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西村京太郎氏に関する書籍やドラマを見たときに書こうと思います.

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「南神威島」読了

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先日、「南神威島」を読了しました。トラベルミステリー以前の短編集です。
発表当時は、西村氏の自費出版で発行されましたが、現在では講談社から出ています。


個人的に、西村氏の「島」シリーズ(勝手に命名)は好きです。
昭和時代の話ということもあるのですが、本土から離れている故の未発展の地、閉鎖的な社会、風習、因習など、面白い条件が勝手に揃ってしまうのです。
金田一耕助みたいな感じですね。


まあ「島」シリーズといっても、南神威島、幻奇島あたりしかないですが・・


で、今回の「南神威島」ですが、本土で女関係をこじらせた医者が、一時の時間を東京から逃げるために、「南神威島」という沖縄の島に赴任してきたところから始まります。

「南神威島」の場所は神威本島からさらに南へ何キロ・・・みたいな所でしたが、当然架空の島です。神威本島というのも架空の島で、恐らく沖縄本島がモデルなのかなあと思います。

南神威島に着いた医者は、その晩歓迎会で、村長を始めとするその島の権力者たちと会食をするのでしたが、何故か吐き気が止まらない。

やがて島民の中にも吐き気や具合が悪い者が出てきて、みんな医者の元に集まってくるのだったが、あることに気がついてしまった・・・



といった話です。
まあ島だからこその結末って感じの話でしたが、
推理小説の分類に入るのかどうかはわかりません。
のんびりした話とか読みたいなーと思ったらおすすめ。短編なのでサクっと読めます。

西村京太郎データベースはこちら:
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「寝台特急殺人事件」でトラベルミステリーの一作目として世に送り出したのが1978年。日本推理作家協会賞受賞した「終着駅殺人事件」を発表したのが1980年。

「寝台特急〜」が実験的作品なら、「終着駅〜」は西村京太郎トラベルミステリーの完成形といえるだろう。

「終着駅」というのは「上野駅」の事を指している。
東北新幹線開業が1982年であるため、その頃の東北への移動はすべて在来線特急もしくは寝台列車たちが主流となっている時代であった。
東北から在来線特急に乗ってやってくる人たちが、最初に降り立つ東京の駅は「上野駅」だったのだ。
そしてその中で活躍した列車「ゆうづる」が舞台となっている。


上野〜青森を結ぶ寝台特急であるが、今では考えられないが「ゆうづる」は1号〜14号まで走っていた。

1981年8月の時刻表を見ると、上野〜青森発着の夜行列車は下記のようになっている。


【常磐線経由】
特急・ゆうづる1号〜13号(上りは2号〜14号)
急行・十和田1号〜5号(上りは2号〜6号)

【東北本線経由】
特急・はくつる
急行・八甲田
急行・津軽1号、3号(上りは2号、4号)

【東北・奥羽本線経由】
特急・あけぼの1号(上りは2号)


なんとも賑やかな列車たち。
ちなみに上記の列車以外にも、盛岡・仙台・秋田行きなどを入れたらもっとあります。

ちなみに近年まで走っていた「あけぼの」は、山形新幹線開業後(?)からは上越線経由になっているが、この時代、上越線経由で青森まで行っていた夜行列車は存在しないんですね。(秋田行はあった)

近年は新幹線の大時代が到来している中夜行列車が日本から次々に姿を消していっている。
国鉄時代、新幹線開業後の並走区間の夜行列車たちはどうなったのか、気になったので調べてみることにした。

東北新幹線開業後、1984年1月の時刻表を見てみる。

【常磐線経由】
特急・ゆうづる1号〜9号(上りは2号〜10号)
急行・十和田

【東北本線経由】
特急・はくつる1号、3号(上りは2号、4号)
急行・八甲田
急行・津軽

【東北・奥羽本線経由】
特急・あけぼの1号、3号(上りは2号、4号)


減便されたもの
上野発ゆうづるが7本あったのが5本
上野発十和田が3本あったものが1本
上野発津軽が2本だったものが1本

増便されたもの
上野発はくつるが1本だったものが2本
上野発あけぼのが1本だったものが2本


「ゆうづる」は減便されているが、そのかわりほかの列車が増便されているのだ!

