混沌の時代のなかで、真実の光を求めて

現代に生きる私の上に 仏法は何ができるかを 試そうと思い立ちました。//全ての原発を 即刻停止して、 別の生き方をしましょう。

現代の問題 1.〜科学

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大転換の時代:大地震の文明的意義

              京大大学院 人間・環境学研究科教授 佐伯啓思氏

                        (1)

はじめに

 今回の大震災をどのようにとらえるか? という課題については、この大震災を 1つの
大きなきっかけとして、社会の方向性を 大きく変える転機になるのではないか、という見方
があり、私自身も そのように考えています。
その点について話したいことは 随分あるのですけれど、本日は 3つの点に絞って お話します。

 私は、京都に住んでおりまして、3.11の地震のときも 京都にいましたが、関東の方の
人と関西の方で、今回の地震に関する とらえ方が 全然違うのですね。 我々関西人は、
今回の地震を 全く体感していないので、ただテレビで見て「 大変なことが起きたな 」
ということを感じているだけなのです。 一方で、東京の人は もはや少々の揺れでは地震
のうちに入れていないみたいですね。

 実は 私自身は、地震によって 日本が変わらなくればならないとか、そう考えているわけ
ではないのです。 今回の大震災以前から、日本社会は このままでは もうダメだと考えて
いました。 と言いますのは、日本は ある種の成熟社会に入ってしまっていたわけです。
経済大国であった国が、これ以上の経済成長を追求したって 碌なことにはならないわけです。
しかも、グローバリぜーションがより進展して、世界中で振興国が どんどん出てくる中で、
日本は 全然違うステージに置かれているという感じを ずっと持っていました。
そういうこともあって、実は リーマン・ショックを一つのきっかけとして、「 日本は 
経済成長追及路線をやめよう 」と提言してきました。 そして、そうした社会のあり方を
「脱成長社会」と名づけて、別のタイプの社会に変っていかなければならない、というふうな
ことを提言してきたわけです。

 ですから、今回の大地震が生じたから特別な変革が必要だ、という話ではないのですが、
こうやって 大震災が起ってみると、ますます 従来のやり方では うまくいかないことが 
はっきりしてきたのではないか、と思います。
そのことを 3つぐらいのレベルで、一つは比較的短期的な話、2つ目は もう少し長い
中期的な話、3番目は 非常にスケールの大きな文明論的な話として、転換の意味について
話をしてみたいと思います。


短期的な課題としての「 構造改革 」

 まず 短期的な問題として言えば、この20年間は「 失われた20年 」と呼ばれています。
この「 失われた20年 」とは、いったい何だったのでしょうか?
この「 失われた20年 」とは、世界的に言えば 経済がグローバル化の時代で、実物中心の
経済から 金融中心の経済に変っていった。
現代の経済の大きな特徴は、「グローバル化」と「金融中心経済」ということだと思います
けれども、それが この20年間ぐらいに確立されたわけです。 そして、日本は それに
適応する、もしくは それを受け入れるという形で 日本経済の構造を変えてきました。
これが、いわゆる「構造改革」だったわけですね。
その中で いったい何が起きたのでしょうか。 最初に、結論を端的に言えば、「構造改革」
の この方向を どこかで見直さなければならない、これが まず短期的に問題です。

 「構造改革」については、色々な捉え方があるのですけれども、これが 何をもたらしたか
というと、端的に言うと、私は「 生産要素を商品化して、その結果、生産要素が 非常に
不安定な状況に置かれてしまった 」ということだと思います。
 ご存じのように、経済活動というものは、生産要素を使って 生産物を生産するわけです。
そして、生産されたものは マーケットに流れます。マーケットには、マーケットでの競争
がありますから、そこで 十分な利益が得られれば それはそれでいいのですけれども、
近年 マーケットの中で 十分な利益が得られなくなってしまっていた。先進国は そういう
成熟段階まできてしまっていたのです。 これが ひとつの問題だったと思うのですね。
アメリカは 製造業では もう十分な利益を上げることができない。また 日本は、80年代
には、まだ それでも自動車やら最先端ハイテク技術で アメリカを打ち負かして利益を
上げることができたのですけれども、日本も 基本的に限界まできている。もはや、生産物の
レベルで どれだけ競争しても 大きな利益は上がらないのです。

