混沌の時代のなかで、真実の光を求めて

現代に生きる私の上に 仏法は何ができるかを 試そうと思い立ちました。//全ての原発を 即刻停止して、 別の生き方をしましょう。

現代の問題 1.〜科学

[ リスト | 詳細 ]

記事検索
検索
(3) のつづき
 
 温室効果ガス
 
  もし、大気や雲がなければ -18〜−20℃に下がるはずの地球上の温度が,
 実際は 大気や雲があるために 14〜15℃ という 我々人類にとって快適な温度
  になっている。
 
  我々人類は、他の動物と同じように 空気がなくては生きていけないが、
 さらに 我々は 猿や熊のように体毛が発達していないため、寒冷の地では 
 毛皮等の服を着なくては 生きていけない。
 これは、我々が 寒冷地適応の動物ではなく、温暖な気候に適応した動物
 であることを意味している。
  人類の活動が活発になり よきにつけ悪しきにつけ 文明を作るようになった
 のが、今から 1万年前の最終氷期が終って 気候が温暖になってからだという
 ことは、こういうことも 大きな要因であったにちがいない。
 
 
 
                 ◇    ◇    ◇
 
   
 
  地球の大気は、 
 現在では ほとんどが 窒素(体積比:78%)と酸素(同:21%)である(☟)。
                   http://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/7/7a/Atmosphere_gas_proportions.svg/180px-Atmosphere_gas_proportions.svg.png 乾燥空気の主な組成
 
 
 
   しかし、こうした空気の組成になったのは つい最近のことだそうである。
 
    46億年前 この地球が誕生した頃は、太陽の大気と同じ ヘリウム水素から
   なる高温高圧の大気だったという。 また、水蒸気も含まれていて、その
   温室効果が原始地球を高温高圧に保っていたともいう。
   しかし、これらの軽い成分は、原始太陽の強力な太陽風で 数千万年のうち
   に ほとんどが吹き飛ばされてしまったと考えられている。
 
    やがて、時と共に 太陽風は 次第に弱くなり、地表の温度も低下して 地殻
   ができ、地殻上で多くの火山が盛んに噴火を繰り返すようになると、それに
   ともなって、二酸化炭素アンモニアが大量に放出された。
   この原始大気は 二酸化炭素が大半を占め、微量成分として一酸化炭素
   窒素、水蒸気などを含む、現在の金星の大気に近いものであったとされ、
   酸素はなかった。
    100気圧程度と、高濃度の二酸化炭素が温室効果により、地球が冷える
   のを防いでいたという。
 
    古い変成岩に含まれる堆積岩の痕跡などから、43〜40億年前頃に海洋
   が誕生したとみられる。この海洋は、原始大気に含まれていた水蒸気が、
   火山からの過剰な噴出と温度低下によって凝結して、として降り注いで
   形成されたものであった。
    初期の海洋は、原始大気に含まれていた亜硫酸塩酸を溶かしこんで
   いたため 酸性であったが、陸地にある金属イオンが 雨とともに流れ込んで
   中和されたとされる。中和されると二酸化炭素が溶解できるようになるため
   原始大気の半分とも推定される大量の二酸化炭素を吸収していった
    水蒸気が 紫外線で 光解離することで 酸素が生成されてはいたが、など
   の酸化に使われて、大気中には ほとんど残らなかった。
 
    やがて生命が誕生し、さらに 32億年前 二酸化炭素で自ら光合成を行う
   生物が誕生すると、それらは 水を分解して 酸素を発生するようになる。
              6CO2 + 12H2O C6H12O6 + 6H2O + 6O2
   さらに、二酸化炭素が生物の体内に炭素として 蓄積されるようになり
   (炭素固定)、長年月をかけて 過剰な炭素は 化石燃料や生物のからできる
   石灰岩などの堆積岩といった形で固定された。
    植物が現れて以降は 酸素が著しく増え、二酸化炭素は 大きく減少した
   大気中の酸素は、初期の生物の大量絶滅と さらなる進化を導いたという。
 
    また、酸素は 紫外線に反応し オゾンをつくった。酸素濃度が低かった頃は
   地表にまで及んでいたオゾン層は、濃度の上昇とともに高度が高くなり、
   現在と同じ 成層圏まで移動した。
   これにより地表では紫外線が減少し、生物が陸上に上る環境が整えられた。
 
       過去10億年の大気中の酸素濃度の変化
                         ↑  カンブリア爆発
                エディアカラ生物群
 
 
    
「地球の進化」(岩波地球惑星科学13)の図5.16より作成
 
 
 
    過去 6億年間における酸素(O2)と二酸化炭素(CO2)の量の変化
      
「地球の進化」(岩波地球惑星科学講座13,1998年)の図6.15より作成。 
 
 
 
   ――― というような シナリオが考えられている。  
                            参考:地球史年表
                              酸素濃度の増大とスノーボールアース・イベント
                                    - 日本気象学会機関紙
 
 
   こうしてみると、
    酸素は 古生代の石炭・二畳紀 そして 中生代のジュラ・白亜紀には、
   現在より かなり高かったようだ。そして、新生代になると急激に下がっている。
   どうして、酸素濃度が 下がってきているのだろうか?
 
    次に、CO2濃度は、古生代・中生代・新生代を通じて 現在 最低レベルに
   あるのがわかる。しかも、新生代を通じて 下がり続けているのである。
   そして、CO2濃度が高いときが 温暖な時期のように見える。
 
 
  もう少し、現在 近傍に目を向けてみると、
 
 CO2濃度は 14万〜13万年前に ピーク値 290ppmvであったが, 以降 変動はするが 減少に向かい 2万〜1万8000年前には
190ppmvまで下がっている
その後,産業革命前の270〜280ppmvまで
増加するのに 約2万年経過している
ところが,現在の南極大陸の二酸化炭素の濃度は 約360ppmvである。
80〜90ppmv増加するのに わずか数百年
しか経っておらず,
その増加速度は産業革命前と比べて約100倍大きい。
                                          新生代の気候変動
 
 
   15万年前から現在までの CO2濃度と気温のグラフを見比べてみると、
  CO2の濃度が高いと 気温が高く、濃度が低いと 気温も低いようだ。
  逆に、気温が高いと CO2濃度が高いかのように見える。
 
