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ここで、先行検査【確定版】の方を見てみる。
一次検査:平成23年10月9日〜平成27年4月30日に 初回の受診
二次検査:平成27年6月30日までに結果が判明した分。 (7月1日以降については、別途追補版として整理する)
先行検査は、これを ベースライン(被曝影響がない状態)としている。
事故後4〜5年は影響が出ないという前提なので、できるだけ多くの者の
ベースラインを確保するため、計画では 平成26年3月31日が先行検査
の終了日だったのを 1年余り過ぎて、この度 確定版を出したのである。
※ 本格検査は 平成26年4月2日から2年間
こうした考え方・やり方のために、
先行検査のデータは、検査時点の年齢の幅が4年以上にもわたってしまい、
この間の 甲状腺の変化を観察するには、被曝影響の有無にかかわらず⋆1、
たいへん困難なものになってしまった。
このことは、県および県立医大の公表データの価値を 著しく損ねている⋆2。
⋆1 A,B,Cの判定は、被曝がなくても、検査時点の年齢に 大きく依存する。
⋆2 勿論 県立医大は、生データをもっており、これは 資料的価値は高い。
今 言っているのは、「公表データ」の価値である。
つまり、県立医大のデータ公表の仕方に、深刻な問題があるのだ!
そのため、
今は 大雑把に 検査年齢や検査年度の幅にかかわらず、
平成23年 3月11日時点で 18歳以下の福島の子供たちをひとまとめにして、
これを俯瞰してみることにする。
つまり、この約4年間のある時点で、彼らの甲状腺の状態がどうであったか?
という表を作る。
平成23年度検査
二次検査
一次検査 結果確定数
対象者 受診者 率 A1 A2 B A1 A2 通常診療等
川俣町 2,394 2,221 92.8 1,520 693 8 7 1 0 6
浪江町 3,643 3,249 89.2 2,119 1,104 26 23 1 4 18
飯舘村 1,084 943 87.0 693 244 6 6 0 3 3
南相馬市 12,526 10,789 86.1 6,789 3,948 52 48 4 11 33
伊達市 11,400 10,605 93.0 6,748 3,807 50 45 4 8 33
田村市 7,068 6,325 89.5 4,000 2,293 32 26 0 5 21
広野町 1,077 838 77.8 521 312 5 4 1 2 1 楢葉町 1,432 1,153 80.5 651 495 7 6 0 2 4
富岡町 2,962 2,302 77.7 1,350 939 13 12 0 2 10
川内村 357 280 78.4 156 120 4 4 0 1 3
大熊町 2,385 1,973 82.7 1,140 819 14 13 1 5 7
双葉町 1,207 949 78.6 570 376 3 2 0 0 2
葛尾村 233 183 78.5 116 66 1 1 0 1 0
平成24年度検査
福島市 53,552 47,307 88.3 26,962 20,062 283 266 12 68 186
二本松市 10,256 8,857 86.4 5,198 3,602 56 53 3 7 43 1
本宮市 6,112 5,234 85.6 2,955 2,250 29 28 0 9 19
大玉村 1,617 1,373 84.9 816 550 7 7 0 1 6
郡山市 64,380 54,063 84.0 27,929 25,676 458 405 24 127 254
桑折町 2,065 1,874 90.8 1,025 835 14 13 0 2 11 国見町 1,594 1,437 90.2 763 659 15 13 1 2 10
天栄村 1,061 878 82.8 528 343 7 6 1 2 3
白河市 12,160 10,810 88.9 6,111 4,638 61 59 6 14 39
西郷村 3,976 3,618 91.0 2,084 1,504 30 26 2 8 16
泉崎村 1,289 1,157 89.8 524 628 5 5 1 2 2
三春町 3,067 2,730 89.0 1,301 1,407 22 21 4 4 13
計 208,897 181,148 86.7 102,569 77,370 1,208 1,099 66 290 743
一次検査の確定率は、すべて 100%、
つまり 一次検査においては、受診者数 = 確定者数 となっている。
スクリーニング(一次検査)の信頼性(精度)は 約68% (743/1099=0.676)。
二次検査による判定変更を考慮して、
一次検査 二次検査
確定者 受診率 確定率 A1 A2 B 通常診療等
川俣町 2,221 100 87.5 1,521 68.5 693 31.2 7 0.32 6 0.27
浪江町 3,249 92.3 95.8 2,120 65.3 1,108 34.1 21 0.65 18 0.55
飯舘村 943 100 100 693 73.5 247 26.2 3 0.32 3 0.32
南相馬市 10,789 92.3 100 6,793 63.0 3,959 36.7 37 0.34 33 0.31
伊達市 10,605 90.0 100 6,752 63.7 3,815 36.0 38 0.36 33 0.31
田村市 6,325 81.3 100 4,000 63.3 2,298 36.3 27 0.43 21 0.33
広野町 838 80.0 100 522 62.3 314 37.5 2 0.24 1 0.12 楢葉町 1,153 85.7 100 651 56.5 497 43.1 5 0.43 4 0.35
富岡町 2,302 92.3 100 1,350 58.6 941 40.9 11 0.48 10 0.43
川内村 280 100 100 156 55.7 121 43.2 3 1.1 3 1.1
大熊町 1,973 92.9 100 1,141 57.8 824 41.8 8 0.41 7 0.35
双葉町 949 66.7 100 570 60.1 376 39.6 3 0.32 2 0.21
葛尾村 183 100 100 116 63.4 67 36.6 0 0.0 0 0.0