 その基本的な理由は、先進国の国内では 大きな需要を生み出すことができないからです。
生産能力をフルに稼働して生産物をつくっても、それを吸収するだけの需要が 先進国の国内
には もうないわけですね。 構造改革の前夜には、もはや そういう段階まできていたのです。
そこで 何をしたかというと、生産物で利益を上げるのではなく、生産要素のコストを下げる
ことによって 利益を稼ごうとしたわけですね。 そのために 生産要素を商品化し、流動化し、
競争を進めるようにした。


構造改革は 生産要素を不安定にした

 生産要素というものは、基本的に 労働・資本・土地・資源、こういうものです。
こういうものは、従来は それほど競争にさらされていなかった。さまざまな規制によって
保護されていたわけです。
例えば、労働の場合には 労働基準法がありますけれども、それと同時に、いわゆる「日本的
経営」という形で、労働が それほど流動化しないような構造ができていたわけですね。
結果として、日本の労働環境が保護されていたのです。
 もちろん、資本の流動性は かっては規制されていました。日本の場合には 特に企業は
間接金融で、銀行からの ファイナンス をしていた。そして、銀行は 財務省の監視の下に置かれて
います。そういう形で お金の流れが、ある程度 ヒエラヒカルに規制されていたわけです。

 この一連の社会システムに対して、「構造改革」は 生産要素のレベルでの規制を取っ払って
しまおう、となった。そして、生産要素を流動化・商品化して、生産コストの低減をはかる
ということをやったわけですね。 私は、これが規制緩和の一番大きなポイントだっただろう
と思うのです。 生産物市場が いろんな面で規制緩和されるということは、それ自体は
別に たいして 大きな話ではなかったのですが、 ポイントは 労働・資本・土地といった
生産資源についての取引、また 農業、あるいは医療や教育、こういう社会の基盤となる
セクターが規制緩和の対象となり、競争メカニズムが導入されていった。
ここに、恐らく「構造改革」の 一番 大きな問題があったのだろうと思うのです。

 その結果、いったい どういうことが起きたのか。 確かに 効率的にはなったのです。
しかし、生産要素のレベルで 不安定な状況ができてしまったわけです。
資本は流動化して、グローバルな金融市場に流れていきました。そして、企業の ファイナンス も
直接金融に変っていった。 銀行は メインバンクとして企業に貸し付けるのではなく、 自ら
の証券業務で利益を上げるようになりました。 また、企業は できるだけ株式中心型の経営
に変っていきました。
 そして、どうなったかというと、資本は 確かに より大きな利益を生むようになりました。
生むようになったけれども、グローバル な金融市場に 日本の国内の金融市場が完全につながり、
そこで 非常に不安定な構造ができてしまったわけです。国内経済のお金の流れが 国際金融市場
の動きによって 大きく左右されるような構造になってしまったわけです。 つまり、お金の流れが
極めて不安定になったわけです。これが 現在の日本経済が不安定化した大きな理由の一つです。


                    (つづく)

☟は 武田邦彦教授(中部大学)へのインタービューです

 
 この国の無責任体質を 鋭く指摘されています
 原子力安全・保安院の体質は? YouTube
   “ 原子力発電所は、安全は ほとんど関係なく作られるんですね ”
   という衝撃的な言葉から始まります。  


  
 福島原発に何が起きているのか  YouTube  3.15
      ( 一つのインタビューが 8つのYouTube に納められています )
  
   今までの福島原発事故の経過の中で、
   どういう危機があったのか?  また、今は どういう状況なのか?
   ――― など、明快かつ率直に 述べられています。
   ” 日本の原発は 震度6が来たら 壊れるように設計されてますから・・・ ”etc.





