(新名称) 法と公正手続きへの基本的理解が欠如した原子力規制委

(旧名称) 九州電力第三者委員会、郷原委員長、そして枝野経産大臣への疑問

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日本原電が、1024日付けで、意見書を規制委に提出した旨、発表しています。
 
 その概要は、次の福井新聞の通りです。
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●敦賀2号、規制庁が現地調査検討 活断層問題で原電に伝える
 原子力規制委員会が日本原電敦賀原発2号機直下の破砕帯(断層)を活断層と認定した問題をめぐり、原電の市村泰規副社長は24日、規制庁の櫻田道夫審議官と面談した。原電側が断層の再審議を求めたのに対し、規制庁側は規制庁職員による現地調査を検討していることを明らかにした。
 面談内容を公表した原電によると、櫻田審議官が「事務方による現地確認が必要であると考えており、今後の段取りを含めて検討している」と答えたという。
 原電は7月に活断層を否定した追加調査結果を規制委に提出。規制庁が調査結果について論点整理を行っており、現地派遣の検討はその一環という。規制委員や有識者調査団の派遣は現時点で考えていないとしている。


 また、原電側は、2号機使用済み燃料プールの影響評価命令の取り消しを求めた異議申し立てを規制委が却下したことに対する意見書を提出した。原電側は「命令に応じた後でも異議申し立ての利益が消滅することにはならない」と反論し、却下決定は違法だと主張した。(福井新聞 20131024日午後816分)
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 ポイントは次の諸点です。
①異議申立ての訴えの利益はあり、却下決定は違法である旨
②原電最終報告書の審議促進要請をした旨 
 ※その際、規制庁事務方が現地調査の検討している旨、審議官から説明があった旨
③鈴木首都大学東京教授と宮内教授とのメールの全体を公開すべき旨
102日の原子力規制委による却下の当日に提出した参考人陳述申立ては有効である旨
 
今回の意見書のうち、特に訴えの利益に関する意見内容は、非常に参考に
なりました。インパクトのある内容ではないでしょうか。
 これまでの主張のように、別途の報告徴収を含めて何らかの後続処分によって不利益を被る可能性を前面に出して、不利益ありとするだけでなく、


報告徴収命令の履行が済んだのか不明である。委員会での了承後も、繰り
 返し規制庁よりヒアリング(質問、説明、要求)を受け、解析費用の支出
 を余儀なくされている。従って、履行が完了したのか合理的に判断できず
 、今後も同様に、規制委の裁量次第で理由なく不安定な状況におかれる状
 況を強いられている。
履行後であっても、訴えの利益があるとの判例がある。

 といった新しい観点も入れています。
 
訴えの利益論の話は、上記の判例の関連を辿っていくうちに、さまざまな主張の可能性が開けてきているのではないかと感じました。それは、このあとじっくりと書きたいと思いますが、ここでは他の点について触れておきます。
 
第一は、事務方による現地調査は当然の話で、遅きに失しています。なお、福井新聞には、
「規制委員や有識者調査団の派遣は現時点で考えていないとしている」とありますが、有識者自身は見たいと思っているでしょうし、830日のヒアリングを規制庁主体で始めた手前(といっても、ヘッドは島崎委員長代理ですが)、また、委員会で第三者の有識者の意見も聴くということにした手前、今後の持って行き方は非常に苦しいところでしょう。
 事務方が現地調査をし、そこでまた材料整理だといって延々数ヶ月も時間稼ぎをされたのではたまったものではありません。有識者会議の結論を覆すには、有識者に情報を与えず意見も聴かずに行うわけにもいかないでしょうから、そのプロセスを考えれば、今後いったいいつまで期間を要するのか想像もつきません。
 あれだけ「原電からの報告が遅れたから」と批判しておいて、自分たちの検討の遅さには頬被りですから、ダブルスタンダードも極まれりです。原電は国定公園内の他人の土地も含めた、開発許可、ボーリング、解析等を伴うヘビーな作業で、規制委側は提出された資料のチェックですから、作業の質も違います。そして原電は、毎週、現地の規制委の事務所に調査進捗状況の報告をさせられていたわけですし、調査完了の目途も繰り返し明言し、それまで待つように要請していたところを強引に審議を打ち切られたのに対して、規制委側はいくら聞かれても「検討中」「論点整理中」の一点張りで見通しさえ示しません。
 訴訟提起により、その作業を急がざるを得ないように追い込むことが必要ではないかと感じます。
 
第二の、鈴木首都大学東京教授と宮内教授とのメールの公開の件は、「出せるものはすべて出した」との回答だったそうです。どのみち、原電最終報告書の内容の議論の際に、有識者会合報告書の内容が議論になりますので、当然このメールの件も議論の俎上に上るはずですが、鈴木、宮内両教授の所属大学への情報公開請求によって、その全文を入手する試みも併行してトライしてみるのがいいのではないかと思います。訴訟になれば、文書提出命令の対象になることでしょう。
 
第三の、102日の委員会当日の参考人陳述申立ての扱いですが、原子力規制庁からは、「10月9日の会合で事務方として判断したものを委員会に報告したことで処理は終わっている」旨の回答があった由。109日の委員会での説明は、これ以上のアクションはないとの表明であり、それが了承された以上、「規制委は不作為をします」という公式宣言にほかなりませんから、不作為の違法状態に入ったということになります。今後、取消訴訟に移行する場合には、この点も含めて主張することになるかと思います。
 


●ところで、雑談になりますが、規制委による異議申立て却下決定の送達について、送達記録の写しと封筒の表のコピーが、今回の原電の発表資料の最後に参考資料として添付されています。これを眺めてみると、いろいろな感想が湧いてきます(笑)。
 まずは、宛名書きが下手くそな字だなぁ・・・ということ(笑)。私も悪筆ですが、お仲間のようでつい笑ってしまいます。それから、宛名の3名に「殿」を付けていないこと。決定書そのものはそういうことでいいのですが、封筒に入れて送達するときは、普通はさすがに「殿」は付けるでしょう。まだ、若い職員でしょうか。
 もうひとつは、書留便の引受け局が杉並郵便局であること。時間が1022306分です。原子力規制庁があるのは港区六本木1丁目で、遠く離れた場所です。想像するに、規制庁の事務方の若い職員が、「じゃ、君これ書留で出しておいて」と言われて、宛名書きをしこしことして、遅くまで残業しての退庁後、自宅近くの中央郵便局で手続きをした・・・ということではなかったでしょうか。深夜まで実働部隊として動かなければならない職員の皆さんにはご苦労様ですと言いたい気分ですが、こんな規制委委員や規制庁幹部の大迷走に付き合わされて、膨大な作業をこなさなければならないことには、同情を禁じえません。規制委委員や規制庁幹部に対しては、何も言わずに言われるがままにやっていると、こうやってその膨大な尻ぬぐいが事務局に来てしまいます。今でも既にそうですし、これで取消訴訟に移行したら、そこで費やすマイナスのエネルギーたるや膨大なものになってしまいます。今からでも遅くはないですから、筋論だと思うことをどんどん言っていかないと心身ともに消耗してしまうことでしょう。
 
 このあと、訴えの利益の件について、書いて行きます。自分でも自問自答しながらブログを書いているので、あっちに行きこっちに行きになり、読者の皆さんには申し訳ありませんが、必ず道が拓けるような気がしますので、お付き合いいただければ幸いです。

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