福島市 47,307 96.1 97.8 26,974 57.0 20,130 42.6 203 0.43 186 0.39
二本松市 8,857 94.7 98.1 5,201 58.7 3,609 40.7 46 0.52 43 0.49
本宮市 5,234 100 96.6 2,955 56.5 2,259 43.2 20 0.38 19 0.36
大玉村 1,373 100 100 816 59.4 551 40.1 6 0.44 6 0.44
郡山市 54,063 90.6 97.6 27,953 51.7 25,803 47.7 307 0.57 254 0.47
桑折町 1,874 92.9 100 1,025 54.7 837 44.7 12 0.64 11 0.59 国見町 1,437 86.7 100 764 53.2 661 46.0 12 0.84 10 0.70
天栄村 878 85.7 100 529 60.3 345 39.3 4 0.46 3 0.34
白河市 10,810 96.7 100 6,117 56.6 4,652 43.0 41 0.38 39 0.36
西郷村 3,618 86.7 100 2,086 57.7 1,512 41.8 20 0.55 16 0.44
泉崎村 1,157 100 100 525 45.4 630 54.5 2 0.17 2 0.17
三春町 2,730 95.5 100 1,305 47.8 1,411 51.7 14 0.51 13 0.48
計 181,148 102,569 77,370 743
二次検査の受診率or確定率は ほぼ100%だが、
100%でなかった市町の判定結果の割合は、必ずしも 表の値(太字)の通り
ではない。 実際の値と、その誤差の範囲は、
川俣:0.05 1/2221、 浪江:0.09 3/3249、 飯館:0.0、 南相馬:0.04 4/10789
伊達:0.05 5/10605、 田村:0.09 6/6325、 広野:0.12 1/ 838、
楢葉:0.09 1/ 1153、 富岡:0.04 1/2302、 川内:0.0、 大熊:0.05 1/1973、
双葉:1.05 1/949、 葛尾:0.0、 福島:0.04 17/47307、
二本松:0.03 3/8857、本宮:0.02 1/ 5234、大玉:0.0、 郡山:0.1 53/54063、
桑折:0.05 1/ 1874、 国見:0.14 2/1437、 天栄:0.11 1/878、
白河:0.02 2/10810、 西郷:0.11 4/3618、 泉崎:0.0、 三春:0.04 1/2730
となり、
各市町村における A1、A2判定、通常診療等の割合(%)は、
A1 A2 通常診療等
川俣町 68.5 31.2 0.27〜0.32
浪江町 65.3 34.1〜34.2 0.55〜0.65
飯舘村 73.5 26.2 0.32
南相馬市 63.0 36.7 0.31〜0.34
伊達市 63.7 36.0 0.31〜0.36
田村市 63.3 36.3〜36.4 0.33〜0.43
広野町 62.3〜62.4 37.5〜37.6 0.12〜0.24 楢葉町 56.5 43.1〜43.2 0.35〜0.43
富岡町 58.6〜58.7 40.9 0.43〜0.48
川内村 55.7 43.2 1.1
大熊町 57.8〜57.9 41.8 0.35〜0.41
双葉町 60.1〜60.2 39.6〜39.7 0.21〜0.32
葛尾村 63.4 36.6 0.0
福島市 57.0〜57.1 42.6 0.39〜0.43
二本松市 58.7〜58.8 40.7〜40.8 0.49〜0.52
本宮市 56.5 43.2 0.36〜0.38
大玉村 59.4 40.1 0.44 郡山市 51.7〜51.8 47.7〜47.8 0.47〜0.57
桑折町 54.7 44.7 0.59〜0.64 国見町 53.2〜53.3 46.0〜46.1 0.70〜0.84
天栄村 60.3〜60.4 39.3〜39.4 0.34〜0.46
白河市 56.6 43.0〜43.1 0.36〜0.38
西郷村 57.7〜57.8 41.8〜41.9 0.44〜0.55
泉崎村 45.4 54.5 0.17
三春町 47.8 51.7 0.48〜0.51 この表を 前のように図示してみる。
A1判定 ( 結節も嚢胞もない )
本格検査のA1判定は
全市町村で 52%未満!
↓
45 46 47 48 49 50 51 52%
」----」----」----」----」----」----」----」----」----」----」----」----」----」----」----
・ 泉崎
・ 三春
— 郡山
52 53 54 55 56 57 58 59%
」----」----」----」----」----」----」----」----」----」----」----」----」----」----」----
— 国見
・ 桑折
・ 川内
・ 楢葉、本宮
・ 白河
— 福島
— 西郷
— 大熊
− 富岡
— 二本松
大玉 ・ 59 60 61 62 63 64 65 66%
」----」----」----」----」----」----」----」----」----」----」----」----」----」----」----
— 双葉
− 天栄
ー 広野
・ 南相馬
・ 田村
・ 葛尾
・ 伊達
・ 浪江
66 67 68 69 70 71 72 73%
」----」----」----」----」----」----」----」----」----」----」----」----」----」----」----」 ・ 川俣
飯館 ・ (つづく)
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福島県
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(続3) のつづき
前記事 H.「各市町村における A1、A2判定、通常診療等の割合」は、
数字ばかりで分かりにくいので、これを 判定結果ごとに図示してみると、
Ⅰ.
( この部分は ゴタゴタするので削除しました )
※ 線分は、二次検査の受診者やその確定者の少ない市町村ほど長い。
この図のままでは、ごちゃごちゃしているので、 下のように並べ替えてみると、
※ 緑太字 は、中通りの市町村
J.
