|
2−14のつづき
(2) 〜平成23年7月29日聴取
2−15
○ この爆発が3号機で起って、その後の状況は、1号機は依然として海水を入れ
続けるということがありますし、3号機、2号機についても同様だと思うんです。
この爆発の後、限られた人材や物資を どこに優先的にと考えておりましたか。
● やはり注水ですね。
○ 注水で、1、2、3で何か。
● いえ、もう全部です。結局 1.3について言うと、燃料露出させてしまったんで、
しようがない、水を入れるしかないということで、極力 継続して 水を入れるという
のと、2号機は できれば TAFに行く前に 水を入れたくてしようがなかったんです。
そのための準備を早くしようと、このポイントは 最大のポイントだと思います。
○ 要するに、2号機の方は 爆発の時点では、RCICが まだ起動中という判断
だったわけですね。
● はい。
○ 2号機、パラメータを見ても はっきりするんですが、1F−2の 6/22ページ辺りを
見ると はっきりしているんですけれども、原子炉水位のとことを見ると、3月14日
の12時以降の動きを見ますと、Aの所で 特にはっきりと、また Bの方も それを
追うようにして、水位が12時以降、3,400mmから ずっと下がっていっていますね。
ずっと下がっていっているところの報告を 12時ぐらいから受け初めますね。
時系列を見ると、13時25日ということで、RCICが止まったということで判断を
されているということですね。
● はい。
○ その水位を見ていって、ここでは止まっているだろうということを、例えば 13時
40分とか50分とかぐらいに そういう判断を、25分辺りでは 止まっていたという
ふうに判断されるんですか。 P49
それとも、ここは もう止まっていると。
● 止まった判断が 何で判断したか、記憶にないんですよ。運転員から連絡が
あったのか、要するに 止まりましたという話しか聞いていないんで、そうかという
形で、何せ この時は爆発の直後ではなかったでしたか。
○ そうですね。
● だから、混乱に混乱を極めている時ですから、止まったと聞いたら、止まった
のか、まずいな、注水をやらないといけない ということで 頭が一杯なんで、何で
止まったかとか、多分 聞いていないと思う。確認していないと思う。
○ 結局、15条通報の対象に 多分なっていると思うんですけれども、手書きで 60
と右上にあって、15条の59項を見ると、手書きの所で、2号機について 原子炉
水位が低下していると。
● これは、実際に RCICの機能まで見ていないんですね。想定しているんですね。
どっちかというと発電班の方から こういう話が来て、そうか と、都合しろという形
で言っていますから、個々のものを どこまで確認しているかというと、その程度の
話です。
○ それ以降は、RCICは機能を喪失していることを前提として、とにかく注水、海水
を入れるという方向で ということになるんですか。
● そういうことです。
○ では、1と3は そういうラインを作っていますけれども、2の方もきちんと作って
完全に壊れているところは修復してやられるわけですね。2号機についてなん
ですが、2号機は 海水を入れるのが、結局 見ると、19時54分と書いてあるん
ですね。そうすると、13時05分に海水注入のライン構成を再開ということで、
最初にライン構成をしようとしたら 爆発によって損傷するなどして、13時5分
から再開を始めると。時系列20ページを見ると、「16時30分に海水注入を行う
ため、消防車を起動」と書いてあって、この頃に 2号機に水を入れるということ
について、どういう戦略というか、どういうことをして入れようと考えていたのか。
これは、ベントも並行してやられていて、当時の状況をパラメーターでご覧に
なって頂きたいんですが、1F−2の水位、圧力に関するパラメーターで、3月14日
の16時とか15時とか、その頃なんですが、この頃 水位がどんどん下がって
いる状況で、TAFが数百mmというのが 16時20分ぐらいまで ずっと続いていて、
原子炉圧力が 7MPaを超えているような状況で、ドライウェル圧力が 0.4MPa以上
という状況になっていて、この時 時系列に書いてあることなんですけれども、24
ページの所なんですが、原子炉の減圧という所で、そこには消防車による注水の
ためには、逃し安全弁開による原子炉圧力の減圧が必要であったということなん
ですが、その後に 圧力抑制室の温度、圧力は高くと、具体的には 12時30分
現在で温度が149.3°、圧力が 486KPaと。「SR弁を開としても、蒸気は凝縮
せず、減圧しにくい可能性があった。そこで、格納容器ベントを実施してからSR弁
を開けて 原子炉を減圧、海水注入を行うことを決定」と書いてあるんですが、
その後、16時頃に ベントに時間かかると。だから、SR弁によって炉圧を下げる
ことを優先する方に変更しました。後は ベントと同時並行で行きましょうと、そう
いう感じで、まずは ベントをやってから減圧、注水みたいなものが、弁とに時間が
かかるので、同時並行でやりましょうみたいに変わっていったというのは、ここに
こう P50
いう記載があるんですが、この時の判断というか、もともとは まずベントをやって、
減圧をして注入しようみたいな考えを最初に取られているんですか。
● まず、一番重要なのは、ベントなどは どうだっていいんですよ。どうでもいいと
言ったら おかしいんですけれども、
位なんて、設計圧力ぎりぎりの所ですから、これで格納容器が壊れるとは思って
いないんです。1号機などは 0.8まで上がりました。800KPaまで上がったりした。
3号も そうですけれども、かなり上がっていくので、そのレベルから言うと、まだ
低い状態で、ベントを急いでいるわけではないんです。いずれしないといけない
時が来るだろうとは思っているんですけれども、ここに書いてあるように、サブ
チェンの温度が一番高いんで、SR弁をもっと開いても、270°の蒸気がサプレッション
チェンバが普通の状態であれば、室温40°ぐらいの温度ですから、そこに落ちて
凝縮して、すぐ水になって 圧力が下がるんですけれども、熱いと凝縮しないんで、
圧力が下がらない。下がらない所に水を入れても、入らない。消防ポンプの圧力
も高い圧力ですから、だから、圧力を下るのが最優先で、ここでのミッションは
注水なんです。ベントは、そのために圧力を逃がしておけば出やすいだろうと。
要するに、ベントして 格納容器やドライウェルの圧力が下がっていれば、圧力
のSR弁開いたら 圧力差がありますから、すぐに落ちるだろうと。温度は高いのは
どうしようもないですから、そこは圧力差があれば凝縮しやすいだろうと、そういう
形で考えていたんです。
※ 格納容器は 設計上4.3気圧
1標準気圧 (atm) = 1013.25 mbar = 1013.25 hPa (ヘクトパスカル)
= 101.325 kPa = 0.101325 MPa
4.3気圧=4.3×101.325 kPa ≒436kPa(=0.436MPa)
※ 圧力容器内 運転気圧 70.3気圧 (設計気圧は X 1.25=87.5気圧)
運転温度 272〜276度 実は、この後で もう一つ操作を当直と考えていたのは、さっき言った サプチェン