  この人の 説得力ある魅惑的な言葉を聞いていて、 
  ‘ なるほど そういうことだったのか? ’ と納得する所が 沢山ある中で、
  しかし、私は 何か しきりと違和感を感じます。
  これは 何なのか? 
  ――― ビデオの 5/8 で、ある視聴者の問いへの答えで これが氷解しました。
  ‘ 先生は 原発反対なの? ’
   ‘ 私は 【安全】な原子力発電所推進です ・・・ 私は 科学者ですから・・・ ’
   ‘ 日本の原子力技術は素晴しく、安全な原子力を作れます ’

  そして、これは 今後 我々の 重要で深刻な問題になるでしょう。
  それは、
   「 科学者は、決して落ちない飛行機を作れる 」
   「 科学者が作ったものを 受け入れるかどうかは、社会の選択だ 」
  という この人(科学者)の考えをめぐってです。 
  ――― この考えは、おかしくはないか? ・・・と。  
                             合掌
ameni-さん & swnfm-さんとの議論の場を ゲストブックから こちらに移します。
他の方のご参加も 歓迎いたします。

 議論のキーワードは、

「 直視 」、「 科学 」、「 仏教 」

です。

                     

人工細菌の作製に成功、環境問題解消に大きな期待 米研究所

                2010年05月21日  発信地:ワシントンD.C./米国

【5月21日 AFP】 自己再生が可能な細菌を 人工的に作製することに初めて成功したと、
米国のJ・クレイグ・ベンター研究所が 米科学誌サイエンス(Science)電子版に発表した。

 研究チームは 細菌「 マイコプラズマ・ミコイデス(Mycoplasma mycoides) 」のゲノムを
人工的に合成した。

 研究チームは、この方法を、生命の基本的な仕組みの解明や、環境・エネルギー問題の解消
に役立てられると考えている。 具体的には、バイオ燃料の収量アップを可能にする細菌、
温室効果ガスの一種である二酸化炭素を除去してくれる藻、新たなクリーンエネルギーの開発
などが期待される。

 さらに、ワクチンの効率的な製造 や 新たな食品成分・化学物質の開発 にも応用できるのでは
ないかと、研究チームは見ている。

                                以上


■ 人工生命、完成見えた 米研究所、ゲノム合成し人工細菌
                            2010年5月21日 asahi.com

 自己増殖をする「 人工細菌 」を作ることに、米のチームが初めて成功した。
DNAをつないで、ゲノム(全遺伝情報)を人工的に作った。 生命の設計図であるゲノムが
働くことが確認でき、「 人工生命 」ともいえる成果だ。
医薬品づくりなどに役立つ技術と期待される一方で、安全性の確保や悪用防止が課題になる。
生命とは何かを問うことにもつながりそうだ。

 作ったのは、人間のゲノム解読に携わったクレイグ・ベンター博士が代表を務める研究所の
チーム。 遺伝情報にあたる塩基配列が少なく、操作しやすい「 マイコプラズマ・マイコイ
デス 」という細菌をモデルにした。

 この細菌のゲノムをまねて、ゲノムを構成するDNAの断片を化学合成した。 これを大腸菌
などの中で 1本につなげて、人工ゲノムを作った。 この人工ゲノムを、ゲノムを除いた別種
の細菌の細胞膜を器にして、移植した。

 人工ゲノムは 14の遺伝子が欠けていたものの、「 人工細菌 」は、モデルにした細菌と
同じたんぱく質を作り、自己増殖を繰り返すことも確認できたという。

 この成果は、21日付の米科学誌サイエンス電子版で発表される。(杉本崇、福島慎吾)

     ◇
〈ゲノム〉 生物のすべての遺伝情報をゲノムという。 情報が刻まれている物質がDNAで、
複数の化学物質(塩基)が連なってできている。 塩基のつながりの中にある特定の部分が、
体を構成する様々なたんぱく質を作る遺伝子として働く。
                                    以上


■ 人工ゲノム使い細胞、「新生命体」への道も
                              読売新聞

【ワシントン=山田哲朗】細菌のゲノム(全遺伝情報)を人工的に合成し、別の細菌に移植
して働かせることに 米国の科学者が初めて成功した。

 移植を受けた細菌は、人工ゲノムによって自己増殖したという。 「 人工生命 」の誕生に
近づく成果だが、倫理面での議論も活発化しそうだ。 J・クレイグ・ベンター研究所(米
メリーランド州)が20日付の米科学誌サイエンスに発表する。

