混沌の時代のなかで、真実の光を求めて

現代に生きる私の上に 仏法は何ができるかを 試そうと思い立ちました。//全ての原発を 即刻停止して、 別の生き方をしましょう。

放射性物質

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【補遺】
   問2. 急性被曝 5m㏜ と 慢性被曝 5m㏜とは、生体に与える影響は同じか違うか?
   ――― に対する 権威筋の答は、 
        同じ線量を受けた場合、
        慢性被曝は、急性被曝に比べて その障害の発生確率は少ない
   というものでした(ATOMICA )。 
                福島県放射線健康リスク管理アドバイザー・高村昇氏の答えは、論外のものです。
      また、別の表現では、
        高線量率で短時間に照射(急照射)することにより得られる生物効果と比べて、
       同じ種類の放射線を線量率を下げて時間をかけて照射した場合には効果が
       減弱するので、より多くの線量を照射しないと同じ効果はえられない。
   とも言っています(線量率と生物学的効果)。
 
    これは、線量率効果というものを言っている訳ですが、注意しておきたいのは、
   「その」という言葉です。即ち、この線量率効果は、ある障害に注目してのことです。
 
    つまり、
    同じ線量を受けた場合、慢性被曝は 急性被曝より、その障害の発生確率が少なくなる、
     或は その生物効果が減弱するということを言っていることになります。
 
    たとえば、500mSvの放射線を一度の全身被曝すると、白血球が一時的に減少するが、
   1日1mSvを500日浴び続けても 白血球減らない(言い過ぎか?)ということを言って
   いるだけで、低線量の慢性被曝 (1日1m㏜を500日間浴びること) によって、 
   身体全体の健康への影響が どうなのか、ということについては言っていない わけです。
 
    したがって、
        問2に答えるには、線量率効果というものだけでは 不十分
    ということになります。
 
 
     ( 生物体は 複雑系 であり、物理学に代表される科学の特徴である要素還元主義では、
      そのふるまいを理解できない非線形性〜「要素の総和が全体」 とはならない性質〜を
      特徴としています。 ここに ICRPがもつ 世界認識の根本的な欠陥があります。すなわち、
      ICRPは、強引に ものを幾つかの要素に還元して、その各々のふるまいの総和が全体に
      なるとして理論体系を作っています。 
               例。シーベルト概念、外部被曝と内部被曝の足し算、預託実効線量係数の導出の仕方、及び
      預託実効線量の計算、そして 問2に対する答 etc. )  
         参考:  「要素還元主義からホーリズムへ―文明論と日本海学   2012年2月11日 
 
            ◇   ◇   ◇        ◇   ◇   ◇
 
 リスク評価について
 
先の線量率効果に関連して、
線量・線量率効果係数DDREF) というものがあります。
          dose and dose-rate effectiveness factor
  放射線の生物学的効果は、同一の吸収線量であっても 放射線の線量率によって異なる。
高線量率で 短時間に照射したときに得られる生物効果に比べて、線量率を下げて時間をかけて
照射すると生物効果は小さくなる(線量率効果)。
この時、同じ効果を得るのに要する線量の逆比を 線量・線量率効果係数(DDREF)という
 DDREFが 2である場合は、低線量・低線量率のリスク係数(単位線量当たりのリスク)が 高線量での
値の1/2であることを示す。
国際放射線防護委員会(ICRP)は、低線量の放射線被曝のリスクを推定する場合、科学的な情報を
元に放射線による確率的影響は、線量と反応が比例するしきい値なしの直線モデル(LNTモデル)を
放射線防護の目的に採用し、その最新の主勧告である ICRP 2007年勧告においても LNTモデルの利用
の妥当性を説明している。この勧告では、これまでの広島・長崎の原爆被爆者集団などの調査研究の
結果を元に、このLNTを用い、DDREFの値として推定した発癌による死亡リスク係数を 1㏜当り
5.5% (成人のみの集団では 4.1%) であるとしている。
 
   @ 放影研での原爆放射線によるがん罹患・死亡等のリスク評価は、1〜4Gy という高線量
    に被曝した方々のリスク推定値が、被曝線量に対して明確な量反応関係を示していること
    に立脚している    「残留放射線」に関する放影研の見解」   平成12年12月8日
 
     癌リスクは、低線量放射線被曝による健康阻害の最大の要素であり、国際放射線防護委員会
  (ICRP)とNCRPは、1㏜当たりの リスク をすべての年齢で平均 5%、成人就労者で 4%と推定して
  いる。これらの数値は、高線量率に被曝した原爆被爆者に関する放影研寿命調査(LSS)データ
  から、ICRPとNCRPが選んだ線量・線量率有効係数(DDREF)2を用いて得られた。 
   LSSにより得られたリスク推定値の不確実性は、疫学調査、線量推定、生涯リスクの推定、集団間
  でのデータの当てはめ、低線量及び低線量率への補外推定の五つの大きなカテゴリーに分類できる。
   ・・・
                            表3 放射線リスク推定値(ICRP1990) 
              5.0E−2/㏜ とは、1㏜当り 5×10-2 =0.05(=5%)ということ。
 
  つまり、DDREFというのは、 
 原爆による被爆の疫学調査や動物実験データは、高線量・高線量率でのモノがほとんどで、
 低線量・低線量率のリスクを推定することは 直接にできないため、 前者の線量反応関係
 から、LNTモデルを仮定して 低線量・低線量率のリスク(癌死亡確率)を導き出す(外挿する
 わけですが、この時  高線量・高線量率の補正係数に, このDDREF(Pub.60 で 2とされた
 というものを使って 名目致死確率係数(リスク係数) を求めます。
 
  具体的にどうするかというと、 
   主に 原爆被曝生存者のデータを用い、相乗リスク予測モデル 及び NIH予測モデル を5つの
  異なった人口集団(日本、米国、英国、中国、プエルトリコ)に適用して生涯過剰死亡確率を求め、
  その平均値として与えられる。各集団間、或は 予測方法による過剰死亡確率の違いは、(特に
  寄与の大きな癌については )それほど 大きなものではない。 ―ATOMICAより
 
