混沌の時代のなかで、真実の光を求めて

現代に生きる私の上に 仏法は何ができるかを 試そうと思い立ちました。//全ての原発を 即刻停止して、 別の生き方をしましょう。

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謹痛新年


       2016年元旦にあたって 
           初詣を痛む


  今年も 各地の神社は 初詣で盛況のようだ。
  今年一年の幸せを神に祈るわけだ。

  しかし、今年もまた 不幸は次々と起きるだろう。
  それが、せめて 自分の身の上に起きないことを祈るのだろうか?


  厄難を厭い恐れ、恙なきことを冀うのは、人皆 そうである。
  しかし、この凡情に応えて、これを必ず満たせしめるモノは、
  この世にはない。“ない” が故に、“この世”と言われるのだ。

  しかるに、この凡情に応える神仏を唱導する者は 後を絶たず、
  民衆は いつの時代も、火に入る虫のように、
  これら神仏に吸い寄せられ、その前に跪拝する。


  このありさまを、「生死煩悩海」と言われるのだろう。
  我々人間が、道理によっては動かない代物であることを、
  これは 如実に示している。

  道理とは、この場合、
  法然上人「和語灯録」を引用すると、

  「宿業かぎりありて、受くべからん疾(やまい)は、いかなる諸の仏神に祈るとも、
  それにはよるまじきことなり。祈りによって 疾もやみ 命も延びることあらば、
  誰かは一人として、疾()み死する人あらん。」

  という言葉であろう。 また、

  「いわんや 仏に帰し 法に帰する人には、一切の神明、恒沙の鬼神を眷属
  として、つねに この人を護りたまうと言へり。しかれば、かくのごとき諸神・
  諸仏 囲繞して護りたまはん上は、また いづれの仏神ありて、悩み防ぐる
  ことあるべけん。」
             ※ 恒沙: ガンジス川流域の砂の数ほどの 膨大な数
  というものであろう。
  平安末・鎌倉時代の古語ではあるが、意味は取りやすいので、これを
  現代語になおすことはしない。


  神社仏閣に参り、神仏に祈って わが幸福を得ようというのは、
  世間では うるわしいこととされてはいても、
  それは、天地の大道理に反逆し、これを私するものであろう。

  道理に対する感受性を、我々の劣情が鈍麻させている・・・。
  このような どうしようもない者を救おうという者は、この世に誰もいない。
  神仏も、罰を与えるどころか、この者を見放すのは 当然だろう。

  「神仏は ましますか」 と問う前に、
  「私は、己が幸福を 神仏に乞い求める資格をもっていない」
  という現実が、我々には 厳然としてあるのだ。

  恥べし、痛むべし。

                                    合掌


  




(5) のつづき
 
  漫画「美味しんぼ」への 中央・地方の行政機関や政治家、マスコミの
 過剰とも思われる反応は、それぞれの思惑から為されたのであり、その
 具体的な所は 知る由もないが、
  彼らが この漫画のどこに 一番 反応したか? というところを、
 改めて 見てみる。
 
  まず、一番 クローズアップされたのは、
 放射線の影響として 鼻血がでるものかどうか?
 ということで、
 これを認めることは、ICRPの放射線防護体系の信頼性を脅かし また、
 これに依る 政府や県の事故対応全般の破綻につながるという危機感
 からであろう。
 
 
  次に、風評被害。つまり 放射能への健康影響への不安から福島県産品
 や観光業などへの忌避感情に対する経済的危機感から。
 しかし、これは (4)で指摘したように、漫画は 大した影響ではない。
 
 
 
  そして、県内外の人々の「感情」への配慮である。
 
 福島県は、 
                                  平成26年5月7日 福島県
 
   このように、県のみならず、県民や関係団体の皆様が一丸となって復興に
  向かう最中、国内外に多数の読者を有し、社会的影響力の大きい「週刊ビッグコミック
  スピリッツ」4月28日及び5月12日発売号の「美味しんぼ」において、
  放射線の影響により鼻血が出るといった表現、また「除染をしても汚染は取れない」
  「福島はもう住めない、安全には暮らせない」など、作中に登場する特定の個人の
  見解があたかも福島の現状そのものであるような印象を読者に与えかねない表現
  があり大変危惧しております。
   これらの表現は、福島県民 そして本県を応援いただいている国内外の方々の
  心情を全く顧みず、殊更に深く傷つけるものであり、また、回復途上にある本県の
  農林水産業や観光業など各産業分野へ深刻な経済的損失を与えかねず、さらには
  国民及び世界に対しても 本県への不安感を増長させるものであり、総じて本県
  への風評を助長するものとして 断固容認できるものでなく、極めて遺憾であり
  ます。・・・
 