 研究では まず、牛の感染症を起こす細菌「 マイコプラズマ・ミコイデス 」のゲノムを
コンピューターで データ化。 この情報に基づき、改めて「 ミコイデス 」のゲノムの断片
を化学合成した。 この断片を大腸菌と酵母に入れて遺伝子組み換えでつなぎ合わせ、ゲノムを
まるごと再現した。

 完成した人工ゲノムを、よく似た細菌に移植したところ、移植された細菌が 人工ゲノムの
作用で「 変身 」し、「 ミコイデス 」のたんぱく質を作るようになった。
細胞の「ハードウエア」にあたる細胞質は、移植先の細胞を流用しているが、「ソフトウエア」
のゲノムが 人工ゲノムに入れ替わったことになる。
同研究所は 移植を受けた細菌を「 合成細胞 」と呼んでいる。

 この技術を応用すれば、望みのゲノムを設計して 微生物に組み込み、現存しない
「新種」を生み出せる可能性がある
石油大手 エクソン・モービル は バイオ燃料を大量に生産する藻を作るため、この研究に
資金を提供。 製薬大手 ノバルティス も ワクチン開発のスピードアップに利用しよう
と研究を始めた

 ただ、今回の技術で 強力な病原菌が開発され、テロに悪用される危険や、自然界にない
生命体が実験室から逃げ出す可能性も考えられ、論議を呼びそうだ。

                                   以上

  我々は、そろそろ 「 科学・技術 」への夢から 醒めるべきときが、
  きているのではないでしょうか?

  いつまでも、その誘惑に ずるずると引き摺られていくことは、
  ちょうど、毒婦の甘い誘惑から 逃れられずに、
  身の破滅となった 多くの男たちの轍を 踏むことになります。

  毒婦の誘惑から逃れるためには、尋常な事では 済まないように、
  科学・技術の誘惑から キッパリと手を切り 身を引き離すためには、
  自己の身を切るだけの覚悟が 必要でしょう。

  しかし、目を抉られ 片手 片足を失っても、
  身の破滅よりは、マシでしょう。
  我々は、今や そのような時期に来ているのではないでしょうか?

  いつまでも、「 科学・技術 」という毒婦の 悪魔的な誘惑に、
  魅入られていてはなりません。
  我々は、はやく その正体を見破り、身の破滅を回避しなくてはなりません。
 
                                合掌


■ 毎日新聞・論点(2007/12/28)
  毎日新聞で「どう考える 15歳の理科離れ」として、三人の意見を紹介しています
              『 酔うぞの遠めがね 』より


                 

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無惨! 20万頭以上の殺処分 
   ――― このようなことが 許されてよいのでしょうか?

人間は、自らを 万物の霊長・万物の尺度と誇っていますが、

ウシやブタなどの動物よりも 愚かで しかも 冷酷・凶暴、 
罪深い エコノミックアニマルと 誰かが言った・・・。
                                        合掌


(抄略転載)

FAO が口蹄疫の脅威増加を警告

     
日本、韓国が発生に苦しむ
【2010年4月28日、ローマ】 FAO は本日、日本と韓国での最近の3つの口蹄疫発生を
受け、国際的監視強化を呼びかけた。
フアン・ルブロスFAO 主席獣医官は、「 我々は 厳重なバイオセキュリティー対策が実施
されている これらの2カ国で惨事に至ったということを心配している。最近の大規模な感染
は、その感染源が 極東である可能性が高いことを示している。 」 と述べ、
「 日本や韓国のように、公式に口蹄疫がないとされてきた国における発生は、過去9年間、
極めて稀であり、4ヶ月に3件の発生は 非常に懸念すべき事態である 」と指摘した。
また、「 我々は また、日本と韓国から 南ア、英国及び欧州に広がった2001年の口蹄疫
蔓延の惨事が繰り返される可能性があるのではないかと考える必要がある 」と付加えた。

10億ドル規模の損失
 2001年の口蹄疫発生時には、英国のみにおいても 農業、家畜貿易及び観光で 80億
ポンド( 120億ドル以上 )の損失が計上された。 疾病の拡大を防ぐため、600万頭以上
英国羊及び畜牛が処分されたと推定される。

