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君は それでよいのか?! のつづき
西尾正道氏の講演
国立病院機構北海道がんセンター名誉医院長
放射線健康被害の真実と今後の対応 2012年9月23日
泊原発廃炉の会十勝連絡会
2時間余り
要約
2.
放射線に関する概念と単位
ベクレルというのは、放射性物質が1崩壊すると α線か β線か γ線を出すが、
1秒間に出す放射線(α線、β線、γ線)の数(=1秒間に崩壊する原子の数)のこと。
ボクシングで言えば パンチの数。
――― 吸収線量(単位:㏉):放射線の照射により単位質量(1kg)当りに
物質が吸収するエネルギー量(J/kg)
※ α、β、γ は アラビア語ではなく 古代ギリシャ語である。
ところが、パンチは 弱いパンチから 強いパンチまである。同じ放射線でも
パンチの種類によって 差がある。これが 放射線荷重係数。放射線の種類に
よって 生体へのダメージを表すもの。γ線、β線は 1、α線は 20。
それから、パンチが 腕に当たるか あごに当るか 頭に当るか、当る場所に
よってダメージが違う。どこにあたるかによって ダメージが違うので、これを
補正するのが 組織荷重係数という概念。
――― 等価線量(単位:㏜)
したがって、どういう放射線が どこに どれだけ当ったかによって トータルに
生体へのダメージ具合を測定したものが 実効線量(単位:㏜)。
実効線量=吸収線量×放射線荷重係数×組織荷重係数
・ また、放射線のダメージは、急性で浴びたか 慢性で浴びたかによって違う。
例えば 焼酎の一升瓶を 一晩で飲むのと 一ヵ月で飲むのとでは人体への影響
が違うのと同じ。
・ さらに、全身で浴びたか 局所で浴びたかによっても、ダメージは違う。
これは、浅い1度の赤く爛れる熱傷でも、全身熱傷であれば死んでしまうが、
肉が腐るような深い3度の熱傷でも、局所的な熱傷なら 命取りにならないのと
同じ。
・ それともう一つ、内部被曝か 外部被曝か。
この三つの概念で 放射線の人体影響は違ってくる。
今度の原発事故で出た3種類の放射線、α線、β線、γ線というのは、
α線は、紙1枚で止まってしまう。 β線も アルミニウムのようなものでストップ
する。せいぜい1cmも飛ばない。 これらは、電磁波ではなく 粒子なので、
質量をもっていて、何かに当れば そこで止まってしまう。
したがって、β線を出す核種を体内に取り込んでも、(放射線は)体の外には
出てこない。
ところが、γ線は 高いエネルギーをもっているものほど ものを突き抜ける。
外部被曝と内部被曝の違い
外部被曝は、例えば 放射性物質が降り注いで 皮膚に付着した場合は、
花粉が付着したのと同じ。服を脱いで 放射性物質を払ったり、シャワーを
浴びて、粒(微粒子)を取り除けばよい。
皮膚に付着した放射性物質から出るγ線は 体を突き抜ける。
ところが、空気中に飛散して 浮んでいる微粒子は、呼吸によって 体の中に
取り込んでしまう。人間の1日の呼吸量は 50mの公式プールの容量くらいで、
これを吸い込んでしまうと、その中に 大量の放射性物質がある。代謝によって
一部は すぐに外に出るが、大部分は 体の中に ずっと留まって 放射線を出し
続ける。 これが内部被曝。
※ 換気量 単位:立方m/日 呼吸率(Adobe PDF)
安静時 2歳 12歳 16歳 70歳
男 5.0 (その後 増加) 9.1(その後 減少) 6.0
女 4.8 (その後 増加) 8.1 (その後 減少) 5.2
最大運動時 5〜6歳 13〜14歳 17〜18歳 19〜20歳 50〜54歳
男 57.7(その後 増加) 156 109
女 51.8(その後 増加) 95.8 75.6
オリンピックサイズ・プール - Wikipedia 2500m3
ロングコース: 長さ50m、幅25m 深さ 2m程度
ショートコース: 長さ25m、幅50m 深さ 2m程度
(放射性物質を体に取り込んだ場合)γ線は 体を突き抜けてしまうが、α線や
β線を出すものを吸い込んだ場合は、 α線は 40
↑ マイクロメートル の間違い
ほんのちょっと周辺の細胞にしか当らない。 また、β線は 1〜10mmくらい
しか飛ばないので ほとんど外に出てこない。
※ α線の飛程: 水中の飛程=(空気中でのα粒子の飛程)/1000
例。 もし、空気中での飛程が 50mmの場合、殆どが水と考えてよい紙や
生体中での飛程は 50μmとなる。
1 nm = 0.001 µm = 0.000001 mm だから、
40mm/1000=0.04mm=40μm
※ 人間の細胞の直径は、0.006〜0.025mm
食べ物に含まれた放射性物質を取り込んでしまった場合は、代謝 されて
多くは 尿や便となって排出されるが、排出されないものもある。
そして、核種によって 臓器特異性がある。
※ 代謝(metabolism)とは、生命の維持のために有機体が行う、外界から取り入れた
これらの経路によって 有機体は その成長と生殖を可能にし、その体系を維持して
であり、同化は この逆で、エネルギーを使って有機物質を合成する過程であり、
例えば、セシウムの場合は、カリウムと同じ代謝をするので、体全体に影響を
与える。体の中で 一番 ボリュウムが大きいのは筋肉なので 代表的に筋肉
としているが、全身にくまなく行き渡る。
ヨウ素の場合は、甲状腺がヨウ素を必要としていて 取り込まれた3割くらいは
甲状腺に集まり、甲状腺ホルモンを作っていく。
プルトニウムは 吸い込んだものが 肺に行くので、肺がんが増える。
それから、ストロンチウム。これは カルシウムと同じ二価の同族体⋆なので、
ほとんど カルシウムと同じ代謝をとり、骨に集まり、一度取り込まれたら 一生
そこに留まる (他のセシウムなどは 尿や便となって いずれ体外にでていく)。
⋆ 同族体とはふつう言わない。 同族体 - Wikipedia
ストロンチウムとカルシウムは、同じ第2族に属する アルカリ土類金属である。
外部被曝と内部被曝の違いは、
外部被曝は 放射線が来ても 一回(体を)突き抜けて それで終わり。残存し
ない。だから、我々が使っている医療用の注射器の滅菌は、注射器を梱包して
2万㏉(㏜)というたいへんな量の放射線をかけて滅菌している。しかし、そこに
放射線は残っていない。日本で 唯一 食品に 放射線をかけることが許可され
ているのが、ジャガイモ。 ジャガイモは そのままにしておくと芽が出て食べられなく
なるので、150㏉(㏜)の放射線をかけて出荷している。アメリカなどは O157対策
で 肉などにもかけている。 こうしたものに、放射線は残っていない。