このことから、新幹線ができたからといって併走する列車は必要ない!という考え方はこの時代にはなかったことが伺えますね。まあ、合理的主義のJRと国鉄という違いはありますが。・・・

ちなみに現在は上記の列車はすべて廃止されている。

「終着駅殺人事件」含む西村京太郎作品はそんな国鉄時代の列車を舞台に、暴れまわっていたわけである。
見ると青森まで行くのに、3パターンのルートがある。なんでこんなルートなんだろ?って思う所もあるが、そういうところが列車トリック発明のヒントになっていたりするのだ。


さて「終着駅殺人事件」の話に戻すと、舞台は上野、青森、そして「ゆうづる」であるが、ストーリーも当然であるが、「ゆうづる」を使った列車トリックはお見事である。
しかも、トリック解明⇒終わりではなく、トリックを解明したと思ったら壁が立ちはだかっていた・・・トリックがなにげに二重に用意されていたり・・・


時代背景は全く今と違うが、今読んでも特に違和感を感じることなく読める作品だ。

未読である読者は必ず一度は見て欲しい。そのときは1981年頃の時刻表を片手に読むと面白いかも知れない。


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少し前に読んだ、講談社文庫から出ている「新版・名探偵なんか怖くない」のレビューを生意気にも少々しようかなと思います。

いわゆる「名探偵シリーズ」の1作目の作品で、今でこそ西村京太郎といえばトラベルミステリーで十津川警部が主人公で・・・というイメージが強烈ですが、この作品は、鉄道も登場しなければ十津川警部も登場しません。
その代わりに、明智小五郎、エラリークイーン、ジュール・メグレ、エルキュール・ポアロ、の世界でも有名な名探偵が4人登場するという何とも面白い作品となっています。
それもその筈、推理小説としての分類は「本格」となっており、一応読者への挑戦らしきものもついていますね。

この頃の西村京太郎氏の作品は秀逸で、何作が出した後に傑作「殺しの双曲線」を発表されています。


さてストーリーは、4人の名探偵を日本に集結させた佐藤大造という老人が、3億円事件を再現させ、犯人の行動を分析し実際の3億円事件の犯人を捕まえる試みをするところから始まります。
しかしその思惑はハズレ、別の事件が起きてしまう・・・

4人の中の誰が一番優秀なのかとかそんな描写は一切ありませんが、それぞれ個々の持ち味をしっかり出しているところや描写がしっかりしているので、相当、各名探偵の分析を、西村氏はされたのだと思います。

事件の真相も途中までは推理小説としてアンフェアなところはありますが、読者への挑戦前までには、答えを導くためのポイントは全て出揃い、推理も論理的にしっかりと組み立てられている、クオリティの高い作品となっています。


3億円事件が実際に起きたのは1968年で、この作品が1971年なので、構想を練るにはじっくりとした期間がありました。


十津川警部ものから離れてみたいファンの方や、本格派しか読まないという推理小説ファンの方、どちらの方にもオススメできる作品の一つです。



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今日はドラマ版・十津川警部シリーズについて少しだけ。


十津川警部は今日までに結構な数の俳優さんが演じてきている。


最初は三橋達也に始まり、宝田明、若林豪、天知茂、高橋英樹、渡瀬恒彦、神田正輝など、ショーケンが演じたこともありましたね。


やっぱり古参ファンの根強い人気は、三橋達也氏の十津川警部なんでしょうかね。

特にカメさん演じる愛川欽也とのコンビは、28年ほど続いた人気シリーズで、キャスト、演出、音楽全てにおいてクオリティが高かったです。
今現在は、高橋英樹と高田純次のコンビニなり、全く別物になっていますが、シリーズは続いています。

TBS系では、渡瀬恒彦と伊東四朗演じる十津川警部、亀井刑事コンビが非常に人気が有り、これも22年程続いており、先月53弾を迎えました。
数にすると1年に2.5回のペースで進んでいたのですね。