 今月初め 日本の獣医関係筋は、口蹄疫が流行しているアジア諸国で 現在 より一般的な
「O」型口蹄疫ウィルスの発生を確認した。 大韓民国では 1月に あまり一般的ではない
「A」型口蹄疫ウィルスの発生があり、4月には 「O」型の流行が認められた。
これまでのところ、日本では 発生に対する初期対応として、水牛、畜牛および豚385頭が
処分され、大韓民国では 主に 豚3500頭が 発生への対応として処分された。

発生による被害額の上昇
 「 従来 口蹄疫が存在しなかった国においては、たとえ 一件の小規模な発生が起っても
世界市場が閉鎖され、疾病管理が強化されるため、数百万ドルの損失の原因となりる 」と
ルブロスは述べた。
ウィルスの経路は解明されていないが、専門家によれば 感染は 豚が肉片を食べた廃棄食品
経由だった可能性がある。 他の地域で 同様の事件の発生を予防するためには、いかに感染
予防措置が破られたかを解明することが肝要である。
ルブロスは、「 現状では 我々としては すべての国が危険にさらされていると考えており、
予防策及び対応能力の見直しを歓迎する 」と述べた。

監視の強化
 バイオセキュリティーの強化には、感染経路の見直し及び管理手段の強化、港湾及び空港に
おける速やかな報告とより 厳重な検査を支援するための、関係者による口蹄疫の認識強化が
含まれる。
口蹄疫は 畜牛、羊、山羊及び豚を含む偶蹄類における 非常に感染力の強い疾病である。
高熱と動物の口及び足に特徴的な水疱を発症する。 人体には 影響はない。



■ 宮崎県の口蹄疫に対する防疫措置について
                          平成22年5月18日現在 農林水産省

 口蹄疫は、牛、豚等の偶蹄類動物に感染する病気であり、それらの動物に由来する食品を
摂取しても 人に感染することはありません。
しかしながら、偶蹄類間の伝播力が極めて強く、畜産業における経済的なインパクトも
大きいので、農林水産省は宮崎県に協力して、感染の拡大を防ぐ努力をしております。
また、偶蹄類への感染の拡大を防ぐため、感染した牛や豚の肉や牛乳を市場に出さないように
確実に措置しています。


 ■ 口蹄疫に関する特定家畜伝染病防疫指針
           平成16年12月1日   農林水産大臣公表
 ・・・
 本病の病原体が国内へ侵入する要因としては、感染動物、汚染畜産物、船舶又は航空機の
汚染厨芥、わら、乾草等の飼料又は敷料に加え、風による飛散などが想定されるほか、鳥、人
などを媒介とした侵入も考えられる。 こうした病原体の侵入の可能性を排除するために、
国際獣疫事務局(OIE)が定める国際動物衛生規約に基づき、動物検疫を始めとする侵入
防止措置がとられている。 しかしながら、 貿易の自由化が進展し、海外からの家畜、
畜産物、飼料原料及び資材の輸入が増大している中では、すべての侵入リスクを完全に
排除することは困難である。
・・・
第1 基本方針
 本病の防疫対策は、 第一に本病の発生国からの病原体の侵入を防止すること、 第二に
本病が発生した場合には その被害を最小限にくい止めることが基本となる。このため、国内で
発生した際には、国際的な本病清浄国の防疫原則に則り、殺処分により本病の撲滅を図り
常在化を防止する対策を実施することが重要である。
 関係者にあっては、本病の防疫措置の重要性を十分認識し、すべての関係者が一体となって
侵入防止による清浄性の維持及び早期発見のための監視体制の強化を図るとともに、発生時
における 迅速かつ的確な蔓延防止対策が講じられるよう、危機管理体制を構築しておくこと
が必要である。