レントゲン写真もそう。Ⅹ線は 身体を突き抜けて、骨などに当った影が写真に
写っているだけ。体の中に放射線は 一切残っていない。
内部被曝。 がんに対する粒子線治療は、放射線をかけて すぐペットという
撮影装置で見ると、粒子線が残って 周りが放射化されて画像化されている。
かけられた所に粒子が残っている。これが内部被曝。
どれくらいの間 体に残っているか? 一つは その物質の物理的半減期。
もう一つは 物質が(体に)取り込まれてから 代謝により 尿や便になって出て
行く時間である 生物学的半減期、 この二つを加味して その放射性物質が
実際に 体の中に残留する期間(実効半減期)を評価する。
いずれにしても、体の中に 放射性物質が留まるのが 内部被曝。
ホールボディカウンターなどで、身体の外に出てきて測定できるのは γ線だけ。
内部被曝のα線、β線は 便や尿から検出したりする バイオアッセイ という方法で
測るしかない(測定に時間がかかる)。ここに、内部被曝の測定の難しさがある。
放射線感受性の法則
1 細胞分裂が盛んなもの(細胞再生系)
2 増殖力、再生能力が旺盛なもの(潜在的再生系)
3 形態および機能の未分化なもの(非再生系)
が 放射線にやられ易い。
骨髄(造血臓器)
ここで どんどん血液(赤血球・白血球・血小板)が作られる。
赤血球や白血球は、3〜4か月で 脾臓で ト ゙ンドン壊されて 新しいものができる。
※ 赤血球は120日、白血球は顆粒球では2週間、リンパ球のうちT細胞は
おおむね4〜6ヶ月、B細胞は2〜3日ほどであるなどさまざま。血小板は10日間程度。
年令と血液細胞の寿命は関係ない。 血液の基礎知識 - nifty
生殖腺もそう。男性の場合は 精母細胞が精子になって 3〜4か月で
新しいものに替わる。したがって、放射線が生殖器にかかると男性も不妊
になりやすい。
目の水晶体も 細胞分裂が盛ん。ドンドン 細胞分裂して行かないと 目の
透明性を保てない。齢とって 分裂が衰えてくると 濁って白内障になる。
長い間 放射線を浴びると 白内障になるというのは そのため。
皮膚の上皮細胞も だいたい4週間くらいで入れ替わる。夏日焼けして
真っ黒になっても 秋になると 元に戻る。
――― こういう 細胞分裂が盛んなところほど、放射線にやられ易い。
末梢血液中のリンパ球は、潜在的再生系としては、例外的に 放射性感受性
が高い。
卵巣も 放射線にやられ易いが、これは 卵巣の中にある卵子が「未分化」
な細胞だから。
放射線治療は 何故 成り立つか?
がん細胞は 正常な細胞よりも 細胞分裂が盛んなので、放射線をかけると
正常細胞より がん細胞がやられ易い ☞ 放射線治療というのが成り立つ。
抗がん剤治療もそう。 正常細胞よりも がん細胞が先にやられるので、
抗がん剤が使える。 抗がん剤 - Wikipedia
(つづく)
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放射能汚染
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西尾正道氏の講演
国立病院機構北海道がんセンター名誉医院長
放射線健康被害の真実と今後の対応 2012年9月23日
泊原発廃炉の会十勝連絡会
2時間余り
このビデオは 一昨年のものですが、この度 はじめて氏の講演を聞き、
目が覚めるような言葉の数々に驚きました。
少し長い講演ですが、一度 聞いてみて下さい。
※ 放射線治療の専門家である西尾氏の見解からは
物理学者の今中哲二氏の言は かなり怪しいところがある。
参考: 被曝の健康影響の見積もり
要約
1.
西尾氏は、どこの医局にも属していない一匹狼の医者で、大学を卒業以来
北海道がんセンターに勤めてきたが、来年(2013年)に退官すると。
今の医者は 寄らば大樹の陰で どこかに属しているだろうが、そういうのは
あまり好きではなく、自分の生き方は 自分で決めるというつもりでやってきた。
言いたいことを言える立場で ずっとやってきた。
北海道がんセンターは 一線の臨床病院だった。大学の教授といっても
あんまり患者を診ているわけではなく、論文ばかり読んだり書いたりしていて、
患者を直すという医療とは無縁の世界で生きている人は たくさんいるが、
私は がんの患者を 3万人以上見てきて、日本で 一番 (がんを)見ている医者
だろう。 放射線治療は 頭の先から足の先まで すべての臓器のがんが対象
になり、年間1500人の治療をしていて、これを 40年近くやってきたので、現役の
医者では 間違いなく 一番多く患者を診ている。
放射線医療の特殊性で、機械が どんどん進歩しており、コンピュータ技術と合体
して かけたい所に キチンとかけられるようになっている。
しかし 昔 国立病院だったので、良い機械を買ってもらえなかった。 それで、
何をやっていたかと言うと、一番 治る治療だが、小線源(セシウムやラジウム)を使って
患部に差し込んだりしていた。 そのため 私(術者)は被曝する。
非常に少ない量の放射線なので、それを ジワーッとがんにかける。恐らく 日本
で 一番 (私が)やっているが、日本で もっとも被曝している医者でもある。
被曝してまでやる この治療は、全く儲からない(そういう設備を作らない)し、
今どき ほとんど どこもやらない。 日本で たぶん10カ所もなくなった。
そういうことを 40年近くやってきて、放射線治療の恐ろしさも 十分に知った。
放射線治療をした患者が またがんになったり (放射線誘発がん) したのを
たくさん見てきた。
医療被曝、放射線の怖さというのは、医者にとっては 関係ない。 レントゲンとった
り CTとったりというのは、医療上必要だから とっているので、国際的に 医療被曝
に関しては 基本的に 線量限度がない。
しかも、医者も レントゲン技師も看護師も、読んでいる(放射線の)教科書は 全て
ICRPの報告書をもとに作られている。 今 政府が言っている論理が そのまま
教科書になっていて、医者は 皆 ほとんど それに洗脳されており、何ら疑問を
呈さずに 放射線を使っている。
したがって、御用学者と よく言うが、そうではない。ただ そのように教育された
だけである。 もちろん 原子力関係の恩恵を受けている学者には そういう者も
いるが、医者のレベルは、そういうものだ。
ふつうの放射線科の医者は、放射線を使って どういう良い治療をするか
どういう良い診断をしようかということで 一生懸命。 放射線を使った光の部分
だけを追求するというのが、いわば仕事である。
私も ずっと そういうことをやってきた。 37年間、放射線の光の部分だけを