A1判定 ( 結節も嚢胞もない )
33 38 39 40 41 42 43 44 45%
----」-∬--」---------」---------」---------」---------」---------」---------」---------」
−・・― 川内
・ 泉崎
―――‐‐ 三春
――― 郡山
―‐ 国見
―‐ 田村
――‐ 浪江
――――― 天栄
――‐‐ 富岡
― 福島
— 楢葉
――‐ 西郷
――― 桑折
―‐ 南相馬
――‐‐ 白河
・ 広野
− 伊達
― 大熊
— 二本松
― 本宮
―‐ 双葉
川俣 —
大玉 ・
45 46 47 48 49 50 51%
」--------」---------」---------」---------」---------」---------」--------
—— 飯館村
―――― 葛尾
A2判定 ( 5.0mm以下の結節 or 20mm以下の嚢胞 )
48 50 51 52 53 54 55 56 57%
----」-∬--」---------」---------」---------」-------」---------」---------」---------」 ‐∬‐ 葛尾
―‐ 飯館
― 川俣
・ 大玉
・ 広野
ー‐ 本宮
伊達、二本松 −
―‐ 大熊
双葉 ――‐
南相馬 ―‐
白河 ――‐
桑折 ――‐
57 58 59 60 61 62 67%
」---------」---------」---------」---------」---------」----∬----」--------
――― 西郷
- 楢葉
― 福島
―――――― 天栄
――‐ 浪江、富岡
―‐ー 田村
― 国見
――‐ 郡山
―――− 三春
・ 泉崎
―――‐ 川内
通常診療等 ( 5.1mm以上の結節 or 20.1mm以上の嚢胞 )
0 0.1 0.2 0.3 0.4 0.5 0.6 0.7%
」----」----」----」----」----」----」----」----」----」----」----」----」----」----」----」 ―――――――――――――――――――― 双葉
―――――――――――――――――――――――――− 川内
――――――――――――――――――――――――――――――――――――→3
葛尾 ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――‐
――――――――――――――――――――――――‐ 白河
――――――――――――――――――――――――――――‐ 西郷
・ 泉崎
・ 大玉
――――――――――――――――――――――――――-― 郡山
――――――――――――――――――――――――――→4
桑折 ―――――――――――――――――――――
―――――――――――― 本宮
――――――- 楢葉
―――――――――――――‐ 南相馬
――――――― 二本松
――――――――- 福島
――――――――― 川俣
――――――― 伊達
―――――――― 国見
―――――――‐ 大熊
――――――――――→1
―――――――――→2
0.7 0.8 0.9 1.0 1.1 1.2%
」----」----」----」----」----」----」----」----」----」----」----」----
3-‐→――――――――――――――――― 天栄
4―→―――――――― 三春
1―→―――― 田村
2―→――――――――――――― 富岡
・ 広野
――――――-------------------------------- 浪江
―――――――――――――― 飯館
以上の図は、
平成26年から始まった本格検査における一次検査の確定者数に対する
各市町村の A1、A2判定 および「通常診療等」の割合である。
図中のプロットが ほとんど線分になっているのは、二次検査の未受験者
やその検査が確定していない者が多数あるためである。
二次検査確定後には、それらの線分上のいづれかの点が 真のプロットの場所
になる。
ただし、
この図は、一次検査確定者における甲状腺の状態を正しく反映してはいるが、
各市町村の子供たちの甲状腺の状態を、必ずしも正確に反映しているとは
言い難い。
なぜなら、各市町村における対象者すべてが、一次検査を受診してはいない
からである。特に、受診率は60%にも満たない市町村もあり⋆、検査が進むと
割合の数字が変わる可能性もあるからである。
のD図における一次検査受診率の欄で 青太字の市町村。
「通常診療等」の図で 赤で記した浪江、広野は、この市町村
に該当する。
A1判定とA2判定の図は ほぼ 互いに凸と凹の関係になっている。
( 市町村名を、A1判定の図の上から辿って行き、A2判定の図を下から辿って行けば、
ほぼ順番が一致している。)
なぜなら、「通常診療等」の数は 全体の数と比べると、きわめて少なく、
ほとんどの市町村で 1%未満だからである。
上の3つの図から、我々は 何が読み取れるだろうか?
・ 誰もが 一番 目につくのは、やはり 被曝が高かったとされる飯館村であろう。
前記事 (続3) のF表から、飯館村の対象者の 64.1%については
上の図のごとくである。
結節も嚢胞もない子(A1判定)は 48%前後。 5mm以下の結節があった子
(A2判定)は 51%余りで、葛尾村を除く他の市町村よりも 甲状腺の状態は
際立って 問題ないかのようである。
しかし、それにもかかわらず、「通常診療等」の子は 他に比べて かなり多い。
もし、彼らの甲状腺に放射性ヨウ素による被曝の影響があるとしたら、
このことを、どういうふうに理解したらよいのだろうか?
ちなみに、「悪性ないし悪性疑い」の子は、現在の所 飯館村にはいない!
そこで、このことを 別の角度から見ると どうだろうか?
つまり、先行調査と本格検査の結果を比べてみることで、上の問題を
考えてみたい。
(つづき) |
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(続2) のつづき
本格検査の一次検査による市町村別 判定一覧(前記事のC表)を、
二次検査での判定変更を考慮して書き換えたものが、前記事のE表である。
ただ、二次検査は、一次検査で B判定だった者 1,173人が受診すること
になっているのだが、平成27年6月30日までの受診者は 752人(64.1%)、
そのうち 結果確定者は 87.6%の659人だったため、E表に反映している
二次検査の再判定は、C表におけるB判定の約56%だけである。
↑ 0.641×0.876
このB判定の約56%以外( B判定の約44% ∧ A判定、つまり 一次検査確定者
の99.2% )の判定の信頼性は、前記事で指摘したように、70%前後と推測
され、したがって E表の信頼性は 約70%と考えられる。
このE表は
判定の数を出しているため、市町村における 各判定の割合は明瞭でない。
そこで、各市町村内での判定割合(一次検査確定者数に対する割合)を調べると、
F. 一次検査 二次検査 通常 悪性ないし
対象者 確定者数 率 受診率 確定率 A1 A2 B 診療等 悪性疑い
川俣町 2,460 1,690 68.7 85.0 100 44.6 54.8 .65 .47
浪江町 3,771 2,075 55.0 66.7 94.4 41.4 57.3 1.2 .72
飯舘村 1,123 720 64.1 83.3 100 47.8 51.3 .97 .69
南相馬市 12,982 8,023 61.8 75.0 92.6 42.9 56.4 .69 .41