  と言っており、
 「風評被害」という言葉を、「経済的被害」を超えて 「心情」にも拡大適用
 している。
 
  ここに 「県の内外の方々の心情」とあるが、これは たとえば、 
 産経の記事に スポーツジャーナリスト・増田明美氏の 
  
   ・・・ 5月中旬、東京都内のホテルで福島県いわき市の「いわき応援大使」の
  委嘱状交付式が催されたときのことである。大使は40人と1団体。いわきが故郷
  の人や、いわきと縁がある人たちばかりだ。
  私は 毎年2月に開催される、いわきサンシャインマラソンにゲストランナーとして
  参加していることがご縁だった。
   この日、市長の清水敏男さんからは、より元気な“いわき”を作ろうと、各界の人の
  意見を聞く情熱が伝わってきた。思えば、地震、津波、原発事故と三重苦に見舞われ
  ている福島だが、それだけではない。最大の被害は風評被害だという。
  これほど 人の心を傷つけるものはないのだ
   漫画「美味(おい)しんぼ」が話題になっている。私も読んでみたが、不安をあおる
  大げさな表現が目立つように思えた。例えば、「(圧力容器内の蒸気を抜くための
  ベントを行ったせいで) 双葉町では 爆発以前に毎時1590μ㏜を計測している。
  (中略)そうとは知らず避難最中、我々はその放射線を浴び続けた」「それはひどい」
  「むごすぎる」…と会話が続く。 
    この表現を放射線の知識がない人が読むと、とんでもない被曝をしたと勘違い
  するだろう。避難する間ずっと1590μ㏜だったわけではないし、外を歩いて避難
  し続けたわけでもない。表記の仕方も1・59m㏜と書けばいいのに、数値が高い
  印象を植え付けようと1590μ㏜と書いたように感じた。
  参考までに、胸部CTの検査を1回受ければ、約7000μ㏜を被曝する。皆が慣れ
  親しんだ漫画内のキャラクターを使って自分の考え方を流布しようとしていることに
  怒りを覚える。
 
   福島では毎年11月に東日本女子駅伝が行われる。私は震災後も変わらず、
  秋になると、この駅伝に出向き、福島県内の中高生を取材しているが、選手や
  関係者から鼻血のことなど聞いたことがない。
   郡山市や福島市の小中学校でもときどき、子供たちと一緒に校庭で走る。どの
  学校にも放射線量を測るモニタリングポストが設置されているが、昨年10月に郡山
  の学校を訪れたときの数値は毎時0・136μ㏜で、パリのシャンゼリゼ通りと同じ位
  だった。ローマの市内では 0・3〜0・4μ㏜と聞く。
   なのにいまだに、「福島では子供たちが校庭で遊べずに運動不足でいる」などの
  言葉が躍っている。福島のテレビ局の友人が怒っていた。「運動会の映像を送ったら、
  東京のニュース担当が『マスクして競技している映像はないか』と言ってきた」と。
  不安をあおる一部のメディアの責任も大きい。自分の目で確かめてほしい。怖いと
  思ったら 噂などをうのみにするのではなく、ちゃんと確かめてほしい。怖がるにしても
  「正しく怖がる」ことが大切だ。
   いわき応援大使の会、乾杯のあいさつで、テレビプロデューサーの石井ふく子さん
  は 「 先日、築地市場に出始めたメヒカリをいただいて涙が出ました 」と。これからも
  私は子供たちと一緒に走る時間を増やしたい。風評被害なんかに負けずに「 前に
  進もう 」という思いを込めて走りたい。
 
 
 ――― というような発言がある。
 
  彼女は、<「正しく怖がる」ことが大切だ> と、福島の人たちには 耳に
 タコができるほど聞いてきた言葉を、ここで繰り返している。
 マラソン選手だった彼女に、放射線の健康被害に どれほどの知識があるか
 きわめて疑わしいが、
  まさに 増田氏のような、政府や県 また市町村 に協力している or の協力
 なしには活動できない人たちに 不安を与えることを、福島県は
 
   福島県民 そして本県を応援いただいている国内外の方々の心情を全く顧みず、
  殊更に深く傷つけるものであり・・・国民及び世界に対しても 本県への不安感を
  増長させるものであり、総じて本県への風評を助長するものとして 断固容認できる
  ものでなく・・・
 
 と言っているのであろう。
 
   事故後から 福島県内に限らず、ことさらに 汚染地帯で 大小の色々な
 スポーツ大会やイベントが開かれてきた。 
 震災処理も まだ終わらず、避難住民が不自由な仮設生活を強いられている
 中、そうした事への対処は 県外のボランティアに任せて、風に土埃の舞う
 空間放射線量も高い 運動場or競技場で 若者たちが 大声を上げ 汗を
  流しているサマに、私は 衝撃を受けた。応援席には 乳飲み子を抱えた
 選手の母親の姿もあった。
  あたかも、大震災&原発事故がなかったかのように 3.11以前と同じ、
 或いは 罹災を被らなかった地域と同じ振る舞いを かの地の人々or若者
 はしていたのである!
 
   いずれにしても、当地の住民の多くは、被曝環境にあるという自らの現実に
  真正面から対処できず、これを無いものとして 今までどおりの生活する他、
  道を見出せなかったのである。
 
   事故から2年目の春のこと、
  私が泊った宿の女将は「 この辺りは 線量が高いとこ いっぱいあるよ。 でも
  仕方がないんだよ 」と サバサバした調子で言いながら夕食を出し、中学1年の
  子を持つスナックの女は 他の客がいなくなった時、被曝環境のことに話が及ぶ
  と ただ涙を流すほかなかったのである。
   また、福島駅の傍の埃っぽい道を、女子高校生がマスクもせず、髪を風になびか
  せながら下校しており、 団地の家々の鉢も植え込みも 事故前と同じであったし、
  ある家の門の前では、初老の男が側溝に座り込み のこぎりで板を切っていた。
   また、風に吹きさらされている コンビニに 軽トラで乗り付けた 百姓の服は 
  土で汚れていたし、線量の高い所に住む 2人の子を持つ男は 春の山を見上げ
  ながら、「 今年は ひときわ山が輝いて見える。木々がセシウムを吸って勢いづいて
  いるのかと思う。私の感覚が狂ってしまったのだろうか? 」と 目を赤くした。
  
 
 
  おそらく、学校の部活や 行政・体育連盟が催す こうした大会の背後には、
 文科省の指導or意向があったのであろう。或いは 地元の学校やスポーツ
 の関係者の強い意向に 文科省は乗っかったのであろうか?
 