なり ドライウェルの冷却ね。 ドライウェルスプレー ができないかと。要するに ちょっとでも
冷却して、格納容器の圧力を下げるというよりも、より凝縮しやすいような条件を
作れないかということは、パラで検討していたんです。 ここには書いていないん
ですが、その時に 私は 時間は覚えていないんだけれども、官邸から電話が
ありまして、班目さんが出てきて、早く開放しろと、減圧して注水しろと。
現場の状況で、サプチェンが熱くてどうのと、また さっきと同じです、四の五の
言わずに減圧、注水しろということがあって、清水が その時にテレビ会議を聞い
ていて、斑目委員長の言う通りにしろとか喚(わめ)いていました。現場もわから
ないのに、よく言うな こいつは、 思いながらいました。
○ 今 言っていられるのは すごく大事で、圧力を下げるなり、温度を下げるなり、
何かやろうと思っても、何もできない状態ではないですか。それなのに 下げろ
と言うんだったら、おまえ やってみろと言うことしか。
● ないです。言ってください。
○ 理屈に合わない感じが。
● 要するに、みんなそう思っている。私だって、早く水を入れたくてしょうがない。
そう思っているんですよ。だけれども、手順てものがありますから、現場では
出来る限りのことをやって、後がスムーズに行くようにと思っているんですけれ
ども、なかなか それが通じないんですね。躊躇していると思われているんです。
何も躊躇などはしていないですよ。最初の日の1号機のベントも そうなんです
けれども、現場が躊躇しているなどと言っている奴は 叩きのめしてやろうとか
と思っている。私は 菅首相にかかろうが何しようがいいんです。そんなことは。
早く圧力を下げる、早く水を入れると、これしか考えていないのに、あたかも現場
が躊躇したようなことを言う奴は 全員、後で何か仕返ししてやろうと思ってい
ます。本当に。仕返しして下さい、代わりに。よろしくお願い P51
しますよ。
○ サプレッションチェンバの温度が上がるというのは どういう原因なんですか。
● これは、ふつうは サプレッションチェンバを、当然 何か漏れているわけですね。圧力
容器からですね。SR弁が開かなくても、ある程度の蒸気が漏れている。それが
サプレッションチェンバに入っていくわけです。ベント関係は入ってくるわけです。
そうすると、通常は サプレッションチェンバのクーリングライン、スプレーラインという
のがあって、温度が上がると規定温度の65°を超えないような運転モードになる
んです。そのラインが死んでいますから。任せっきりなわけです。圧力容器から
漏れてきている蒸気だとかが そのまま凝縮しつつ中に行きますから、温度は
ずっと上がってくる。徐々に上がってくるんです。その状態が長く続いていると、
上がるんですね。
○ 漏れがある程度大きいということですね。1や3では それほどでもなかった。
● そうですね。そんなにも上がっていなかった。逆に RCICを動かした時間が
長いから、その間 分らないんですけれども、色んな漏洩だとか、もしくは どういう
状況になっているか分かりませんけれども、時間が長い分だけ温度が上がって
いたということがあると思うんです。スタートラインは よーいどんで、1,2,3と
同じような状態から始まったんですけれども、最後にしていますから、その間に
温度が当然 上がっているということです。
※ 原子炉隔離時冷却系(RCIC): 原子炉隔離時冷却系は沸騰水型原子炉(BWR)
での原子炉補助設備のひとつで、制御棒が挿入されて原子炉が停止し、主蒸気隔離弁
が閉鎖して原子炉が外部と隔離された後に、 何らかの原因で給水が喪失した場合、
復水貯蔵タンクないし圧力抑制プールから冷却水を原子炉に供給して、継続的に燃料
の冷却を行う系統。全交流電源喪失時においても冷却水の注入を可能とするため、
原子炉蒸気を用いるタービン駆動のポンプで注水を行う。
(つづく)
|
福島第一事故の時系列
[ リスト | 詳細 ]
|
2−13 のつづき
(2) 〜平成23年7月29日聴取
2−14
○ まず 退避命令をかけて、退避された人が現場に もう一回行くと。行ってから
(3号機)爆発まで、どれぐらい時間があったんですか。
● 結構 短かったです。
○ 1時間とか、そんなもんではない。もっと短いですか。
● 出して、ゴーをかけて、よし じゃあという段取りにかかったぐらいで爆発で、
自衛隊の方も、行かれて 準備したら すぐばーんという感じだったと聞いています。
○ 自衛隊の方は、この時に来られた時というのは、一旦 例えば 免震重要棟に
寄られて。
● 来ないです。自衛隊は免震重要棟に来なくて、うちが、例えば 正門等々で
道案内をして現場に行くという段取りでやっていました。
○ 正門の所から誘導される方がおられて、現場の。
● 警備・誘導班ですね。
○ 誘導が終って、まさに逆洗弁ピットに水を入れようという矢先に こういう爆発
があったということですか。
● はい。最初、現場から上がってきたのは、40何人行方不明という話が入って
きた。爆発直後、最初の報告ですけれども、私 その時 死のうと思いました。
それが本当で、40何人亡くなっているんだとすると、そこで 腹を切ろうと思って
いました。徐々に情報が入ってきて、行方不明者が どんどんゼロに近づいてきて
、メーカーの怪我人が出てきて、うちの人間と協力企業で 4人か5人、要するに
人命を落とした人はいない。自衛隊は免震重要棟に寄らないで、そのまま だーっ
と 配備されたんで、最初 状況が分からなくて、9人で来られたと思うんです
けれども、何人か怪我をされているという話しか入って来なかった。後で確認する
と、4人の方が怪我をされていて、1人は結構深手だったと聞いています。その後
確認したら、皆さん命は勿論とりとめて、隊に復帰していらっしゃるということで、
胸を撫で下ろしておりますが、これも 不幸中の幸いです。瓦礫が吹っ飛んでくる
中で 現場にいて 1人も死んでいない。私は 仏さまのお蔭としか思えないんです。
○ すごい映像ですものね。あの爆発、1号機と全然違いますね。
● 1号機は、この前言いましたように、板だけですから、ぽーんで終わりなん
ですけれども、3号機は コンクリートが飛んでいますからね。
○ 最初に退避命令をかけられた時は、要するに 格納容器のドライウェルの圧力が
500kPaぐらいまで どんどん上がってきているような状況だったわけですね。
この時の危ないという危ない原因なんですけれども、格納容器が壊れるという
ことですか。どうお考えになったんですか。
● 1号機と同じ。
○ 1号機と同じで、これだけ圧力かかったら、どんどんまたリークして、水素が
どんどん出てという 水素爆発のことが念頭にあったということですか。そうすると、
水素の場合は、どれ位の時に爆発するかというのは まだ分らないわけですね。
● ただ、1号機が爆発したのが、3月12日の15時36分でしたか。
P 46
○ 15時36分ですね。
● これは 0.5ぐらいなんですね。たしか 15時前後に 500kPaぐらいの所で
爆発しているんです。この圧力は 嫌な圧力だなと思っていたんです。1号は
だんだん落ち着いてきての 500なんですけれども、500というのは嫌な値だな
と、理屈なしの肌の感じで。
○ 大体、あれではないかな、コンプレッサーの常用圧。ああ、来たと、そう思った
んではないですか。
