガリンで炒めて、塩・コショウで味付けても、おひたし、ホイル焼き、粕漬け、あえもの、にびたし、 焼いて味噌を付けたり、食べることで 成人病の予防に効果があるとされる。
※ 新芽の採取時期は 桜の8分咲き頃。 里の桜が タラの芽の採取時期でもある。
採取は 先端から上に向いた 1番の芽と、その脇から斜めに伸びる2番程度までとし、あとは 昨年 伸びた枝
を見て 芽の候補が残っているか確認する。 一定の時期を過ぎると 候補と成る芽の素は枯れて発芽しない
ので、来年の収穫を考えて残した方が良い。
( 新芽は 前年伸びた枝だけに着くので、木を枯らさないよう注意 )
スーパーなどで見られる綺麗な緑色のタラの芽は 昨年伸びた枝を伐採したもので、敷き詰めた大鋸屑や
水の入ったバケツに挿しておいたもの。出荷前に ビニールハウスで気温を上げ発芽させる。天然ものより
だいぶ味・香りが弱く、水っぽさがある。 天然もののタラの芽の天婦羅は 冷えても歯ごたえがしっかりして
いるが、枝切りして芽吹かせたタラの芽は 天婦羅が冷えると萎んでしまう。
http://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/7/7c/Aralia_elata_TARA-bud01.jpg/48px-Aralia_elata_TARA-bud01.jpg http://upload.wikimedia.org/wikipedia/ja/thumb/b/b1/%E3%82%BF%E3%83%A9%E3%81%AE%E8%8A%BD%EF%BC%88%E9%A3%9F%E3%81%B9%E9%A0%83%EF%BC%89.JPG/90px-%E3%82%BF%E3%83%A9%E3%81%AE%E8%8A%BD%EF%BC%88%E9%A3%9F%E3%81%B9%E9%A0%83%EF%BC%89.JPG食べごろのタラの芽
薄紅色の部分がタラの芽。2番目、3番目の芽が見える
※ タラノキは成長が早いので、地中から新しい枝を生やした時 その先端近くについた芽を採取するのが楽。
若い枝は とげがあり 直線的にのびるので目に付きやすい。
(農家で栽培される場合には枝にとげのない種(メタラ)も用いるが、タラノキは ウルシと似ているため、
自生のもので とげの無いものは注意を要する。 園芸業者が棘のない品種を販売している)
いわき産「タラノメ」の出荷の自粛について(市要請) 平成24年 4月19日
4月19日に、いわき市の 「いわき産農作物安全確認モニタリング検査」 において、出荷前のいわき産「タラノメ」
( 常磐地区:常磐上湯長谷町 )から、放射性セシウムが 358 Bq/kg検出されました。
福島県において、ゲルマニウム半導体検出器を使用した精密検査を予定しており、測定結果が確定するまで、 市内で産出された「タラノメ」の出荷を差し控えるようお願いします。
(食品衛生法上の基準値は、放射性セシウム 100Bq/kgとなっております。) 本サイトは、2012.4.30に全機能を停止します
出荷制限要請
フキノトウ(野生):福島市、伊達市、田村市、相馬市、川俣町、桑折町、国見町及び広野町
タケノコ: 福島市、伊達市、相馬市、南相馬市、いわき市、本宮市、桑折町、川俣町、三春町、広野町、
新地町及び西郷村
茨城県〜小美玉市、ひたちなか市、潮来市、つくばみらい市、石岡市、龍ヶ崎市、取手市、
守谷市、鉾田市、茨城町、利根町及び東海村
千葉県〜木更津市、市原市、我孫子市、柏市、八千代市、白井市、船橋市、芝山町及び栄町
自粛
タラの芽(野生): 茨城県〜笠間市、栃木県〜大田原市
タケノコ: 宮城県〜丸森町、 茨城県〜牛久市、水戸市、土浦市、稲敷市、かすみがうら市、北茨城市、
大洗町及び阿見町、 千葉県〜香取市、流山市、印西市