   上の記述では、
  「産業革命前の270〜280ppmvまで増加するのに 約2万年経過している。」
  と言い、このCO2濃度の増大が、人類活動によるかのような印象を受ける。
 
   もし、気温の上昇がCO2濃度の増大によっているなら、 ☟ の気温変化の
  グラフは、そのまま CO2濃度の変化を反映していることになる。 
 
              
 
    そして、CO2濃度の増大が 人類活動のみによっているなら、
  人類の文明は 1万年前からではなく、それ以前から 膨大なCO2を出す文明
  を作り上げていた という奇妙なことになってしまう。
 
     したがって、
   CO2濃度の増大 と 人類活動の活発化とは、必ずしも連動しているわけ
   ではない。人類活動は CO2濃度増大の 一つの要因に過ぎないのである。
    それ故、CO2濃度と気温が 互いに強い相関をもっているとしても、
   人類活動が開始された 1万年より前の 高いCO2濃度orその変動が 
   どうして起ったのか? が説明されなくては、「地球温暖化&CO2原因説」
   は 説得力に欠けると言わざるをえない。
    なぜなら、今のCO2濃度の増大の要因は もしかすると、人類活動だけ
   ではないかもしれないからである。
   
 
    また、上の「過去 6億年間における酸素(O2)と二酸化炭素(CO2)の量の変化」の図
   を詳細に見ると、CO2濃度と気温とが連動しているとは、必ずしも言えない
   オルドビス紀末からシルル紀半ばまでの寒冷な時期と温暖なデボン紀との
   CO2濃度を比べて見ると、寒冷な時期が 温暖な時期よりCO2濃度が高い。
 
  
 
                 ◇     ◇     ◇
 
 
  冒頭に指摘したように、我々人類が この地上で 過ごしやすい温暖な気候
 を成り立たせているのが、大気の温室効果と言われるものである。
 
  大気中には 質量比、75.35%の窒素(N),23.07%の酸素(O),1.28%
 のアルゴン(Ar)が存在するが,これらの気体には 温室効果はない。
 温室効果があり,赤外線エネルギーを分子内に蓄えることができるのは,0.33%
 の水蒸気(HO),0.054%の二酸化炭素(CO),0.00064%のオゾン(O)など
 である。
  すなわち,
 温室効果ガスの 8割以上は 水蒸気であり, CO2は 約1割でしかない。
 温室効果ガスとして 最も大きな影響を持っているのは 水蒸気なのである。
 
 
   しかるに、
 気象庁のHP: 温室効果とは では、
 
  地球の大気には 二酸化炭素などの温室効果ガスと呼ばれる気体が わずかに含まれて
 います。これらの気体は 赤外線を吸収し、再び放出する性質があります。この性質のため、
 太陽からの光で暖められた地球の表面から地球の外に向かう赤外線の多くが、熱として
 大気に蓄積され、再び地球の表面に戻ってきます。この戻ってきた赤外線が、地球の表面
 付近の大気を暖めます。これを温室効果と呼びます。
  温室効果が無い場合の地球の表面の温度は 氷点下19℃と 見積もられていますが、
 温室効果のために 世界の平均気温は およそ 14℃と推定されています。
 大気中の温室効果ガスが増えると温室効果が強まり、地球の表面の気温が高くなります。
 
  また、
 温室効果ガスの種類 には、
 
  人間活動によって増加した主な温室効果ガスには、二酸化炭素、メタン、一酸化二窒素、
 フロンガスがあります。
 二酸化炭素は 地球温暖化に及ぼす影響が もっとも大きな温室効果ガスです。石炭や石油
 の消費、セメントの生産などにより大量の二酸化炭素が大気中に放出されます。
 また、大気中の二酸化炭素の吸収源である森林が減少しています。これらの結果として
 大気中の二酸化炭素は年々増加しています。
   メタンは 二酸化炭素に次いで地球温暖化に及ぼす影響が大きな温室効果ガスです。
 メタンは、湿地や池、水田で枯れた植物が分解する際に発生します。 家畜のげっぷにも
 メタンが含まれています。このほか、天然ガスを採掘する時にも メタンが発生します。
                                       2004年の二酸化炭素換算量での数値: IPCC第4次評価報告書
 
 
 
  温室効果における水蒸気の寄与を、その記述から 巧みに抜け落して、
 我々が 太古以来 その恩恵に与ってきた 大自然の恵みに対する認識を歪め、 
 自然を計画的に 人間の意のままにできるという発想が、この IPCCの思想
 及び 西欧型の近代国民国家・日本の思想の根底にあるようだ。
 
  産業革命以来の化石燃料の大量消費に対する反省が 西欧人にあるなら、
 非西欧人に 何かを要求する前に、この大量消費を元に成り立っている 現在
 の西欧産秩序そのものの破産を 自己申告して、世界の前に 自らが犯して
 きた罪の数々を 懺悔すべきものであろう。
 
  もし、彼らが言うように、温暖化が 人類の生存に 致命的なレベルまで進む
 としても、これを 人類に強要するのは 西欧人である。 また、非西欧諸国の
 化石燃料の大量消費のために 西欧人が被害を被ると主張するなら、それは
 己が播いた毒麦の種を 自ら刈り取っているにすぎない。このことを棚に上げて
 化石燃料の使用を削減するよう 非西欧に求めるのは、「居直り強盗」のような
 ものであろう。 
  彼らは、核兵器で 人類が破滅するのも厭わず 原子力研究を推進したように、
 温暖化で 人類が破滅しても 己の理念(西欧的価値)を疑うことはない。
 この「居直り強盗」を日本のど真ん中に入れて、好き勝手をさせるべきではない。 
 
 
   
                            (つづく)
(2) のつづき
 
 前記事は、書いているうちに 最初意図していた方向から 随分 逸脱して
しまったので、元に戻る。
しかし、一度 離れた道には なかなか容易には戻れないのが、人間のサガ
なので、急に戻ることはせず ゆっくりと足元を確かめながら戻ることにする。
 