● 何か嫌らしいなというのがあって、一回は退避させた方がいいと思って退避
させたんですけれども、本当に悔やまれるんですよ。あそこで爆発するんだったら
爆発させておけばよかったと。作業に戻さないでですね。爆発したら、片付けも
含めてすればよかったと。極端に言うと、それしか手がなかったんです。
○ 結果的には、その危機感というか、危機意識がかなり現実化するような状況
になってきているんですが、退避命令をかけていたのは 本店は把握されている
わけですね。
● しております。
○ 国とか、そちらの方への報告は。
● 14日の時点で本部の中に それなりに、うちだけではなくて、国の人も入って
いたんではないか。そこを確認して頂きたいんですけれども、本店とやっている
中で、それからオフサイトセンターにもちゃんとつながっていますからね、テレビ会議が。
○ オフサイトセンターは、保安院とか、そういう人たちも詰めていると思うんですが、
福島県とか、その辺の人たちもごらんになれるような状況なんですか。
● 勿論。全部の事務所とテレビ会議がつながっていて、そこへ 私が発話して、
退避をかけますよとかいうのは、ちゃんと言っているわけですから。
○ その場合、一般の地域住民なり国民向けに発表すべきかどうかとか、そういう
議論は 特にあれだったんですか。その辺は 本店の方で考えるべき問題になる
んですか。
● そうです。
○ それについての意見を所長が求められたりとか、そういうことは 特になかった
ですか。その時は。
● 分らないです。私は 中央だとか、オフサイトセンターでどんな議論を成されて
いたか、大体 議論がなされていたかどうか、それすら よく分らないんです。
○ 11時01分に爆発があった後に、40数名の方が行方不明だとかいう中なんで、
かなり騒然としていると思うんですが、その頃に中性子が検出されたんではない
かとか、そういうような話があったかどうか という記憶はありますか。
● 定期的に中性子測定というのをやっておりましてですね。
○ それは 平時の間も ずっとですか。
● していまして、その時に 中性子の検出はゼロだったと思いますよ。それも
助かっているんです。中性子がないというのはですね。
○ この爆発の後とか。
● 覚えています。爆発直後に、当然 データ出せということで、モニタリング検査
出せという P47
中で、中性子線が どうだというんで、0.01未満ということで、要するに検出限界
以下という報告を受けています。ですから、メモはもう捨ててしまいましたけれ
ども、こっちに 行方不明何人と、こっちが モニタリングポスト だとか、モニタリングデータを
メモを全部 だーっと取っていましたから、記録は残っていると思いますけれども、
中性子は 検出限界以下だったと思います。
○ それはモニタリングする中で ずっと継続されているんですか。
● そうです。ただ、中性子を取るのは、特に爆発した直後は 重点的に取っていた
と思います。頻度を上げてですね。
○ その際、有意な数値などは示されていないということなんですか。
● 示していない。それと、もう一つは 1号機と同じなんですが、格納容器の圧力
そのものは 極端に有意に変化していませんから、その後 下がり傾向になった
のは よく分らないんですけれども、少なくとも どんとゼロになったわけではない
んで、建屋の爆発だけであって、格納容器の損傷はないと思っていたんです。
○ 結果論ですけれども、結果的には自衛隊の方々が、一番危険な時間帯に
ちょうど そこに来れたということですね。現場に来られた自衛隊の人たちは、
その前まで退避命令をかけていたわけですね。どうしても ということで解除して、
2号機の注水のラインナップなどをさせているという状況になった、その状況は
この現場の自衛隊の方々は ご存じなかったんですか。
● 彼らは 多分 ご存じなかった。2つありまして、指揮命令系統が よく分らない
んですけれども、直接 私が自衛隊にお話しできないんです。できるような状態
にないですから、退避をかけている時は、うちの担当の人間が 案内の人間が
ストップさせていると思うんですけれども、現場の状態は どうですかという状況
を自衛隊を通じて、もしくは自衛隊の本部を通じて部隊の方に連絡するすべは
何もなかったですから。
○ 自衛隊の方も含めて、怪我をされた方が5名ぐらいおられるということですね。
協力企業の方ですね。11時01分に爆発を起こしてからの対応なんですけれ
ども、一旦は作業は。
● 全部中止。
○ 現場から引き上げるということになるわけですね。それから、次に再開をする
ことが どこかの時点でありますね。それは どういう情報が入ってきて、どういう
判断で行こうと思ったんですか。
● どういう情報が入ってきたというよりも、1号機の時と同じく、結局 爆発している
わけですから、注水ラインだとか、いろんなラインが死んでしまっている可能性
が高いわけですね。1号機の注水、3号機の注水を実施していますし、それが
止まっていると。それ以外のいろんな機器も壊れている可能性が高いわけです
から、一通り確認して 死亡者がいなかったことと、傷病者については Jヴィレッジ
に送って手当てしてもらうということをした上で、その時に みんな唖然としている
のと、思考停止状態みたいになっているわけです。そこで、全員集めて、こんな
状態で作業を再開して、こんな状態になって、私の判断が悪かった、申し訳ない
という話をして、ただ 現時点で 注水が 今 止まっているだろうし、2号機も注水
の準備をしないといけない、放っておくと もっとひどい状態になる、もう一度 現場
に行って、ただ 現場は 多分、瓦礫の山になっているはずだから、瓦礫の撤去と
瓦礫で線量が非常に高い、そこら辺も含めて、放射線をしっかり計って、瓦礫の
撤去、必要最小限の注水のためのホースの取り換えだとか、注水の準備に即応
してくれと、頭を下げて頼んだんです。そうしたら、本当 P48
に感動したのは、みんな現場に行こうとするわけです。勝手に行ってもよくない
と逆に抑えて、この班とこの班とこの班は 何をやってくれ、土建屋はバックホー
で瓦礫を片付けることをやってくれというのを決めて、段取りを出していって、
その時ですよ、ほとんどの人間は 過剰被曝に近い被曝をして、ホースを取り
換えたりとかですね。やっと それで間に合って、海水注入が 16時30分に再開
できたんですけれども、この
の人間が現場に出ています。11時1分〜12時30分は 何も書いていないのが
腹立たしいし、この前に 私が ちゃんと退避かけたのも書いていない。どういう
時系列なのか、よくわからない。
○ 一番大事なことが書いていない。
● そうなんですよ。ばかじゃないか、こんな時系列を世の中の人に示している
などというのは。
○ 本店のフォローではないですけれども、35ページに、これでは とても語り尽く
せないと思うんですけれども、被害の状況の確認をされたり、少なくとも原子炉
への注水の再開ということで、ホースの引き直しとか、こういうことをやられて、
ただ これだけにとどまらず、瓦礫撤去だとかという所で、非常に困難を極めて
いるということなわけですね。
● だけれども、実態的に 時系列で何をやっているかを書かないと。
○ 一番大事な所が抜けている。
○ そこは また別途、私の方でも現場の方からお伺いをしておりますので。
● 是非、重点的に。