   一回 全身被曝1㏜ に起因する生涯癌死亡確率(%)  乗リスク予測モデル(日本人全体)
          全癌: 男 8.02、 女 13.5  〜 平均10.8    
   したがって、DDREF=2 より、 名目致死確率係数は 5.4%/㏜   10.8÷2=5.4
           ⋆ 観察期間で、 (被曝によって増加した癌死亡率)/(自然癌死亡率) の値が
            生涯続くと仮定したリスク予測モデル
   という風な計算をして、 1990年勧告では 名目致死確率係数を
       1㏜当たり  一般人で 5%、成人就労者で 4%               表2
      としています。     放射線発がんリスクの推定 - 日本アイソトープ協会  
 
 
  さらに、ICRPは
    致死or非致死癌の発生確率、重篤な遺伝的影響の発生確率、余命損失の大きさ
 を考慮した数値である デトリメント(損害)というものを考えます。
    ※ 低線量全身被曝で 0.2㏉以下の吸収線量 or 線量率が 0.1㏉/h未満に適用する概念
 
          ・ ある組織の癌の死亡症例: F 、癌の致死割合:K とすると、
          癌の発生数= F/K、 非致死癌の数=F/K −F = (1−K) ・F/K  
         この組織の荷重損害全体:(2−K)F    F+K(1−K) ・F/K=(2−K)F 
         ・余命損失年数ℒ、全ての致死癌の余命損失年数ⅼとすると、
         余命損失の相対的大きさは、ℒ/ⅼ  ⋆白血病の余命損失の相対的大きさは 2.06
          デトリメント: (2−K)F ・ ℒ/ⅼ  
                                
 このようにして、デトリメントで調整された 名目リスク係数(%/㏜)を出すと、
 
                       Pub.60(1990)            Pub.103 (2007) ← 最新のもの
        癌     6.0 (4.8)             5.5 (4.1)
    遺伝的影響   1.3 (0.8)             0.2 (0.1)
        計     7.3 (5.6)             5.7 (4.2)
           ※ ( )内は 成人        
         注。 遺伝的影響のリスク係数が 約1/6になったのは、生殖腺の組織荷重係数が
            0.2から 0.08に低下したことと関連する                                 ICRP1990年勧告から2007年勧告への主な変更点 - 原子力規制委員会   平成21年7月23日
 
 となったと言います。
 
 ICRPの こういうリスク評価の仕方を見て、 どう思われるでしょうか?       
  たいへん 細い 込み入った (重箱の角を突っつくような) 思考で計算をしていますが、
 全体的に見て、何か 作為的な感じを受けるのが、ふつうの感覚ではないでしょうか? 
 
  国立保健医療科学院生活環境研究部は、
 
   精緻なリスク評価という観点からは、この係数を用いることは 明らかな限界がある。 
  もっとも、このモデルは 仮定のお話で、現実が どうなっているかの推定の不確かさが大きい。
    また、そこまで細かく考慮することによる意志決定の質の向上は限定的であり、個別の
  リスク係数を用いることは実際的ではない。
  いずれにしても、不確かさが大きいので、名目リスク係数を用いたリスク推定は 集団で用いる場合
  でも目安に過ぎない。
      このように不確かさが大きいことは ICRPも強調している(publication 103 73項)。
                            名目リスク係数(デトリメント調整リスク係数)
  と述べています。
  
                             (つづく)
 
 (補遺)先の福島県放射線健康リスク管理アドバイザー・高村昇氏の この問いに対する答えについて
      放射線被曝は、人体に悪い影響があるのではないのか? という問いが根本にあって、
       こういう問いが発せられたわけですが、この根本の疑問には触れずに、自然放射線を
       を挙げて 問いをそらし、 同時に人工放射性物質の大量放出による被曝を免罪させよう
       という意図が高村氏の説明には窺われます。 また、現に被曝し続けている フクシマの人達
       にとっては、この被曝が 大したことではないと思いたいため、このようなQ&Aが 公然と
       新聞に載るほど、互いに 一つの共同幻想の世界を成り立たせうるのでしょう。
    (ICRPor国の放射線防護体系は、「 どんなに微量でも放射線は危険 」という認識を前提にし、
    防護の目的を「 放射線被曝の原因となる有益な行為を不当に制限することなく、人を防護する
    ための適切な標準を与える 」ため、「行為の正当化」及び「防護の最適化」という訳の分らない
    理屈を、社会に 一方的に強要してきました。)
 
  放射線被曝は、被曝の仕方によって 
 
  A.内部被曝(体内被曝) と 外部被曝(体外被曝) 〜 放射線の発生源が 体内か 体外か 
  B.急性被曝 と 慢性被曝 〜 照射を受ける時間分布
  C.全身被曝 と 局部被曝 〜 照射を受ける身体の範囲         
 
 の 3種類に分類されていますが、今の問2は このBに当ります。 
 
     短時間の被曝 と 長期間にわたる被曝とで、生体への影響は 同じか 違うか?
 
 ――― という この問いに対する 権威筋の答えは、
  放射線量の総量が等しい時、急性の方が 慢性に比べ 人体への影響は大きい
 というもののようです。   
  ( 本来、我々は このような放射線障害のリスクについて、知ったり、問うたりすることに 短い人生
   の貴重な時間を奪われるべきものではなかったはずなのです。これだけでも、放射線というもの
   を発見し、これを利用しようと考えた物理学者らの罪は 極めて重いものがあります。 ) 
 