 もっとも、
原子力利用のような この国を破滅に導く路からは、即刻 元の道に引き返さ
なくては、福島の人々のように もう元に戻ることさえできなくなってしまう。
 今 我々は、こういう  人間のサガにとっては 尋常でない事態に置かれている
のだが、この国の エスタブリッシュメント らには このことは 都合が悪いようで、様々に
手を尽して この事実から 国民の眼を逸らそうとしている。
 
 
                  ◇    ◇    ◇ 
 
 
 地球の気温(大気の温度)が温暖になるということは、もちろん 大気が 熱を
自ら発しているためではなく、外から エネルギーが与えられて 温まるのである。
当然のことだが、エネルギーが 大気の外に出て行けば 温度は下がる。
 
 大気が受け取るエネルギーは、地球の外と内から そして 地球自体が存在して
いることによって与えられる。    地球のエネルギー収支 - Wikipedia
 
 ① 大気に与えられるエネルギーの最大のもの(全体の99.97%)は、天空の一角
 に浮かんで、朝から夕までの間に 東の空から西の空に動く 赤く 小さな太陽
 からである。
 この太陽から大気が受け取るエネルギーは、約174 ペタワット( PW、=17京4000兆ワット
 もあるという。 放射照度では 約340 W/㎡
   ⋆ 約340 W/㎡: 地球の「昼」の部分に偏って当たる 太陽放射を 大気全体の平均に
          換算したもの。「昼」の部分全体には、平均680 W/m2のエネルギーが入る。
 
 ② 地球の内部からのエネルギーは いわゆる地熱で、大気が受け取るエネルギー
 の 0.025%、約44テラワット(44兆ワット)、約0.08 W/㎡ だという。
  この約半分は 地殻内の放射性物質の崩壊熱だそうだ。
 
 ③ 地球が存在することによって得るエネルギーとは、太陽や月などの他の天体
 と地球が お互いの引力で引き合う 潮汐力によって、全体の 0.002%、約3テラワット
 、約0.0059 W/m2のエネルギーを得るという。
 
       ※ ワット(W)は、1秒間に使われるエネルギー(単位:ジュール)
 
 
 
  太陽から降り注ぐエネルギーについて
 
  半径が地球の約110倍、約70万kmもある太陽は、約1億5000万kmもかなたに
 あるために、地上からは 空の一角の小さな金盆にしか見えない。
  暁になると その光は 夜の闇を破って、空も大地も 明るくなり  それぞれの
 色を帯びてくる。この小さな金盆は 我々の目では 直視できない程 眩しく輝き、
 その熱で 大地は暖められ、夏には 石や鉄は 熱くて触れないほどになる
 
  空のほんの小さな領域からの光と熱が、地上に これほどの影響を及ぼし
 ているのは 驚くべきことである。
  しかし、
 我々の祖先たちは これを 単に驚くべきこととしたのではなく、この光と熱 即ち 
 この太陽によって 自分たちが生かされていると感じ、これを 白々と観察の対象
 にしたり、これを 己が欲望のために利用しようとする心の傲慢恐れて、むしろ
 お天道さまと崇め 感謝してきたのであった。
 太陽は、我々が それを利用する対象ではなく、我々のイノチと一体のもので、
 ただ無条件に感謝して その恩恵を頂くものであった。
 
  今日、太陽エネルギーを 様々に利用しようというようなことが、ごく当り前に
 言われているが、このような発想は 我々の祖先たちには 人間の分を超えた
 許さるべからざる傲慢or卑しいドロボー根性と思われるだろう。
 
  彼らは  自己を この宇宙のただ中に融け込んで その恩恵を受けるべき存在
 と感じていたが、今日の我々は  自己を宇宙の外に置いて、宇宙を 己がために
 利用する対象として見ているのである。
  今日 リベラル が 至って 誇りとする「市民citizen」とか「市民運動」とかいうのは 
 このような自己を前提としているのだ。 これは、彼らが問題とする 国家や企業
 の発想と 何ら変わらず、同じ土俵の上で 幕内と幕下が相撲をとっているのと
 同じ構図なのである。 我々の祖先の与り知らぬ土俵の上の話である。
 
 
                 ◇    ◇    ◇ 
 
  地球に降り注ぐ太陽のエネルギーは その 3割が宇宙に反射される( 地球全体の
 アルベド(反射率)の平均は 約0.3 )という。
 その内訳は、 
  20%雲により、6%大気により、4%地球表面(地面、水面、氷面などによる
 とされる。
 
     表面が氷雪に覆われている場合、アルベドが 80%にも達するが、温暖化によって
      氷雪が減る事になれば、温暖化の加速につながると考えられている。
      また、地球のアルベドは おおよそ30%であるため、アルベドが それより低ければ
      地球の温度は 今より高くなり、高ければ 温度は低くなると考えられる。
 
  宇宙に反射された残りの70%は、もちろん 全て 地球に吸収されるが、
 その内訳は、 
  51%が地球の表面に、16%が大気に、3%が雲に吸収されるという。
 
  しかし、毎日昇る太陽からのエネルギーが吸収されたままだと、地球は エネルギー
 を溜め込んで 灼熱地獄になっているはずだが、実際は そうなってはいない。
 それは、吸収されたエネルギーは やがて 宇宙に 再び出て行く(放射される)から
 である。 
  その再放射の内訳は、 
   大気や雲に吸収された19%は そのまま再放射され、 地球の表面からは、
  15%大気放射され、やがて宇宙へ放射される。7% 大気の移動に
  伴って 大気移り、やがて 宇宙へ放射される。 23%が 水蒸発によって
  潜熱として大気や雲に移りやがて宇宙へ放射される。そして6% 直接
  放射される。
 という。
 
 
  以上は、太陽から得たエネルギーの内訳であるが、
 
     絶対零度(-273℃)でない物体は、皆 電磁波を放射しており(プランクの法則)、
    電磁波を放射している物体は温度が下がり、他から放射を受けた物体は温度が
    上がる。
 
 ということがあるため、もし 外から エネルギーが与えられなければ、地球は
 どんどん冷えていくことになる。つまり、地球自体にとっては 冷えていくのが
 自然なことなのである。
 