ワラビ(野生): 栃木県〜鹿沼市
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山野にある薬草・食べ物
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ワラビ (蕨)
草原、谷地、原野などの 日当たりのよいところに群生する。 酸性土壌を好む。 山菜のひとつ。
茎は 地下を横に這い、よく伸びる。 葉は 冬には枯れ、春に新芽が出る。 成長すると 0.5 〜1m 位の背丈に
なる。葉は 羽状複葉で、小葉には つやがなく、全体に 黄緑色で、やや硬い。 森林内に出ることは少なく、火事、
植林地などの攪乱されて生じた日当たりの良い場所に出現する。 山腹の畑地周辺などにも よく出て、大きな集団
を作る。
イヌワラビがある。こちらは毒がないものの、食用にされない。
春から初夏に まだ葉の開いてない若芽(葉)を採取し スプラウトとして 食用にするほか、根茎から取れるデンプン
を 「 ワラビ粉 」 として利用する。
ただし、毒性があるため 生のままでは 食用にできない。 塩漬けでは 無毒化される。
採取する時は 手で根元付近から人差し指を鍵状にして、親指でなぞるように曲げながら引っ張る。
折れた所から上は柔らかいが、ある程度長く伸びたものは折った部分から 3 - 5cm程度は皮が硬いので
後で切り捨てる。 きれいに折れない硬いものは食用に向かない。
揃えておき、折り口を 綺麗に切り揃えておくと良い。 家庭によっては 切りそろえたものを 紐などで 1食分くらい
沸騰した熱湯を その上からかけ、新聞紙や大き目のポリ袋で 落し蓋をして 一晩置く。 翌日きれいな水で洗い
アクを流し、調理する。 おひたしや漬物、味噌汁の実などとして食べる。
地方によっては、濃い塩湯 (熱湯に多めの塩を溶かしたもの) を ワラビを敷き詰めたタライに流しこんで、灰汁を
抜くという方法もある。
塩漬けにする場合は、多めの塩を振りかけながら 束ねた生のワラビを 漬物樽に敷き詰めて ビニールを被せ、
蓋と重石をして 空気が入らないように密封する。 食べる時は 取り出したワラビを よく洗い、一晩塩抜きしてから
調理する。 塩漬けした物は 煮付け や 卵とじ などの調理にする。 そのまま生では食べない。
生のまま揚げたものは 灰汁抜きしたものより 苦味が強いが、ほろ苦い独特の風味があり美味である。
中毒の事もあり 食べすぎには 十分注意。 茹でて 灰汁抜きしたものは 苦味も少なく柔らかいので、1〜数本を
軽く結んで束ねたものに 衣をつけて揚げても良い。
※ 牛や馬、羊などの家畜は ワラビを摂取すると 中毒症状を示し、また人間も アク抜きをせずに食べると
含まれる。 また、調理したものであっても 大量に食べると体中が大量出血症状になり、骨髄がしだいに破壊
され死に至る。 しかし、ワラビ中毒が きのこ中毒のように問題にならないように、副食として食べている程度
ならば 害はない。 また アク抜き処理をすれば プタキロサイドは ほとんど分解され、ジェノンという物質になる。
ゼンマイ シダ綱、 シダ目、 ゼンマイ科、 ゼンマイ属、ゼンマイ
山野に生える。 水気の多いところを好み、渓流のそばや水路の脇などによく出現する。
かつて サツキなどとともによく生えていた。
根茎は 短く斜めから立つ。 葉は 高さ0.5〜1m、新芽は きれいな うずまき状で、その表面は綿毛で覆われているが、成長すると 全く毛はなくなる。 葉は2回羽状複葉。 シダとしては 切れ込みが少ないタイプに属する。
栄養葉では 個々の小葉は 幅広い楕円形っぽい三角形で 先端は丸く、表面につやがなく、薄い質である。
