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更新が止まってからもここを訪れる人がちらほらといらっしゃるのですが、 ここの情報もずいぶん古くなってきましたし、サイトを閉鎖しようかと考えもしました。 しかし、いわゆる「うつ病」について、 現状の問題点を簡潔に分かりやすく整理してくださっている論文を知りましたので、 サイトを閉鎖せずにその論文を紹介しておこうと考えました。 こちらの論文です。リンク先はpdfファイルです。 「うつ病臨床における「えせ契約」(Bogus contract)について」(井原, 2010) 精神神經學雜誌, 112巻(11号), 1084-1090. 「現状」と申しましても、論文は2010年のもので既に新しくはないですが、 「うつ病」の「現状」理解には役立つのではないかと思われました。 論文のタイトルにある「えせ契約」とは、簡単に言えば、 言いたくても言えない(あるいは言わない)ことがある医師と、 「うつ病」は治せると思い込んだ(あるいは思い込まされた)患者の間の 歪な関係のことと言えるでしょうか。 言いたくても言えないとは、 医師は何について言いたくても言えない、言わないのか。 そして、患者に限らない多くの人はなぜ、 「うつ病」は治せると思い込んで、思い込まされているのか。 その歪な構造をもたらす要因である、診断の問題、原因の考え方と治療法の問題、 医師の立場、製薬会社の立場などについて、 医師である著者が忌憚のない見解を述べていらっしゃるように思われました。 研究が進展している一方で、 社会問題としての「うつ病」の問題はその進展以上の速度で 混乱を増しているように思われます。 その現状の理解の助けになるのではないでしょうか。 それほど長くない論文ですが、それでも論文ですし、全部は読めないという方は、 6ページ目の「精神科医からのメッセージ」だけでもとりあえず ご覧になってはいかがでしょうか。 これは専門知識がなくても読める言葉で書かれています。 興味をもたれた方は、この論文と同じ号の他の特集も興味深いのではないでしょうか。
一覧のページをリンクしておきます。 上記の問題について、他の論文も読むことができます。 精神神経学雑誌第112巻第11号|公益社団法人日本精神神経学会 |
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