     ※ 昼間、太陽の光が地表面に当たっている時、地表面は太陽放射を受けて温度
     が上昇する。逆に 夜間は、地表面から宇宙空間に向けての放射があり、地表面の
     温度は低下する。
      このとき、大気中に雲があると、雲からの放射を地表面が受けることで、地表面の
     温度低下が妨げられる。一方、大気中の水蒸気が少ない よく晴れた夜間 (日本では
     冬季が代表的) には、地表からの放射は そのまま宇宙に放出されて、地表付近の
     温度が低下しやすい ( 放射冷却 )。
 
         風が強い場合には、放射冷却が起っても 空気が混合して 上空の暖かい空気が
      降りてくるため、放射冷却は弱くなる。
       また、水は比熱容量が大きいため 放射冷却が起こりにくい。
      海岸や湖岸などでは、風が弱くても 海陸風や湖陸風によって 自然と混合が起こる
      ため、水辺に近いほど放射冷却が弱くなる。
      に囲まれた盆地や窪地では、低地に冷気が溜まって冷気湖となり、混合が
      抑えられるので放射冷却が強い。
      広大な大陸の内陸部では、盆地でなくとも 放射冷却した冷気層が均一に広く存在
      するため、混合が抑えられて放射冷却が強い。
       また、上空に寒気が流入するなど、大気上層から中層が冷たい場合は、それに
      応じて下層の温度低下も大きく、より放射冷却が強い。
 
 
  上のように、
    地球が受けた太陽エネルギーの内、地球表面に吸収された後 直接に
  宇宙空間に放射されるのは 6%に過ぎず、他の45%は 地球表面から
  大気や雲に吸収されるという。
 
   もし、大気or雲がなければ、地球が受けた 太陽エネルギーの26%(大気と雲
  が 宇宙に反射したエネルギー分)も 直接 地球表面に届くことになり、その一部
  が地球表面による反射によって 宇宙空間に放射され、残りのエネルギーが 
  地球表面に吸収されることになる。
 
   地球表面の温度は、大気が存在しない場合、太陽から受ける(光)エネルギー
  太陽放射)と等しい黒体放射温度となると考えられているという。
 
      ※「黒体」とは、外から入ってくる 電磁波を すべて吸収し、また 熱を電磁波として
        放出(熱放射)できる 理想的(=仮想的)な物体のこと。
 
         産業革命後 盛んになった製鉄業で炉内の温度測定をする必要などから
        こういう概念を使う 「熱力学」等が発展した。かの アインシュタインも こういう潮流
        に掉さして その「相対性理論」を作り出したのであった。
          つまり、IPCCが唱えている「産業革命の害悪」のただ中から アインシュタインは
        はじめて生れることができたと言える。また、彼は 核兵器 そして 原発に対して
        重い責任をもつ一人なのであった。
         こういう人を いまだに尊敬している人が多いのは、彼らは どういう精神構造
        をしているのか、実に不可解である。
 
     太陽放射から計算される地球の黒体放射温度は 約 —20℃だそうで、
  現在の地球の平均気温の約15℃より ずいぶん低い温度である。
  この約35℃の差は、大気の保温効果によって が大気中に留まることで
  生じているとされている。
   この大気の保温効果の一翼を担っているのが、温室効果 である。
 
    ⋆ 大気圏を有する惑星の表面から発せられる 放射電磁波で伝達されるエネルギ-)が、
     大気圏外に届く前に その一部が大気中の物質に吸収されることで、そのエネルギー
     が大気圏より内側に滞留し、結果として 大気圏内部の気温が上昇する現象。
      ※ 地球の大気圏は、1000km以上にも及んでおり、
       対流圏(〜11km)・成層圏(11〜50km)・中間圏(50〜80km)・熱圏(80〜800km)
       から成る。
 
      気象庁は 「温室効果とは」で 以下のように言っている。
 
      「 地球の大気には 二酸化炭素などの温室効果ガスと呼ばれる気体が わずかに
      含まれています。これらの気体は 赤外線を吸収し、再び放出する性質があります。
      この性質のため、太陽からの光で暖められた地球の表面から地球の外に向かう
      赤外線の多くが、熱として 大気に蓄積され、再び地球の表面に戻ってきます。
      この戻ってきた赤外線が、地球の表面付近の大気を暖めます。これを温室効果と
      呼びます。
       温室効果が無い場合の地球の表面の温度は 氷点下19℃と見積もられています
      が、温室効果のために 世界の平均気温は およそ14℃と推定されています。
       大気中の温室効果ガスが増えると 温室効果が強まり、地球の表面の気温が
      高くなります。
 
                         (つづく)
 
 
 
  
(1) のつづき
 
  今日、奇妙な疫病が世界に流行している。
 それは 「地球温暖化&CO2原因説」 という名の疫病で、科学者らは もちろん、
 行政機関やマスコミ、そして 一般の人々の間にも 蔓延している。
 
  この疫病が流行し始めたキッカケは、
 NASA ゴダード宇宙飛行 センター の大気学者 ジェームズ・ハンセン らが科学専門誌
 『サイエンス』に、1981年に発表した 1篇の論文「 増大する大気二酸化炭素の
 気象への影響 」であったとされる。
 
  『サイエンス』などという科学の専門誌を読む必要を まったく認めない 日本の
 片田舎に住む私にも、この「地球温暖化」の影響が及んでいて、迷惑千万な
 話なので、われひと共に この疫病の解毒に資しようと、この一連の記事を
 書いているのである。
 
                  ◇    ◇    ◇
 
  ハンセンらの論文には、
 
  次の世紀に予想される地球温暖化は ほとんど前例のない規模のもので、
  たとえ エネルギー消費の伸びを低くし、化石燃料と非化石燃料の併用を
  進めても、最大2.5℃の温度上昇が起こると予想される。
  これは、恐竜が生きた中生代の暖かさに近づくほどのものであ
  この温暖化によって南極の氷が溶け,その結果海面が上昇して世界の多くの
  都市が水没し,内陸部は砂漠化するおそれがある。 
 
 というくだりがあるという。
 
  そして、この論文発表の10年後
   1992年 国連の「 環境と開発に関する国際連合会議(地球サミット) 」で、
 
   大気中の二酸化炭素等の温室効果ガスの増加が地球を温暖化し,自然
  の生態系等に悪影響を及ぼすおそれがあることを人類共通の関心事である
  と確認し,大気中の温室効果ガスの濃度を安定化させ,現在及び将来の気候
  を保護することを目的とする。
 