1 殺処分等
(1)本病が発生した場合は、法第16条の規定に基づく 患畜及び疑似患畜(以下「患畜等」
  という)の屠殺、法第21条の規定に基づく 患畜等の死体の焼却等、法第23条の規定に
  基づく汚染物品の焼却等、法第25条の規定に基づく畜舎の消毒等の必要な蔓延防止措置
  を早急に実施する必要がある。このような蔓延防止措置は、原則として 家畜又はその死体
  等の所有者(管理者を含む。以下同じ)が行うこととなるが、都道府県は 農林水産省、
  市町村、関係機関及び関係団体と連携し、当該所有者に積極的に協力する。
   また、本病の蔓延を防止するため緊急の必要がある場合は、家畜防疫員自らがこれらの
  蔓延防止措置の一部 又は 全部を実施できる。
(2)患畜等の死体及び汚染物品は 発生地(患畜等の所在する場所を含む。以下同じ)に
  おいて 焼却、埋却又は消毒をすることを原則とするが、その数量、現地の地形等によって
  発生地で実施困難な場合は、適切な消毒の実施等病原体の拡散防止に万全を期しつつ、
  他の場所(化製場を含む)に輸送し、焼却、埋却又は化製(疑似患畜に限る)をする。
  このため、都道府県は、家畜の所有者が 患畜等の死体及び汚染物品の処理が速やかに
  実施できるよう、あらかじめ市町村等と協議を行い、その処理方法を検討するとともに、
  焼却、埋却等の場所の確保に努めるよう指導及び助言を行うものとする。
  また、都道府県及び市町村は、関係機関及び関係団体と連携して、本病の集団発生等により
  多数の患畜等の死体及び汚染物品が生じる場合を想定し、焼却、埋却及び化製処理が可能
  な施設のリストアップ、発生時の相談窓口の確認及び事前説明並びに関係団体等が行う
  患畜等の死体等の運搬及び処理体制の整備についての指導・推進に努める。



口蹄疫との共生

霊長類フォーラム:人獣共通感染症(第116回)4/24/01
                         山内一也東京大学名誉教授
2.口蹄疫対策の歴史
 口蹄疫の発生は 2000年前のギリシア・ローマ時代にすでにあったと想像されています
が、はっきりとした記述は 1546年にイタリアのフラカストロが牛での発生を述べたもの
が最初とみなされています。 その後、ヨーロッパでは 牛の致死的ウイルス感染である牛疫
の流行があったため、1886年までは口蹄疫についての記載はあまり見あたりません。
 その頃になり、口蹄疫が 畜産の大きな脅威とみなされるようになり、ドイツ政府の命令で
病原体の分離を試みたのが フリードリッヒ・レフラーとポール・フロッシュで、1898年に
ウイルスの分離に成功しました。これは タバコモザイクウイルスとともに、ウイルス発見の
第一号です。(本講座58回)

 英国に口蹄疫が出現したのは 1839年で、アルゼンチンから輸入した肉や乾草について
きたものと推測されています。19世紀には 地方病として定着し、農民に大きな被害を与えて
きました。そして 1892年から 発病した動物とその周辺のすべての動物を殺処分する方式
(stamping out)が始まりました
 ところが、1920年代に起きた発生では、殺処分対象の動物数が多くなりすぎて、順番が
回ってくる前に回復する動物が出始めて、農民は 殺処分に疑問を持つようになりました。
殺処分するか、それとも 口蹄疫と共存するかという議論が起こり、議会での投票の結果、
わずかの差で殺処分が勝ったと伝えられています。これが 現在まで続いているわけです。

 1951?52年の大流行では 殺処分の費用が 30億円に達しました。これが 議会で
取り上げられ、チャーチル首相が フランスのようにワクチン接種を中心に防疫を行った国の
場合よりも、はるかに低い金額である と弁明したと伝えられています。
 1957年 OIEは 口蹄疫予防のための国際条約を作り、これをきっかけに
殺処分方式が 国際的に定着してきたとみなせます。
 殺処分方式を最初に始めた英国は、徹底して ワクチン接種を回避してきています。
1967-68年の大流行では 63.4万頭が殺処分され、ワクチンは用いられませんでした。
これに反して、オランダは 殺処分と発生地域周辺の動物へのワクチン接種を併用してきて
おり、今回の発生でも 早い時点で ワクチン接種に踏み切っています。
 次に述べるように 口蹄疫ワクチンの開発で 中心的役割を果たしたのは オランダの研究者
でした。そのような背景もかかわっているものと思います。 
・・・・
                                  以上



 

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