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4月3日付で、各紙に
「第三者委の調査報告書を格付け」する独立機関が発足という記事が一斉に載っていました。みずほ銀を一例目にする由。
「格付け委員会の委員長は久保利弁護士。委員にはこのほか、国広正弁護士、コンプライアンス問題に詳しい高巌・麗澤大学大学院経済研究科教授、八田進二・青山学院大学会計プロフェッション研究科教授など、計9人が就任した。
同日の会見で国広弁護士は、企業で不祥事が起こると第三者委員会ができて調査されるが、「仮面をかぶって企業は悪くない、またはあまり悪くない、経営者は悪くなくて現場がやっただけと言う不良第三委員会がでてきた」と指摘した。第三者委は不祥事を起こした企業が人選し、報告書をまとめるが、「企業からおカネをもらい、ちゃんとしたもの書けるのか」と疑問を呈した。」
とあります。
久保利、国広両弁護士は、九電第三者委員会事件の報道がなされているときにも、第三者委員会の問題に関して、名前が見えていた方々です。
第三者委といえば、だいたいは弁護士が多いですから、弁護士同士の批判ということになり、そういう意味では「画期的」かもしれません。
問題意識が、「不祥事を、第三者委員会を使って、都合良い結論にしているのではないか」というものなので、九電第三者委員会の場合とは異なると思いますが、九電第三者委のような異質の問題ケースも再検証してもらえればと思います。あれだけ社会面で連日大々的に取り上げられ、このブログでも批判され、委託側の九電と全面対立に至って「撤退」。後日、宗像弁護士にも朝日新聞紙上で名指し批判されたという異例の展開を辿った案件ですから、検証の俎上に載せる資格十分といえるでしょう。
もっとも、九電も、今は原発再稼働が最優先課題で、もう過去の第三者委員会問題で蒸し返されたくないという思いだろうと思いますが、この報道をみると、独立機関側が独自に選定して評価するようです。俎上に載って検証されれば、九電の主張が正しかったことがおそらく追認されることになり、名誉回復にもなると思いますが・・・。
ともかく、こうやって、第三者委員会の活動に対して、外部からの評価がなされるチャネルができるというのは好ましいことです。
ただ、期間限定で、運営費用も自費だそうなので、何らかの形で恒常化が図られることが期待されます。原電が活断層問題で外部専門家に依頼したときのように、依頼チャネルがあって、そこが中立的な者を人選して評価に当たらせるという仕組みがあるといいのではないかと思います。
「格付け委員会は3年間の期間限定で、運営費用は委員の自費で賄う。格付け委員会は3カ月に1件程度、第三者委の調査報告書を格付けし、近く開設予定のウェブサイトで公表する。
調査対象は、社会的な関心が高く、影響力の大きい報告書などとするという。質の悪い調査報告書だけではなく、好例も挙げて評価する。」
評価は、5段階評価で、最低は「不合格」の由。是非、評価してみてもらいたいものです。あの時の7月26日の古川佐賀県知事への個人的訪問と辞職勧告の行動を以って、一発でアウトだと思いますが、さて如何??
「各委員は日本弁護士連合会の指針などを参考にし、調査報告書の独立性・中立性は十分か、不祥事の本質に迫っているかなどを判定し、「A」から「D」と「F」の5段階で評価する。Fは不合格にあたる。第三者委員会や会社などから、結果に反論が寄せられた場合などは、そのままホームページに開示する方針。」
久しぶりに「第三者委員会」という言葉に接し、感慨深いものがありました。
なお、これと同様の発想で、原子力規制委や活断層調査のWGによる法治的センスが皆無の独断的運営についても、法律家の観点から評価される仕組みがほしいところです。
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ご無沙汰しております。
興味深い動きですが、穿った見方をすれば「企業からおカネをもらい、ちゃんとしたもの書けるのか」という発言に若干の違和感を覚えます(いかにも大衆受けしそうなセリフをマスコミが切取って強調したのかもしれませんが)。
確かに会社寄りの報告書を作る「お手盛り委員会」の横行に対する問題意識は理解できますが、カネのやり取りが有るからという事を理由に予断を以てあたるのは、規制委員会が無意味な「身体検査」で第一線の学者を排除したのと同じ理屈です。更には社外取締役・監査法人・ISO認証機関等に対しても無礼な発言だと言えます。
事後的な検証が不要と言う訳では有りませんが、こういう機関はむしろ入口での歯止めとして、会社の依頼に基づき真の第三者の人選を行う窓口となってくれれば良いと思います(原電が敦賀のレビューの人選をロイドに依頼したのと同じスキームです)。
2014/5/11(日) 午後 2:10 [ 中年九電社員 ]
コメント有難うございます。ご指摘の「カネをもらっているから、バイアスや癒着あり」という発想は、民主党政権時代の典型的発想で、それがそのまま同政権下での原子力安全委の各種委員選定の際に、出てきたしまったということかと思います。
ボランティアは中立で、お金をとるのは中立でないという発想は、民主党に限らずしばしば出てきますが、社会における仕事には、対価、報酬が伴いますから、その具体的内訳なり態様なりをみないと、中立的かどうかは判断できないと思います。識者としての講演で50万円もらうのと、顧問弁護士として50万円もらうのとでは、同じ50万円の「受け取り」といっても、意味合いがかなり異なります。
今回の国広弁護士らの取組みも、有意義ではありますが、無報酬では長続きしませんから、ご指摘のように、恒常的仕組みとして中立的な文字通りに第三者機関として機能させるための工夫も考えてもらえるよう期待したいところです。
原電のロイドへの依頼という仕組みは、ひとつの有益な事例になるかと思います。
2014/5/17(土) 午前 5:04 [ kyusyutaro ]