 という 「気候変動に関する国際連合枠組条約(UNFCCC)」が合意された。
 
    この間、1988年には 国際連合環境計画(UNEP)と 国連 専門機関の世界気象機関
    (WMO)が共同で 「気候変動に関する政府間パネル(IPCC)」を設立している
 
      ⋆ この年、40数カ国から300人以上の研究者が参加したカナダのトロント会議で
       二酸化炭素の削減が提案され、11月に IPCC(気候変動に関する政府間パネル)
       が発足する。
 
    1988年、47歳のジェームズ・ハンセンは 米議会に呼ばれて証言を求められた
     彼は 物静かな、しかし張りのある明瞭な声と言葉で、議場を埋めた議員たちに
     向って述べた。「 観測されている気温 と 人間が大気中に排出する温室効果ガス
           の間には 強い因果関係が存在するのです。 」
              6月28日 上院エネルギー委員会
       科学者として 大胆ともいえる彼の発言は、議員たちだけでなく 取材中のメディアをも
     驚かせた。その発言は 科学的予測というだけでなく、政治的な意味合いを含んで
     いたからだ。
      彼の証言は、人間の経済活動が 地球大気を温暖化させて 人間と自然環境を脅威
     に晒すというものであり、それは すなわち、地球環境の安定を保つには 経済活動を
     抑えなくてはならないとする警告だったのである
 
              CO2の増加と気温の上昇は、確実に原因と結果の関係にあり、
               人類の経済活動が大気を温暖化させて、人類と自然を破滅に
               追い込んでいる。だから地球環境の安全を保つには経済活動を
               思い切って抑止させなくてはならない。
 
      議会証言の翌日、彼の名は ニューヨーク・タイムズ の一面を飾り、テレビのトップニュース
     となって、たちまち 全米と世界に知れ渡った。その直後 アメリカ国内で行われた
     いくつもの世論調査では、ちょうど この時期に アメリカを襲っていた記録的な熱波と
     旱ばつは 人間活動による地球温暖化が原因だ と、ニュースに影響された米国市民
     が答えたのであった。    ――― 矢沢潔 『地球温暖化は本当か?』
 
        1988年 - Wikipedia 
 
 
                  ◇    ◇    ◇ 
 
  また、前記事で引用した 筑波大 陸域環境センターの論文 においても、
 
  「 白亜紀(1億2000万年〜6500万年前)は 現在より 全球平均気温が 5〜6度
  高い温暖な気候であり、大気中のCO2濃度が 現在より 高かったことが
  その大きな要因である考えられている
 
 としている。
  ただし、この論文の著者は、自らの確信で このように言っているのではなく、
 外国人の論文を引いて 「考えられている」 と言っており、大気中のCO2濃度が
 白亜紀の温暖の大きな要因だという 記述の責任は取る気はないように見える。
 ‘ 一応、こう記述するが、その事実の真偽は保証しませんよ ’と。
 しかし、この論文は このことを前提に 論を展開していて、この前提「 大気中
 CO2濃度が 白亜紀の温暖の大きな要因 」には疑問を呈していないのである。
 
   ※ こうした所に デカルト以来の科学者の無責任性の典型をみることができる。
     即ち、彼らは ある前提から出発して 厳密な論を展開するが、その前提は
     つねに 事実の大地に足がついていないのである。
 
     彼が口で言っているようには、‘すべてを疑ってはいない’という事実を、
     3.11を経験した我々は もう認めなくてはならないのではなかろうか? 
 
      問い: 彼は 何を疑っていないのか? 
      答え: 彼が前提としたものを。
           すなわち、「思っている私自身」を。
 
        デカルトは これを「明晰判明」として これ以上 疑うことを避けてしまった。
       それで、「我思う、ゆえに 我あり」という循環論法のなかに 自己を封じ込めて
       否、自己は この循環論法の牢獄なかに 閉じ込められて(逃げ込んで)しまった
       のが、近代的自我(人権の基礎)の正体ではないだろうか?
 
          ( デカルトの思考は、仏教に似ていると思っている人が よくあるが、
          これは 全くの間違いである。仏教は、「思っている自己」は 「明晰判明」
          どころか、「無明」そのものであるという所から出発しているのである。
          「思っている自己」は、すべての前提になるのではなく、我々の取り組むべき
          課題or問題そのものだというのが 仏教であったのである。 )
 
        デカルトは、この自己を前提にすることで、科学研究を 効率的に進めようとした
       のである。つまり、研究をしている 自己を棚に上げて 問題としない処に、始めて
       科学というものが成立しているのである。ここに、科学者というものの根本的な
       倫理喪失(無責任性)の根っ子があるのである。 
     
 
 
 
 
 
 
 ともに国連機関であることからも分るように、「地球温暖化&CO2原因説」は
 「原子力推進」と 親和関係にある(思想の基盤が同じ)ようだ。
 
                  ☟
 
            米国のNASAの前研究センター所長で、温暖化に警告を示したジェームズ・ハンセン
     博士の学術誌「Environmental Science and technology」への寄稿。
     原題は「Prevented Mortality and Greenhouse Gas Emissions from Historical and
     Projected Nuclear Power」。限定公開。原子力を推進することによって 大気汚染が
     抑えられ、温暖化も防止するので 多くの命が救われると述べている。
     逆に 原子力が縮小すれば気温上昇を 2℃以下に、CO2排出を 450ppm以内に
     抑える目的を達成することは難しくなると指摘した。
     米国のメディアで、この主張は大きく取り上げられている。
 
 
 
   そして、原子力に否定的な 超一流の知性の人・チョムスキーでさえ  
 
      だが、同時に 私たちは 国内に目を向けるべきです。わが国(米国)が 率先して
     問題をこじらせたり、ジェームズ・ハンソンのような人たちに 悲惨な選択を
     任せたりしているのは、なぜかを問うべきです。
 