胞子葉が独立し、栄養葉より 高く まっすぐに立って 棒状の小葉が並ぶ。 希に栄養葉の一部に胞子嚢が出る場合があり、これをハゼンマイとして区別する説もあるが、偶発的なもののようである。北海道から琉球まで、国外では
樺太、朝鮮、中国からヒマラヤまで分布。 http://upload.wikimedia.org/wikipedia/ja/thumb/8/8e/Zenmai_Male_20080509.JPG/120px-Zenmai_Male_20080509.JPG ゼンマイの胞子葉の新芽。 綿帽子の中は厚くツブツブの葉
※ ヤシャゼンマイ
ゼンマイ属は 世界に十数種、日本には5種があるが、その内でヤシャゼンマイ は ゼンマイに ごく近縁なシダで、
外見は 非常によく似ている。 異なる点は 葉が細いことで、特に ゼンマイの小羽片の基部が丸く広がり、耳状に
なるのに対して、はるかに狭くなっている。 また、植物体も 一回り小さく、葉質は やや厚い。日本固有種で、北海道
南部から九州東部にかけて分布。 生育環境は はっきりしていて、必ず 渓流の脇の岩の上。 ゼンマイも 水辺が
好きであるが、渓流のすぐそばには 出現せず、ヤシャゼンマイとは住み分けている。
なお、この両種が生育している場所では、両者の中間的な型のものが見られる場合がある。これは両者の
雑種と考えられ、オオバヤシャゼンマイ という。その形や大きさは ほぼ中間であるが、やや変異が見られる
と言う。 また、胞子葉は 滅多に形成されず、できた場合も 胞子は成熟しないらしい。
http://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/9/94/Osmunda_3spp_zenmai3sp.jpg/240px-Osmunda_3spp_zenmai3sp.jpg
かつての山里では 棚田の石垣に一面に生えていた。 春の芽生え前に、草刈りをしておけば、鎌で収穫できた。
新芽が 平面上の螺旋形になり、その表面には 綿毛が被さっている。 スプラウトとして 食用にするには、根元を
折り、表面の綿毛を取り去り、小葉を ちぎって軸だけにし、ゆでて あく抜きし、天日に干す。 干しあがるまでに
何度も手揉みをして柔らかくし、黒い縮緬状の状態で保存する。
http://upload.wikimedia.org/wikipedia/ja/thumb/b/be/Zenmai_20080509.JPG/120px-Zenmai_20080509.JPG
一株から 3〜7本前後、多いものでは10本以上生える
2012年4月20日
栃木県は 20日、鹿沼市で採取した野生のワラビから、食品の新基準値(1kg当たり 100㏃)を超える110㏃ の放射性セシウムを検出したと発表した。 県は 同市に 出荷自粛を要請した。
日光市の中禅寺湖で採取した ヒメマス と ブラウントラウト、ニジマスからも、 新基準値を超える169〜147㏃を
検出。 中禅寺湖での釣りは 解禁延期が続いている。
( 4月21日 東京新聞 )
県林業振興課によると、国から出荷停止とされた原木生シイタケは、露地栽培で21市町。 露地より
放射性物質の影響が少ないとされる施設栽培も 5市町に及ぶ。
国が四月から基準を 500㏃から100㏃に厳格化したのが主因。加えて、県は3月15日、国が新基準値を
示したことを受け、新たに 出荷自粛を要請する数値を前倒しして 100㏃としたことで、事実上の出荷停止が
早期に広域化した。
同課の担当者は「 4月から 一気に基準を変えると混乱を招く。前倒しに難色を示す農家も一部あったが、
それ以上に 100㏃という数値が厳しいとの声が多かった 」と話す。 一方で、県も対策に乗り出している。 県内産が 主流の原木を、県外産に切り替える善後策を模索中。
県林業センターは、露地栽培する林内の空間線量を下げるための実証実験に取り組んでいる。 それでも、課題は 容易には解消されない。「 露地栽培は『二夏経過』と言われ通常、原木に菌を植え付けて