伊達市 11,742 8,862 75.5 90.2 94.6 43.3 56.0 .63 .50
田村市 7,321 4,688 64.0 77.1 94.6 41.2 58.0 .81 .53
広野町 1,108 497 44.9 100 100 43.3 55.9 .80 .80 楢葉町 1,489 732 49.2 75.0 100 42.3 57.1 .55 .41
富岡町 3,101 1,447 46.7 66.7 91.7 41.7 57.3 1.0 .55
川内村 360 182 50.6 0.0 32.4 67.0 .55 .00
大熊町 2,499 1,336 53.5 80.0 100 43.3 56.1 .67 .52
双葉町 1,258 506 40.2 0.0 43.5 56.1 .40 .00
葛尾村 240 133 55.4 100 50.0 51.1 48.1 .75 .00
福島市 55,732 40,992 73.6 82.3 96.2 42.2 57.1 .64 .47
二本松市 10,596 7,615 71.9 79.2 100 43.5 56.0 .56 .42
本宮市 6,342 4,631 73.0 76.7 82.6 43.5 55.9 .56 .32
大玉村 1,684 1,228 72.9 100 100 44.9 55.0 .16 .16 郡山市 66,747 43,904 65.8 39.0 57.8 39.8 59.5 .70 .12
桑折町 2,136 1,553 72.7 50.0 100 42.8 56.5 .77 .32 国見町 1,624 1,188 73.2 75.0 100 40.0 59.3 .67 .51
天栄村 1,101 711 64.6 0.0 41.6 57.2 1.1
白河市 12,670 8,942 70.6 24.1 69.2 43.0 56.4 .55 .04
西郷村 4,173 2,980 71.4 43.5 60.0 42.6 56.7 .67 .10
泉崎村 1,337 916 68.5 100 100 36.8 63.1 .11 .11
三春町 3,183 2,269 71.3 47.8 63.6 38.2 61.1 .88 .18
計 216,779 147,820 68.2 64.1 87.6 41.7 57.6 .67 .32
↑ ↑
確定者/対象者 判定・通常診療等/一次検査確定者
1. 一次検査の受診率(前記事D表)or確定者率を見ると、
先行検査での平成23年度対象13市町村(避難区域)は、平成24年度
検査対象市町村(中通り)より かなり低いことが分かる。
※ 例外は、H23年度の伊達市。 H 26年度中 一番高く 75.5%。
2. 二次検査の受診率は、↑のF表の青太字の市町村は 70%未満である。
※ 特に、白河市と郡山市は極端に低く、西郷村・三春町・桑折町が 50%以下で、
富岡町も かなり低い。天栄村は B判定の8名すべてが未受診である。
※ 二次検査の受診率および確定率が 100%になれば、
「B判定」の数or割合 = 「通常診療等」の数or割合 となる。
3. 二次検査の確定率は、たいていが 90%以上であるが、上のF表の
太字の6市町村は 70%未満である(除。本宮市)。
※ 郡山市: 57.8%、 西郷村: 60.0%、 三春町: 63.6%、 白河市: 69.2%
二次検査の受診率 ∧確定率が低くなれば、実際の値は 計上された値より、
A1、A2判定、「通常診療等」 ないし 「悪性ないし悪性疑い」 の数or割合は 多く
なり、B判定の数or割合は 少なくなる可能性が高いと推測される。
つまり、
冒頭に指摘したように、E表 したがって F表の信頼性は 70%程度だが、
各市町村によって、二次検査の受診率∧確定率が違うため、
A1・A2・B判定 及び通常診療等の、一次検査確定者に対する割合(F表)
の信頼性は、市町村ごとに違いがある。
そこで、試みに
二次検査の受診率が 85%の川俣町 (一次検査確定者:1,690名)
を例にとって考えてみる。
E表から A1判定:753、A2判定:926、B判定:11、通常診療等:8
川俣町の一次検査で B判定になった者は 20名。
実際に 二次検査を受診した者は 17名で、全員 検査が確定した。
つまり、3名(20−17)は、二次検査の結果がないわけである。
そこで、この3名に 二次検査の結果が出た場合、
① すべて A1,A2判定とならなかった場合は、F表のままである。
(但し、通常診療等は 11名で 0.65)
② 3名みなが A1判定だったら、
A1判定:756、A2判定:926、通常診療等:8
各割合は、それぞれ 44.7、 54.8、 0.47 となる。
③ 2名が A1判定で、1名がA2判定だと、
A1判定:755、A2判定:927、通常診療等:8
各割合は、それぞれ 44.7、 54.9、 0.47 となる。
④ 1名がA1判定で、2名がA2判定だと、
A1判定:754、A2判定:928、通常診療等:8
各割合は、それぞれ 44.6、 54.9、 0.47 となる。
⑤ 3名みなが A2判定だったら、
A1判定:753、A2判定:929、通常診療等:8
各割合は、それぞれ 44.6、 55.0、 0.47 となる。
⑥ 1名が A1判定で、2名が 通常診療等だったら、
A1判定:754、A2判定:926、通常診療等:10
各割合は、それぞれ 44.6、 54.8、 0.59 となる。
⑦ 2名がA1判定で、1名が 通常診療等だったら、
A1判定:755、A2判定:926、通常診療等:9
各割合は、それぞれ 44.7、 54.8、 0.53 となる。
⑧ 1名がA2判定で、2名が 通常診療等だったら、
A1判定:753、A2判定:927、通常診療等:10
各割合は、それぞれ 44.6、 54.9、 0.59 となる。
⑨ 2名がA2判定で、1名が 通常診療等だったら、
A1判定:753、A2判定:928、通常診療等:9
各割合は、それぞれ 44.6、 54.9、 0.53 となる。
二次検査の結果によって、以上のように 9通りの違いとなるのである。
つまり、川俣町における
A1判定は 44.6〜44.7%、A2判定は 54.8〜55.0%、
通常診療等は、0.47〜0.65%
ということになっており、
F表での各判定の割合の誤差は、
せいぜい 3/1,690=0.00178、つまり 0.18%でしかない。
同様にして、
各市町村での 各判定割合の最大誤差(%)を計算してみると、
@ 二次検査未確定者数 / 一次検査確定者数
G.
浪江町:0.48 10/2,075、飯館村:0.28 2/720、南相馬市:0.27 22/8,023、
伊達市:0.14 12/8,862、田村市:0.28 13/4,688、広野町:0.00 、
楢葉町:0.14 1/732、富岡町:0.48 7/1,447、川内村:0.55 1/182、
大熊町:0.15 2/1,336、双葉町:0.40 2/506、葛尾村:0.75 1/133、
福島市:0.16 65/40,992、二本松市:0.14 11/7,615、本宮市:0.24 11/4,631、
大玉村:0.00 、郡山市:0.58 254/43,904、桑折町:0.45 7/1,553、
国見町:0.17 2/1,188、天栄村:1.13 8/711、白河市:0.50 45/8,942、
西郷村:0.57 17/2,980、泉崎村:0.00 、三春町:0.71 16/2,269
以上の考察から、
各市町村における A1、A2判定、通常診療等の割合は、
H.