  そして、この急性被曝として考えられてきた発生事例は、 
  急性被ばくの評価 - ATOMICA - によると、 
 
   広島・長崎において被爆者が受けた被曝 或は JCO事故の時に数人の作業者が受けた被曝が
   前者(急性被曝)の、職業上 或は 医学検査等で受ける被曝が 後者(慢性被曝)の典型である。
   放射線被曝において同じ線量を受けた場合、短時間に受けた方が長時間にわたって受けた
   場合より影響の度合、即ち 放射線障害の程度が大きいのが一般的である。
   そのため、全身が大線量を受けた場合には、急性被曝では 重篤な放射線障害につながること
   が多い( ↑の被曝の分類に当る )現在、放射線は 厳重な管理の下で使われており、
   事故的なを除けば 急性被曝、特に 人の障害につながる様な急性被曝は見られない。
                                                                                        <更新年月> 2009年02月 
    特に 原爆の被爆以外では、表1を見ると
    チェルノブイリ事故では、「 200人が被曝。・・・被曝被害は 職員と消防士が中心。
    JCO事故では、「 3人の作業員が高線量を被曝。2人が死亡。
  等としていて、チェルノブイリでの広範な人々の ヨウ素131による被曝 や JCO事故収束作業員
  及び周辺住民の被爆は記されていません。
 
  いずれにしても、
    急性被曝は 厳重な管理下で放射線を扱っているため、ふつうには見られない
  と言っています。 
 
  ところが、
     慢性被ばく は、これは日常的な事柄であり、
 
   慢性被曝は 何ヵ月乃至 何年かに亘り 比較的低い線量で 連続 乃至 繰り返し被曝する場合
   を言う。 例えば、職業的に受ける 内部被曝や外部被曝、或は 検査のために受ける Ⅹ線
   被曝等が これにあたる。そのほか 自然界に存在する放射性同位元素や宇宙線(バックグランド
   放射線)による被曝も慢性被曝である。                        <更新年月>  2004年03月
 
  としています。 ウランなどの鉱山労働者や原発作業員などが、職業的に受ける被曝に
  該当するのでしょうが、 鉱山周辺の住民、劣化ウラン弾によるモノ や 英仏の再処理工場
  さらに 各地の原爆実験場周辺の住民の被曝など、産業・軍事活動によって生ずる被曝は
  、述べることに乗り気ではないようです。
  こうした記述の偏向のために、何であれ 科学の権威筋の見解に対し、私は その政治性
  を見ざるを得ないのです。
     ( Ⅹ線被曝等: 日本は 世界に突出した医療被曝大国です
 
   すなわち、彼らの 問2に対する答え、   
      同じ線量を受けた場合、
      慢性被曝は、急性被曝に比べて その障害の発生確率は少ない
  は、何らかの政治性を含んではいないだろうか?
   ――― という疑いです。 
  人の言う事、しかも 国or世界の科学的権威が言う事を疑わなくてはならないというのは、
  何という不幸な時代に、我々は 生きているのでしょうか!
  或は、こう思う私は 性格が ねじ曲がっているのでしょうか?
 
    彼らは、産業・軍事・医療活動で生じる人為的な慢性被曝は、
    その活動を妨げられないように、
      その障害の発生確率は少ない
    つまり、大したことではない としているのではないか? ・・・・と。
    
 
 
  ここで、放射線の生体への影響(障害)の分類 について確認しておきます。 
                               ( 緊急被ばく医療研修ホームページの要約 )
    確率的影響には 発癌と遺伝的影響が含まれる。理論的には、突然変異細胞の誘発が たとえ
  一個だったとしても、その個体に 発癌や遺伝的影響の発現の可能性があり、被曝線量が増える
  と影響発現の確率が増加する。 
  実験動物を使った研究では、発癌は被曝線量の増加と伴に増加する。原爆被爆者の次世代に
  ついての研究では、奇形, 性比, 成長と発育, 染色体異常, 悪性腫瘍頻度, 死亡率, 遺伝子突然
  変異率等の遺伝学的指標について増加は認められない。
   ICRPは、放射線防護の観点から安全側に立って、被曝線量と発癌の確率の関係は 直線的に
  増加するとしてきた。 つまり、この線量までは 被曝による発癌の確率の上昇はないとする線量
  (しきい値)はなし とする立場である。
   確定的影響急性障害と同じと考えられ、白内障、受胎能減退、皮膚損傷、造血器障害等
  である。つまり、確定的影響は 細胞死によって起こる。しかし、細胞死が起こっても 線量が大
  となり、細胞死の数が あるレベルに達するまでは、生存している細胞が 組織・臓器の機能を
  代償し、個体の障害として現れてこない。その線量を超えると、確実に影響が現れるので、その
  意味で確定的影響。 そして、その線量が “しきい値”である。
    したがって、“しきい値”以下に被曝線量を制限することにより、確実に確定的影響の発現を防ぐ
  ことができる。そこで、ICRPは 放射線防護の主眼を 確率的影響におくこととし、このような分類
  を勧告した。
 
   確実に影響が表れる(確率100%)線量である ”しきい値” 以下に 被曝線量を制限して、
  発現する障害(それが誰の目にも明らかな確定的影響)を防ぎ かつ”安全側に立って”、
  被曝線量と発癌確率の関係は 直線的に増加すると仮定して、 誰かに 必ず発現するが
   すべての人に 発現するとは限らない確率的影響に、放射線防護の主眼を置いている、と。 
 
   ――― この ICRPの勧告は、いかにも 人道主義的・良心的な印象を受けますが、
          しかし、・・・ どうでしょうか? 何か どこかが おかしくはないでしょうか?
 
   そして、ある線量(しきい値)以上を浴びると 誰にでも発現する確定的影響には、
  数日〜数ヶ月内に発現する 急性障害 と  数年〜数十年後に発現する 晩発性障害白内障
  胎児への影響)がある。        注。 急性障害 と 急性被曝 とは違います
 
  誰でもではないが誰かに発現する確率的影響には、晩発性障害 である 白血病をはじめ
     とする各種の悪性腫瘍 () および 世代を越えた 遺伝的障害がある。
 
   ※ 確定的影響では、100mGy程度まで臨床症状が見られないが、1Gy程度以上になると、
    不妊、白内障、急性被曝の嘔吐、脱毛などの身体的影響が考慮される。
    確率的影響では、100mSv程度以上で有意増加が確認されるヒト癌(固形癌と白血病)と実験
    動物で有意増加が確認される遺伝的影響(先天異常)などが考慮される。 - ATOMICA -
 