追いかけて、より良いがん治療をやろうとやってきた。
しかし、3.11以降は、たまたま医院長になって、放射線の影の部分を勉強する
ことを始めた。
医院長はヒマ。 ふつうの臨床医というのは ほんとうに忙しい。患者が悪くなれば
酒も飲めないし、夜も叩き起こされて 見とったりしていた。患者に振り回されない
世界になって、委員長室で めくらバンを押すような仕事をしていたら、デスクワーク
が たっぷりできるので、1年半で ずいぶん勉強できた。 たぶん、今まで通り
臨床の場にいたら こんな時間は取れなかっただろう。
今日は その1年半に勉強して まとめた話をしたい。
ずいぶん たくさんの裏話もあるが、大衆の皆さんの前で言ったら、いつかは
刺されるような話もあるが、今日は インターネットで公開されるということなので、
差し控えた話になる。
がんの専門医を作ろうという文科省のプロジェクトで 東北大学の研修会に呼ばれて
講演したら、激しいことを言い過ぎて ネットで公開する時に ズタズタに切られて
たいへんな迷惑をかけた。 今日は そういう迷惑をかけたくないので、言いたい
ことの 1/10位で終わらせたいと思う。
事故後、ヘンな単位が たくさん耳に入った。 シーベルト とか、ベクレル とか、・・・。
これらは みな人の名前。 放射線の単位は みな業績のあった人の名前。
レントゲン 、1895年にⅩ線を発見。長い人類の歴史の中で、放射線が発見
されてから (今日まで)100年ちょっと。
ベクレル、次の年の1896年に ウランからα線がでていることを発見した。
これは 自然界からの放射線の最初の発見。
シーベルト、人体への影響を表す単位 として使われる。
1928年 国際放射線防護委員会 設立当初(当時は 国際X線及びラジウム防護
委員会)から委員を務め、1958-62年の間は 委員長(ICRPの初代委員長)。
泊原発は 海抜9.8m。 当時、補助電源は 地下にあったので、30m以上の
津波がやってきたら、泊も 確実に フクシマになっていた。実際 当時、3号機は
動いていた( 1月5日から第1回定期検査、3月7日より調整運転 )ので、40〜50kmくらい
までは、プルトニウムなどのα線の放出があって、札幌も住めない土地になっていた。
3号機は まだ プルサーマルは実施していない。
原発は、津波だけではない。原発の建屋は 配管の森。そのうち ジョイントの
所で 一つ狂って、冷却水の循環が止まれば、全循環が止まる可能性もある。
しかも、経年劣化だけでなく、放射線による劣化が起こる。だから、(定検で)原発
を止めて 配管などを取り換えたりしている。 冷却するということは、それくらい
リスキーなもの。
それから、すべての制御は コンピュータでやっている。どこでも、コンピュータが
壊れて 何台も買い替えているが、そういうもので制御している。プログラムに
欠陥があることもある。また、ウイルスの攻撃を受けることもある。当然、人為的
なミスもある。
だから、事故は起こり得る。何万分の1 かは分らないが、 事故は起こらない
のではなく、必ず いつかは起こりえる事態。自然災害よる事故だけでなく、
色んな技術的な問題 や 人為的な原因で 事故が起こり得る,そういう技術が
原子力発電というものだということを前提で ものを考えていく必要がある。
放射線というのは、実は 大きく分けて 2つある。
1つは 非電離放射線(電波、赤外線、可視光線、紫外線)といって、テレビとか ラジオ、
電子レンジとかとして 我々が使っている波長の長い電磁波で、電離しない。
電磁波の中で 唯一 波長の見える放射線が 可視光線で 虹。
※ エネルギー:10eV以下
それから、電離する エネルギーの高い(波長が短い)電磁波(Ⅹ線やγ線)と、
今1つ 放射線には 粒子線(陽子線、α線、β線)がある。
※ 電離放射線: 高エネルギーの電磁波 と 粒子線
物質を通過する際に直接or間接に その物質の原子
電離放射線が細胞に当ったらどうなるか?
――― 細胞の中のDNAの遺伝子を 直接or間接に疵をつける。
一つは、放射線のエネルギーが高かったり 強いものであれば、DNAを 直接 切る。
もう一つは、DNAを間接的に切る。細胞内の水 (H2O〜数eVで水素と酸素が結合
している) に 膨大なエネルギーの放射線が当ると、水が電離して HO- と H+ に
分かれ 或は H202 (過酸化水素) になり(活性酸素)、これが DNAを傷つける。
(活性酸素ができるのは 放射線だけではなく、ストレスや化学物質でもできる)
これ(水の電離)が、放射線の 最大の生体影響になる。
人間のからだは 約60兆個の細胞があるが、組成から言うと 60%が水。
老人は 58%かもしれない、乳児は 65%かもしれない。齢とって枯れてくるという
のは、水分がなくなってくるということ。逆に 水分が多い子供の方が より電離する
確率が多くなり、放射線の影響を より強く受けることになる。
水の電離で傷つけられたDNAは、人間の免疫力なり 修復能力によって
ほとんどが 正常に戻る。 しかし、元に戻っても 遺伝子が傷ついたままで戻る
ことがある。戻る過程で ミスがあれば、場合によっては 癌細胞になって戻ったり、
突然変異が起ったりということがある。
電離作用で切られた遺伝子が、修復ミスが起こることによって、がんが発生したり
奇形が発生したり、老化が進行したりする。生活習慣病なども 細胞の酸化作用
に関係する。
※ 活性酸素の増加は、放射線だけによる特別なことではない。
活性酸素による遺伝子・細胞膜・血管壁の障害は、がん、動脈硬化、
循環障害、老化の原因になる。
がんというのは どんな病気なのか?
人間の体は 約60兆個の細胞からなっている。その細胞の細胞核には 全長約1m
のDNAがあり、DNAのなかに 約3万個の遺伝子が 4種類の塩基配列によって
形成されている。 この4種類の組合せは、個人によって すべて違う。 組合せに
よっては 病気が発生したりする。
ふつう健康な人で 1日約5000個のがんになりかかった細胞が発生しているが、
免疫細胞(リンパ球)で これを修復するので、がんにはならない。人間の体は
ほんとうに よくできたもので、大したものだと思う。
ところが、免疫力が下がって健康でなければ、できたがん細胞が 1個が2個に
2個が4個に・・・増えていく。 今 画像診断で 1cmのがんが見つかった場合、
それは 10億個の細胞からなる。細胞が10億個になるには 30〜40回細胞分裂
しなくてはならない。したがって、発がんというのは、一個のがんができて、10年も
20年も経って見つけている。
※ 1細胞が 10億個になるには 何回分裂すればよいか?