(つづく)
|
|
2−12 のつづき
(2) 〜平成23年7月29日聴取
2−13
○ 14日の未明以降、されていたこととして、時系列などに書いてあるのは、
一つは海水注入を ずっと継続して、す
漏れていようが何しようがですね。 もう一つ、これは時系列表の37ページに
なるんですが、ベントラインの追加という項目があって、2時頃より ドライウェル
圧力が上昇傾向となってきたことから、SCベント弁、AO弁、小弁を開とする
こととし、3時40分頃 電磁弁を強制的に励磁させるというのがあって、その前
の所で、もう既に 13日の9時台頃には、大弁の方を開としてベントをやりました
とあって、大弁をもう一回開けようとして、開けた状態のまま維持しておくのが
難しいので、小弁の方も開けて という判断だったということなんですか。
● そうです。
○ このとき、圧力が。
● 余り下がらないですね。一回下がるのかな。
○ 確かに 圧力は なかなかうまいこと下がっていないんですけれども、その原因
は どういうふうに考えましたか。
● やはり ラインが、バルブを開けても、結局 ラプチャーディスク を割るような、圧力
バランスまで行っていないんだろうと。結局、開けたつもりでいるんだけれども、
開いていないという可能性が高いんだろうと思っていました。
○ 後、ここに書いてあるのが、37ページの現場線量上昇の大弁の方については、
以後も 「SCベント弁、AO弁、大弁駆動用空気圧や空気供給ラインの電磁弁の
励磁維持の問題から、開状態維持が難しく」 とあって、ベントラインの追加の方
も、小弁に関して同様の記述が、要するに 空気圧とか、空気供給 ライン の電磁弁
の励磁維持問題で、ということがあって、例えば コンプレッサーとかボンベの方
からの空気圧が うまく行っていないんではないか、或は 励磁したつもりで、結局
また無励磁状態になって 電磁弁が閉っているんではないかとか、そういうことを
3号機に関して、主に復旧班の方々になるんですかね、その人たちがやられて
いるというのは。
● 復旧班と発電班ですね。要するに メーキャップのエアだとか、電池を用意したり
とか、そういう所は 復旧班の計装だとか、タービンの連中が バックアップして
いるんですけれども、実際に バルブの操作だとか、その辺は発電がやります
ので、協調してやっていくということです。
○ それが 思ったように うまくいかないという状況は 把握されていましたか。
● 入っていました。
○ この時、ここに書いてある字面だけ見ると、空気圧や空気供給ラインの電磁弁
の励磁維持の問題ということであっては、例えば コンプレッサーについて、もっと
性能のいいものだとか、或はバッテリーなどを変えて、ちゃんと励磁がうまくいく
ようにしなければならないとか、そっちの発想になって、コンプレッサーは いい
もの をくれとか。
● ずっと言っていました。言い続けていました。
○ それで、なかなか届かないんですか。 P42
● 届きません。
○ この前の話だと、べビコンなどがあって、こんなので本当に効くのかという疑問
を持ちながら、それでも ないより。
● しょうがないから、やっていました。
○ あるものでやるしかないということなんですね。
○ ちょっと不思議ですね。コンプレッサーなどは どこにでもある。町工場に どこ
でも転がっていますね。
● 要するに、この前も申しましたように、こっちで要求しているんですけれども、
うちの場合は、あの時の補給ラインは どうだったかというと、東京から いろいろ
発注をかけると、小名浜にコールセンターがあって、うちの持ち物の石炭を積む
子会社なんですけれども、広い場所があって、ここに 全部一回 物資を集めて、
ここから Jヴィレッジを経由して 発電所に来るんですけれども、こっちには来て
いるんです。後で聞くと、山ほど いろんな物が。 仕様は別にしてですね。結局
Jヴィレッジから発電所に運ぶ補給路が 全然 確立ができていないんですね。
持ってくる人間も 分らずに持ってきますから、持って来たんだけれども使えない
というような状態が、混乱の中で ずっと続いているという状況でした。
○ 放射線が嫌だから。
● 一つは それはあります。要するに、運転者が来ないから、こっちから取りに
行かなければいけない。この前も申しましたけれども、結局 こっちの人間は 数
が限定されていますから、現場を見ないといけない。やらないといけない。補給
を小名浜コールセンターまで取りに来いと言うんです。そういう状況ですね。
○ バックアップ部隊がやるべきことがされていない というのはありましたね。
物はいくらでもありますね。コンプレッサーなどは レンタルであります。
○ だから、これで大事なのは、物があるか ないか ではなくて、全体を構築する
能力を持っている人が どれだけいて、その時 どれだけ動けるかだね。例えば
好きに持って行っていいよ と言われても、何を どうつないで、どこにやるか、
それに行けるか という立案が その場でできないといけないし、もう一個ある
のは、カップリングというか、接続部分が頭に浮かぶ人でないと、持って行っても
何の役にも立たない。そういうふうになると、いよいよ 社員の実力が出てきて、
東電の社員では 何もできないというのが 大体起こるんではないかと、私などは
思ってしまうんです。普段、命令と指示だけやっているけれども、実物を扱って。
● 先生に言うのも何ですけれども、うちの連中は、さっきの話ではないけれども、
車のバッテリーを外していったり、中では 物凄い知恵を働かせて、やれることを
全部やっているんです。
○ やっているんですね。 だから、そこが、全体の動きと結びつくようなことをやる
習慣とか考えとかが普段あるか、ないかで。
● 勿論 ありますよ。
○ ないと、小名浜のそこで止まってしまって、ということになってしまうんですね。
これは随分と大事なことを言っているけれども、一人ずつの物凄く高い能力が
全体として出てくるようになっていたかどうか。 P43
● これは どこの組織でも同じだと思うんですけれども、結局 うちの発電だとか
保修の連中は 本当にベテランのプロで、カップリングから何から、自分らで、
最初
何から、我々だけでやっているわけです。やり遂げたんですよ、ある意味で。
カップリング云々だって、口径幾らの何々とか 分るんです。だけれども、それが
着かない。ここまで来ていても、こっちからこっちへ持ってくる人がいないという
状態が、ここしばらく続いていたということです。
口幅ったいようだけれども、私は ここの発電所の発電員、保修員は優秀だと
思います。3発電所を見ても、今まで一番トラブルも経験していますから、肌身で
協力企業だけを使うんではなくて、自分らでも作業をしてきた経験があります
から、これだけのことをできたんだと思います。柏崎で同じことが もし起ったと
した時に、彼らが そういうふうにできるかどうか。後でも出てきますけれども、
消火系のラインが使えなくなった時に、給水系からつなぎこむPRID、配管計装線
というのがあるんですけれども、それと現場が頭に入っていないとできないん
ですが、給水ラインのベントラインの時に、1インチはあるはずだ、あそこの先を
切って、カップリングをつなげば 水が入るはずだというのが、彼らの間で出て
きて、それに詰め替えろというわけで、それは6時間ぐらいで カップリング を含めて