    ICRPは放射線防護の主眼を確率的影響、特に発癌においていることは前述のとおりです。
   しかし、悪性腫瘍は 放射線で誘発されたものと、自然に発癌したものの間に 病理学的に 全く
  相違がなく、しかも 悪性腫瘍の誘発は 潜伏期を経て生じるので、被曝による発癌を特定すること
  は困難です。 また、発生の機構も多分に 確率的で、被曝したから必ず発癌するわけではあり
  ません。
  したがって、放射線による発癌があるかどうかは被曝集団を調査し、その発生頻度と対照集団の
  それを比較する疫学的手法で評価せざるを得ません。そこで、その集団に起る頻度(その集団の
  個人に起こる確率)、つまり リスク(Risk)という考え方が導入されました。・・・
 
   すなわち、ICRPの放射線防護の主眼は、 被曝による特定が困難な発癌だけの
   リスク管理にあるというわけです。
   ――― そして、チェルノブイリ事故の,ただ発癌だけ しかも甲状腺癌だけに限っても
   そのリスク評価に失敗し、現地の人々の抗議で  渋々 自己の非を 幾ばくか認めた
       という経歴をもっています。 
       他の癌や疾病については、未だに その存在を認めていないわけです。
                                                                          < チェルノブイリ・フォーラム2006                                       
                            (つづく)
 同じ実効線量のとき、外部被曝と内部被曝で 生体への影響は同じか違うか?
という 問1について、 最後に 
北里大学病院のホームページを見ると、 医療の中の放射線基礎知識 : 放射線部  
の http://www.khp.kitasato-u.ac.jp/hoshasen/iryo/img/subt4.gif の項に  同じだとしています。 
 
 放射線医療の現場では、このように ICRPの思想の下に、その活動が行われている訳です。
わが国の この医療行為については、『原子力資料情報室通信』343号 ( 2003/1/1 ) に、
示唆に富む論考が為されています。
 
 
     臨床医学的分類                                 社会医学的分類
     1.身体的影響
      晩発性障害      − 白内障胎児への影響(胎児の奇形など)   確定的影響
                 ―――――――――――――――――――――――――――
                   − 悪性腫瘍白血病悪性リンパ腫
                     加齢(老化)現象
     2.遺伝的影響                                    確率的影響
                   − 染色体異常(突然変異)                
                                               ※  P=0.05E
                                               P:発癌確率、E:線量
 
 
       ◇   ◇   ◇        ◇   ◇   ◇
 
 問2. 急性被曝 5m㏜ と 慢性被曝 5m㏜とは、生体に与える影響は同じか違うか?
 
 この問いについて 福島に人々は どのように聞いているのか・・・。
 以下に、福島民報から引用します。
 
 放射線被曝には、一度に浴びる「急性」の被曝 と 東電福島第一原発事故の影響を受けている
 県内のように、徐々に浴びる「慢性」の被曝があります。それぞれ人への健康影響に違いはある
 のでしょうか。
 
  【回答者】県放射線健康リスク管理アドバイザー・長崎大大学院教授(放射線医療科学専攻)
                                                    高村昇さん
   ■「急性」  傷が誤って修復される  「慢性」は 修復機能正常に働く
   急性被曝と慢性被曝によって 同じ線量を浴びた場合、人体への影響は異なるのでしょうか? 
  地球上で生活すると年間平均で約2.4m㏜程度の被曝をします。これは 宇宙から降り注ぐ
  放射線や地中にある放射性物質から出される放射線などによるものです。
  一方、世界には環境から受ける放射線量が多い地域があり、例えばインドのケララ地方は海底
  から打ち上げられる天然の放射性物質の影響で、比較的高い放射線量を被曝します。
  以前、住民の方に バッジ式積算線量計を着けていただいて測定したところ、被曝線量は 平均
  で年間 7m㏜、最も高い人は 年間14m㏜でした。 単純に考えると年間7m㏜被曝するということ
  は15年間で浴びる線量は100m㏜を超えてしまいますが、このケララ地方での調査では、現在
  までのところ 特に癌などの発生率が高かったり、寿命が短かったりといったことは証明されていま
  せん。 この事実は 急性被曝と慢性被曝の人体への影響は異なる可能性があることを示して
  います。
   急性被曝によって 一度に大量の放射線を被曝すると、傷がついた遺伝子を間違って修復して
  しまうことがありますが、少しずつ放射線を浴びて 細胞の中の遺伝子に傷がついたとしても、
  その都度、人体に備わっている修復機能が働き、傷を修復するためではないかと考えられて
  います。
 
 これを聞いて、私は その説明が論理的でないために、すぐには 結論を受け入れることが
できなくなります。  どこが、論理的ではないかというと、
彼の説明は、
 
  ①このケララ地方での調査では、現在までのところ ・・・ 証明されていません。
   ②この事実は 急性被曝と慢性被曝の人体への影響は異なる可能性があることを示しています。
   ③人体に備わっている修復機能が働き、傷を修復するためではないかと考えられています。
 
という順番で 論を進め、最初の見出し
 
    ■「急性」 傷が誤って修復される  「慢性」は 修復機能正常に働く
 
という結論を出しているところにあります。
 
   ① 「現在までのところ 証明されていない」 
    ――― したがって、 癌などの発生率が高かったり、寿命が短かったり ということは、
        今後 証明されるかもしれないわけです。
     しかし、彼は、「現在証明されていない」ことを 「今後も証明されない」ことにする伏線
     とします。 この段階では、「現在証明されていない」=「今後も証明されない」とは、
     はっきりと言いませんが、次に、
   ② 「この事実は」 ――― と言って、「現在証明されていない」=「今後も証明されない」
     と言い切らずに、密かに「今後も証明されない」 ことを前提にした話にして、
       急性被曝と慢性被曝の人体への影響は異なる可能性があることを 示しています
     と言い切ります。( ただし、「可能性がある」と 彼の主張を オブラードで包みながら・・・ )
     すなわち、いつの間にか 「今後も証明されない」ことになっています。 
   そして、③では、すでに 公然と「今後も証明されない」ことを前提に、その理由を述べます。
 
  こういう説明は、当座は、巧みな弁論術となるでしょうが、
  かえって その誠実さを損ね、不審の念を増長させることになってしまいます。 
  福島県の人たちは、この説明で 納得されるのでしょうか?
 