   (事故後、福島県はじめ 放射線管理区域相当に汚染された観光地への修学旅行
  の企画が 関東・東北の学校で流行ってきたのも、スポーツ大会や各種イベント
  と同じ背景があるだろう。)
       
     ※ 文科省が 20m㏜/年を決定した経緯
      <ガラスバッジ(1)、 (2)、 (3)、 (4)、 (5)、 (6)、 (7)、 (8)、 (9)
         (10)、 (11)、 (12)、 (13)、 
 
 
 
    事故以来、中央、地方行政は連携して 県の内外の人々を巻き込み、
 「絆」の名のもとに  こうしたことを 陰に陽に推し進めてきたわけだが、
  漫画「美味しんぼ」は こうした行政の政策に対して、真っ向から
 
   「 除染をしても汚染は取れない 」
   「 福島はもう住めない、安全には暮らせない 」 
 
 と 疑問を呈していたのである。
 
  こういうことは、すでに いろいろな方面で言われてきたことで、
 「美味しんぼ」も こうした見解を 反復していたにすぎなかった。
  しかしながら、
 今までは 見逃していた こういう発言を、行政や自民党政治家 打って一丸
 となって ‘今度ばかりは見逃せない’となった経緯は よく分からないが、
 除染&帰還政策や甲状腺検査などに関与してきた環境省は、双葉町と県
 の 出版社への抗議or申し入れの翌日、「 鼻血は 放射線の影響でない 」
 メッセージを出し、石原環境相は「地元の産品の販売に協力してもらっている。
 (風評被害が発生すると)取り返しがつかない」と述べている。
 
  つまり、政府・官庁や県が 県内外の国民を巻き込んで推し進めてきた
 20m㏜/年の避難基準と除染&帰還政策、汚染地帯の産物の販売促進や
 観光客呼び戻し、各種イベント や スポーツ大会・・・、こうした事に関った人々
 本県への不安感」をもち、自分の行為は間違っていたのではないか
 と動揺することに、「本県を応援いただいている国内外の方々心情
 全く顧みず、殊更に深く傷つけるもの」と危機感を懐いたのではないか?
 
 
                                                 (つづく)
 

 
 
小学館への抗議文
  平成 26年 4月28日に 貴社発行 「スピリッツ」の美味しんぼ第604話において、
前双葉町長の発言を引用する形で、福島県において原因不明の鼻血等症状がある人
が大勢いると受け取られ表現がありま した 。
 双葉町は、福島第一原子力発電所の所在町であり 事故直後から全避難を強いれ
ておりますが、 現在 、原因不明の鼻血等の症状を町役場に訴える町民 が大勢いる
という事実はありません。 第604話の発行により、町役場対して県外の方から福島産
の農物は買えない、福島県に住めない、福島方面へ旅行中止したなどの電話が
寄せられており、復興を進める福島県全体にとって 許しがたい風評被害を生じさて
いるほか 双葉町民のみならず福島県民へ差別を助長させることになると 強く危惧 して
おります。
 双葉町に事前の取材が全く なく 、一方的な見解のみを掲載した今般の小学館の
対応について、町として厳重に抗議します。
                             平成26年5月7日  福島県 双葉町
 

 
      文部科学省関係リンク集  スポーツ
                 (独立行政法人日本スポーツ振興センター)
          連盟は関連するスポーツ協会やメディアなどと共に大会を主催している
 
 
(4)のつづき  
   前の記事は 未だ完成していませんが、暫定的に 新たな記事に手を着けます。
   後ほど、前の記事のつづきを書いていきます。
 
 
  ある事が 風評被害だと判断するのは誰なのか?
 
   昨日の共同通信の記事に、
 
                                                      2014年 06月05日
  福島県の農林水産物をPRしようと、同県は 夏野菜や桃、コメのCMを東京や大阪で
  新たに放送する。佐藤雄平知事が 5日、CMに出演している人気グループ 「TOKIO」
  の山口達也さんや長瀬智也さんらと東京都内で発表した。
  原発事故による風評を払拭するための 「新生!ふくしまの恵み発信事業」 の一環。
  5月に福島で田植えを行い、秋には 収穫のために再訪する計画を立てているという
  山口さんは 「 まず食べる。そして行ってみる。体を使って そのことを表現したい 」と
  力強く語った。
   CMは 7日から、それぞれの農産物の出荷時期に合わせて放送される。
 
 というのがあった。
      
                                2014/06/06  【福島民報】
 
  ふつうに考えれば、日本人の一応 主食とされる〜つまり日に3度食べる〜
 お米が 100㏃/kgもの汚染をこうむっているかもしれないにもかかわらず、
 公の立場にある県知事が、これを 人気グループを使って 県外に宣伝し、
 一般の人々に食べさせようという行為は、尋常なものとは思われない。
 
  そもそも、2011年原発事故以前には、廃炉によって出てきた 食品ではない
 放射能汚染物の 市場への流通限度が 100㏃/㎏であった〜 この値でさえ
 批判をする人たちもいた!〜 ことを考えれば、
 
  福島の県知事さん、ちょっとやり過ぎじゃないの?
 
 と言いたくなるのは、どういう訳か 福島に過剰に感情移入している人以外
 は、誰しもが懐く思いであろう。
 
  もし、市場に 大量に汚染食品が流通し、子供たちに被害が出たら・・・
 と危惧するのが、ふつうの感覚であろう。
 しかし、
 環境省や県知事 或は 双葉町等は もちろんだろうが、漫画「美味しんぼ」
 批判した政治家たち、また マスコミは、
 この福島県知事の言動を 「風評被害」とは言わないだろう。
 
  なぜだろうか?
 