から二年たたないと収穫できない 」。「 原木を取り換えるとすれば、その間の農家の生活を保障しなければ
ならない 」とし、東電に対して 生産者の要望に応じた補償を求め、調整を進めている。 昨秋からは、原木栽培の乾シイタケも 22市町と下野市の一部で 県からの出荷自粛要請が続く。
主力産業の復興へ向けた道のりは険しい。 <栃木県産の原木シイタケ> 生シイタケの生産量は露地、施設栽培合わせて 2010年、1308 t。
群馬県の1359 t に次ぎ全国2位だった。市町別では、大田原市の189 t が トップ。鹿沼市の179 t、
宇都宮市の140 t が続く。 乾シイタケ(同年)は 162 t で全国6位。 市町別では、矢板市の25 t が
トップ、次いで 茂木町の 24・5 t、芳賀町の 15・3 t となっている。 ( 4月21日 西日本新聞 )
農林水産省は 21日までに、食品メーカーや流通企業に対し、食品の放射性物質検査を自主的に行う場合
でも 国の基準値に基づいて 安全性を判断するように求める通知を出した。
食品業界の一部には、国の基準より厳しい独自基準を設け、それを満たした商品だけを販売する動きがある。
農水省は 通知で「 過剰な規制と (複数の基準値が出回ることによる)消費段階での混乱を避ける 」としており、
国の基準に対する 消費者の不信感の拡大を抑制する狙いがある。 ただ、放射性物質の より少ない食品を
求める消費者からは 疑問の声も上がりそうだ。
通知は 業界団体を通じて 傘下企業への周知を要請。 企業の自主検査でも「 科学的に信頼できる分析 」が
必要だとし、厚生労働省に登録された検査機関を利用することなども求めている。
国は 放射性セシウムの含有濃度を一般食品で 1kg当たり100ベクレルとするなど従来より厳しい新基準値を
4月に適用した。 通知は この新基準値が 国際基準より 「厳しい前提」 で設定されており、安全を十分に確保
できると強調している。
( 4月4日 時事通信 )
千葉県は4日、木更津市と市原市で採れたタケノコに含まれる放射性セシウムを検査した結果、 政府が
設定した新基準(1キロ当たり100㏃)を超え、最大で 120ベクレルを検出したと発表した。
政府は 1日から肉、魚、野菜について、 食品に含まれる放射性セシウムの基準を1キロ当たり500㏃から 引き下げた。 1日以降、食品の検査値が 新基準を超えたのは 初。
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本州の福島・石川県以西から四国、九州、琉球諸島(除:大東諸島と魚釣島)、 国外では 朝鮮半島、中国、台湾に分布。 低地から山地の日陰や海岸に多い多年草。 草丈 50cm程度。地下に短い茎があり、地上には葉だけが出る。 葉は 根生葉で、葉身は 基部が大きく 左右に張り出し 円形に近くなる。長い葉柄を持ち、葉柄は 大きく切れ込んだ 葉身の中心につく。 これらの点は フキによく似ている。 その葉は 厚くて表面につやがあり、緑色が濃く、若いときには綿毛が多い。 葉の間を抜けて 花茎を伸ばし、その先端に 散房花序をつけ、直径 5cm程度の黄色い花を 数輪咲かせる。花期 10-11月。 フキが夏緑性であるのに対し、ツワブキは常緑性。 民間薬( 生薬名:たくご 〜 秋に根茎を掘り上げて乾燥したもの ) 葉は 青汁が出るほど揉んで 打撲傷に貼ったりする。 皮膚のおできや痔、湿疹、しもやけなどには、生の葉を炙って表皮を除き、とろとろに したものを張り付ける。 葉や茎の絞り汁や煮出し汁は、魚の中毒に効くと言われる。 乾燥した葉は 浴剤としても皮膚病に用いられる。 