                    ※注。  ケララなどの自然放射線 の件は、問3で扱います
 
  ただし、
  高村氏のように 戯画化して 「慢性被曝は 修復機能が正常に働く」とは言わないまでも、 
  ATOMICA には、 
    慢性被曝とは 長期間にわたり 比較的低い線量を連続して繰り返し被曝する場合のこと
   を言い、急性被曝に比べて その障害の発生確率は少ないと見られている。 その原因は 人体
   の細胞の修復作用によるものとされている。
 
  と、より落ち着いた表現で、
 
    ① 慢性被曝は、急性被曝に比べ、障害の発生率が少ない
    ② その原因は、細胞の修復作用による
 
  としています。 
     ※ 500mSvの放射線を一度の浴びると、白血球が一時的に減少するが、
       1日1mSvを500日浴び続けても 白血球は減らない。  6月23日 放射線のはなし
          ※ ふつうに言う 急性被曝とはこんなものです 
 
 それでは、ATOMICAの記述を元に 
 線量率と生物学的効果( 線量率効果と分割照射 )について、少し 詳しく見ていきます。
    
   1.線量率効果とは、            ㏜/h、㏜/分 ↴ 
     同一の吸収線量であっても、その生物学的影響は 線量率によって大きく異なってくる。
   たとえば、高線量率で 短時間に照射(急照射)することにより得られる生物効果とくらべて、
       同じ種類の放射線を 線量率を下げて 時間をかけて照射した場合には 効果が減弱するので、
   より多くの線量を照射しないと同じ効果はえられない。      図1 参照
   このように 同じ種類の同じ線量の放射線でも 線量率により 効果の異なることを線量率効果
   といい、希であるが、高線量率より低線量率の方が効果の大きくなる場合があり、これを逆線量
   率効果という。
 
   すなわち、生体にある影響をもたらすには、急性被曝より 慢性被曝の方が より多くの
  線量を要するというのが、この線量率効果というものだと・・・。
  さらに、             
   一般に、線量率効果が もっとも顕著にみられるのは 低LET放射線(X線,γ線)による生物効果
   であるが、これは 低線量率にすると 放射線によって生じた細胞の障害が 照射中に回復する
   ためと考えられている。 しかし、高LET放射線(中性子線α線など)では 回復はおこらず、
   このような線量率効果はみとめられない。                                   
               @ 福島県アドバイザー高村氏が述べたケララの放射線は トリウムによるもので、これは
         α線による内部被曝も問題になりますので、彼は ちょっと例を間違えているようです。 
 
  2.分割照射とは、   放射線療法に用いられる)
    線量率が同じ放射線でも 一度に照射した時と 二回以上に分けて照射したとき(分割照射)
   では、同じ吸収線量の放射線でも 生物効果が違ってくる。小量の(吸収)線量に分けて 時間
   をおいて 照射すると その間に回復がおこり、放射線の生物学的効果は 一度に照射した時
   より減弱する。
      しかし この効果も 放射線の種類、線量、照射間隔の長さ、細胞の種類等によって変わる。 
                                                     図2 参照
                                東京慈恵会医科大学 放射線医学講座
 
  また、修復作用 については、
    生体には、いくつかの防御機構があり、放射線障害から正常な状態に戻す能力が備わって
   おり、これを回復or修復という。 この中には、DNA分子や細胞内構造の損傷を修復する細胞内
   修復細胞集団 レベルでの再生を含む機能の回復があり、個体 レベルでの回復は、これらの
   総合結果。 細胞内修復現象は、高LET放射線では 観察し難い場合がある。
   又、低LET放射線線量率効果 は 主に修復によると考えられる。
 
   いずれにしても、生体の修復機能は Ⅹ線やγ線についての話になっていて、
  主に、その外部被曝に関して 急性被曝と慢性被曝を比べることになっています。
  したがって、食物摂取等による内部被曝 (セシウム134、137は β線)による 慢性的な
   被曝に晒される状況というものは、また、別個に考えなくてはなりません。
              ( ICRPは、β線も Ⅹ線・γ線と同じく 放射線荷重係数を 1としているが・・・ )
     また、実験室での結果を、数〜十数年単位の低線量の慢性被曝状況下に当てはめる
  ことは イチガイ なことですし、フクシマの人々を これを明らかにするための人体実験に
  供することは、倫理的に許されることではありません。   
 
   ( しかし、IAEA、ICRP 及び科学者、そして 国 及び県は、これを 敢えて為そうとしているよう
    です。 フクシマの人たちは、目先のことだけに目を奪われず、自らが置かれている このような
    状況について、毅然とした態度を取って頂きたいと願わずにはおれません。 )
 
      ただし、線量率効果については 現在でも 十分によくわかっているわけではないので、
   放射線防護の立場からは 急性被曝の場合も 慢性被曝の場合も、線量当量が同じならば
   放射線被曝によって受ける人体の影響は同じであると見なすことにしている。 
                                       日本産婦人科医会 P8
 
                                 (つづく)
  1.のつづき
 
       ICRP勧告2007 第3章 「生物学的観点からの放射線防護」
     「  LNTモデルは放射線防護の実用的な体系で使われるものとしては 科学的なもっともらしさは
     備えているが、これを はっきりと証明できる生物学的・疫学的な証拠は 今後現われそうもない。
     このモデルの低線量でのリスクには不確かさがあるので、委員会は、LNTモデルを 一般公衆の
     健康上の見積もり(癌死亡の見積もりなど)の目的で、大きな集団が低線量の被曝を長い期間
     にわたって受けた場合の、癌や遺伝病の発生数などの計算に用いるべきではないと考えている。」
 