 
 
  政府・中央官庁や県にとっては、以下のように 
 
   福島県には 漫画「美味しんぼ」などの「風評被害」はあっても
  放射線による「健康被害」はない
 
 というのが、その見解である。
 
  それゆえ、これらの機関にとっては、
 知事の言動が もはや 如何なる「健康被害」も もたらすことはありえず、
 かつ その言動が ( 人々の「健康被害」に 一切の配慮をすることなく ) ひとえに
 経済活動の擁護を追及しているのだから、これが「風評被害」とはなりえ
 ないのは、彼らの論理的必然であろう。
 
  つまり、知事の言動を 彼らは、
  <安心・安全デマを流して 人々に健康被害を与えるという 本来の
 言葉の使い方を拡張した意味における 「風評被害」ではないと成し得る
 のわけである。
   
       「風評被害」の被害者は、本来 生産者であり、一般住民ではない。
        つまり、これは 本来 経済活動を保護するための言葉である。
        「風評被害」という言葉は、したがって 「健康被害」や「精神的被害」を
        社会の周辺に追いやり、或いは 社会から抹殺する言葉であろう。
 
 
  1.「週刊ビッグコミックスピリッツ」4月28日及び5月12日発売号における 「美味しんぼ」について
                                  平成26年5月7日 福 島 県
 
   原発事故による県民の健康面への影響に関しては、国、市町村、医療関係機関
  原子放射線の影響に関する国連科学委員会(UNSCEAR)等の国際機関との連携
  の下、全ての県民を対象とした県民健康調査、甲状腺検査や ホールボディカウンター等に
  より、放射性物質による健康面への影響を早期発見する検査体制を徹底しており
  これまでに これらの検査の実施を通して、原発事故により放出された放射性物質
  に起因する直接的な健康被害が確認された例はありません(※)
   また、原発事故に伴い、本県の農林水産物は出荷停止等の措置がなされ、
  生産現場においては 経済的損失やブランドイメージの低下など多大な損害を受け
  さらには 風評による販売価格の低迷が続いておりましたが、これまで 国、県、
  市町村、生産団体、学術機関等が連携・協力しながら、農地等の除染、放射性
  物質の農産物等への吸収抑制対策の取組、米の全量全袋検査を始めとする県産
  農林水産物の徹底した検査の実施などにより、現在は国が定める基準値内の安全
  ・安心な農林水産物のみが市場に出荷されております。
   併せて、本県は国や市町村等と連携し、県内外の消費者等を対象とした リスク
  コミュニケーション などの正しい理解の向上に取り組むとともに、出荷される農林水産物
  についても、安全性がしっかりと確保されていることから、本県への風評も和らぐなど
  市場関係者や消費者の理解が進んでまいりました。 
   ・・・
   原子放射線の影響に関する国連科学委員会(UNSCEAR)の報告書(4月2日公表)
  においても、今回の事故による被ばくは、こうした影響が現れる線量からははるかに
  低いとされております。
 
   
     2.<国連 UNSCEAR報告   2014年4月02日
 
       および、3.放射性物質対策に関する不安の声について
                           環境省環境保健部 平成26年5月8日
      東京電力福島第一原子力発電所の事故による被ばくにより、確定的影響
     の1つとされる疲労感や鼻出血といった症状が多数の住民にあらわれている
     のではないか とご不安の声をいただきましたので、このような不安による、
     不当な風評被害が生じることを避けるとともに福島県内に住んでおられる
     方々の心情を鑑みて、環境省としての見解を以下のようにお示しいたします。
 
    
 
   もう、こういう国、市町村、医療関係機関、原子放射線の影響に関する
  国連科学委員会(UNSCEAR)等の国際機関との連携 した 黒を白にする
  or留守番電話の アナウンスのような ステロタイプな言葉を あっちからもこっちから
  も聞いていると、
       ⋆ 上の福島県のメッセージのなかの(※)印の文言は 阿部首相のコメント
         と まったく同じである。
 
   「 彼らは 正気なのだろうか? 何かに取りつかれたように 無いものを
   あるとし、有るものを無いとしている・・・。
   しかも、こういうことを言っている彼らは、この社会の中で いわば
   選ばれた人々であるはずなのに・・・。 」
 
  と、 何だか 気持ちが悪くなってくる。 
  一体 この社会の主要な場にいる人たちに 何が起きているのだろうか? 

                               
  
 
 
 
 
 
                      (未完成)
 
 
 
    2014.5.30   後藤 政志氏の
     大飯原発訴訟、川内原発、吉田調書に関する コメント
 
    2014.3.19  井戸川克隆氏 講演会 伊方町中央公民館
 
    2013年3月24日
     「原発事故後、子供たちの健康に何が起きているか」   於.京都府 
       おしどりマコ氏、 おしどりケン氏、 槇原 敬一氏
          この公演時点でも 福島県外の汚染地帯の子供の尿からは
         セシウムが10ベクレルは出ている。(40分ごろ)
 
 
 
 
(3).のつづき
 
 前記事の[ 影響小さい低線量 ]については、産経の記者が出している
もう一つの論点: 放射線と生活習慣によってがんになる 相対リスク」 が
残っているが、これは 後に回して、
 [放射性物質は通常の食品にも] を 先に検討する。
 
 産経の記者は ここで、その博愛精神を発揮して、
 
 
と言って、この漫画や これに登場した井戸川氏や荒木田氏を批判している。
 
 
 風評被害とは いったいどういう意味なのだろうか? 少なくとも 産経の記者
は この言葉の意味を知っているから使ったのであろう。
 
 
 しかし、私は この言葉の意味がよく分からないので、
ニコニコ大百科見てみると、 まず
  風評被害とは、根も葉もない噂により経済的な被害を受けること
という。 
 Wikipedia では、
  風評被害とは、風評によって、経済的被害を受けること
としている。
 
 
 こうしてみると、「 風評被害 」とは 「 経済的被害 」のことのようだ。 
実際、産経の記者も 「 福島県の農水産物への風評被害 」と言っている。
 
 
 
  先には 「 放射線の健康影響 」、こちらの方は 「風評の経済的被害」と・・・。
 
 つまり、
  健康の場合は 「被害」ではなく 「影響」であり、
  経済の場合は 「影響」ではなく 「被害」と言っている。
 或は、
  放射線の場合は 「被害」でなく 「影響」であり、
  風評  の場合は 「影響」でなく 「被害」のようだ。
 
 でも どうして、
 「 放射線の健康被害 」或は「風評の経済的影響」と言わないのだろうか?
 
