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西村京太郎氏に関する書籍やドラマを見たときに書こうと思います.

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西村京太郎氏原作の「北帰行殺人事件」はトラベルミステリーシリーズでも初期の頃の作品で、数ある傑作トラベルミステリーの中の一つであると私は思います。

事件を解くのはもちろん十津川警部であり、今では私立探偵として登場する橋本豊元刑事が初登場の作品です。

話はこの橋本刑事が警視庁を辞めるところから始まります。
刑事を辞め稚内の実家へ帰るというのでした。

翌日、十津川警部と亀井刑事は、橋本を見送ろうと羽田空港へ行きましたが本人は結局現れませんでした。しかしその翌日に西本刑事が、寝台特急「ゆうづる」に乗る橋本を見たというのでした。

そして、その橋本と見られる男が乗った「ゆうづる」で男の奇妙な死体が発見されるのでした。

寝台特急ゆうづるは上野〜青森間を走る(走っていた)寝台特急であり、北海道へ渡るには当時は青函連絡船でした。
その青函連絡船の中でも男の奇妙な死体がまたしても発見されるのでした。

そしてまたもやそこに橋本の影がちらつくのでした。

この「北帰行殺人事件」は十津川警部目線、青木亜木子目線で進められていきます。
十津川警部は橋本を追っているが、それを知らない青木亜木子は橋本っぽい男と二人でお酒飲んでりしている。この二本軸が妙に面白いのです。

そしてなんといっても、「北海道」の半分ぐらいをかけて物語が進んでいくのが面白いのです。
当時は北海道には幹線以外にも沢山の枝線が存在していました。青函連絡船との接続を考えられた沢山の特急列車も走っています。

列車は北海やカムイ、場所は、札幌、増毛、稚内と登場しています。


さて、1982年ドラマ版ですが、原作が出てから結構すぐにドラマ化されたものです。
ネタバレあるので下記は注意して読んでください。


主演は十津川警部役で有名な三橋達也氏。亀井刑事は愛川欽也ではなく、綿引勝彦。青木亜木子が樋口可南子、橋本豊がで沖雅也といった、まあザ・昭和って感じですね。沖雅也は後半はスコッチ刑事の顔つきでした。


このドラマはなんと、事件の発端となる女性の暴行事件から始まるんですねー。初っ端から今では絶対放送禁止な映像が流れるんです。それから原作と同じく、橋本が警視庁を辞める場面に映ります。(この時点で話の30%終わっちゃってるようなもん)

んで基本的には原作通り進みますね。
原作で描かれていた、少々ちゃっちぃ列車トリックもちゃんとありました。

ただ犯人は原作通りなのですが、犯人の立ち位置や犯人の動機がまるっきり違うんですねー。
原作では犯人は憎たらしい奴なんですが、このドラマはいい人風に仕上げました。

しかも最後は、警察が容疑者を捕まえようと追いかけるんですが、追いかけるだけで捕まえる場面は描かれていない!!(カットされてただけ?)


2004年版の北帰行殺人事件はめちゃくちゃひどかったけど、この1982年版にはもう少し頑張ってもらいたかった感はありますね。



・全著作をさまざまなワードで検索できる西村京太郎データベースはこちら
http://www.kyotaro-db.com

上野〜札幌間を結ぶ「北斗星」の廃止が決定したようです。
これにより、ブルートレイン全廃の時がやってきました。

個人的には夜行列車を廃止し新幹線に未来をゆだねる姿勢のJRにはアンチ派なのです。

私は3回ほど「北斗星」に乗車したことがありますが、やっぱり、朝起きたら北海道の景色が見れるというあのワクワク感は溜まりませんね。
なにせ在来線を走るわけですから、町並みをじっくりと堪能しながら札幌まで向かうことができるのです。

北海道新幹線ももちろん夢のあるものだとは思いますが、寝台特急で北海道行くのとはまったくの別物。
しかもまだ函館(新函館北斗だっけ?)までしか行かないのに…

北斗星の乗車率は、列車離れの現代としては良い方でした。
なにせ、青函トンネルは列車しか通れないわけですから、当然ですよね。


さて、西村京太郎著作に「寝台特急北斗星殺人事件」という本があります。
フリガナ読みでは「ロイヤル・トレイン殺人事件」ということもあり、北斗星は、少し高級感のあるブルートレインとして売り出し、それまでのブルートレインとは一線を画しました。

その「寝台特急北斗星殺人事件」を紹介したいのですが、実は過去に読んだもので内容はほとんど覚えていません・・・
近いうちまたここで紹介させていただきたいと思います。



いずれまた、寝台列車の復活がありますように。


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西村京太郎氏は今でこそトラベルミステリーや十津川警部の名で小説を売っているような所がありますが(なんか失礼な言い方かもしれないが)、以前は社会派ミステリーやら本格ミステリーを書いていました。

しかも!江戸川乱歩賞受賞作家です。
これは意外と知られていないのかな?