      ――― この奇妙な文章を理解できる人は 少ないに違いない。ICRPは、その放射線防護の
         理論体系を、放射線を扱う側の「放射線防護専用の道具」としては使えるが、放射線の障害
         を被る側は使ってはならない( すなわち、ICRPの理論体系は 放射線障害を 正しく表現
         していないが、放射線を使うための自己正当化の道具としてのみ作られた )と言っている。
         ここに、武器は統治者が独占し、奴隷からは武器を取り上げる,いわゆる科学・技術帝国
        が現出している。このようなことが 白昼堂々とまかり通っている現実を、私は理解できない。
                      この事態を ↓の2.および3.が指摘しています
 
2. ドイツ放射線防護協会 
         http://www.inaco.co.jp/isaac/shiryo/pdf/genpatu/201109_food_j.pdf  2011年9月
   一般的には、それ以下であれば放射能が障害をもたらさないという制限値はない。これは、数十年前
  からの一般的な学術上の定説である。 ドイツの放射線防護令も その中で規定されている放射線量の
  計算規則において、ごくわずかな低線量までは 線形線量反応関係と この事実を前提にしている。
  ごく わずかな低線量であっても、「危険ではない」、「害がない」、「心配ない」ということではない
  シーベルト(Sv)による放射線量表示は、放射線被曝による障害度を示す尺度で、放射線障害を推計
  するのに役立つ上限値or制限値を規定するとは、規制作成者が 規制作成者にとって 容認できる
  と見られる病人数と死者数、つまり 人間の犠牲者数を規定するということだ。
  有害化学物質の場合と異なり、低線量域 (数十m㏜まで) の放射線量値は それによって起こる疾患の
  可能な重さを示しているのではなく、被曝した人間集団の中で発病する人の人数の可能性を示している
  にすぎない。 それが いわゆる 実効線量になると、考えられる死者件数でしかなくなる。 疾患者の数は
  それよりも多い。癌になっても 癌患者が みんな死亡するとは限らないからだ。ガン患者では症状が
  はっきりと表に出る。だが、誰が癌になるかは 偶然だと思われる。従って、それを「確率的」放射線障害
   という。 それに対し、高い放射線量によって放射線障害が現れ、放射線量の高さが急性放射線障害の
  症状を決める場合、「確定的」放射線障害という。「差し迫った危険がない(No ImmediateDanger)」とは、
  単に 急性放射線障害の危険がないということにすぎない。 しかし、確率的放射線障害(癌、白血病など)
  になるリスクが高くなる可能性がある。つまり、「差し迫った危険がない」とは、警告を解除する意味とは
   全く違う問題である。・・・ 
 
   放射性セシウム・・・ 特に 筋肉細胞が カリウムよりも セシウムを優先して取り入れる。平衡状態では、
            筋肉が 最も高いセシウムの放射能を示し、次に 肝臓、心臓、脾臓、性器、肺、脳と続く。
 
  EU委員会は 1987年1月23日、欧州共同体理事会に勧告書を提出した。 勧告書は「独立高度専門家
   臨時部会」によって作成された。 提案された「暴露経路管理システム」の基本は、「 社会に対する コスト
   対策を導入することによる リスク が 放射線暴露を阻止することによる コスト と リスク を超えてはならない
   ということだった。それによって、当時の放射線防護指令にあった最小化の原則が ICRPが宣伝してきた
   「ALARA」(アララ)の原則にすり替えられた。 これは、合理的、現実的に達成できる限り低くということだ。
   ここで、「合理的」というのは 経済性の観点から決められている。・・・ それ以来、EUにおいても 放射線
   防護が 経済上の観点よりも その下位に置かれている。
 
      ・ 市民に情報がないというのは、日本独自の問題ではなく、世界中で原子力利用に関連する
       一つの問題だ。 ・・・チェルノブイリ後に科学界で高い地位を占める学者たちが市民に対して
       情報を隠蔽したようなことが (「放射線恐怖症」や「100m㏜以下の放射線量であれば危険が
       ない」などの間違った決まり文句) 日本でも繰り返されるとすれば、それは悲劇だ。(P29、30)
                            ↑ 玄侑氏の言葉には、真に驚きました。
      ・ (チェルノブイリ事故後) 西 ヨーロッパ では、農業製品の破棄処分、各国内と ヨーロッパ 諸国間での
                食品流通への弊を恐れ、・・・汚染食品から市民を保護することが、農業と流通業界の損失の
                後の最後に位置付けられた。(P19)
      ・ 平常時と緊急時で制限値が異なるということもあってはならず、緊急時でも平常時でも
       最高の健康の保護が保障されなければならない。(P8 及び29)
 
   ここで指摘されているのは、
    ㏜で上限値or制限値を規定するのは、規制作成者が 自身にとって容認できる
    と見られる病人数と死者数、つまり 人間の犠牲者数を規定すること
   であると。
    被曝の健康影響の尺度㏜の数値の 解釈or取扱いについての問題 です。
   たとえば、1m㏜という数値を どのように理解するかによって、その事態に対する
   我々の行動・対処も変わってくるのは当然なことです。
  
 
 3. ロザリー・バーテル(1929〜2012)
     放射線暴露が癌で死ぬという わずかなリスクをもたらし、そのリスクから逃れられる見通しが
    自動車事故から逃れられる見通しよりも高いという印象が、市民に与えられた。
     健康状態の長期悪化をもたらす心臓病や糖尿病、関節炎、重いアレルギー が起る確率については、
    まったく述べられていない。電離放射線も自発的流産、死産、幼児の死、ぜんそく、重いアレルギー、
    免疫性の低下の原因となる可能性がある他、こどもの白血病や腫瘍、先天性疾患、精神障害、
    身体障害の原因となる可能性があることは、ほとんどの人が知らない。
     以上挙げた悲劇の多くは、個人ないし家族に直接悲劇をもたらすが、社会には間接的にしか悲劇
    をもたらさない。
 