2^ⅹ=10億、 ⅹLog2=9、 ( Log2=0.3010)
ⅹ=9÷0.3010=29.9
だから、原発事故で 今 がんが出来ているとか騒いでいるが、あれはウソ。
医学的に見れば、まったく考えられない。もちろん、大量に浴びた場合には
がんになる期間は早くなる。だけど、1年ぐらいで起きるとは まず考えられない。
甲状腺がんが見つかったが それが放射線の影響とは考えられない。1年チョット
で そんなふうにならない。細胞分裂のスピードから言って・・・。
検査期間 平成26 年1 月18 日(土)〜2 月16 日(日)
東日本大震災当時 0 歳〜18 歳
受検者数 1713人(対象者の12.3%、申込者の70.8%)
※ 岡山博氏
福島テルサ 2014/3/29
人の体では、がんになる因子としては タバコだとか排気ガスだとか、食品添加物
とか、農薬とか 紫外線・放射線がある(イニシエーター)。また、発がんしようとする
のを抑える因子もある。それから がんを促進させる因子もある(プロモーター)。
これらが組み合わさって、そのせめぎ合いのなかで、1つのがんができてくる。
こういう一つとして、イニシエーターでもあり プロモーターである放射線というものがある。
(つづく)
日経 2011/8/24
東京電力は24日、福島第1原子力発電所に 最大 10.2mの津波が来て、押し寄せる
水の高さ(遡上高)が 15.7mになる可能性があることを 2008年に社内で試算していた
ことを明らかにした。 東日本大震災後、東電は 福島第1原発を襲った津波の大きさを
「想定外だった」と説明してきた。 試算を踏まえて対策していれば 原子炉が炉心溶融する
という最悪の事態を回避できた可能性があった。
東電は 試算結果の存在を震災後5カ月半も公表してこなかった。事故調査・検証委員会
も経緯を聴取しており、今後、事故を招いた重大な原因として争点となりそうだ。
東電は 02年の土木学会の津波評価をもとに、福島第1原発での想定津波の高さを
最大5.7mと設定していた。08年に、869年の貞観地震や国の地震調査研究推進本部の
見解などをもとに、巨大地震時の津波の規模を試算。 福島第1原発の5〜6号機に来る
津波が10.2m、防波堤南側からの遡上高は 15.7mという結果をまとめた。
実際に 大震災による福島第1原発の遡上高は14〜15m。試算に基づいて、電源や
ポンプなどの重要施設の防水対策をきちんととっていれば、全電源喪失から原子炉を冷却
できなくなる事態を防げた可能性がある。
この試算結果を 08年6月に経営陣も把握していた。東電は 同年秋、土木学会に同学会
の津波評価の見直しを求めたが、現在まで改定はされなかったとしている。
試算を想定津波に反映しなかった理由について「 試算は試算であり、想定ではない 」
(松本純一原子力・立地本部長代理)と説明した。
東電は 試算結果を 今年3月7日になって 保安院に報告した。保安院は東電に対し、
試算結果を反映した耐震安全性評価報告書を提出し、早期に設備の改修などの対策をとる
よう口頭で指導した。実際には 4日後に震災が起き、対応できなかった。
崎山比早子氏講演会 (3)
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被曝影響に対する国の見方 のつづき
安全・安心キャンペーンが 十分に行き届いた今日、
検出限界未満(ND)というのは、
「放射能汚染されていないもの」 or 「食べて大丈夫なもの」
というような理解が広まっている。
しかし、
環境省がやっている原発罹災住民の健康管理のあり方に関する専門家会議の
第3回(平成26年2月26日)の議事録 の中で、
委員の鈴木元氏 (国際医療福祉大学クリニック院長)は、検出限界について、
鈴木です。
バックグラウンド、体の表面での個人のバックグラウンド、ある程度の揺らぎがあるという ようなとき、当然、検出限界というものが、これは、定めることができるのですね。それは、
そういうバックグラウンドの揺らぎのスタンダードエラーをとっていって、例えば、それの3σ
のところでもって 検出限界とするというような扱い方は十分できるのだろうと思うのです。
どういう方法で 検出限界を定義するかというのは 別の問題として、その検出限界値以下 の値を0と考えるのか、その差分と考えるのか、それとも、検出限界のぎりぎりの値が仮の
測定値というふうに高めに測るか、この辺は考えていいのかと思います。
それで 検出限界が 例えば 10Bq/kgだったというようなときに、それを 0とは言わないで、 10あったとしてリスクを見るというようなやり方もするわけです。
ですから、そういう考え方というのもこの際、もう一度考えてみていいのかなと思います。
と語っている。
また、栃木県の
には、
注1) 「ND」は 「検出せず」を表し、( )内の数値は検出限界値であり、
「 ND (<3.0) 」は、放射性物質が存在しない、又は 検出限界値 3未満であることを
示します。
なお、検出限界値とは、測定において検出できる最小値であり、検体ごとの密度の
違いなどにより同じ機器で測定しても、検体毎に変わります。
と記している。
@ 群馬県では、例えば 本年7月8日の
を見てみると、
群馬県教育委員会では、学校給食の安心を確保するために、平成24年4月から
県内5教育事務所に放射性物質測定器を設置して食材の事前検査を行っています。
この検査は、設置者が学校給食の食材としての適否を判断するために行うものです。 県立学校に係る直近の検査結果は以下の通りです。 と言い、
※ 基準値:放射性セシウム (セシウム134とセシウム137の合計) 100Bq/Kg
「検出せず」とは、( )内に記載した検出下限値未満であることを示します。 この検査は、食品衛生法上の適否を判断するためのものではありません。 と述べている。
@ 福島第一原発事故以降、2012年3月末まで 暫定規制値を通知に基づき
食品衛生法の規制対象として準用してきたが 食品衛生法の下位法令にあたる
改正され、乳及び乳製品の成分規格等に関する省令に基づき セシウム134 及び
セシウム137を規制の対象とする省令が新たに整備され、2012年4月1日から
食品中の放射性物質に対する規制が法的に食品衛生法の下に行われること
となった。
つまり、NDは、
「放射性物質がない」とか 「リスクがない」 ということを保証しているのではない。
目の薄い人は 字は見えず、そこに文章が書かれているとは分らなくても、
字は そこにあるのであり、 茹でガエルには 温度変化が感知できずに、
そこにいても リスクはないと判断するようなことがある。
また、その時代の最高の知者が 「 太陽は地球の周りを回る 」と説いても、
実際は 「地球が太陽の周りを回っていた」のであるが、このように、
今日の最高の学者が保証することも、必ずしも 信用できるものではない。 ※ただし、運動は 相対的なものなので、ニュートンが仮定した絶対空間・絶対時間という
前提でのみ、「地球は太陽の周りを回る」のであって、当時の最高の知者の言が 全く
間違っていたのではない。彼は、ニュートンのように 空気もない宇宙空間に身or視点を