 
  以上は 産経の記者の言葉についての 素朴な疑問であるが、
 
        「 影響 」には、必ずしも 悪い影響だけではなく よい影響もあるが、
        「 被害 」となると、これは 一義的に 害を被(こうむ)る という意味となる。
        したがって、産経の記者の 「 放射線の健康影響 」という言葉の使い方は、
        「 放射線被曝は 有害 」だと言いたくないという心の表われなのであろう。
        また、記者は 「害」という日本語の代りに、「リスク」という外国語or専門用語
        を使って、一般の日本人が 事実を理解しにくくしているのである。
 
「風評被害」という言葉は、必ずしも 経済的なものだけに特化した言い方
ではないようである。
  たとえば、法務省は 事故直後の4月21日に
というメッセージを出しており、
 
    新聞報道等によりますと,・・・放射能の影響を心配するあまりなので
    しょうが,根拠のない思い込みや偏見で差別することは人権侵害に
    つながります。
 
と、人権侵害を 風評被害と言っている。 
 これは、「 デマによる人権侵害 」という意味なのだろうが、しかし、これは
ちょっと ムリスジ の言葉の使い方であろう。
しかも、このメッセージを出したのが、より確度の高い一次情報ではなく、
新聞報道からの二次情報を元に、放射能の リスク を心配する一般の人々
に対して、偏見とか 差別とか 人権侵害とか 風評被害とかと さまざまな
非難の言葉を連ねて、頭から脅(オド)しつけるような言い方をしているのは、
放射能汚染の現実から できるだけ 人々の目を逸らせようとする 巧みな
中央行政のやり方を、ここに見ることができる。
 
       ※ 放射能を恐れる人々の言動を 人権侵害だというならば、すでに 
        このメッセージを出した時点で、一般公衆の被曝限度を 20倍も
        超えて 福島の子供たちに 被爆を強要して、彼らを不安の坩堝
        に置いていた 原子力政策推進官庁たる文科省の政策も、ふつう
        の常識では 巨大な人権侵害と判断されるはずだが、法務省は
        そう判断しなかったのである。
         前者では いじめられる(困惑する)側の肩をもち、後者は いじめる
        (困惑させる)側の肩をもっているのである。
              埋め込み画像への固定リンク
 
   
 
  産経の記者は、「放射線の健康被害」という言葉を使いたくないようだが、
日本国の首相の口からは 以下のような文脈で、この言葉が出ている。
 
                                   2014年5月18日
    安倍晋三首相は17日、福島市の福島県立医大を視察後、東京電力福島第1原発
 事故の影響に関して「 放射性物質に起因する直接的な健康被害の例は確認されて
 いない ということだ 」と記者団に強調した。
  漫画「美味(おい)しんぼ」で、原発事故による放射性物質と健康被害を関連付ける
 ような描写があったことへの受け止めを問われ、答えた。
  同時に「
根拠のない風評には 国として全力を挙げて対応する必要がある。
 正確な情報を分かりやすく提供すると述べた。
 
  ただし、
産経の記者は 「健康影響は小さい」と言って、「ない」とは言っていないが、
‘ 見得を切る ’のを商売とする 歌舞伎役者と見紛うばかりの 安倍首相は、
「 健康被害 」と言いつつも、これを「 ない 」と言いきっているのである
 
  首相は 意味不明の造語 「直接的な」 という形容詞を 健康被害という言葉に付し、
   かつ、「ない」の前に「確認されて」 という語を付している。「確認」という語は、確認
   する意思or能力のない者には、確認できないという意味を、日本語はもっており、
   よく聞いてみると、首相は 何を言っているのか 全く分らない、いわゆる 言語不明朗
   な人であることが よく分かる。 しかし、その語り口の印象は 歌舞伎役者よろしく、
   大見得を切った言葉で ふつうは受け取られるであろう。
 
       
 
 以上から、言葉 (単語・概念及び論理) というものは、
必ずしも 事実を伝える手段とは限らず、多くの場合 それを語る者の考え方
や立場によって 濃厚に色付けされていることが分かる。 
 
 さらに 現代に特徴的な言葉の使い方というものがあり、
これは 自分に都合の悪い事実を隠すための手段として、そして 意図をもって
人を ある方向に誘導(洗脳)する手段として、言葉が使われているのである。
 こういう言葉の使い方の 最も巧みで日常化された例としては、コマーシャル
(advertisement)があるが、行政のメッセージ や 政治家の発言、また この産経の
記事も そうであろう。
 つまり、事実を伝える手段としての言葉は 極めて希で、多くは 他人を(自分
の意図通りに動かす手段として 言葉が使われているのである。
 
  そして、特に、福島第一原発事故以降に 露わとなったことは、
それまで 「事実を語る」人と信じられてきた科学者(専門家)が、一般の我々
に語りかけた言葉は、実は 「事実」ではなく、彼らの占有する「科学」の名を
もって、我々を 彼らが意図する ある方向に誘導するものであったことである。
 
 
 
 話が 少しずれてしまったが、
「風評被害」という言葉は、本来は デマによる経済的被害を意味するようだ。
 
 ところで、この漫画「美味しんぼ」は デマ(根拠のない噂)を流して経済的被害
が出たと、産経の記者は認定したのであろうか?
 