   ここに指摘されているのは 以下の3点、
 
   ① 他のリスクと 不適切な比べ方をすることで、 放射線の生体への被害(リスク)を
    大したことではないという印象を与える 詐欺的世論操作の非倫理性
      ↑の玄侑氏ですら、このトリックに眩惑されておられるほど、人々に深いインパクトを与えています
    ② 低線量被曝によるリスクは、癌と遺伝だけに限らず、広範な健康障害が
    見られるにもかかわらず、これに限って 放射線被害とするICRPの 事実の矮小化
      ↑「癌と遺伝」: 記事冒頭のICRPの文書 及び 下の「参考」を参照
   ③ そして、放射線の被害を受けた人々の犠牲の上に、社会を成り立たせることを
    「正当化」する ICRPの思想の 社会倫理上の問題
         
  です。 
 
     参考:・ < チェルノブイリ・フォーラム2006  今西哲二氏
            2005年9月ウィーンのIAEA(国際原子力機関)本部で、チェルノブイリ事故の国際会議が
            開かれた。 主催は、IAEA、WHO(世界保健機構)など 国連8機関に ウクライナ、
            ベラルーシ、ロシアの代表が加わって 2003 年に結成された 「チェルノブイリ・フォーラム」
            であった。 ・・・
             IAEA は、フォーラム以前にも、チェルノブイリ事故に関する大きな国際会議を3回開いている。
            ・ 1986年 8月: チェルノブイリ事故検討専門家会議.ソ連代表団の詳細な報告は、それまで
             の秘密主義に比べ 西側専門家を驚かせたが、事故の原因は 「運転員の規則違反」
             とされ、原子炉の構造欠陥は不問にされた。石棺を建設中で事故処理は ホボ終了した
             と報告された。
            ・1991年 5月: 国際チェルノブイリプロジェクト報告会. 放射能汚染対策を求める運動に手を
             焼いたソ連政府が、IAEA に対し 「調査と勧告」 を求めた
             放射線影響研究所の所長であった重松逸造委員長のもと 国際チェルノブイリプロジェクトが
             1年間の調査を行い、「 汚染に伴う健康影響は認められない 」とされた。ベラルーシや
             ウクライナの専門家の抗議は無視された。
            ・1996年 4月: チェルノブイリ 10周年総括会議. 事故による健康影響は、1990 年頃から
             急増をはじめた小児甲状腺癌のみで、その他の影響は 認められていないとされた
 
          ・ チェルノブイリ事故による放射性物質で汚染されたベラルーシの諸地域における
           非ガン性疾患       Y・バンダシェフスキー教授
 
         ・  < 低線量放射線の影響をめぐって   
                           BEIR委員会は・・・ 国防総省、エネルギー 省、原子力規制委員会、環境保護庁で、国家
           挙げての作業だ。原発事故の後処理、日常的な放射能の放出、原発や核兵器工場の
           除染や閉鎖に伴う放射能廃棄物の処理などにかかる莫大な費用を できるだけ節約する
           ために、リスク評価をめぐって、必死の構えだ。・・・
            ウクライナ 科学 アカデミー 泌尿器疾患研究所のアリーナ・ロマネンコは「 チェルノブイリ事故後
           の ウクライナ における膀胱腫瘍発生:分子的機構 」を報告。ウクライナにおける膀胱癌
                        発生率は、1986年 10万人あたり 26.2人だったのが、2001年には 43.3人に増加している。

                                        (つづく)
     復習or確認用
 
                  2012年12月22日  南相馬市立総合病院非常勤医 坪倉正治氏
                上の http://www.slideshare.net/RyuHayano/gcm-2012716(スライド画像) 
 
         ◇   ◇   ◇      ◇   ◇   ◇
 
これから、 
 
 問1. 内部被曝 5m㏜ と 外部被曝 5m㏜ とは、生体に与える影響は同じか違うか?
 問2.  急性被曝 5m㏜ と 徐々に時間をかけた被曝 5m㏜とは、  〃  
 問3. 人工放射線 と 自然放射線とは、                  〃
 
   注。5m㏜という数字は、1例として挙げた。1m㏜でも 50m㏜でも、問いの趣旨は変わらない。
           その1 - 厚生労働省 (除染作業員の線量限度: 5年で100m㏜ & 1年で50m㏜)
 
 という問いを、考えてみたいと思います。
 
まず、問1.から。  
  これに対する 放射線医学総合研究所 の答えは、 「1.放射線の人体への影響」の
  「 内部被曝と外部被曝では 内部被曝の方が影響が大きいのではないですか? 」に、
 
    実効線量を用いれば、 内部被曝の影響と外部被曝の影響を同等に扱うことができます。
    同じ実効線量であれば、内部被曝でも外部被曝でも影響の大きさは同じです。
 
  と言っています。  したがって、
   内部被曝 5m㏜ と 外部被曝 5m㏜ とは、生体に与える影響は同じ
 ということになります。
 
 「 実効線量(シーベルト) 」という概念は、 内外の被曝評価を同じ値で表そうとして、ICRPが
 作ったものですから、放医研は 当然の答をしたわけですが、
 問題は、放医研の文の前提 「実効線量(㏜)を用いれば」にあります。すなわち、これが 正しく
 内部と外部の生体影響を 表現できているか否か? ということを、問1は 問うていたのです。
 しかし、ICRPに依拠して活動している放医研としては、この問いに答えることができません。
 
  ICRPの「実効線量」の思想は、放射線利用に際しての「放射線管理」にあり、放射線による
 健康被害を免れようという本来の医療思想に立っていない所に、疑問を呈しているのです。
 放射線医療 及びWHOは、その不偏不党性を失い その活動の意図が疑わしいものに
 なったのでした。
        ※ 世界保健機関(WHO) - Wikipedia  ← この国際機関が どういう組織か見て下さい。
           世界各国の疾病と健康に対する国内法に、強大な影響力をもっています。
    ※  ICRPのモデル出生のいかがわしさを、欧州放射線リスク委員会(ECRR)は、
     「 冷戦の秘密主義と統制体制の時期に DNAが発見されるよりも以前に、生きた細胞の放射線
     に対する生物的応答のほとんどが知られていなかった時期に、主として軍当局に支援されていた
     物理学者達によってつくられたものである。」 と述べています。( 2003年勧告 P17 )
 