A1 A2 通常診療等
川俣町 44.6〜44.7 54.8〜55.0 0.47〜0.65
浪江町 41.4〜41.9 57.3〜57.8 0.72〜1.2
飯舘村 47.8〜48.1 51.3〜51.6 0.69〜0.97
南相馬市 42.9〜43.2 56.4〜56.7 0.41〜0.69
伊達市 43.3〜43.4 56.0〜56.1 0.50〜0.64
田村市 41.2〜41.5 58.0〜58.3 0.53〜0.81
広野町 43.3 55.9 0.80 楢葉町 42.3〜42.4 57.1〜57.2 0.41〜0.55
富岡町 41.7〜42.2 57.3〜57.8 0.55〜1.0
川内村 32.4〜33.0 67.0〜67.6 0.00〜0.55
大熊町 43.3〜43.5 56.1〜56.3 0.52〜0.67
双葉町 43.5〜43.9 56.1〜56.5 0.00〜0.40
葛尾村 51.1〜51.9 48.1〜49.0 0.00〜0.75
福島市 42.2〜42.4 57.1〜57.3 0.47〜0.64
二本松市 43.5〜43.6 56.0〜56.1 0.42〜0.56
本宮市 43.5〜43.7 55.9〜56.1 0.32〜0.56
大玉村 44.9 55.0 0.16
郡山市 39.8〜40.4 59.5〜60.1 0.12〜0.70
桑折町 42.8〜43.3 56.5〜57.0 0.32〜0.77 国見町 40.0〜40.2 59.3〜59.5 0.51〜0.67
天栄村 41.6〜42.7 57.2〜58.3 0.00〜1.1
白河市 43.0〜43.5 56.4〜56.9 0.04〜0.54
西郷村 42.6〜43.2 56.7〜57.3 0.10〜0.67
泉崎村 36.8 63.1 0.11
三春町 38.2〜38.9 61.1〜61.8 0.18〜0.88
(つづく)
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「甲状腺検査(本格検査)」を より詳細に見ていく。
平成 27年 6月 30日現在
A.検査結果確定者の年齢及び性別
本格検査の検査受診時点の年齢
2〜7歳 8〜12歳 13〜17歳 18〜23歳 計
――――――――――――――――――――――――――――――――――
A1 21,761 17,245 18,201 6,677 63,884
男 11,538 9,225 9,953 3,256 33,972
女 10,223 8,020 8,248 3,421 29,912
――――――――――――――――――――――――――――――――――
A2 15,369 32,417 31,741 9,043 88,570
男 7,616 16,235 15,572 4,052 43,475
女 7,753 16,182 16,169 4,991 45,095
――――――――――――――――――――――――――――――――――
B 20(0) 176(2) 640(12) 387(11) 1,223(25)
男 11(0) 61(1) 205(4) 126(6) 403(11)
女 9(0) 115(1) 435(8) 261(5) 820(14)
-----------------------------------------------------------――――
計 37,150 49,838 50,582 16,107 153,677
男 19,165 25,521 25,730 7,434 77,850
女 17,985 24,317 24,852 8,673 75,827
C判定: なし (*)内: 悪性ないし悪性疑い
上の表から、
B.各年齢層での判定割合(%)を調べてみると、
A1 A2 B
2〜7歳 58.6 41.4 0.05(0)
8〜12歳 34.6 65.0 0.35(0.004)
13〜17歳 36.0 62.8 1.27(0.024)
18〜21歳 41.5 56.1 2.40(0.068)
全体 41.6 57.6 0.80(0.016)
☝
これは、10万人当り 16人という意味である。
「 これらの数字の意味することを ただしく言える者は 誰もいない 」
――― という現実のなかに、科学先進国・日本に住む 我々はある。
原発を 54基ももっていて、なおかつ 事故は決して起こらないという前提で
やってきたために、事故の際に 必ず出てくることが知られていた放射性ヨウ素
への対策を、国は 一切していなかった。
放射性ヨウ素による初期被曝の計測を怠り、被曝による甲状腺がん発症の知見
も 皆無に近い状態であった。
つまり、
福島第一原発事故によって、日本国は 放射線に対する防護策を
すべて失い、まったく お手上げ状態に陥ったのである。
このために、
とにかく 形だけでも 自分や自分を支える国家の崩壊を阻止すべく、
学者たちは まことしやかな推測を 世に流布して 国民を迷わせ、行政自身は
昏迷に昏迷を深めてきたのである。
もし、「原発政策を進める以上は 事故は避けられない」という 至極まっとうな理性
が働いていたら、その被害を最小限に抑え込む手段をもっていたはずである。
小児甲状腺がんについての深く広い知見も もっていたであろう。
しかし、そういう一切を準備していなかったために、国家に残されていた手段は
被曝を受け入れさせるべく、我々の理性を奪い、 「安心・安全」を刷り込むことしか
なかったのである。
被曝への防護対策を怠って 原発を進めた者(官僚・政治家・学者)たちは、
まっとうな理性をもたない者、国民への裏切り者だったと言わざるを得ない。
2015/07/18
一事が万事、行政は こういう認識なのである。
市町村別では、
C. 一次検査
平成26年度実施対象市町村 単位: mm
結果確定数 結節 嚢胞
受診者 A1 A2 B 5.1≦ <5.0 20.1≦ <20.0
川俣町 1,692 1,690 750 920 20 19 12 1 928
浪江町 2,106 2,075 860 1,188 27(2) 27 14 0 1,202
飯舘村 722 720 342 366 12 12 3 0 370
南相馬市 8,235 8,023 3,440 4,511 72(2) 72 56 0 4,533
伊達市 8,869 8,862 3,840 4,940 82(6) 82 66 0 4,963
田村市 4,699 4,688 1,931 2,709 48(2) 48 25 0 2,728
広野町 521 497 215 275 7 7 6 0 273
楢葉町 759 732 310 418 4 4 6 0 418
富岡町 1,486 1,447 603 826 18 18 12 0 832
川内村 182 182 59 122 1 1 1 0 123
大熊町 1,367 1,336 578 748 10(1) 10 11 0 748
双葉町 514 506 220 284 2 2 4 0 284
葛尾村 133 133 68 63 2 2 1 0 63
福島市 41,048 40,992 17,299 23,371 322(8) 320 246 0 23,489