調達して やってのけたんですね。そういうことができるんです。
○ それがやれる人たちが ここに どれだけいて、それが全部、全体として 本当に
動けるかどうかの勝負だったんだという。
● 思います。私の評価をして申し訳ないけれども、私自身が指揮官として合格
だったかどうか、私は 全然できませんけれども、部下たちは、少なくとも そういう
意味では、日本で有数の手が動く技術屋だったと思います。それで このレベル
ですから。
○ 逆のことを言うと、だから ここでおさまっている。
● おさまったと思っています。
○ 私たちも そう思っている。そうでなければ、おさまるわけがないからね。どうぞ。
※ 「手が動く技術屋」とは、被曝覚悟で 仕事をする技術屋だということである。
私は、このような技術屋を讃えることはできいない。むしろ 悲惨に思う。
そして、このような技術屋を必要とせねばならないような原発を肯定する者ら
を憤ろしく思う。
● 3月14日の午前中のことについて 順にお伺いしていきますけれども、14日の
時点では さっきのお話ですと、図が ホワイトボード に書かれていますが、要するに
格納容器からリークしているんだというお考えになってこられて、放射線量も
非常に上昇しているような状況で、パラメータを見ても、ドライウェル圧力が 7時15分
頃だったと思いますが、3月14日の7時15分とか、7時台とか、「1F−2の水位
、圧力に関するパラメータ」の6/21の上の辺りですが、大体 500kPaを超えて
いるような状況が ずっと続いているとか、こういう状況になっていて、こういう
危機的な状況というんですか、明らかに異常な圧力になっているわけですね。
線量も非常に上昇していて、所長のお考えとしても、格納容器から いろいろと
リークしているんではないかと考えている、そういうお考えというのは、本店も
共通の。
● 共通ですよ。だったと思いますよ、私は。
○ 例えば、そういう考えなどは、テレビ会議の場などで、要するに 漏れているん
ではないかとか、そういう議論はされているんですか。
● 私は したつもりですよ。3号機も燃料損傷状態になっていて、格納容器の圧力
から見れば、1号機と同じような状況になりつつあるということは言っております。
ここに書いてあるのは 非常に気 P44
に入らないんですけれども、何で書かないんだろうと思うんですけれども、ちゃんと
発話して、3月14日の9時半か10時ぐらいに、爆発の可能性があるから、全員
退避 かけているんです。
○ 14日の11時01分の爆発前。
● 前に。3号機の圧力が 0.5MPaを超えたぐらいで危ないなという感覚が
あって、時間が書いてないものがある、発話したものを書け と言うんだけれども、
全員退避かけているんですよ。だから、多分、9時20分に物揚場から逆洗弁
ピットに海水の補給を開始したのは、物揚場の所に新しい消火ポンプが来た
ものですから、消防車が来たんで、2台直列にして水を汲んで、やっと逆洗弁
ピットに連続的に海水が入るような状態になった時ぐらいに、圧力が上がって
きているんで危ないということで、一回退避命令をかけているんです。
○ それは 円卓の場で 所長が言っていることですか。
● そうです。言っています。これは危ないんで、退避命令かけますと。
本店も承知して、全事務所も聞いていて、退避命令を一回かけています。実際に
人間に聞いてもらえば分ります。一回退避させました。危ないから。
○ それは どこに退避するんですか。
● 免震重要棟です。
○ 重要棟に みんな引き上げてくるというような状況になるんですね。
● そうです。要するに、爆発の可能性があると。水素爆発の可能性があるから
ということで退避をかけています。間違いなくかけています。
○ 大体、何時ぐらい。
● 9時20分に逆洗弁ピットに補給を開始したんで、これが終ったんで、そこで
安心したと思う。多分 その後だと思うんですよ。だから、9時半から10時ぐらい
の間だと思うんです。 1時間以上 退避かけているんですよ。
ただ、2号機のメーキャップのラインを作ったりとかというのがありますから、
放っておけないんで、私も ものすごく迷ったんです。作業をさせるか、させないか
ということで。再開させるのかどうか。これは どこにも議事録には載っていません
けれども、この時 本店と電話でやりとりがありまして、私は退避かけて、いつまで
退避させるんだという話があって、分らないけれども、爆発する可能性があって、
現場に人間をやれないと、私は言ったんです。ただ、2号機の注水だとか、準備
だとか、その辺があるんで、どこかでやる必要があるという話をしていました。
その時に 上がり傾向だったんですが、0.52ぐらいに落ち着いたではないですか。
という状態を見て、小康状態になっているということで、個人名を出してあれ
ですが、武藤と話をしています。
○ 電話で。
● 電話でですね。武藤から そろそろ現場をやってくれないか という話があって、
私の立場から やりづらいんだけれども、2号の話もあるし、申し訳ないけれども
と、そういう言い方で 私は指示したと思います。非常に危険だけれども、現場で
やらないと、次のステップに行けないんで お願いしますと。 ちょっと圧力が落ち
着いてきたから、急に爆発することはない、分らないけれども、チョット落ち着いた
んではないかという判断で 行ってもらうということで、現場に出したら 爆発した。
ですから、その時に 申し訳ないのは自衛隊ね。同時に逆洗弁ピットの方に、
物揚場からの補給との絡みが 私の頭の P45
中にありまして、彼らは ミッションとして 水が足りないから 逆洗弁ピットに、
その前から準備していて、水を入れに 自衛隊の車で向かっていらっしゃって、
水を入れてくるという作業をしようと思ったら爆発した。
(つづく)
|
|
2−11 のつづき
(2) 〜平成23年7月29日聴取
2−12
○ 3月13日は、3号機でベントの操作をされて、注水も淡水、そして海水という
ことで、3号機についてはされていて、1号機は 12
継続的に、一時中断する時期もあるんでしょうけれども、継続的に注入されると。
2号機はRCICが回っているという状況で 3月13日の夜を迎えて、15条通報の、
これは手書きで 41と書いてある15条40報というものがありまして、19時10分
発信になっている。そこには 手書きで、現在の プラント状況ということで、次ページ
に またプラントの関連パラメータというのがあって、これが 13日の18時45分
現在という表で、そこに それぞれ プラントのパラの数値が ずっと記載されていて、
ずっと下がって、放射能測定結果というところがあると思うんです。下から2つ目
の升ですね。そこを見ると、放射線量などをモニタリングした結果などの記載が
あって、そこに ヨウ素検出というので、検出限界値以下というのがございます。
これが、正門付近、17時16分頃と書いてあるんですが、この次の所の41報で
また同じようにプラント P38
関連パラメータというのが その次のページに、今度は 13日の23時30分現在
という所で、同じように放射線測定結果という所があって、そこで ヨウ素検出
という欄に 2.3×10^4 ベクレル/㎥というのがあって、要するに 検出限界値を
越えた値ということで書かれているんですけれども、検出限界値を超えている