 しかし、記者は、
 
 今回の件で、福島県の農水産物への風評被害が心配される
 
と言っていて、出たとは認定していない。
 
 ユーホーの例を引くまでもなく、根拠のない噂は、世の中にいろいろあるが、
それが すなわち 経済的被害に結びつくとは限らない。
ある言が「風評被害だ」と言えるためには、「被害が出た」という事実がなくては
ならない。ある言があり、それで 未だ被害が出ないのに、それを「風評被害」
と言うことは、過剰反応というものであろう。
 
 この過剰反応は、5月12日付の 福島県の文書
 
   ・・・「週刊ビッグコミックスピリッツ」4月28日及び5月12日発売号の「美味しんぼ」の
   表現は、福島県民そして本県を応援いただいている国内外の方々の心情を全く
   顧みず、深く傷つけるものであり、また、本県の農林水産業や観光業など各産業
   分野へ深刻な経済的損失を与えかねず、さらには 国民 及び世界に対しても
   本県への不安感を増長させるものであり、総じて 本県への風評被害を助長する
   ものとして断固容認できず、極めて遺憾であります。
 
 というのにも見える。
 
   福島県は、被害が出る(?)前に ある言論を
 「 断固容認でき 」ないとまで言っているのである
  しかしながら、福島県は
 放射線の健康影響or被害が出る(?)前に、「放射能大したことない」という
 政府を「 断固容認でき 」ないとは言わないのである
 
  県は、風評被害は 前もって予想して抗議するが、放射能被害は 前もって
 予想せず、政府の「放射能大したことない」政策を擁護し実行するのである。
 
  つまり、県が予想したことは 「被害」であり、予想する意思のないことは 
 「被害」ではないということになり、県の思い一つで 抗議されたり擁護され
 たりすることになるのである。
 
 
 
  しかし、これでは あんまり 独善が過ぎると感じたのだろうか?
 実際に、「美味しんぼ」で 被害が出たという報道、翌 5月13日に
 県が株式の半分を保有している 福島テレビ の「FTVスーパーニュース」
 でなされたようである。
 
 
    番組は騒動を受け、福島市の飯坂温泉を取材。「 美味しんぼの表現を気にした
  保護者の反対で、県外の学校の団体客数百人が、宿泊をキャンセルした という
  館関係者の証言をテロップで紹介。ほかにも、漫画の影響とみられるキャンセル
  10件ほど確認されていて、温泉街からは 怒りの声が上がっているという。・・・
 
 と。
            ※ 飯坂温泉は、文科省の航空機モニタリングでは 
             セシウム137の土壌汚染が 10万〜30万㏃/㎡ である。
                    地図画面右上の「地図 ▽」を開いて
                「情報を重ねる」欄の「 放射線情報[災] 」に✔を入れる
                と、詳細な汚染地図になります。    
 
          
   
     3.11以前なら マスコミが大騒ぎし、国会でも問題になったであろう 
   放射線管理区域への学校の団体宿泊が、3.11後には この宿泊を
   キャンセルすると その宿泊所のある温泉街では「怒りの声」を上がっている
   と、福島県を代表するテレビが 堂々と報じたというのである。
 
    これだけでも、信じられない福島の状況であるが、県外から わざわざ
   放射線管理区域の地に 生徒or学生を連れてきて 宿泊させるという
   3.11以降 起っている日本の学校現場の倫理崩壊をも この福島テレビ
   は 同時に 炙り出しているのである。 
 
 
  しかしながら、この福島テレビの報道を、
 翌日の14日に J-CASTが取り上げて 以下のように言っている。
 
 
   ・・・ こうした例が出ているとしても、今のところ少ないようだ。
    飯坂温泉観光協会は、加盟する宿泊施設に「美味しんぼ騒動が影響のキャンセルは
  出ているか」とのファクスを送っているが、キャンセルされた場合でも詳しい理由までは
  把握していないこともあり、現状では影響はない、との見方をしている。
    また、福島県温泉協会でも、会員の宿泊施設から騒動によるキャンセルが出たという
  話は聞いていないと話していたが、「 漫画の世界の話で 観光客の気持ちが動く
  とも思えないけど、県民としては、たとえ漫画だとしても根拠のない描写はやめて
  ほしい 」と騒動への困惑は隠しきれていなかった。
 
  ――― 随分 福島テレビと ニュアンスが違う。
 
   福島民報は、14日 もっと冷静に、
 
    福島市の温泉旅館で13日までに、小学館の「週刊ビッグコミックスピリッツ」掲載の
  漫画「美味しんぼ」の主人公らが東京電力福島第一原発を訪問後に鼻血を出す
  などの描写があった問題の影響とみられる宿泊キャンセルが2件あった。
   この旅館では、関東の一組の家族客から電話で「美味しんぼのニュースを見て
  不安になった。申し訳ない」とキャンセルの申し込みがあった。
  さらに
25〜30人の予約をしていた高校生の団体からも宿泊を取りやめる連絡
  があった。
  保護者が「 今話題になっている騒動で、子どもを福島で泊まらせるのは不安だ」 と、
  キャンセルを申し出たという。
   旅館の担当者は 今回の問題が原因とみている。
 
 と報道しており、
 福島民友は 15日に さらに淡々と、
 
   小学館の漫画「美味しんぼ」の鼻血描写問題を受け、福島市の飯坂温泉観光協会
  は14日から、加盟旅館にキャンセルなどの被害調査を始めた。
  同協会によると同日現在、数人で 来訪予定だった 1件のキャンセルがあったという。
  同協会は16日まで調査を継続し、実態把握に努める方針。
  同協会は取材に「 問題が波及し、キャンセルが広がることを懸念している 」とした。
  協会加盟の旅館の多くは「 問題があっても、予約もあるし キャンセルもある。
  いつも通りで変わっていない 」としている。
   また、同市の土湯温泉観光協会によると、土湯温泉の旅館で 14日現在、2件の
  キャンセルがあった。大人数が宿泊する 大口のキャンセルはなかったという。
   同協会の関係者は「 (大口のキャンセルが出るなど)今後はどうなるのか分からない 」
  と不安を口にした。
 