二本松市 7,624 7,615 3,309 4,253 53(1) 53 53 0 4,259
本宮市 4,663 4,631 2,016 2,585 30(1) 30 15 0 2,600
大玉村 1,232 1,228 551 673 4 4 8 0 672
郡山市 44,540 43,904 17,453 26,123 328(1) 328 255 0 26,229
桑折町 1,556 1,553 664 875 14(1) 14 8 0 881
国見町 1,188 1,188 475 705 8 7 10 1 705
天栄村 743 711 296 407 8 8 9 0 412
白河市 8,994 8,942 3,846 5,042 54 54 45 0 5,057
西郷村 2,984 2,980 1,269 1,688 23 23 23 0 1,695
泉崎村 928 916 337 578 1 1 10 0 576
三春町 2,280 2,269 865 1,381 23 23 12 0 1,390
計 149,065 147,820 61,596 85,051 1,173(25) 1,169 911 2 85,430
平成27年度実施市町村については、一次検査の受診率が 12.6%しかないので、
ここでは 割愛する。
B判定のほとんどは、5.1mm以上の結節があった者となっている
ことに注意しておこう。
このうち、B判定 1,173人の 二次検査結果は、
D. 一次検査 二次検査 二次検査
受診者(率) 対象者 受診者(率) 結果確定 A1 A2 通常診療等
川俣町 1,692 (68.8) 20 17 (85.0) 17 3 6 8
浪江町 2,106 (55.8) 27 18 (66.7) 17 0 2 15(2)
飯舘村 722 (64.3) 12 10 (83.3) 10 2 3 5
南相馬市 8,235 (63.4) 72 54 (75.0) 50 4 13 33(2)
伊達市 8,869 (75.5) 82 74 (90.2) 70 0 26 44(8)
田村市 4,699 (64.2) 48 37 (77.1) 35 1 9 25(2)
広野町 521 (47.0) 7 7 (100) 7 0 3 4
楢葉町 759 (51.0) 4 3 (75.0) 3 0 0 3
富岡町 1,486 (47.9) 18 12 (66.7) 11 0 3 8
川内村 182 (50.6) 1 0 (0.0)
大熊町 1,367 (54.7) 10 8 (80.0) 8 0 1 7(1)
双葉町 514 (40.9) 2 0 (0.0)
葛尾村 133 (55.4) 2 2 (100) 1 0 1 0
福島市 41,048 (73.7) 320 265 (82.3) 255 12 49 194(8)
二本松市 7,624 (72.0) 53 42 (79.2) 42 1 9 32(1)
本宮市 4,663 (73.5) 30 23 (76.7) 19 0 4 15(1)
大玉村 1,232 (73.2) 4 4 (100) 4 0 2 2
郡山市 44,540 (66.7) 328 128 (39.0) 74 4 18 52(1)
桑折町 1,556 (72.8) , 14 7 (50.0) 7 0 2 5(1)
国見町 1,188 (73.2) 8 6 (75.0) 6 0 0 6
天栄村 743 (67.5) 8 0 (0.0)
白河市 8,994 (71.0) 54 13 (24.1) 9 0 5 4
西郷村 2,984 (71.5) 23 10 (43.5) 6 0 3 3
泉崎村 928 (69.4) 1 1 (100) 1 0 0 1
三春町 2,280 (71.6) 23 11 (47.8) 7 1 2 4
計 149,065 (68.8) 1,173 752(64.1) 659 28 161 470(25) 二次検査の結果、
B判定が A1、A2判定に変更された者は 28%、再度 B判定だったのは 71%。
※ スクリーニング(一次検査)の信頼度は 70%前後だということになる。
この変更を踏まえて、C表を訂正すると、
E.
一次検査結果確定数
受診者 A1 A2 B 通常診療等/細胞診
川俣町 1,692 1,690 753 926 11 8 1
浪江町 2,106 2,075 860 1,190 25 15(2) 3
飯舘村 722 720 344 369 7 5 1
南相馬市 8,235 8,023 3,444 4,524 55 33(2) 8
伊達市 8,869 8,862 3,840 4,966 56 44(8) 8
田村市 4,699 4,688 1,932 2,718 38 25(2) 5
広野町 521 497 215 278 4 4 0
楢葉町 759 732 310 418 4 3 0
富岡町 1,486 1,447 603 829 15 8 1
川内村 182 182 59 122 1 0
大熊町 1,367 1,336 578 749 9 7(1) 2
双葉町 514 506 220 284 2 0
葛尾村 133 133 68 64 1 0 0
福島市 41,048 40,992 17,311 23,420 261 194(8) 44
二本松市 7,624 7,615 3,310 4,262 43 32(1) 4
本宮市 4,663 4,631 2,016 2,589 26 15(1) 2
大玉村 1,232 1,228 551 675 2 2 0
郡山市 44,540 43,904 17,457 26,141 306 52(1) 6
桑折町 1,556 1,553 664 877 12 5(1) 1
国見町 1,188 1,188 475 705 8 6 0
天栄村 743 711 296 407 8 0
白河市 8,994 8,942 3,846 5,047 49 4 0
西郷村 2,984 2,980 1,269 1,691 20 3 1
泉崎村 928 916 337 578 1 1 0
三春町 2,280 2,269 866 1,383 20 4 0
計 149,065 147,820 61,624 85,212 984 470(25)
2015/08/26
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第20回「県民健康調査」検討委員会 のつづき
「公」と「私」の逆転
――― 近代国民国家、正統性の崩壊
原発事故を起こした責任は 国にはないという前提で、
規制委員会の委員長は この発言をしているのである。
彼に こういう恣意的な発言⋆を 平気でさせている責任は
我々国民一人一人にある。また、福島県民にある。
⋆ 田中俊一氏は、規制委員会を代表して 記者会見に望んでいるはずだが、
その発言は 「私は・・・思う」「私は こうだった」等々と個人的発言に始終している。
「公」の立場にあって 「私」的な発言をすることが、最近 安倍晋三首相などにも
よく見られるが、3.11以降 「公」が「私」に喰いつくされている状況が 日本中に
目立つのは、私の気のせいだろうか?