ということは どういう意味を持つんですか。
● これは いずれにしても、何号機は分りませんけれども、1号機だと思います
けれども、原子炉の中からヨウ素が、要するに ベントが効いたかどうか分りま
せんけれども、この時点では 原子炉の建屋の上が吹っ飛んでいる状態です。
13日は 3号機はまだですね。1号機が 上が吹っ飛んでいて、格納容器から
あるレベルで漏洩していますから、それが外に出ていると。それが 外に行った
んだなと思うんです。その時に 1号機ですから、上が吹っ飛んだのは 12日
ですから、そこから逆に ヨウ素検出までの時間がかかっているのが よく分ら
ないんですね。
○ あえて 3月13日の18時45分の方を 最初にご覧いただいたのは、この時点
では検出限界値以下となっていたのが、13日の23時30分現在で 限界値を
超えているという所があったので、これが おっしゃられるように、例えば 1号機に
関して言うと、水素爆発というのは それよりもずっと前に起こっていることで、
更に 3号機についても ベントをやっていますけれども、それも もう朝の9時20分
頃になっているんで、18時から23時ぐらいの間で、更に 何か別の事象が生じて
いるんではないかみたいな、有体に言うと、3号機が いろんな放射線量が上昇
していたりしたので、そこの方から何か漏れとかがずっとあって、それが こういう
現象になっているんではないかとか、そんなところまで気を回されたりは。
● 可能性もあると思いましたよ。3号機の状態は、この時 どうでしたか。
○ 3号機は、13日は 夜は海水を どんどん入れているんですけれども、午後は
建屋の辺りが 100m㏜を超えるというようなこととか、白いもやとかですね。
● 3号機も注水した後ですね。
○ はい。
● だから、3号機を注水しているんだけれども、当然 TAFより下がっているのが
分かっていますから、1号機と同じように、3号機から放射能が外に出る可能性
というか、出ているものだと思っていました。だから、それは 正門で計って どうの
こうのとあるんですけれども、結局 風向きで変わりますから、線量も変わります
し、放射性物質の検出した濃度そのものは 風上だったらないわけです。
要するに、風向きによって サンプリング結果に有意な値が出たり、それによって
変わりますから、そことの絡みもあるんですね。だけれども、要するに 放射能が
出ているという認識はあるんです。多い少ないは別にして。
○ ヨウ素の検出限界値というのは どういう意味の値なんですか。
● 色々あるんですけれども、通常の計器で測れる限度を言っている。ですから、
有意な値が出る。ですから、2.幾つというのは有意な値ではないんです。その
計器からするですね。それを超えて 有意な値が出たら、検出限界を超えている。
○ それ以下の場合には、計測できないようになっているんですか。
● そういうことです。値として読めない。
○ 3号機の付近なども かなり線量が上がってきて、日が変わって 14日になって、
未明の P39
頃でけれども、時系列表を見ると、31ページですが、1時10分に「 原子炉へ供給
している海水が残り少なくなったことから、逆洗弁ピット内への海水補給のために
消防車を停止 」とあるんですけれども、ちょっと下の方に行くと、3時20分に
「 消防車による海水注入再開 」というのがあって、要するに 逆洗弁ピットの中に。
● 水を供給している。
○ ということですね。これは なくなりかけたら注水をしながら、別のもので
入れれば。
● ここのメーキャップは よく覚えていないんだけれども、さっき言ったように、往復
でどんどん注水している状態だと思うんです。メーキャップしている状態だと思う
んです。だけれども、メーキャップしているのが足りなくなってくると、吸込み圧が
ないですから、逆にキャビテーションを起してしまって、消防ポンプを壊したこと
になる。
○ 空焚きになる。
● 空焚きになってしまうから、だから 補給している水との絡みになりますんで、
14日の時間帯で ジャストでどういう操作を補給していたか、分らない。私は
補給しろ、入れろしか言っていないんで、細かい話が記憶から脱落しています
けれども、基本的にはメーキャップのバランスになってくると思うんです。
○ 例えば、このときの状況というのは、1号機と3号機、両方に水を入れている
状況ですね。逆洗弁ピットの中の海水というのは、一応 有限になっていて、近く
枯渇するとか、海水が無くなったら補給しなければならないという状況のときに、
1号機と3号機の状態を考えて、とりあえず3号機を優先して入れろとか、そういう
ことは特にされていないんですか。
● プラントバランスは両方重要だと思っていたんで、どっちかやめるということも
なかなか難しいと思っていました。この時に思い出したのは 2つあって、さっきも
言いましたけれども、散水車だとかタンク車で水を汲んできてピットに入れると
いう作業と並行して、海水ライン、要するに 海水をくみ上げるようなポンプ、水中
ポンプを調達をして、それでピットに水を充填できないかというのは パラでやって
いまして、確かに 一回来たと思うんですよ。水中ポンプがですね。だけれども、
トライしたら、助けがなくて入らなかったとか、そんなことを裏でやっているんです
よ、一生懸命。ですから、表は こう書いていますけれども、裏で もがき苦しんで
いる。メーキャップしたりとか、ポンプ持ってきたりとかですね。その中で 手配
できる範囲の設備で 何とかして水を入れないかということを もがき苦しんで
いる。消防隊に聞いても分ると思うんですけれども。
○ 3月14日の1時10分から3時20分の間は、中断されていることになるわけ
ですね。これは 1号機についても、3号機についても、ということになるわけ
ですね。
● だと思います。
○ 14日の朝方の頃のパラメータとして、これは1F−3の水位、圧力に関する
パラメータという部分の5/21ページ辺りを見ますと、その後 海水注入を再開
した3時20分以降の動きを見ますと、AとB、両方計っておられて、Aは
−1,850〜−1,800辺りをずっと行って、Bは −2,300からだんだん下がってきて
−3,000まで、4時40分には下がってくる。その後また Aの方は どんどん下がって
いって、6時半ぐらいに Aだけがいきなり ー100まで一気に上がる。Bはー3,500
に下がる。
● 覚えていますね。 P40
○ ありますね、ちょっとおかしな動きは。これは どういうふうに評価されている
わけですか。
● これは 計器がおかしいと、A系のですね。トレンドから言うと、下がっていって
いるのが正なんだろうと思うわけです。Bのですね。要するに、絶対値は分らない
ですけれども、これだけ飛んでしまうというのは、計器に何らかの異常があった
としか思えなくて、物理的に 水が入ったとは 当然 思えないというのが、普通の
エンジニアの判断だと思います。
○ この時は、計器自体は 絶対値としてはちょっと信じられないと。Bの方が
流れからすると、水位が徐々に下がる傾向にあるんだろうなというふうな推論を。
● していましたですね。
○ では、何で水位が下がっていくのか。
● 水が供給されていないからだと思っていました。
○ そうすると、水が供給されていないとなると、横の原子炉圧力を見ると、0.137