置くのではなく、地球上に視点をおいて 正しく述べていたのである。
近代科学の視点は、このように 非人間的な場に自己を置いて 世界を見るという
特異な世界観の上に成り立っている。そして その営みの結果も 当然に非人間的な
ものとならざるを得ないのである。
我々は、3.11で あらゆる意味において、デカルト以来の近代西洋科学の行き着く先
を瞥見したのである。
上述の環境省の専門家委員会で 長瀧重信 座長(長崎大学 名誉教授)は、
鈴木氏の発言の直前に、
平成23年3月下旬、安全委員会の助言によって 飯舘村、川俣町、いわき市の
子供 1149名に施した甲状腺検査で 川俣町等を担当した新山氏⋆の報告を受け、
どうもありがとうございました。
今、新山先生には、正直に全部データを出していただく、それが どういう意味があるかと、 科学的にどうかということは、まさにこの専門家会議の専門家が決めるというか、物凄く
責任があると思いますので、先生に 細かく 実測値のどこに不確実性があるかということ
ではなくて、先生からは、もう事実、データを全てお話しいただきたい、そこから判断という
のは、先生も含めて、この委員会が判断するのだということでよろしいのではないかと
思っておりますので、今いただいたデータが、もちろん、非常に大変な状況で、期間も十分に
ないところで測った。しかし、甲状腺を直接測っているデータは これしかないと。ですから、
そこから 少しでも 正しい情報を、あるいは 信頼できる情報は 何だろうかということを考える
のが、我々の任務ではないかと思います。そういう意味でのデータの科学的な評価という
ことについて、専門の立場からお話しいただければありがたいと思いますが、いかがで
しょうか。
と述べているが、
長瀧氏の語勢では 何か 大きな勘違いをしているように見える。
この専門家会議は 環境省が設けたもので、専門家は 行政の諮問に答える
ことはできても、この会議が 調査データの科学的な意味を考え、決定する場
でも、事実を判断する場でもないはずである。
調査データの意味を考え その事実を判断するのは 専門学会or科学者集団
であって、行政に選ばれた一部の専門家ではないはずなのだ。
そして、専門家は 行政の諮問に答えることはしても、それに対する判断は
あくまでも 行政にあるはずなのだ。 長瀧氏は 行政の責任領域まで 委員会
の専門家が責任を負うかのような発言をしている。
また、調査データが 「科学的にどうか」 ということを決めるのは、この専門家会議
のみならず、科学者集団の責任領域ではあるかもしれないが、これに 「どういう
意味があるか」を決めるor判断するのは、役人や産業界では もちろんなく、
我々一般の国民個々人であるはずなのである。
こうした事分けが曖昧のままに、現実から都合のいいモノを強引に切り取って
論理的に矛盾した発言を繰り返し、行政やマスコミに重宝がられているところに、
氏に対する私の 拭いがたい不審がある。
⋆ 新山雅之氏の発言
3月26日からの測定について、私は参加したのですけれども、まず、3月26日〜27日が
いわき市の保健所での測定です。ここでの測定は、主に、今、原子力機構にいらっしゃる
藤原守先生という方がやられておりまして、私はそのごく一部です。ここのいわき市では、
私は ほとんど全身スクリーニングをやっておりましたので、小児の甲状腺については、
ほんの少ししかわからないというところがあります。
3月28〜30日までの川俣町での測定については、私は大分参加していまして、これに ついて、今日、詳しくお話しするということです。30日に飯館村で測定もされていますけれど
も、これについては、広島大学の先生と弘前大学の先生方が行われておりまして、私は
参加しておりませんので、これについては、コメントはちょっとしかねるということです。
平成23年5月12日 原子力安全委員会事務局
因みに、新山氏が参加しなかった飯館村の甲状腺検査の際、
たまたま この地に滞在していた今中哲二氏は、
何で 日本で こんなことが起きたのか、情けないことが起きたのか、
今でも 不思議。
ああいう事故が起きたら ヨウ素が出ているのは ハッキリしているし、子供の
甲状腺が一番問題だということは、原子力関係者は みんな知っているはず。
それなのに、ようやく3月の末になって 子供たちを 1000人ほど集めて、
「 大したことがなかったですよ 」と。 このうち、約300人が飯館村。彼らが 丁度 甲状腺を計っている 3月28日
〜30日の時、28〜29日に 私は 飯館村に行った。
飯館村の役場の外で 5〜7μ㏜/h。 役場の建物の中で 0.5μ㏜/h。
子供たちの甲状腺検査の結果は、だいたい 7〜8割が 0.01μ㏜以下だった。
‘えっ! そんなアホな。 バックグランドが 0.5 のところで、どうやって計るの?’
と責任者に聞いたら、‘ いや、**の所の ムニャムニャ・・・、バックグランドが
低い所で 何とか計ったんです ’と・・・。
という報告をしている。 参考: 3/3 [飯館村民の初期被曝放射線量に関する研究]
一方、飯館の検査については、検査者の直接の証言の代りに、
この会議の委員である放射線医学総合研究所 理事の明石真言氏が、
実は、前回の会議を受けて、我々のところの職員についても聞き取りをしてみました。 私どものところは、オフサイトセンターに 24日〜30日まで人を出しておりました。そのときに、
本人が持っていたメモ等からわかったことは、24日の山木屋では、空間線量率が、人が
いるところで大体 1.7μSv/hであったというふうに本人は言っています。
この資料には、空間線量率が いわき市保健所で 26日、27日と未確認というふうに出て おりますが、我々が派遣していた人間のメモによりますと、いわきで26日が 0.17μSv/h、
それから 27日が 0.15μSv/hということでした。我々が派遣した人間は、30日は 飯館で
実際の測定に立ち会っています。 これは、いろいろな方がいるということで、私ども、行く
ように指示をいたしました。そこで バックグラウンド、体表面の汚染については、オフサイトセンター
の人間が、非常にバックグラウンドの低い部屋を一生懸命探してきたので、そこに人が
入っていくときに汚染を持ち込んでは困るということで、入ってくる人たちには、みな、
GMサーベイメータで汚染検査をした上で入っていただいているということでやりました。
そのとき、30日の飯館では、空間線量率が測定を始める前で 0.1、この資料の4ページ にも飯館村役場0.1と書いてありますけれども、測定終了時も0.1μSv/h、それから、
大体 3時ごろ、そのときも測っているのだけれど、0.1μSv/hであったということを、私ども
の職員等の聞き取りから、こういう結果が得られております。
と言っている。
( 氏は 安定ヨウ素剤の服用を止めた当事者でもあった。 <葉隠 ④ )
平成23年5月12日に安全委員会が出した「福島県における小児甲状腺被曝検査
結果について」という文書では、飯館村の検査(於.飯館村公民館)は 30日のみ
となっていることから推測すると、明石氏の言う 「オフサイトセンターの人間」 という
のは 放医研の者であったのであろうか?