ourplanet 07/22/2015 -
復興庁は 科学的見解を規制委員会に求めた。 これに対して
「科学的に判断すべきものではなく、行政的判断をすべきだ」として、
田中委員長自ら 「避難すべき線量ではない」と、踏み込んだ回答をした。
2015年 7月17日
ourplanet 08/24/2015
政府は25日の閣議で、東京電力福島第1原発事故の被災者を支援する
「子ども・被災者支援法」の基本方針改定を決定した。生活支援や健康支援を
実施する支援対象地域は、引き続き福島県内の33市町村を維持するものの、
事故時より空間線量が大幅に低減したとして、「新たに避難する状況にはない」
と明記。また支援対象地域のあり方について「縮小または撤廃することが適当」
であるとし、帰還や定住支援に重点を置くとした。
子ども被災者支援法 基本方針改定案(概要) 平成27年7月
また、逆に
社会的に「私」の立場にある人の言動が、まさしく 「公」的である
という事例が 目につくようになった。 2015/08/24
そして、
こんなふうに 空を舞った冗漫な言葉しか 「公」(=県)からは聞こえない ・・・
☟
平成27年 8月 31日 福島県民健康調査検討委員会
1.はじめに
本検討委員会は、福島県の実施する民健康調査が十分な成果を収めよう、またその 調査結果が県民・国の信頼を得られるよう、さまざな専門的見地か助言や提言を行うことを
任務している。
この調査開始から 5年目という区切りの時期を迎え、これまでの調査により把握出来た こと出来なかったこと、得られ調査結果に対する評価等ついての議論を経て、 一定の
まとめを行 った上で 明文化し 次の段階に進むことが必要である考え、今回 中間りまとめ
を策定するものである。
2.県民健康調査の目的について
本調査の目的は、委員会設置要綱に 次よう記されている通りである。 「 東京電力株式会社福島第一原子発所事故による放射性物質の拡散や避難等を踏まえ、 県民の被ばく線量評価を行うともに 健康状態把握し、疾病の予防、早期発見、早期治療
につなげ、もって将来わたる県民の健康維持増進を図る。 」
この記述から、本調査は2つ目的を内包しているとが分かる。 すなわち 第1に、事故による 被ばく線量の評価を行い、ひいては それ健康影響の有無の検証を行うこと。第2には、
被ばくよるものであると 避難等によるものとを問わず、事故影響が県民健康に及ぶ事態を
想定して、その予防や治療に寄与することである。
【議論すべき点】
放射線被ばくによる「直接的な健康影響」を確認する作業と、避難などの生活環境変化や 心理的ス トレスに由来する、いわば「間接な健康影響」に対処する作業とのバランや
心理的ス トレに由来する、いわば「間接な健康影響」対処作業とのバランや心理的ス トレ
に由来する、いわば「間接な健康影響」対処作業とのバランをどう考えるか。これまでの
調査結果を踏まえ、調査の重点を後者にシフトしてもいはないかとの考え方もあり得ると
思われが、どうか。
3. 各種調査の結果と評価
(1) 基本調査
【調査結果の概要】 事故後 4か月間における外部被ばく実効線量の推計を実施。 平成27年3月末現在、 回答数は、 556,917人、回答率は 27.1% 、推計期間が 4か月未満の方及び
放射線業務従事者を除く を除く 453,065人の推計結果は、最高値 25mSv、
62.1% が 1mSv未満、 93.8% が 2mSv未満、99.8% が 5mSv(未満)となって
いる。 なお、これまで得らている被ばく線量分布が 県全体の状況を正しく反映しているか
否か 、その代表性について検証する作業が行われている。
【議論すべき点】
① 事故後4か月間の 外部被ばく線量という調査の限界を踏まえたで、得られ数値を どのように評価するか。医学上の経験知からして、このレベルの被 ばく 量であれば
統計的に確認できるほどの影響は出くいとみてよいかどうか。
② 問診票の回収率をどう見るか。 事故から 4年余りが 経過し記憶に頼る調査は限界が
あること 、放射線量が 高いと考えられる地域では概ね回答率50% を超えていること
などを踏まえ、今後は 回答率の向上を目標とするよりも自らの 被ばく線量を知りたいと
いう県民に対し、窓口を用意する という方向にシフトべきであるとの考え方は妥当か
どうか。
(2) 甲状腺検査
【調査結果の概要】 平成 23年 10月に開始した先行検査(一巡目の)おいては、震災時福島県居住の概ね 18歳以下の県民を対象とし、約 30 万人が受診(率 81.5% )、これまでに 112人が
甲状腺がんの「悪性ないし疑い」と判定、 このうち99人が手術を受け、乳頭がん95 人、
低分化がん3人、良性結節 1人という確定診断が得られている。[平成 27年 3月 31日現在]
【甲状腺部会の中間とりまめ 内容 】
◇ 先行検査(一巡目の検査)を終えて、 これまでに発見さた甲状腺がんについては、
被ばく線量が チェルノブイリ事故と比べて はるかに少ないこと、 事故当時 5歳以下
からの発見はないことなどから、放射線の影響とは考えにくいと評価する。
1. 放射線被ばくの影響評価には、長期わたる継続した調査が必須である。 2. 事故初期の放射性ヨウ素による内部被ばく線量情報は、今回影響を判断する際に 極めて 重要なものであり、こうした線量評価研究との連携を常視野入れて 調査を
進めていくべきである。
3. 今後、仮に 被ばくの影響で甲状腺がん発生するとして、どういうデータ(分析)に よって、どの程度の大きさ影響を確認できるのか、その点の「考え方」を現時点で
予め示しておくべきである。
4. 検査対象者の中で、特に 事故当時の 乳幼児おいて、甲状腺がんの発生状況と 生命予後についての追跡調査が重要である。
5. 県外への転出等が増加する年代に対する追跡の仕方を検討、徹底べきであ。
6. 個々の甲状腺がん原因の特定は困難であるものの、集団として捉えた場合、 二次検査を受ける患者の多くは 、今回の甲状腺がんなければ、少くとも当面