とか 0.2とか 0.3、その程度ぐらいの所だと、水が なぜ 入らないんだろうと
いうふうに。
● 漏れているのと供給量とのバランスという意味で言っています。
○ 水は入っているけれども、それ以上に漏れている。
● 水が 相当 漏れていると。
○ そうすると、この辺りのパラから見ると、これは まだ爆発の前になります
けれども、3号機について、この頃 格納容器なり 圧力容器なり、圧力容器から
格納容器に 何らか、どこからか リークしているんではないか という考えは 強く
なってくるんですか、こういうのを見ると。
● 強くなってくるというよりも、そう思っていました。
○ もう漏れているんだろうと思っていたということですか。
● はい。
○ 圧力容器に どんどん水を入れていることが確かなら、水位は上がり続けなけ
れば、それは漏れているということですね。意図的に抜いているというのはない
でしょう。
● ないです。あり得ないです。
○ 大量に漏れているのは明らかで、漏れている水というのは、初歩的な質問です
けれども、すべて意図せざる漏れというか、建屋の下に溜っているだけで、回収
しているようなものは全くなかったということですか。
● 回収の使用がないですね。通常、圧力容器は こうフランジがあって、ここに
制御棒を入れる穴があるわけです。普通の定期検査のバウンダリ、いろんな
配管がありますけれども、格納容器の周りにバルブがあって、事故時は 格納
容器のバルブは全部締まるんです。隔離される状態になる。当然、FPCなどは
そのラインだけ来ていますから、要は 入る水のラインだけ生きているわけです。
ここから注水しているんですけれども、それ以外は 全部クローズ状態になって
います。そうすると、今 ご質問にあるように、一つは ここ全体が格納容器だ
としたときに、ここからここに漏れ出すのは何か というと、主蒸気外にSR弁が
ついていますから、ここから蒸気で出るか、もしくは小口径配管みたいな、何らか
の加減で切れているか、それから、後の話になりますけれども、燃料が溶けて、
ここのフランジだって 結局、Oリングみたいなものですから、この辺がブレーク
して漏れているのか、そういうことぐらいしか分らないんですけれども、いずれも
出た水を回収する方法は、普通は ここから出たら、サプレ
P41
ッションチェンバに行きますから、サプレッションチェンバの水をうまく戻すという
ラインが生きていれば、そういう意味ではメーキャップできるんですけれども、
このラインが使えませんから、出っ放し。
○ いずれにしても、どんどん漏らしているのは確実ですね。
● そうです。
(つづく)
|
|
2−10 のつづき
(2) 〜平成23年7月29日聴取
2−11
○ 今 5号機、6号機だ出たので、ついでに言うとあれなんですけれども、5号機
と6号機については、13日の午後、最初の頃になると思うんですが、6号機から
非常用電源を 5号機の方にも引っぱって融通して、夕方以降に 復水器ポンプ
で注水を開始するというようなことをされておられるようで、6号機、5号機 伴に
この日のうちにされているようなんですけれども、この辺の対応とかも、所長が
ずっと指示をされている。
● 細かい話は別ですけれども、5号機、6号機については、電源が 大概行き来し
ていると。生かせる電源、優先順位なども、冷却系ですから、燃料プールの冷却
とか、勿論 原子炉の冷却だとか、停電中ではありましたけれども、ほとんど運転
直前の状態まで仕上がっていて、圧力容器も きちっと蓋が閉った状態で、燃料
が完備して入っているわけですから、この燃料も発熱するわけで、特に冷却源
を最優先で生かすように構成できるか、検討しろという形で、その指示を出して
います。
○ それは、限られた人とか物資の中で、どれだけ 5、6号機の方に人を突っ
込むか。
● 5、6号は 5,6号で運転員がいますから、彼らは 1,2,3,4からは遠い所
にいて、被曝だとかの関連から言うと 条件がいいわけですね。そこで、その人間
たちが、これを 1〜4号に持ってくるんではなくて、責任を持って 今 言った指示
ですね、今 生きている電源を極力有効に使って、今 一番 プライオリティー が高い
冷却源に生かして、何とか冷却するということをやりなさい。それから 当然のこと
ながら、圧力容器の中に燃料が入って 温度が上がってきますから、蒸気が出て
きますので、原子炉の圧力が上がってくるわけですね。これもよろしくないので、
圧力を下げることも含めて。
ですから、どこからでも冷却源の確保と、原子炉圧力容器の圧力を上げないよう
に、上がったら下げるように工夫をしなさいということは言っていました。具体的
な手順は、発電班の方で検討しました。
○ あっち行き、こっち行きで申し訳ないんですが、1号機も 引続き 海水注入を
ずっとされておられますね。 13日のパラメーターで、1F−1水位、圧力に関する
パラメーター、これは 1号機のことですけれども、5/26とか、6/26とか、この辺りを
見ると、水位が−1,700mmとか、−1,750mmをずっと行き来しているという状況
が その後も ずっと続いておりますね。水位が ずっと その辺りを推移している
というのは、その当時 把握されていましたか。
● これは していました。
○ これについては、当時 水をどんどん入れているという状況ですね。それに
対して、この水位が−1,700mm当りを ずっと推移しているということに対しての
所長のお考えというか、評価は どう。
● これは、その当時のあれとしては、水位計が どこかでスティックしているんで
はないかと。 P 35
要するに、マイナスレベルのところでですね。だから変わらないんではないか
と思っていました。今回 見たら、実際も かなり漏れているわけですから、そこの
注水量と漏れ量の バランス その他も 全然 分りませんから、本来であれば 上がる
はずだと、注水すればですね。上がっていないというのは、どちらかというと 計器
がおかしいんではないかと、この時は思っていました。
○ 仮に、今の結果から見た漏れという、どこかリークしているんではないかという
ような判断を 当時したとして、何か対応は変わっていますか。
● そようがないです。
○ 水を継続して入れるだけですか。
● 継続しかないし、流量を増やすにしても、ポンプの配管口径もありますし、最高
で入れていますので、その時 注水量が どこにもデータがなかったんで、入れら
れるだけ入れろということで、最初は アワー(時間)当り 20t ぐらい入れていたん
ではないか。かなりの量を入れていました。 水: 1t =1立方m
○ 1号についてですか。
● 1号について。それは データがどこかに残っていると思います。例えば、
現時点で、1号機に注入している量が 3.5t/hですから、それに比べれば、
その時は 入れられるだけ入れろということで考えていました。
○ 3月13日の時点では、3号機の前の逆洗弁ピットから入れられていたわけ
ですね。3月13日ですと、全体の所を見ると、9時20分から、3号機については
淡水注入を、これは防火水槽からされているわけですね。午後、13時10分
からは 海水注入を 逆洗弁ピットから入れられていて、要するに 13時10分以降
は、1号機と3号機、両方について、3号機の前の逆洗弁ピットから入れるという