葉を揉んで塩を加え、これを蒸してから脇の下に張るとワキガによいという。 根茎と一緒に煎じて 胃腸薬に用いる。 @ 中国では 全草を蓮蓬草( レンホウソウ )と称して 民間的に用いられる。 つぼみ、花、葉などすべて食用になる。 九州では“キャラブキ”と言い 若い葉の柄を フキ のように煮て食べる(キャラブキ の佃煮)。 春にやわらかい葉柄を採って 灰汁に浸してアクを抜き、皮をむいて 煮付けや佃煮に。 また、江戸時代には 乾燥して保存し、凶作のときの食糧としていた。 ★ リュウキュウツワブキ 奄美大島、沖縄島、西表島に分布する琉球諸島固有変種。渓流植物。 ツワブキとは 葉の形が極端に異なり、円形からハート形をしているツワブキに対し、 本変種は扇形からひし形をしており、葉面積が狭い(狭葉現象)。 @ これは ツワブキが渓流環境に適応した結果であると考えられている 沖縄島と西表島に比較的多いが、奄美大島では2つの川に少数個体が点在するのみ。 環境省 レッドリスト で準絶滅危惧に、鹿児島県 レッドデータブック で絶滅危惧I類 |
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北海道以外の本州から沖縄の 道端や田畑の畦などに見られる一年草or越年草の雑草 アジアやヨーロッパ、北アフリカなどにも広く分布する。 @ 春の七草の一の「 ホトケノザ 」は 本種ではなく、和名をコオニタビラコというキク科 の草である。 この種を 七草のホトケノザであると誤解されている場合がある。 本種は 食用ではないため、注意を要す。 四角断面の茎は 柔らかく、下部で枝分かれして先は直立する。 葉は 対生で縁に鈍い鋸葉 があり、下部では葉枝を持つ円形、上部では葉枝はなく茎を抱く。 花期 3〜6月 上部の葉脇に長さ2cmほどの紫で唇形状の花をつける。閉鎖花が混じることが多い。 成長した際の高さは 10〜30cm。 秋も深まって 初冬のほとんど土色の世界に チラホラと紅紫色の花を咲かせたり、 春まだ浅く 他の植物が花を咲かせる前に ひだまりの斜面に群生したりする 小さな奇妙な形の花だが その色の鮮やかさが目に沁み心を和ませる 2枚の葉が 四角い茎を両側から抱くようにつき、その形が 仏像の台座(蓮華座)に 似ている事が名前の由来。 三階草は葉が階段状につく事から。 民間で 鎮痛などに用い、中国では打ち身など外用に用いる。 ★ コオニタビラコ( 小鬼田平子 /タビラコ ) キク科、ヤブタビラコ属 本州から九州、朝鮮半島に生育する越年性の1年草本。 春の七草の1つ。 湿地を好み、田や周囲のあぜ道などに多く生える。初春の水田にロゼット葉を広げて 地面に はいつくばった姿で見られる。 葉は 羽状複葉で 頂羽片が大きくて丸っこい。 高さ 10cm程度。 早春には 黄色の頭状花が咲き、果実は丸く膨らみ、下を向く。 種子には綿毛がない。 水田の管理形態が変化してきたためか、コオニタビラコ をあまり見かけなくなった。 @ オニタビラコの方が普通で 道端などによく出現する。こちらは タンポポ 風に ギザギザした根出葉を広げ、中心から長い花茎を真直ぐに立て、先端に小さな 黄色い頭状花序をつける。種子には綿毛がある。 タビラコは コオニタビラコのこと。タビラコより大柄な植物だが、個々の頭花に ついては むしろこちらの方が小さい。 @ タビラコ、ヤブタビラコ、オニタビラコ オニタビラコとヤブタビラコは、よく似ている。両種ともに水田の畦などに 見られることも多く、特に ヤブタビラコは コオニタビラコと酷似し、混生して いる場合は紛らわしい。 オニタビラコは コオニタビラコよりかなり大型で、全体に毛が多く、花茎を 長く直立して、高さ 20〜100cmとなり、花茎頂部は 多数分枝して 多くの花を つけ、花後には 冠毛のある痩果ができる。 