  のように、「地球温暖化&CO2原因説」に疑問をもたず、ハンセンの思想の
  枠組みに 強く拘束されているのである。
 
 
   さらに、この IPCC と IAEAは 両者ともに ノーベル賞を受けていること
  にも、我々は注意してよいだろう。
  この事実は、今日もなお 最も権威あるとされ 「戦争の世紀」である20世紀
  を先導してきたノーベル賞というものの思想の根っ子を炙り出しているようだ。
 
   すなわち、西欧的知性が 袋小路に入ってしまって、もはや そこから
  自力で抜け出すことができない 今日の現実を・・・。
 
 
 
 
 
                        (つづく)
 
 
 海洋の酸性化 のつづき
 
  今から 1億4500万〜6500万年前 白亜紀と呼ばれる時代があった。
 この時代、地球は 現在より かなり暖かで、 IPCCが今世紀末に予測する 2.6
 〜4.8度の上昇よりも 高い気温であったという。 
 
   筑波大 陸域環境センターの論文よると、当時は 現在よりも 5〜6度高かった
 としている。
 この 8000万年にわたる長い期間は、地球上に 今日では当り前の 氷河という
 ものがなかったという とても信じられない時代であり、海洋の表層海水温は
 低緯度で 32 ℃、中緯度で 26 ℃と 現在より高い海水温で安定していたとされ、
 海水は深層まで温められて、海面水位は 現在より 150〜200mも高かったと言う。
 
 
  ところで、
 地球上に 氷河がない,即ち 温暖な時代というのは、何も白亜紀だけではない。
 
  白亜紀の前の時代である ジュラ紀約2億〜約1億4500万年前) もまた、
 現在よりも温暖で 降水量も多く 湿潤だったため、イチョウソテツなどの
 裸子植物が 大きく繁栄し、それまで 植物が無かった内陸部まで 生育範囲を
 広げていき、海水準も高かかったという。
 
  さらに、ジュラ紀の前、三畳紀 (約2億5000万〜約2億年前)は どうかというと、
 古生代の最後 ペルム紀 (約3億〜約2億5000万年前)に寒冷化した気候も
 徐々に 気温が上昇したようで、やはり 全期間を通じて 現在よりも温暖だった
 という。
 
   ※ ペルム紀の初期には、ゴンドワナ大陸が 南極地域にあり、大規模な氷床が発達
    していたため、気候は寒冷だった。しかし ゴンドワナ大陸が北上して 南極地域を
    脱したことから、氷床は融解しはじめ、気温は上昇に転じた。ペルム紀の末期には
    激しい気温上昇が起こり、地球の平均気温は23℃にも達した。これは、6億年前から
    現在まででもっとも高い気温である。
 
                                      ペルム紀から三畳紀にかけて存在した超大陸
                (パンゲア大陸は、赤道をはさんで三日月型に広がっていた。
                三日月内部の浅く広大な内海であるテチス海では 多くの海洋生物
                が繁殖した。その一方、内陸部は 海岸から遠いため乾燥した砂漠
                                   が荒涼と広がっていた。ほぼ全ての大地が地続きで動植物の移動
                が促進されたため、生物多様性は 現在よりも乏しく均質だった。
 
         ゴンドワナ大陸は 南半球を中心に広がっていた。北方は ローラシア大陸
          ( 1億8000万年前のジュラ紀中期になると、南北に分裂し、北は ローラシア大陸
           南は ゴンドワナ大陸となった。両大陸は,更に分裂していった。
            さらに、ゴンドワナは 現在のアフリカ大陸、南アメリカ大陸などを含む
           西ゴンドワナ大陸と、南極大陸、インド亜大陸、オーストラリア大陸を含む
           東ゴンドワナ大陸へと分裂した。
            白亜紀に入ると、西ゴンドワナ大陸は アフリカ大陸と南アメリカ大陸に分裂し、
           その間に大西洋が成立した。また、東ゴンドワナ大陸は、インド亜大陸 及び
           マダガスカル島と、南極大陸 及び オーストラリア大陸の2つに分裂した。
            白亜紀後期には、インド亜大陸とマダガスカル島が分かれ、インド亜大陸
           はユーラシア大陸に向けて急速に北上を開始した。
 
       中生代・白亜紀前期  ( Early Cretaceous)
           1億4500万年前〜9900万年前
http://www.geocities.co.jp/NatureLand/5218/map-hakua1.JPG
 
   すなわち、
   我々の感覚からは 信じられない程の長大な期間(中生代)にわたって、
  地球は 今よりも 温暖であったのである
 
 
 
           過去5億年間の気候変化  
             (横軸は 単位百万年前、 縦軸は 温度の指標)        
                                              現在は氷河時代
    Cm カンブリア紀、O オルドビス紀、S シルル紀、D デボン紀、C 石炭紀、P ペルム紀
    Tr 三畳紀、 J ジュラ紀、 K 白亜紀、
    Glacial Period : 氷河時代 
       
 
  
  今から 6500万年以前の地球は、2億5000万年にわたって
  なぜ こんなに暖かだったのか?
  逆の問い方をすると、
  地球が 2億5000万年以上 経験しなかったような寒冷化が、
  何ゆえに 4000万年前から現在に至る時代に起きているのか?  
 
 
 
 
 
 
                            (つづく)

海洋の酸性化

 
 
 気象庁が、大気中のCO2濃度の増加が 海洋酸性化となる としているのに対して、
 東大の研究者は、大気中のCO2濃度が 現在より 4倍以上高かった白亜紀でも 
 海洋は酸性化されていなかった という反例を出している。
 
  したがって、因果を逆にみて、
 「 海洋の酸性化しているのは アルカリ度が低いためである 」というのであれば、
 いくぶん まともな論となるであろう。
 この時、問題は 「なぜ アルカリ度が低いのか?」 ということになって、
 大気中のCO2濃度の増加は 問題全体の一局面になり、
 IPCCの視野狭窄から 免れることができるし、
 現代文明の より広範な問題性を炙り出せるかもしれない。
                                       合掌
 
  
    ※ 「海洋の酸性化」という表現について
     「酸性化」という表現は、あたかも 海洋が酸性になったかのような印象を与え、
     海洋の水が 酸性でも中性でもなく、アルカリ性であるという事実を覆って、
     一般の我々に誤解を生じさせる言い方である。
 
     実際、武田邦彦氏にさえ、
     において そういう誤解をさせているのである。 
     私もまた、「海洋の酸性化」という言葉を聞いて、
     ‘ 海が酸性になる?!’ と思ってしまったのだ。
 
     「**」というのは、彼らは 「温暖」でも使っており、
     この場合は、 屁理屈を言わなければ 「温暖になる」ことを意味しているが、
     「酸性」の場合は 「酸性になる」わけではなく、依然 アルカリ性なのである。
     また、「海洋の酸性」と言うのであれば、
     なぜ、「海洋の中性」と言わないのだろうか?
 