 と、福島テレビの報道を 完全に否定し、暗に デマだと言っているのである。
 
  かくして、漫画「美味しんぼ」を見た福島県or県知事は その時「風評被害」
 という幽霊を見たのであろう。 「幽霊の正体見たり 枯れススキ」という歌が
 あるが、これを風評被害と非難した人々は、福島県と同様 何でもないものを
 勝手に恐ろしがって 大騒ぎをしていたのであろう。
 
 
 
                         (つづく)
 
 
   OurPlanet-TV
     「鼻血は事実」〜福島の母親「美味しんぼ」言論抑圧に抗議
         2014/05/21    「ふくしま集団疎開裁判の会」
 
 
(2)のつづき
 
  産経の記者の屁理屈に付き合うのは 疲れることだが、実は この屁理屈
 の元は 権威筋の学者や研究機関にあり、記者は それを オウム返しで
 喋っているに過ぎないのである。
  そして また、中央・地方の行政は、迷惑なことに 彼らの見解に依拠して、
 我々住民に対しているので、大新聞である産経の不味い記事を もう少し
 口に入れて噛み砕くことにする。 
  これも、この時代に生きる 私の業なのだと思う。
 


 
 
 
 「美味しんぼ」に、井戸川前双葉町長の「 今の福島に住んではいけない 」
という言葉が載っているのを、記者は注意している。
そして、西沢真理子という人の言を引用し、
 「 放射線のリスクを正しく認識できない人が 今も多いのは残念 」
と、井戸川氏を アホ扱いしている。
 
 また、記事の文勢からは、彼を「村八分」にしようという意図が透けて見える。
「皆さん、あの人の言うことは 皆 デマだから、相手にしないでおきましょうね 」と。
 
 しかし、よく考えてみると、このブログ記事も また 産経の記者をアホ扱いし、
権威筋の学者や研究機関、さらに行政の言を、
「皆さん、彼らの言うことは 皆 デマだから、相手にしないでおきましょうね 」と
言っているのである。
 ――― 私も、産経の記者と同じことを、逆の立場からしているのである。
 愚かで罪深いことである。
 
 
 では、本題に入る。
 
 記事では、
 
   100ミリシーベルト以下の低線量被曝の健康への影響については ・・・
   極めて小さいことが分かっている。・・・
   健康への影響が心配される数値ではない。
 
と言い、
その影響の小ささを、日本原子力文化振興財団」のホームページにある表
 
            放射線と生活習慣によってがんになる 相対リスク
                               (40〜69歳の日本人男性)
 
                   1000〜2000m㏜の被曝      1.8倍
                   喫煙、飲酒(毎日3合以上)    1.6倍
                   やせ過ぎ               1.29倍
                   肥満                  1.22倍
                                         200〜500m㏜mの被曝       1.19倍
                   運動不足               1.15〜1.19倍
                   塩分の取り過ぎ           1.11〜1.15倍
                   100〜200m㏜の被曝       1.08倍
                   野菜不足               1.06倍
 
を使って証明しようとしている。
 
    注。 この表は、独立行政法人「国立がん研究センター」の発表に依拠しているといい、
      放射線の危険は、それ程ないのだと言いたい行政には たいへん重宝されて
      いるようで、平成25年3月の経産省の文書:
      「年間20ミリシーベルト の基準について 」(P7)に引用されている。
 
 
 
  しかしながら、
産経の記事を注意深く読むと、記者は かなり 事柄をよく理解しているようだ。 
どこで それが分かるかと言うと、
 
 健康影響も 発がんも 「ない」とは言わず、「小さい」「低い」と言っている。
 これは事実について言っているのだが、一方で 
 「現在、福島県で暮らす人々が原発事故によって余分に受ける放射線量は
 年間 1ミリシーベルト程度で、健康への影響心配される数値ではない
 というふうに、「心配」という主観的感情においては ない 」と言うのである
 
   注。もちろん、「小さい」「低い」という表現も 主観的なものである。
         例えば、太陽にとっては 「地球は小さい」が、人間にとっては 「地球は大きい」。
     大人から見ると 「小学生の身長は低い」が、幼稚園児から見ると「小学生の
     身長は高い」etc.
 
  これ(客観的事実と主観的感情)については、後に 詳細に検討したいが、
 記者は この両者を巧みに使い分けて、自己の主張に 読者を巻き込もうと
 しているのである。 
 
 前段では 放射線の健康影響は心配ないことを述べ、後段では、リスコミの
 研究家・西沢氏の言を引用して、
 
   事故後、リスクを正確に伝える リスコミが適切になされなかったことで、
  放射線のリスクを正しく認識できない人が今も多いのは残念と指摘
  その上で放射線に発がん性があるのは確かだが、健康への影響は
  量で考える必要がある。低線量被曝の場合、喫煙や野菜不足よりも
  がんになる リスクが低く、現在の福島が心配されるような状況ではない
  ことを理解してほしいと話している。
 
 と記している。つまり
 前段は 「健康影響は小さい」とし、後段は 「その上で」という言葉を挿入して
 「発がんリスクは低い」ということに力点を置いているのである。
 