(飯館村役場と公民館とは 約2km余り離れている)
しかし、
第3回会議の資料1では、検査場所は 飯館村役場の議長席となっている。
※復興庁(平成26年2月) のP4では、29〜30日 飯館村公民館となっている。
このように、この3月末の甲状腺スクリーニングの情報は、「いつ・どこで」といった
基本的な情報さえ錯綜しており、数値を云々する以前の問題をもっているが、
専門家らは これを確認せずに架空の数値を弄んでいる。
↙ 3月15日から すでにヨウ素131の半減期は過ぎていたが
高い空間線量のさなか(=放射性ヨウ素が充満していた環境)に 甲状腺の
スクリーニングをした者たちは、なぜ 子供たちにヨウ素剤を飲ませなかったのか?
――― 彼らのマニュアルには、
[甲状腺の測定値]ー[バックグラウンド値]>0.2μ㏜/h(スクリーニングレベル)
ならば、1歳児甲状腺等価線量が100m㏜以上になり、ヨウ素剤を服用する
という 3月25日付で安全委員会からの通達があったため、
ほとんどすべてが 0.2μ㏜/h未満であったので、ヨウ素剤服用を勧める
べきだという発想がなかったのであろうか。
●県内各市町村 環境放射能測定結果
○23.3.17〜23.3.31(PDF:)(23.5.9更新)
○23.4.01〜23.4.30(PDF:)(23.5.9更新)
いずれにしても、検査時点では もう ヨウ素剤服用は手遅れだったのだ!
いったい、このスクリーニング検査は 何のために為されたのだろうか?
第3回参考資料1 1/2 [PDF 1,343KB]、 2/2 [PDF 1,984KB]
小児甲状腺被曝調査に関する経緯を、担当行政機関等のファックスとともに
時系列で載せている。 きわめて興味深いものです。
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☇ 行政は 基準値と言っている。
規制値100㏃/kgから 現在の食物汚染を見るのではなく、
過去の大気圏核実験による汚染と比較して見てみる。
規制値から見れば、汚染は かなり低いが、
核実験による汚染から見ると、かなり高い。
環境放射線データベース
1963年 部分的核実験禁止条約 (PTBT)
☟ 放射能水準調査 Cs137
だいこん ㏃/kg
☟
☟ 2011年(H23年)3月 福島第一原発事故
Cs134 Cs137
福島第一原発事故の後 各自治体の放射能検査における
検出限界値は、そのほとんどが 1964年の最大検出値を超える。
今の検査は 核実験による食物汚染を 検出できないほど粗い。
逆に言うと、
それほどの汚染を、原発事故は 東北・関東一円にこうむらせた
ということになる。
☟
しかし、
この精密な 「放射能測定調査(放射能水準調査) 」は、
※ 当時は 文科省所管、現在は 規制庁所管
と記録しており、
事故後には、汚染の濃淡を考慮せずに サンプリングをしているようだ。
また、
福島県の 農林水産物モニタリング情報 を見ると、
の一件だけが 事故3年目にして 初めて検出されているである。
検出限界値の提示は、2011年11月1日から。
検出限界の最低値は 2.3㏃/kg である。
???
「放射能水準調査」や県の結果を、
『 放射能汚染が少ないからだ 』と考えるか、それとも
『 これらのモニタリングは 汚染の実態を 十分に反映していないからだ 』
と見るかは、その人の見識によるであろう。 |
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(5)のつづき
CALIFORNIA COASTAL COMMISSION カリフォルニア沿岸委員会
(6)
WHO Study WHOの報告書
The World Health Organization (WHO) has attempted to estimate radiation doses from Fukushima to people living in Japan and other parts of the world, using both observations and modeling
approaches (8).
The resulting study considers the full range of exposure pathways, including external doses
from radioactive contaminants in the atmosphere (“cloudshine”) and deposited on the ground
(“groundshine”), as well as internal dose from the inhalation and ingestion of contaminated air,
food, and water. 世界保健機構(WHO)は、測定やモデルを使った接近法で、フクシマから 日本や
世界の他の地域に住む人々までの線量を見積もろうとしてきた。
その報告書は、汚染した空気や食べ物・水の吸入と摂取からの内部被ばくとともに、
大気の放射能汚染と地上沈着からの外部被ばくを含む 被曝経路の全てにわたって
考慮している。
Within Fukushima prefecture, radiation doses from the accident were estimated to range from
1 – 200 mSv, depending on an individual’s age, body-size and geographic location.
Elsewhere in Japan estimated doses ranged from 0.1 – 1 mSv.
Outside of Japan, the total radiation dose attributable to the Fukushima disaster was estimated
to be less than 0.01 mSv (8).
To put these numbers in perspective, the average annual dose in the United States prior
to the accident, from all sources (e.g., natural background, bomb testing legacy, medical
procedures), was 6.2 mSv (19).
Doses from a number of sources of radiation are shown in Figure 2.
The WHO analysis indicates that, outside of areas in close proximity to the nuclear power
plant, the increase in radiation dose as a result of the accident was very small.