根生葉は頭大羽状に深裂するが、 頂小片は 長楕円形〜卵形、ときに亀甲状と一定せず、頂小片の基部が側小片と はっきりと分化しないこともあり変異が多い。 オニタビラコ: 全草に、解熱、解毒、消腫、止痛作用があり、薬疹、食中毒、 感冒、乳腺炎、リウマチ性の関節炎、アレルギー性の喘息、のどの痛み、 乳腺炎、結膜炎、尿路感染に、煎服または生の青汁を飲用 ヤブタビラコは コオニタビラコに酷似するが、全体に軟毛があり、とくに 花茎や葉柄では それが目立つ。また、根生葉はロゼット状に地表に広がらず、 やや立ち上がり気味に斜開する。花茎は上部で分枝することが多く、舌状花は多く、 花後、総苞は丸く膨らみ、痩果には冠毛がなく、突起を生じない。 和え物、おひたし、油いためなどにして食べる 3〜5月頃の花茎の伸びる前の若芽・若葉、10〜12月頃の、ロゼット状の冬越しの 葉は、塩を入れた熱湯で茹でて、数時間水にさらして苦味を抜く ☆ 春の七草と七草粥について 胃腸に良い。 |
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※ ウルシ科 70属980種ほどを含み、木本で 温帯から熱帯に分布。花は単性。樹脂を含み、 これを漆などの塗料として利用するが、特に ウルシに近縁の種はウルシオール orラッフールを多く含み、アレルギー性皮膚炎を起こしやすい。 また、果実は核果。果肉に高融点の中性脂肪を含むものが多く知られ、しばしば これを広義の「 蝋(ロウ) 」として利用する。 種子の中の胚の子葉に蓄えられた貯蔵栄養素も、主に脂肪であるものが多く、 ナッツ類として食用になるもの( マンゴー、カシューナッツ、ピスタチオ )がある。 香辛料のコショウボク(ピンクペッパー)、和蝋燭の原料の蝋を採取するハゼノキなど。 中央アジア高原 原産。 中国・朝鮮・日本で 漆 を採取するため古くから広く栽培されていた。 日本には、奈良時代以前に中国経由で日本に渡来したともいうが、中国より古い漆器が 日本で発掘されており、採取法の違いなどから、日本の漆器を独自のものとする説もある。 樹高 10〜15m、雌雄異株の落葉高木。 樹皮は 灰白色。葉は 3-9対で、卵形か楕円形の 小葉をもつ奇数羽状複葉。 本種&近縁種は アレルギー性接触性皮膚炎(「ウルシかぶれ」)を起こしやすいことで 有名( ウルシオールという物質による )。人によっては、ウルシに触れなくとも、 近くを通っただけでかぶれを起こすといわれる。また、山火事などで ウルシなどの木が 燃えた場合、その煙を吸い込むと気管支や肺内部がかぶれて呼吸困難となり非常に危険。 花は 6月頃、葉腋に黄緑色の小花を多数総状につける。果実は ゆがんだ扁平の核果で、 10月頃成熟して黄褐色となる。 美しく紅葉する。 樹皮を傷つけて生漆を採る。材は、耐湿性があり、黄色で箱や挽き物細工にする。 果実は 乾かした後、しぼって木蝋を採る。 ツタウルシ ヌルデ 東南アジア から東アジア 各地に自生。日本では 北海道〜琉球列島 ほぼ全域で見られる。 パイオニア樹木の代表的なもので、日本南部ではクサギ、アカメガシワなどとともに 低木として道路脇の空き地などに真っ先に出現する。伐採など森林が攪乱を受けた場合 にも出現。 「 かぶれ 」ることは 希。 雌雄異株。樹高 5〜6mほどの小高木(10m以上の大木になる事もある)。 * 木材は色が白く材質が柔らかく、木彫の材料・木札・木箱などに利用 葉は 秋に紅葉し野山を彩る。新芽も赤く染まる。 葉は 9〜13枚の小葉からなる奇数羽状複葉で、葉軸には翼がある。小葉は 5-12cmの 長楕円形で周囲は鋸状。裏面全体に毛が密生。表には主葉脈上に毛がある。 ヌルデの葉には ヌルデシロアブラムシが寄生し虫こぶ(虫嬰)を作ることがある。 *虫嬰には タンニンを豊富に含み、皮なめしに用いたり、黒色染料の原料になる。 