      地球温暖化&CO2原因説を主導する勢力は、
     この言葉に アピール効果を狙っていることは確かだろう。
     すなわち、彼らの言動は 「科学的」という言葉を冠しつつ、
     往々 パーフォーマンスや目的のための牽強付会が見られ、
     その言動に 誠実さを疑わせるところが目立つのである。
     
 
 

    
 
           気象庁では、表面海水中 及び 大気中の二酸化炭素濃度 と 海水中の二酸化炭素
    に関連する3つの要素 (全炭酸濃度、pH、全アルカリ度) を観測しています。
 
          北西太平洋における海洋の二酸化炭素濃度の長期変化
 
 
  
 
 
 
 
 
 
海洋酸性化とは
 人間活動によって排出される二酸化炭素は、地球温暖化を引き起こす主要な温室効果ガス
です。地球温暖化は、海水温の上昇や海面水位の上昇を引き起こし、海洋環境にも影響を
及ぼします。さらに 近年、大気中に放出された二酸化炭素を海洋が吸収していることにより
引き起される問題として 「海洋酸性化」が指摘されています
 表面海水は 一般的に 弱アルカリ 性 (pH=約8.1) を示しますが、二酸化炭素が多く溶け込む
と pHが下がり、海水のアルカリ性が弱まります。・・・
海洋の pHが長期にわたって低下する現象を「海洋酸性化」と呼んでいます。海面のpHは、
産業革命前に比べて すでに 0.1程度低下していると推定されています (IPCC, 2013)。
 
海洋酸性化のメカニズム
 二酸化炭素は、海面を通じて 大気と海洋の間で活発に出入りしています (CO2の吸収・放出の分布)。 海洋中に溶けた二酸化炭素(CO2)は 炭酸(H2CO3)となります。 炭酸(H2CO3)は、
海洋中では 水素イオン(H+)が解離した炭酸水素イオン (HCO3-) や炭酸イオン (CO32-)との間
で、式(2)と式(3)で表わされる反応により 化学平衡の状態を保っています。
 大気中の二酸化炭素が増えると、海水に溶け込む二酸化炭素も増え、式(1)と式(2)の反応が
下に進んで、水素イオン(H+)が発生します。 発生した H+の大部分は 式(3)の反応が上に進む
ことにより消費されますが、一部のH+は そのまま残り、CO32- が減少します。結果として H+
増加するため pHは下がります。
             http://www.data.kishou.go.jp/db/mar_env/knowledge/oa/schematic_acidification.png
海洋中の二酸化炭素
 
海洋酸性化の現状
 海洋酸性化の可能性は、1970年代はじめに Broecker et al. (1971)によって指摘されました。
しかし、当時 まだ海水の pH を正確に測る方法が確立されていなかったため、海水の酸性化
の実態を明らかにするには至りませんでした。 その後、1980年代から測定手法の改良が
進んで正確な観測データが得られるようになり、さらに 1990年代末から2000年代はじめに
かけて、海洋酸性化が海洋生物に影響を及ぼすことが指摘されはじめたことで、研究者の間
で海洋酸性化への問題意識が急速に高まりました。
  海洋酸性化が 実際に進んでいることは、現在までに、幾つかの長期的な時系列観測データ
から明らかになっています。 太平洋のハワイ近海では、Dore et al. (2009)が、表面海水中の
二酸化炭素濃度の長期的な上昇を報告しており、それに伴う pHの低下が 1988年以降、
1年あたり @munus;0.0019±0.0002 であったと報告しています。  西部北太平洋においても、
Midorikawa et al. (2010)が、気象庁の東経137度線の観測定線において、1983年から2007年
pH の平均低下速度が、冬季に 1年当り−0.0018±0.0002、夏季に 1年当り−0.0013±0.0005
であったと報告しています。 大西洋(Bates et al., 2012) や 南大洋(Midorikawa et al., 2012)
などでも、pHの低下傾向が報告されており、海洋酸性化は 世界的に進行していると考えられ
ます。
  また、数値モデルによる 現在気候の再現実験や将来予測の研究も行われています。
IPCC(2013)によれば、「 1750年から現代までに pHは 全海洋平均で 0.1低下しており、
今世紀末までに さらに 0.065から0.31低下する 」と予測しています。
 海洋酸性化は、将来 大気へ排出される二酸化炭素の量に応じて 進んでゆくと指摘されて
います(Gruber, 2011)。しかし、海洋酸性化の進行について まだ実態はよく分かっていません。今後、海洋酸性化の影響が懸念されるため、海洋の監視を継続し科学的な知見を集積して
いくことが必要です。
 
 
 
 
  大気中の二酸化炭素と海洋酸性化−現代と過去の比較より−
                   大気海洋研究所 川幡穂高
1.二酸化炭素が関連する もう一つの地球環境問題
 大気中の二酸化炭素濃度(pCO2)は産業革命以前の280μatmから380μatmまで増加
している。これにより 地球温暖化問題に至るという道筋はプロセスが複雑なため議論が多い。
現在、人為起源のCO2の約30%が海洋に吸収されている。CO2は 酸性気体なので、海洋の
表層水の平均pHは 産業革命以前の8.17から 現在 8.06と下がってきている。
海洋酸性化問題は 「海水pHの低下」に起因し、着実に溶解反応は進行しているので、状況
は 将来 確実に悪化すると予想され、もう一つの地球環境問題として近年注目をあびている。
 