福島県内では、事故による線量は 個人の年齢や身体の大きさ、そして地理的な 位置によるが、1〜200m㏜の幅を見積もった。
日本の他の場所の見積もりは、0.1〜1m㏜の幅である。
日本の外では、フクシマ大惨事による総線量は、0.01m㏜未満と見積もられた。
これらの数字を釣り合いをとってみれば、事故以前の米国における平均年間線量
は、あらゆる要因 〜 例えば、自然のバックグラウンド、核実験の残滓、医療行為 〜 から
6.2m㏜であった。
放射線のいくつかの因子の線量は 図( Figure )2に示す。
WHOの解析は、原発のすぐそばの外縁部で 事故の結果としての放射線量の
増加は きわめて小さかったことを示している。
Radiation Exposure in California カリフォルニアにおける放射能被曝
Local-scale analysis of radiation exposure in California seems to bear out this finding. For example, if a person were to breathe the most radionuclide-contaminated air detected in
California (single-day peak of 70.3 mBq/m3 in Anaheim, 3/21/11) and the tap-water with the
highest sampled level of radioactivity (0.09 Bq/L, Berkeley, 3/30/11) for an entire year, he
would receive an additional dose of about 5 μSv (0.05 mSv), or less than 0.1% of the average
annual radiation dose prior to the accident.13
Given that these were peak values, not representative of air and drinking water over the full
year, the actual dose received by Californians from breathing and drinking in the aftermath
of the Fukushima disaster was almost certainly much lower. カリフォルニアにおける被曝の地域規模の分析は、この結果を裏付けるように見える。
たとえば、もし ある人が カリフォルニアで検出された 放射能核種にもっとも汚染された
空気(2011年3月30日、アナハイムで 一日のピークは 70.3m㏃/m3)を吸い、かつ資料中
で 最も高い放射能レベルの水道水を 1年間 摂取した場合、 約5μ㏜(0.05m㏜)、或は
事故以前の平均年間被曝量の 0.1% 未満の追加被曝を受けることになるであろう。
これらは、ピーク値であり、1年間を通じた空気や飲料水を代表していないとすると、
カリフォルニアの人々が フクシマ大災害の余波で 呼吸や飲料から受ける実際の線量
は、もっと低かったのは ほぼ確実である。
Radiation doses in food are more difficult to estimate due to the wide variety of plant and animal products, sourced from various parts of the world, that are included in the typical
American diet.
A person consuming certain groundfish species or other embargoed food products from the
area around Fukushima risks exposure to potentially dangerous levels of radiation, but these
foods are difficult to acquire for the average Californian.14
Fukushima-derived radionuclides were detected at low, but variable levels in locally-produced
foods in California in the weeks after the accident (23, 37), but as with the cases of air and
drinking water, it would take consuming the most contaminated of these foods, at their peak
levels of radioactivity, for long periods of time to accumulate even a modest dose of Fukushima
-derived radiation.
食品における放射線量は、典型的な アメリカ人の日常食に含まれる 植物や動物の生産物 は多種多様で、世界のいろんな所から供給されているため、評価するのがもっと難しい。
フクシマの周辺からの 特定の海底漁か 他の輸入禁止の食品を消費する人は、潜在的に
危険な放射能レベルに曝露することを あえてしているのだ。しかし、これらの食品は
平均的なカリフォルニアの人には 手に入れるのが難しい。
フクシマ由来の放射性核種は、事故後 数週間 カリフォルニアの地域的な産物に、
低いが 色んなレベルで検出された。 しかし、空気や飲料水の場合と同様に、
For example, a recent study examined the radiation exposure of a hypothetical subsistence
fisherman consuming only Pacific Bluefin tuna in amounts five times greater than the average
total seafood consumption in the U.S.
Based on observed levels of Fukushima-derived cesium in Pacific Bluefin tuna (~10 Bq/kg of
134+137Cs), such a fisherman would receive a 4.7 μSv (0.0047 mSv) radiation dose in a year, or
0.1% of the average pre-accident annual dose (55).
例えば、最近の研究は アメリカにおける 魚介類の総消費量の平均より 5倍多く
太平洋クロマグロ・ツナだけを消費すると仮定した漁師の放射能被曝を調べた。
太平洋クロマグロ・ツナのフクシマ由来のセシウムのレベル( セシウム134+137 : 10㏃/kg未満 )
を基にすると、このような漁師は 1年に 4.7μ㏜(0.0047m㏜)、或は 事故以前の平均
年間線量の0.1%の線量を受けるだろう。
External doses of radiation from the environment (cloudshine and groundshine) in places outside
of Japan were very small in relation to internal doses (8), and thus are not expected to add much
to an individual’s total radiation dose.
Likewise, radiation doses from contact with seawater will also be extremely low due to low
radionuclide concentrations expected off the California coast (<0.02 Bq/L) (46, 52) and the
fact that even the most vulnerable populations (e.g., surfers, fishermen, etc.) spend only a
minor fraction of their time in the ocean.
日本国外での 環境からの外部被曝は、内部被曝に比べ たいへん小さかった。それ故
個人の総被曝量を あまり増やさないと思われる。
同様に、カリフォルニア沿岸沖で期待される放射性核種の濃度は低く、 サーファーや
漁民など もっとも被曝しやすい集団でも 海で過ごすのは ほんの短い時間なので、
海水に触れることによる被曝線量も また きわめて低いだろう。
In summary, the radiation dose to Californians from the Fukushima disaster is very unlikely to
amount to more than a few percent of the average annual dose from the natural background
and anthropogenic sources, and overall the Fukushima disaster presented (and continues to
present) a low risk to public health relative to other concerns.
However, it is worth reiterating that the health implications of exposure to low levels of radiation
remain incompletely understood, and that the incremental impacts of the radiation released at
Fukushima may be very difficult to separate from those of other radiation sources (e.g., bomb-
testing legacy) and the many other causes of disease (61).
要約すると、フクシマ大災害からカリフォルニアの人々が受ける被曝線量は、自然の
バックグラウンドと人口起源からの年間平均線量の数%より大きくなりそうにない。
そして、全体的に、フクシマ大災害は 他の懸念と比べて 公衆の健康へのリスクは
低かったし、低い状態が続いている。
しかしながら、低線量被曝の健康影響は 完全には理解されていず、フクシマで放出
された放射能の増分の影響は、他の放射線の元(核実験の残滓)や病気の多くの他の
要因から分けることは 非常に難しいということは、繰り返し述べる価値がある。
On-Going Monitoring Efforts 継続しているモニタリングの努力
Existing, government-supported environmental monitoring networks appear to have performed reasonably well in the immediate aftermath of the Fukushima Dai-ichi nuclear accident.
Air and precipitation monitoring networks managed by the U.S. Environmental Protection Agency
(EPA RadNet)15 and Health Canada detected arrival of the atmospheric plume, and increased their
regular sampling frequency for several weeks to months in order to document the declining levels
of atmospheric radioactivity as the plume was dispersed and individual radionuclides were removed
through fallout and radioactive decay.