状況になっているわけですね。そうすると、海水自体は 目の前に無限に広がっ
ていますけれども、逆洗弁ピットの中の海水は有限ということなんですね、これ
については どうしようとしていたんですか。
● 逆洗弁ピットに注水をするように いろんな手を考えろということで、例えば、
もう真水でも何でもいいんで、要するに 手元にある水を散水車で汲んできて、
ピットに入れるとか、そういうことをやりなさいと。と同時に、海から10mあります
から、そこを何とか水を持って来れないか、パラで検討させていました。
○ この頃、所長のお考えとしては、水であれば 海水であろうが淡水であろうが、
それに拘(コダワ)らないということですね。逆に言うと、別に海水に拘っているわけ
ではないですね。よそから、例えば 自衛隊なり、そういう所から水を持ってきて
くれ というような要請はしましたか。
● お願いしました。
○ それは 本店に対してということですか。
● 本店に対してもそうですし、命令系統 忘れましたが、本店に言ったのは、水が
欲しい、何でもいいと。 我々は 我々で散水車を持っていましたので、その散水車
で、例えば 正門わきに技能訓練センターがありまして、技能訓練センターに
圧力容器とおない大きさの、模擬した、そこで いろんな操作を練習するための
圧力容器、半分に切ったようなものがあるわけです。この中に 水が入っている
んです。 いろんな燃料移動の操作を練習したりするのに。あの水を持って来い
とか、要するに、発電所にある水という水をピックアップして、そこから散水車に
積んでピットに入れるということをやっていけと、そういうことを言っていた。
その中に、今 おっしゃった、自衛隊の車があるから、それに積んでく
P 36
るという話が出たので、ありがたい、お願いしますということでお願いして、後
からの話になりますけれども、やっと水を汲んできてくれて、逆洗弁ピットに 水を
入れようとしたら、3号機が水素爆発をして、自衛隊の方が 4人けがをなさった。
丁度 逆洗弁ピットに、真水ですけれども、汲んで来たものを入れようとなさって
いた時に爆発があった。
○ 自衛隊の方でも結構ですし、それ以外でもいいんですが、要するに 公的な
機関からの水の補給に来られたというのは、3月14日の3号機の爆発の時に
おられた自衛隊の方たちよりも前にはあったんですか。
● なかったです。
○ それが初めてだったんですか。
● はい。
○ 外から見ていた時に、地方自治体の持っている消防の組織なり、機関なり、
消防団があるのか知りませんが、そういう所に助けを求めると、消防のホース
を3kmでも4kmでもつないででも持ってきてくれるんではないかと、そんなこと
は考えなかったですか。
● 考えなかったというより、それも当然、いろんな所に 外部にお願いしている
中に入っているわけですけれども、何のレスポンスもございませんでしたし、
もっと言うと、みんな逃げていましたから、来なかったです。
○ 逃げてしまっているから来ない。
● と思いますが、私も ここにいますから分りませんけれども、当然 水をくれと、
切実に 水が欲しいと、さっきも言いましたけれども、どんな手段でもいいから、
水がないと原子炉が溶けてしまうということで、それは ずっと言い続けている
わけです。その中で、例えば 自衛隊は自衛隊という枠組みで働いて頂いて、
テレビ会議は オフサイトセンターにつながっておりますから、オフサイトセンター
ということは 県もその中に入っているわけですから、本来は オフサイトセンターの
本部長が、自分の所の地方自治体でできことは考えて協力して頂ければいいん
ですけれども、何のレスポンスもございませんでしたから。
○ それは、今 初めて聞いて、非常にビックリするんですけれども、柏崎の時に
変圧器が燃えた後、やはり水がなくて困ったという時は、市の消防か何かが
どんどんつないで 水をくれたと聞いたんです。柏崎では 私は そういうふうに
聞いたつもりでいるんだけれども、ここでも それが起こるかなと思って、外で
見ていたんですが、何も起らなかった。柏崎の時は 実際 そういうことは起った
んですか。
● 私も柏崎の時は 本店にいましたので、直接 そこの状況を 今の私みたいな
立場で見ていませんから、真偽は分りませんけれども、柏崎でも 消防は 中々
来なかったと思いますよ。
○ 事故の後、あそこへ行って、いろんな議論をやったんです。その時に 自分
たちの中で想定しているのが 机上の空論になってしまっていて、ところが、
本当になったら 外の方がちゃんとしていたというふうに、その時 議論したような
気がするんで、そうだとすると。
● 少なくとも、自分の中では消防車もなくて、柏崎で、自分の所の消防車は 1台
もなかった。それから、消火栓も、消火ラインが 地中で埋設しているものが
溶けてしまって、水が出なかった。で、広域消防に頼んだ。だけれども、あそこも
道がでこぼこだったんで、消防車が入れなかった。結局 あ P 37
そこの火は 自然鎮火したんではなかったですか。水かけましたか。
○ 私が聞いたのだと、800mだか、何mだか、ホースをつないだと聞きました。
確かかどうか分らないけれども、それで 私は、地方との、周りとの関係がすごく
よくなっていると。
● 一つは、柏崎は線量などはないではないですか。要するに 単純に地震だけ
ですから、今回の福島第一のように避難区域だとかになっていませんから。
○ それが 一番大きい。
● 大きいと思いますよ。ですから、避難区域になっている中で、広域の消防だ
とかが働けるかということですね。
○ 水素爆発なり何なりが起こって、外に放射線が出ていると皆が分かるまでの
間の時間は、今 そのことを考えて、みんなが動こうとした時期なんではないか
と思うんです。もしあれば。そうだとすると、そういう時間は、例えば 地震が
起った直後から何かがあれば、それだけのパイプを布(敷)設してしまうとか、
何かするとかいうことはやるんではないかと思って、外で 私は勝手に自分では
見ていたんですけれども、水が欲しいときっとなるだろうから、そうだったら、何は
ともあれ、外との間の パイプライン を作ってしまえという指示をどこかで出したのか
なと思っていたんですが、パイプラインを何でもいいから作ってくれと、そんなこと
までは頭が動かないのか、それとも言っても、先ほどのように。
● それは 分らないです。私は この中にいましたので、外から どういう動きを
していたかは ちっとも分らないんで、結果として 何もしてくれなかったということ
しか分らない。途中で 何かしてくれようとしていたのかどうか、一切分りません。
○ 分りました。私は そこまででいいです。
● 逆に被害妄想になっているんですよ。結果として 誰も助けに来なかったでは
ないかということなんです。済みません、自分の感情を言っておきますけれども、
本店にしても、どこにしても、これだけの人間で これだけのあれをしているにも
かかわらず、実質的な 効果的なレスキュ―が何もないという、もの凄い恨み
つらみが残っていますから。
○ それは 誠にそうだ。結果として 誰も助けに来てくれなかった。
● 後で またお話が出ますが、消防隊とか レスキューだとか、いらっしゃったん
ですけれども、これは 余り効果がなかった ということだけは つけ加えておき
ます。
(つづく)
|