2.炭酸カルシウムの安定性
http://www.oa.u-tokyo.ac.jp/rashimban/img/detail/mamoru_03_01.gif 図1 pHと炭酸系イオンの濃度の関係。 [図を拡大]
           海水のpHは 約8.2なので、主要なイオン種は 炭酸水素イオンである。
           pHが下がると、炭酸イオン濃度は急速に減少していく。
 
 海水中で 炭酸系イオンは 次の3つの形態で溶存している。すなわち
 1) 溶存炭酸ガス(H2CO3)、2) 炭酸水素イオン(=重炭酸イオン)(HCO3-)、3) 炭酸イオン
(CO32-)である。  pCO2が増加すると 全炭酸 (=[H2CO3]+ [HCO3-]+[CO32-]) も増加するが、
pHが下がると イオンの割合が変化し、[CO32-]は 急激に減少する(図1)。
 海水中の炭酸塩の安定性は、飽和度(Ω)の評価が重要であり、Ω= [Ca2+] [CO32-] / Ksp
で表される。ここで、Kspは 溶解度積と呼ばれ、温度、塩分、圧力(水深) 及び 結晶形の関数
となっている。  Ω < 1なら 未飽和となって炭酸塩が溶解し、Ω > 1なら 過飽和となって
きっかけがあると炭酸塩が析出する。
  生物起源炭酸塩(CaCO3)として 方解石(普通の二枚貝の殻や有孔虫殻) と アラレ石
(サンゴ、翼足類など)がある。
  現在の海洋では、「海洋酸性化」という言葉は 二つの意味で使用されている。
1) 炭酸塩鉱物に対して未飽和、即ち、無機的反応で溶解してしまう  2) 過飽和であるもの
の(Ω > 1)、過飽和度の減少(Ωが減少する)で 生物が炭酸塩殻を作りにくくなる。
 溶解に影響を与える因子としては、pHの他に 水温、アルカリ度(強い電解質の陽イオンと
陰イオンとの差)、圧力が重要である。
 
3.恐竜の活躍した白亜紀の環境
http://www.oa.u-tokyo.ac.jp/rashimban/img/detail/mamoru_03_02.gif 図2 過去の大気中二酸化炭素濃度、
                         表層海水のpHと将来予想される値(Ridgwell and Zeebe, 2005)  [図を拡大]
                図中のMa (Mega annum)は 年代の単位で、1Maは 100万年前を表す。
 
 長い地球の歴史の中、高pCO2の時代には、海洋は 必ず酸性化していたのであろうか?
  この答えは 「NO」 である。 
中生代白亜紀(恐竜が活躍した約1億年前)は 高pCO2> 1500μatm)であったが炭酸塩
が大量に堆積している(図2)。非常に不思議なので、私達は 海洋3ボックスモデル1)で解析した。
すると、現在とアルカリ度などが同じ条件であると このようなpCO2では 海洋表層であっても
炭酸塩は すべて溶解してしまった。現実には 炭酸塩は 多量に生産・保存されている
このような状態になるためには、アルカリ度の変化が重要で、現在より > 20%増加していた
はずであると結論した(Yamamura et al., 2007)。このアルカリ度の増加は、陸の風化により
もたらされたと解釈した。変化速度が小さかったので、陸による中和で 海洋酸性化は 阻止
された。

4.現代と匹敵する二酸化炭素負荷速度の時代と将来の環境
 一方、今から 5580万年前の暁新世と始新世(P/E)境界では、1) 海底の炭酸塩が大量に
溶解しているので「海洋酸性化」が促進された。 P/E境界では、2) 海洋リザーバの炭素同位体
比の大きな負の異常(-3‰)、3) 底生有孔虫の35-50%の絶滅、が報告されている。
 現在、生物の大量絶滅の原因には、1) 海洋無酸素説・貧酸素説 2) 地球寒冷化説
3) 海水準変動説 4) 地球乾燥化説 5) 玄武岩噴出説 6) 地球外物質衝突説 7) 超新星爆発説
が提案されている(平野2006「絶滅古生物学」)。
  私達は、底棲有孔虫の群集解析などの実証的データに基づき、メタンハイドレート崩壊
メタンの酸化、pHの低下、深海底での圧力効果で溶解 に至る 一連のプロセスを考察し、
P/E境界の絶滅事件の原因として、「大量絶滅海洋酸性化仮説」 を提案している。
  この境界では、メタンハイドレートが崩壊したとされるが、酸素が存在する状況下では、
大気中でも海洋中でも メタンは 数年以内に二酸化炭素に酸化されるそこで 酸性化が起こる
のである。この負荷速度を 年あたりに換算すると、現在の1/30であった.炭酸塩の溶解
圧力が増加すると急速に進行するので、「海洋酸性化」は 深海で深刻、今世紀末に南極海
表層水は アラレ石に関して未飽和となるので、今世紀末から 1000年かけて 南極海より
北太平洋の深海に P/E境界と同様の絶滅が起こると予測される。
 
 
 
 

 
     1ppm = 0.0001% =0.000001
   1μatm=0.000001気圧 (二酸化炭素分圧)
     二酸化炭素濃度χCO2(ppm)と二酸化炭素分圧pCO2(μatm)の関係は、
     気圧P(atm) と 飽和水蒸気圧e(atm)を用いて 次の式のとおりとなる。
                        pCO2 (μatm) = ( Pe ) ×χCO2 (ppm)
 
                    ℯ (t)=6.11×10^ (7.5t/(237.3+t))
                                       ℯ(t) 飽和水蒸気圧[HPa]      t:温度[℃]
 
                        

.
kyomutekisonzairon
kyomutekisonzairon
男性 / 非公開
人気度
Yahoo!ブログヘルプ - ブログ人気度について
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31
検索 検索

過去の記事一覧

よしもとブログランキング

もっと見る

[PR]お得情報

数量限定!イオンおまとめ企画
「無料お試しクーポン」か
「値引きクーポン」が必ず当たる!
ふるさと納税サイト≪さとふる≫
実質2000円で好きなお礼品を選べる
毎日人気ランキング更新中!

その他のキャンペーン


プライバシー -  利用規約 -  メディアステートメント -  ガイドライン -  順守事項 -  ご意見・ご要望 -  ヘルプ・お問い合わせ

Copyright (C) 2019 Yahoo Japan Corporation. All Rights Reserved.

みんなの更新記事