政府が援助している 既存の環境モニタリング網は、福島第一原発事故直後の余波に
かなりよく対応したように見える。
米国の環境保護局(EPA、ラドネット) と カナダ保健省によって為された大気と沈着物の
モニタリング網は、大気のプルームの到達を検出し、プルームが拡散して 個々の放射性核種
が フォールアウトや放射性崩壊で除かれるとき 大気の放射能レベルが低減するのを
記録するために、数週間から数か月間 その定期的なサンプリングの頻度を増やした。
These federal agency efforts were supplemented by monitoring undertaken by national laboratories
(e.g., 23, 26, 37), state governments (e.g., 24), academic institutions (e.g., 22, 23, 37, 58), and
government-university partnerships (e.g., 21) at other locations, cumulatively providing a fairly
detailed view of atmospheric fallout following the accidents.
Many of these monitoring programs are on-going, and can be expected to detect and quantify and
future large-scale releases of radiation to the atmosphere.
Radioactivity in drinking water and food products is also routinely monitored, with limited frequency, as part of the EPA RadNet program.
これらの連邦政府機関の努力は、 事故後の降下物のかなり詳細な像を 次々と提供した
国立研究所や州政府、学術機関、そして 他の場所での 政府・大学パートナーシップが
企てたモニタリングによって補われた。
これらのモニタリング計画の多くは 継続中であり、将来の 大気への放射能放出を
検出し 定量化することを期待できる。
飲料水と食品の放射能も また、EPAのラドネット計画の一環として 限られた頻度では
あるが、日常的にモニタリングされている。
In California, the EPA tests for radioactivity in drinking water and milk at least several times a year
in Los Angeles and the Bay Area.
EPA’s sampling frequency temporarily increased in the months following the Fukushima disaster.
While it does not itself measure radioactivity in imported foods, the Food & Drug Administration
(FDA) maintains a list of Japanese food products subject to detention (Import Alert 99-33), which
is informed by radiation testing conducted by the Japanese government (62).
A limited amount of testing of food and drinking water was also performed by academic researchers
in the first two years following the accident, but many of these efforts have ended or were never
intended as comprehensive monitoring programs (e.g., 23, 58, 59).
Outside of Japan, ocean monitoring of Fukushima radiation has received much less attention and support from government agencies.
カリフォルニアでは、EPAが 少なくとも 1年に数回、飲料水やミルクの放射能を
ロスアンジェルスとベイエリアで 検査する。
フクシマ大災害の後 数か月、EPAのサンプリングの頻度は増した。
EPAは 自分では 輸入食品の放射能を測定しないが、FDA(食品 & 薬品監督管理局)が
日本政府が行う放射能検査で報告された留置きされた日本食品のリストを管理する。
食品や飲料水の検査の一部分は、事故後 最初の2年間に 学術研究によっても行われた。
しかし、これらの努力の多くは 終わってしまったし、包括的なモニタリング計画として意図
されたものではなかった。
日本の外では、フクシマ放射能の海洋モニタリングは、政府機関からの配慮や援助は
ほとんど受けなかった。
Though the Canadian government is actively monitoring for the arrival of the radioactive cesium
plume off the coast of British Columbia, and the state of Oregon is collecting seawater samples at
several coastal locations, neither the U.S. federal government nor the state of California is currently
testing for Fukushima-derived radiation off the California coast.
Instead, most of what we know about the spread of the radioactive plume in the North Pacific is
due to the efforts of a handful of academic researchers, a sub-set of whose work is cited in this
report.
カナダ政府は ブリティッシュの海岸沖に 放射能プルームの到達に対するモニタリング
を積極的にし、オレゴン州は いくつかの海岸地帯で 海水のサンプルを集めているが、
米連邦政府も カリフォルニア州も 最近 カリフォルニア沖で フクシマ由来の放射能の
検査をしていない。
実際、我々が 北太平洋における放射能プルームの拡がりについて知るもののほとんどは、
その仕事の一部を このレポートに引用している 一握りの研究者の努力によっている。
At present, the only network for monitoring ocean water along the California coast is a citizen-
science effort spearheaded by Dr. Ken Buessler of the Woods Hole Oceanographic Institution,
to date consisting of 11 sampling stations spread between San Diego and Trinidad, with samples
collected by volunteers (the network also includes sites off Oregon, Washington, British Columbia
and Alaska) (50).
A similar effort to monitor radionuclide levels in kelp along the Pacific coast (including 32 sites in
California) is being led by Steven Manley (CSU-Long Beach) and Kai Vetter (UC Berkeley) (63).
These efforts are critical for monitoring the spread of Fukushima radioactivity along the coast, for
understanding the degree to which radionuclides enter and affect marine ecosystems, and for
confirming the expectation that radionuclide concentrations will remain below levels of health
concern.
現在、カリフォルニア海岸沿いの海水をモニタリングするための ただ1つのネットワークは、
ウッズホール海洋研究所のケン・ビュッセラー博士が陣頭指揮をとる市民科学者の努力
である。これは、サンディエゴとトリニダードの間に広がる11のサンプリング所から成り、
ボランティアが集めたサンプルをもって 定期的に会合する。
太平洋の海岸に沿って ケルプにおける放射能核種のレベルをモニタリングする 同じ
ような努力が、スチーブン・マンレイ(CSU ロングビーチ) と ケイ・ベッター(US バークレー)により
率いられている。
これらの努力は、海岸沿いのフクシマ由来の放射能の拡がりをモニタリングするために、
海洋生態系に入り 影響を与える放射能核種のレベルを理解するために、そして 放射性
核種の濃度が 健康上 懸念されるレベル以下のままだろうという期待を確信するためにも
重要である。
In light of the high level of public concern surrounding the effects of the Fukushima disaster on
marine ecosystems and on-going confusion about the risks posed to human health, a greater level
of involvement in coastal ocean monitoring by government resource management agencies would
be desirable, particularly in light of the somewhat precarious dependence of the existing academic
and citizen-science monitoring programs on volunteers and occasional funding sources (e.g.,
sponsors, grants) (50, 63).
海洋の生態系へのフクシマ大惨事の影響を巡る 高い一般の関心や、人の健康に
及ぼすリスクについて続いている混乱を考慮すれば、政府が財源を管理している機関
による沿岸海域のモニタリングへのより大きな関与が 望まれる。
特に、既存の大学や市民科学のモニタリング計画が ボランティアや時折の資金源
(例えば、スポンサー、助成金)に依存するという やや不安定なことを考えれば・・・。
(おわり)
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