僕自身もこのコンビは大好きなんですよね。

しかも、渡瀬&伊東のコンビは今まで欠席回もなく完全なる不動コンビ。
他の刑事たちの入れ替わりはあっても、この二人だけは変わらないんです。

しかしながら、初期の頃はもう少し十津川警部のキャラが今と違って、女好きだったり無茶をしたり、もう少し元気だったりして、そういう十津川警部を年上のカメさんが抑えて・・・みたいな感じでしたね。
「寝台特急カシオペアを追え」では、至近距離で犯人に対して発泡してましたね。それをカメさんが押さえつけようとするけど、「離せカメさん!」と本当に犯人を殺しそうな勢いでしたw

ちなみにそれが少し伏線となって、2話先の話にもつながっていたり・・・

今は少し落ち着いて冷静な十津川になったかなぁと思います。


それとこのコンビは、十津川警部がカメさんに敬語を使ってるんですね。
原作の設定では十津川警部40歳、亀井刑事45歳という設定で、年上の部下、年下の上司、という間柄なのですが、十津川警部はカメさんに対してフツーにタメ口を使っているんです。

でもいくら階級社会とは言え、やっぱり気にする人もいるでしょう、ってことで敬語を使っているのでしょうかね。でも個人的には、それこそリアリティあるなとも思います。

あと仲が凄い良いんですね、この二人。


カメさんが十津川警部の胸ポケットに辞表があることを見抜いていたり、

事件後は、屋台のラーメン屋で事件の総括していたり、(三橋キンキン版は、崖の上とかで。サスペンス風だね)

ついに、最近の作品で、二人で鉄道模型バーみたいなところいって、走っている鉄道模型見ながら、

「あ、警部、カシオペアがきましたよ!」

なんて言ってキャッキャしてるから、もう僕としてはたまらないわけですw

この二人、ついにここまで来たか・・・と。


と、結局、渡瀬版の十津川警部ばっかり話してしまいました。。。
それほど好きなんです。少しでも長くやってほしい。



ちなみに、十津川警部は今でこそ奥さんがいますが、1970年代後半まで独り身でした。


ドラマを通して、十津川警部の独身姿を描いたのは、僕が知る限り一回だけです。




それは、



「消えたタンカー」で十津川警部を演じた夏八木勲氏の時ですね。


十津川警部の一人暮らしが垣間見れます!!!このシーンは唯一無二だと思います。


原作でも、当時はまだ独身でした。(警部補でしたが)





というわけでまた。



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西村京太郎氏は家に100冊近くあるのですが、その中から「殺人列車への招待」を手にとってみました。

一度読んだことがあるはずだったんですが、内容が全く思い出せない・・・そのため再読です。

事件は警視庁捜査一課の十津川警部の元にかかってきた電話から始まります。

「十津川警部、あんたと殺人ゲームがしたい」

と言う電話の内容でした。

そして数日後に、寝台特急「さくら」の乗客で、「あ」から始まる女性を殺害とする予告が届きました。

一応その列車には警官を潜り込ませたのですが、まんまと裏をかかれ、「あ」がつく女性を殺されてしまったのです。

犯人はさらにエスカレートし、次は「か」の人が目標、「さ」のつく職業の人が目標と、次々と殺人が決行されるのでした。。。




西村京太郎版「ABC殺人事件」と言ったところでしょうか。

550冊も出版していれば、こういう予告してくる殺人犯との対決を描いた話もあるわけです。

何が楽しい、何が悲しいって、この作品に出てくる列車がほとんど廃止されていること・・・

とにかく寝台特急を舞台に使った作品は個人的にワクワクするのですが、登場する「さくら」も「出雲」も既に過去の列車・・・


この作品を読む見所はもちろん、殺人予告する犯人との対決なのですが、やっぱり、不特定多数の容疑者の中からどうやって犯人を見つけ出すのか??が読みながらにして、楽しみになってきます。


自分は列車トリックとか、そういう推理小説的要素が強い作品の方を好む嗜好があるのですが、こういう作品は、これはこれでアリだな、と思いましたね。



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