(おそらく一生涯)、 発生し得なかった診療行為を受けることになると考えれるため、
甲状腺検査を契機として保険診療 に移行た場合、現時点では 二次検査以降の
医費費については 公費費負担が望ましい。
7. 今回の原子力発電所事故は、福島県民に 「不要な被ばく」に加え、「不要だった
かもしれない甲状腺がんの診断・治療」のリスク負担をもたらしている。しかし、
甲状腺検査については、事故よる被ばくにより 将来 甲状腺がんが発生する可能性
が否定できないこと、不安の解消などから検査を受けたいという多数県民の意向も
あること、さらには 事故の影響による甲状腺がんの増加の有無を疫学的に検証し、
県民な らびに国内外に示す必要があることなどを考慮しければならない。
8. 甲状腺検査においては、県民の同意を得て 実施していくという方針の下で、利益 のみならず 不利益も発生しうること、甲状腺がん(乳頭がん)は発見時点での病態
が 必ずしも生命に影響を与えるのではない(生命予後が良い)がんであることを
県民にわかりやすく説明したうえで、被ばによる甲状腺がん増加の有無を検証可能
な調査の枠組み中で、現行の検査を継続していくべきある。
【議論すべき点】
① 甲状腺部会の中間とりまめについて、本委員会して これを了とするか、あるいは 修正 もしくは付け加える内容があるかどうか。
② 「今後、仮に被ばくの影響で甲状腺がん発生するとして、どういうデータ(分析) によって、どの程度の大きさの影響を確認できるのか、その点の 「考え方」を現時点
で予め示しておくべ きある」との部会提起を、どう受け止め、どのように扱うべきか。
③ いわゆる過剰診断の問題について、本委員会の見解を示す必要があるか どうか。 (3) 健康診査
【調査結果の概要】 平成 23年度から避難区域等に居住していた県民を対象に、白血球分画の検査項目を 追加した健康診査を実施している。現在、対象者の健康管理につなげくことが取組の
主眼とな っており、健診結果の震災前後比較等を行い、該当市町村の保健事業との
連携などを図っている。また、平成 24年度からは、特定健診や事業所健診等の対象
となっていない方に、特定健診と同等の健康診査の受診機会を提供している。
[以下に、調査結果要約を記載]
【議論すべき点】
① 県民の健康上に見られた諸問題と原発事故関連性をどよう整理すべきか。 仮設住宅暮らしの弊害、 「労働から切り離された日常」の影響、 環境変化が子ども
の健康にもたらす悪影響等、さまざな側面が考えられるが、どうか。
② 甲状腺疾患のほかに、放射線被ばくの影響によって起こりうる血液の異常等 については、現在までのところ その兆候は観察されないと評価していいかどうか。
③ これまで実施した健康診査の状況を踏えて、 健診体制、健診対象、健診項目及び 既存健診との関係について 改めて 整理する必要がないかどうか。とくに、乳幼児の
採血などの侵襲を伴うものについて再検討すべきであるとの意見があるが、どうか。
(4) こころの健康度・生活習慣に関する調査
【調査結果の概要】 平成 23年度から避難区域等に居住していた県民を対象に、「こころ」や「からだ」の 健康上の問題を把握し、適切なケア提供するため、アンケート調査を実施している。
回答内容から、こころの健康上、相談・支援の必要があると判断された方には、電話等
による相談、支援などを行っている。 [以下に、調査結果要約を記載]
【議論すべき点】
① これまでの調査結果をどように評価し、またどのような対策が必要と考えるか。 ② 原発事故に由来する放射線被ばくが、いつか健康影響を及ぼすのではないかと 心配 し ている県民、あるいは 子孫に その影響が及ぶことを懸念している県民が、
依然として 少なくない現状をどのようにみるか。
③ 今後も この調査を継続するとして、調査体制、調査対象、調査方法、県民への 支援体制について何らかの見直しが必要かどうか。 毎年 調査票送付され回答を
求められる心理的負荷や、現行調査のアプローチからみでは ハイリスク非回答者
への支援に結びつかないことも考慮すべきであると思われるが、どうか。
(5)妊産婦に関する調査
【調査結果の概要】 平成23年度から、県内市町村において母子健康手帳を交付された方等を対象に、 妊産婦のからだやこころの健康状態を把握し、 不安の軽減や必要なケア提供すると
ともに、今後の福島県内の産婦人科医療の充実へつなげていくことを目的として、
アンケート調査を実施している。回答内容に基づいて、 必要があと判断された方には
専任の助産師、保健師等による電話連絡を行っている。
[以下に、調査結果要約を記載]
【議論すべき点】 ① 原発事故が 妊娠、 出産に及ぼした影響ついて、とくに 関心の高い先天異常(奇形) 発生率に関して、 調査結果をどう見るか。 1か月検診時点での アンケート調査という
方法の限界を踏まえた上で 、本県における先天異常の発生率は 通常のレベルを出ない
と評価するこができるか。
② これから 妊娠・出産する人に対し、この調査結果を どのよう伝え、役立てるとが
できるか。
※ 因みに、
「環境の汚染濃度が 100μ㏜/hを越さなければ、全く健康に影響を及ぼしません」
と語った山下俊一氏は、今なお
県立医大副学長(業務担当)、県放射線健康リスク管理アドバイザー、
県立医大県民健康センター副センター長
である。
甲状腺検査責任者を退任した鈴木眞一氏は 今、 ☟
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復興庁交渉 2015年 8月24日
「原発事故子ども・被災者支援法」推進自治体議員連盟
福島原発震災情報連絡センター
原発事故被害者の救済を求める全国運動実行委員会
2015/08/24
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