 
 ここで、ICRP に批判的な見解の幾つかを見ておきます。
 
  1. 欧州放射線リスク委員会(ECRR)
     * 1997年、英セラフィールド核施設・再処理工場周辺の小児白血病発生群への問題意識等から設立
 
   内部被曝と外部被曝を ともに ㏜という概念で評価することには同意。また、外部被曝
   については ICRPモデルを基本的に容認。
   内部被曝に関して ICRPのモデルは リスクを過小評価しているとし、放射線荷重係数
   再定義するよう、欧州議会に提案。
        
   ただし、ECRR 2010勧告 には 以下のように述べています。
    第5.2 節 外部および内部被ばくのICRP 放射線被ばくモデルの歴史的由来
     ・・・                                            
    単位体積当りのエネルギー として 線量が定量化されるのが おそらく自然であっただろうが、
   そうはならなかった。 そのエネルギー単位は ラドやレムであって、今ではグレイシーベルトに変更
   された。 これらの単位、そして 単位体積当りのエネルギーというアプローチが、その当時にあっても、その
   体系が 本当に 一様に被曝しているのでないなら 適用できないのは明らかになっていた。
                               @ グレイ: 単位質量当りの吸収エネルギー
   そのモデルは 小さな体積の線量や非均一な線量を扱うことが不可能であるそして、この理由の
   ために 内部被曝に応用するのは危険である。 
                              
    すなわち
   5m㏜という ICRPの数値の生体への影響は、外部被曝と内部被曝とでは異なる
   というのが ECRRの見解です。
 
    
       ※ 2003年勧告の報告書編者: 代表は クリス・バスビー(英)、共編者は、ロザリー・バーテル
                    (カナダ)、インゲ・シュミッツェ=フォイエルハーケ(独・ECRR科学委員会委員長)、モリー・
                    スコット・ケイトー(英)、アレクセイ・ヤーブロコフ(ロシア)
 
       1945年以降の原子力による死亡者数  (P3)
        • 国連が発表した1989年までの集団に対する被曝線量をもとにICRPモデルで計算すると、
        原子力のためにガンで死亡した人間は 117万人になる。
        • 一方、ECRRモデルで計算すると 6160万人の人々が ガンで死亡しており、子供 160万人、
        胎児 190万人が死亡していると予測される。
 
     (ICRPモデルでは) 組織内に付与された エネルギー を、その内部において 空間的にも時間的にも
     平均化してしまう。 又、リスク の定量化においては 外部被曝に基づいた疫学調査に依存している。
     そして、そのような外部被曝の結果に基づいて 内部被曝による リスク を定量化しようとすると大きな
     誤りをまねいてしまうことについて論じる。
     100 mSvよりも高い外部被曝の場合においては、現行の放射線安全モデルは 概ね 正解である
           と言える。 しかし、微視的な組織の中で非均一な被曝が起こる内部被曝における線量を評価する
     に際して、そのような平均化の手法を使うと大きな間違いおかしてしまう。(P12)
      ・・・
      ・ 2001年:内部放射体の健康リスク調査委員会CERRIE(英環境大臣ミハエル・ミーチャー設立)
      「 意見を異にしている双方の側の科学者との予備的な議論を通じて、現行の放射線被害モデル
      (ICRPモデル)は、原子爆弾の爆発による体外から甚大な一回だけの被曝をもたらしたγ線照射
      の結果だけに ほとんど排他的に基づいているものであり、慢性的な放射能の吸引や経口摂取
             による累積的な効果については信頼するに足る得る指針にはなりそうにないと考えるようになり
             ました。 環境大臣として、数多くの関連する分野での政策について責任ある行動をとる必要が
             私にはあったのです。(MM)」 (P41)  ※  CERRIE プレスリリース(2004) - 原子力資料情報室
                          < ホールボディーカウンタについて(27)
          ↑は、 ICRPが 主に ABCCの原爆被爆者の被害調査のみに依拠して理論体系を
           作っていること、そして 一回被曝が 長期にわたる被曝よりも生体への影響が大きい
           とする ICRPの見解への疑義(問2)を指摘しています。
 
       ECRRは、ICRP、UNSCEAR、欧州委員会、各国のリスク評価機関から独立にリスク評価を
      行う、という特徴をもっている。そして、現実世界の放射線被曝による結果(被害)を説明できる
      よう、ICRPなどが切り捨ててきたものを含めて、利用可能な全ての科学的証拠を考慮に入れて、
      新しいリスク評価のモデルを提出しようとする。 また、(素朴な意味での)科学的評価を行うだけ
      ではなく、政策的勧告の基礎を形成する倫理学的分析・哲学的枠組みを提出することも重要な
      目的のひとつに掲げている。 
       一言でまとめれば、ICRPの科学者たちというのは閉鎖的な科学者共同体を形成していて、
      (ICRPに集う科学者・専門家は、それぞれ各国の対応する機関などの役職も兼ねている場合が
      多く、独立性という点で注意を要する) その共同体の内部にいない者にとっては 重大かつ明白な
             経験を ことごとく否定したり、科学的には興味のないものとして捨ててしまったりする循環的論理
      によって そのリスク・モデルは保たれているというのだ。そして、ICRPモデルは、功利主義的な
      コスト・ベネフィット計算を基礎にしている点で批判される。 
 
  
 
    参考: 医療従事者の立場と役割り  http://www.bio-function.co.jp/LD/LDROLE.html
     放射線防護は、社会の安全の基本的な“枠組み”を確保するための実務的なシステムですから、
    どんな患者に どんな検査をするのか、それが本当に必要なのか、どんな内容の正当化ができている
         のか、などの第3レベル⋆の正当化に関しては、放射線防護は機能しません。
         ⋆ その医療行為が、それをおこなう患者にとって、プラス>マイナスであること。
          (患者個人の症状や状況を総合的に考慮して、それを行うことが患者のプラス>マイナス
          であることを示す必要がある)
    (ICRP)勧告は このような概念を提供しているだけで、現実に正当化をどのように行うのかについて
         は具体的な指針がありません。

 
                            (つづく)                       
 

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