染め物では 空五倍子色(ウツフシイロ)とよぶ伝統的な色をつくりだす。また、インキや 白髪染の原料になる。 かつては 既婚女性及び18歳以上の未婚女性の お歯黒 にも用いられた。 若い枝は 紫褐色で楕円の皮目ができる。年ごと樹皮に縦の割れ目が入り やがて 全体が灰白色になる。 花は 円錐花序、花期 7〜8月。花は 数mm程度、花弁5つ。雌花には 3つに枝分かれ した雌しべがある。雄花には 5本の雄しべがあり、花弁は反り返っている。花序は 枝の先端から上に出るが 垂れ下がることが多い。果実ができるとさらに垂れ下がる。 秋に 直径 5〜8mmほどの扁平な球形をした果実をつける。 果実の表面の白い粉は リンゴ酸カルシウムの結晶で、熟した果実を口に含むと塩味が感じられる。 薬効: 五倍子(ゴバイシ)〜 腫れ物、歯痛 塩麩子(エンブシ/果実) 〜 下痢、咳 東南アジア から東アジア の温暖な地域に自生。 日本には 果実から木蝋を取る資源作物 として、江戸時代頃に琉球王国から持ち込まれ、それまで木蝋の主原料だったウルシの 果実を駆逐した。 雌雄異株の高木で、樹高は 10mほど。樹皮は 灰褐色から暗赤色。 葉は 奇数羽状複葉、 9〜15枚の小葉(長さ 5〜12cmの披針形で先端が尖る)からなる。 小葉は 表面は濃い緑色で光沢があるが、裏面は白っぽい。表裏ともに毛がない点で、 日本に古来自生するヤマハゼと区別できる。 秋に紅葉する。櫨紅葉(ハゼモミジ)とよび 秋の季語、櫨の実も秋の季語。 ウルシほど強くはないが、かぶれることもある。 花は円錐花序、5〜6月頃 黄緑色の小さな花を咲かせる。雄花・雌花ともに花弁は5枚。 雄花には 5本の雄しべ、雌しべは 3つに分かれる。 秋に 直径 5〜15mmほどの扁平な球形の果実が熟す。表面は光沢があり無毛。 未熟果実は緑色で、熟すと淡褐色になる。中果皮は粗い繊維質で、その間に高融点の 脂肪を含んだ顆粒が充満する。冬になると、カラスやキツツキなどの鳥類が高カロリーの 餌として好んで摂取し、種子散布に寄与する。 果実を蒸して圧搾して採取される高融点の脂肪(木蝋)は、 和蝋燭、坐薬や軟膏の基剤、ポマード、石鹸、クレヨンなどの原料として利用される。 江戸時代に 西日本の諸藩で木蝋をとる目的で盛んに栽培された。 又、江戸中期以前 は、時に アク抜き後 焼いて食す他、すりつぶして捏ねハゼ餅をつくるなど、飢救作物 としての利用もあった。 木材は、ウルシと同様 心材が鮮やかな黄色で、工芸品、細工物などに使われる。 ヤマウルシ 日本全国に分布する落葉小高木。南千島、朝鮮、中国にも分布。ヤマハゼに比べ、北方系。 樹皮を傷付けると白色の乳液が出るが、やがて この樹液は黒紫色に変色する。 樹液に触れるとかぶれる。春の新芽が出る頃は かぶれ易いが、秋の紅葉の頃はあまり かぶれない。 ヤマハゼ 関東地方〜九州の暖地の山地に生える落葉小高木。高さ 3〜6m。 若枝や葉、花序に褐色の毛が多い。葉は 奇数羽状複葉で互生。 小葉は 4〜7対で、 長さ 5〜7cmの長楕円形〜卵状長楕円形で両端は尖り、両面に毛が散生。葉軸の上面に 褐色の軟毛が密生する。 小葉の側脈は 20対。 小葉の柄は 1〜2mmと短い。 葉腋から円錐花序を出し、黄緑色の小さな花を多数開く。雌雄異株。 核果は扁球形で光沢のある黄褐色。果皮は割れない。花期 5〜6月。 冬芽は裸芽。 赤褐色の長い毛が密生。 葉痕は,心形で,維管束痕が多数。 葉に毛があるのがヤマハゼ、毛がないのがハゼノキだが、葉に触ってやっとわかる。 ( いずれも ウルシの仲間なので、むやみに触らない方がよい ) 殻(皮)の中にある実が 白いのがハゼノキ、黄色がヤマハゼ。 いずれも実の皮から、和ロウソクの原料になる蝋が取れる 果実から軟膏の基剤。 材は 染料に利用。 |