  もちろん、「健康影響」の中に 甲状腺がんを始めとした「発がん」というもの
 もあるのだが、ふつうの常識では 「健康影響」のすべてが  「発がん」では
 ない。
 
  しかし、この文の流れは、読み手が  
 「発がんリスクが低いのだから、他の健康影響は なおさら 小さいはずだ
 と受け取るような組み立てになっているのである。
 
  注。ここに 「小さい」と「低い」という同じような意味の 2つの言葉が使われているが、
        日常語では 当り前の このような言葉も、論理的に 即物的な事実を見なくては
    ならないときに、これを曖昧にする働きがある。言葉が違えば モノも違うように、
    また 同じ印象の言葉なら モノが違っても 同じモノのように錯覚して、話者の
    言い分に 簡単に引きずられてしまうのである。
      もし、記者が 何らの意図もなく、事実を誠実に語ろうとするならば、
    このような誤解を生じさせないように、同じ意味の言葉を 複数使うのではなく、
    例えば、「発がんリスクは低い」「健康影響の程度は低い」というふうに、ただ
    一つの言葉だけにして、読者に誤解を生じさせない配慮をするはずである。
 
 
  そこで、読者が 
   「 それは オカシイ。 健康影響とは 発がんだけのことではない。」
  と不審を述べると、記者は言うだろう。
  「私はそういうことを 一言も述べていない。ちゃんと文章を読んで下さい!」
  と。 
 
  まったく 産経の記者の言う通りである。
 記者は 健康影響 と 発がんとを羅列して、それぞれについて言ったに
 過ぎない。なのに、記者が述べていないことを、読者が 勝手に忖度して
 読んだのである
 
 
 
 鼻血や倦怠感は がんではないが、健康影響の一つであろう。
ところで、記者は 先に、鼻血や倦怠感は 低線量被曝の影響ではないと述べて
いた。即ち、低線量被曝の健康影響の中から これらは除外したのであるが、
では 鼻血、倦怠感や発がん以外に どんな健康影響があるのか、といった
ことは 一言も述べていない。 
 
 これは、権威筋の科学者(専門家)が 低線量被曝の健康影響を、白血病と
がん(固形がん)、それに遺伝的影響のみに限って認めているからである。
 
 したがって、この産経の記者のつもりでは、西沢氏は
低線量被曝の健康影響(白血病、固形がんと遺伝的影響)のうち、固形がん
について、その発がんリスクを述べたとしているのである。
 
 
 
 また、西沢という リスクアドバイザーの女性が、
 
   放射線のリスクを正しく認識できない人が 今も多いのは残念
 
と言った真意は、
 
 放射線のリスクを正しく認識できない人が 今も多い
 
のではなく、
低線量被曝の健康影響は 白血病、固形がんと遺伝的影響だけに限られる
という 権威ある放射線防護の専門家たちの見解を、そして、
行政や自民党等 及び 経済界に都合の良い この見解を、彼女のように 率直に
 
 受け入れない人が 今も多い
 
ことを 残念だと言っているだけなのであろう。
 
 
 リスコミやマスコミなど、横文字で コミュニケーションという語を冠したものは、
その多くが 言葉の誠実さを そのイノチとしているのではなく、言葉のトリックを
そのイノチとして 自己を鍛え上げているので、我々は 頭を混乱させられ、彼らの意のままにされ易いのである。
 
   ** リテラシーを身に着けなさいとか何とかかんとかと、利口そうな紳士淑女が、
    愚かな我々に 盛んに横文字で説きまわっている。 我々は 日本人なのだから、
    ちゃんと日本語で話してくれればよいのに、敢えて 外国の言葉で 愚かな我々を
    脅しつけてくるのである。
     リスクコミューニケーションも また然り。訳の分らない言葉を使えば、訳がわかるように
    なるかのようである。
 
 
 今日流行りの こうした言葉の使い方は、産経の記者の言葉を例に 上に
縷々 指摘したように、ある意図をもって、人を ある方向に誘導するために
使われている。そして、たいていの場合 そこに 誠実な意図があるのではない。
 一方、いかに効率的に それを達成できるかという研究が、心理学やら何やら
をフルに使ってなされている。つまり、人を騙す技術が科学的に研究されている
のである。
 そして、その研究成果は 政府の言葉から、企業の宣伝、組織内の人間関係
or企業経営、また顧客対応の術まで 今日の社会の隅々まで 浸透している。
人を騙す技術が 重宝されている社会なのである。 
 
 
 
                           (つづく)
 
 

 
         
 
 
     山本太郎「福島の小児甲状腺がんについて」  14 05 20 
 
           「ヨウ素剤の備蓄と配布体制」ワークショップ
          → 前双葉町長 井戸川克隆氏の経験談&助言
 
 

 
                                                    2014年05月14日
  漫画「美味しんぼ」で、東京電力福島第1原発を訪問した主人公が原因不明の鼻血を
出すなど描写があった問題で、13日 福島テレビ 「FTVスーパーニュース」 が、同漫画
による実害を報道した。
 番組は騒動を受け、福島市の飯坂温泉を取材。「 美味しんぼの表現を気にした保護者
反対で、県外の学校の団体客数百人が、宿泊をキャンセルした 」という旅館関係者の
証言をテロップで紹介。 ほかにも、漫画の影響とみられるキャンセルが 10件ほど確認
されていて、温泉街からは怒りの声が上がっているという。
   ニュースのスタッフに対し、飯坂温泉の従業員・佐藤ひとみさんは「 今まで、一生懸命
みんなで頑張ってきたことが台なしになってしまいかねないので、本当にやめてほしいと
思います 」と話している。
餃子照井飯坂店の佐藤吉則さんも「食に関することなので、私たちも敏感に対応しないと。
飯坂温泉は観光のお客様相手なので、深刻ですよね。風評被害がまた広まるのは 」
と、不安を訴えていた。
 
 

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