ただ、江戸川乱歩賞受賞後、すぐに開花したというわけではなく、あまり本は売れず、じっくり小説の案や構想を練っては作品を書き、というスタイルを繰り返していました。
そして、江戸川乱歩賞受賞から13年後に書いた「寝台特急殺人事件」でやっと才能が開花され、一般受けされるようになりました。
さらにその何年後かに、トラベルミステリー作品を大量生産するようなスタイルの作家になったのです。
なので近年の作品は、売れそうなタイトルだけつけて、話に深みがない作品が多い・・・と言う事を耳にしますが、いずれにしても80歳を超えて、月に数本の作品を書くのは並大抵の人じゃできないでしょう。

と、話がずれましたが、今回は江戸川乱歩賞受賞作「天使の傷痕」の話です。

これは1965年と、まあ随分古い話ですが、それほど違和感なく読める話です。
横溝正史氏の作品みたいに古い日本のイメージは全く湧いてきません。

話は新聞記者の田島と恋人の昌子が休日に聖蹟桜ヶ丘の山へハイキングへ行き、その山の中で、胸にナイフが刺さった男が現れ、「テン」という言葉を残して死んでいった、と言う所から始まります。

個人的に注目すべき点は、ストーリーと直接関係のない、聖蹟桜ヶ丘が出てきていること。
今、山なんてありませんw

当時の聖蹟桜ヶ丘の航空写真やら駅の写真やらを見たことがありますが、今の聖蹟桜ヶ丘からは想像もつかないような田舎街だったのです。
この作品はそんな田舎時代の聖蹟桜ヶ丘。駅の近くには観光案内所があり、二人の登場人物はそこで話を聞き、山へハイキングへ向かったのです。
そして聖蹟桜ヶ丘にはハイキングできるような山なんて今はありませんね。

この作品はトラベルミステリーに比べれば、落ち着いた地味な作品であるが、弱者への優しさを描いた社会派ミステリーと言える傑作の一つです。
ひとつ前の「四つの終止符」は、さらに地味な作品ではあるが、共通する部分はあるのです。

そしてなにげにこの作品にはトリックが存在したりして、
江戸川乱歩賞と言う推理小説の頂点を獲得するにふさわしい作品であります。

ただ、色んな形の推理小説が増えている現代、この作品を読んでも少し物足りなさを感じる人は少なくはないと思います。が、この時代の西村京太郎氏は、こういう事を訴えているんだよ、ということがわかる代表作であると思いますので、是非ご覧になってみてはどうでしょうか。




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「受験地獄」は「一千万人誘拐計画」「イレブン殺人事件」「殺人偏差値70」のいずれかに収録されています。

最初に「受験地獄」を読んだのはずいぶん前の話ですが、面白い発想するなあと感嘆して、ひそかに好きな作品の一つでした。
今年になって「受験地獄」を原作としたスペシャルドラマが放送される!と知って気持ちが少し踊りました。

タイトルは「殺人偏差値70」に変わっていましたが、原作を踏襲していれば問題ない!!と思ったのですが、フタを開けてみれば、原作通りなのは序盤。後半はほぼオリジナルストーリーで展開されていましたね。
主役は三浦春馬氏。


んで原作の「受験地獄」ですが、これは30頁ぐらいしかない短編の中でも「短編」な作品に仕上がっています。
ストーリーは、T大の受験当日、目を覚ますと、目覚ましがならなかった原因により寝坊してしまった木村昌彦。即起き上がり、家を飛び出すが試験時間に間に合うかどうかはわからない。
とりあえずタクシーに飛び乗るが、ふと、公衆電話を見つけてあることを思いつくのだった・・・

ストーリーのテンポもいいし、惹き込まれる内容になっているのですが、ラストはやるせない・・・


後味が悪いという感覚を持つ人もいるでしょうねきっと。


で、オススメなのが、1982年に放送されたドラマ版「受験地獄」。主人公木村昌彦は、太川陽介氏が演じていましたが、これが原作に非常に忠実で、当然ドラマ化するにあたってアレンジは加えられていましたが、原作を傷つけることのない作品に仕上がっていました。

というのも火曜サスペンス劇場の最初の作品だとかなんとか・・・。

殺人偏差値70もリメイクと謳っていたのだから、このドラマ版を意識したものを制作するのかなーっと思っていたのですが、作り手の人たちは果たしてこの作品を見たのだろうか・・・?


時間がない人に是非、オススメの短編の一つです。



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今日は「北帰行殺人事件」について。

昔読んだ時に、非常に面白くて感動した記憶がある作品の一つです。

「終着駅殺人事件」や「寝台特急殺人事件」の方が目立ちますが、この「北帰行殺人事件」も全くそれらに劣らない素晴らしい作品として出来上がっています。

発表年は1981年。東北新幹線もまだ走っていない時代です。

今は探偵として活躍している橋本豊初登場の作品であり、橋本が刑事を辞める所からストーリーが始まります。

橋本は稚内に帰って実家の仕事を手伝うために警視庁を辞めるということでした。

翌日、上司の十津川警部と亀井刑事は、北海道へ帰る橋本豊を見送りに行くために羽田空港へ行きましたが、橋本は現れませんでした。しかし、部下の西本刑事が上野駅で、青森行き寝台特急「ゆうづる13号」に乗る橋本を目撃していたのでした。

そして「ゆうづる13号」で翌日死体が発見されたのでした。

舞台は冬の北海道へ周り、次々と連続殺人と思われる死体が発見されていくのでした。そして、調べていくうちに、現状には必ず橋本の姿が目撃されていたのでした。


この作品は、なんとなくではあるが、青木亜木子(初登場!)、橋本豊、十津川警部、それぞれの目線でストーリーが進んでいきます。

ストーリーはもちろんのこと、舞台となる北海道を列車で駆け巡っているのが、読者としては非常に興味深いです。箸されている列車がたくさん登場しています。

あまりパッとしないですが、列車トリックもちゃんと盛り込まれています。
(西村氏はこの頃、必ずトリックを入れなければ、という思いがあったらしい)


この作品を読んでいるだけで、冬の北海道を旅した気分になり、なおかつ凍てつく寒さが読んでいるだけでひしひしと伝わってきます。
「北帰行」というタイトルに相応しい作品に仕上がっているので、是非読んで頂きたいです。
北海道へ行きたくなるかもしれません。


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