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枝野経産大臣の記者会見での発言は、経産省のホームページに掲載されている。
そこから、九電の最終報告書関連の質疑応答を抜粋してみた(末尾)。
これを見て、最後のところで、腑に落ちた。なぜ、郷原氏が、「第三者委員会と九電経営陣が社員公開の場で議論する」というプロセスを取ることを、枝野大臣も評価するだろうと、まるで枝野大臣の代理のようなことを言えるのだろうということが・・・。
枝野大臣の発言のポイントをまとめると次の通りである。
① 国民は地域からの信頼回復するためにどうするべきかを、まずは九電自身がしっかり考えるべきである。
② 第三者委員会に委託した以上、そのまま受け入れるべき。中身のどこがいい悪いと私は言わない。
③ 九州電力が自ら信頼回復のために何をするべきか判断をされるというのは、まずは第三者委員会だ。
要するに、「郷原氏の言うことを丸呑みしろ」「国民、地域とは郷原氏だ」と言っているに等しい。
自分は個別具体的なことはいわない、郷原氏がおかしいと言っているからおかしいのだろう、ということだ。
天の声にも時にはおかしな声があるように、第三者委員会にも時にはおかしなものがある。中身も読まずに、具体的問題の指摘もせず、説明も聞こうとせずに、思考停止して丸呑みせよとは不合理極まりない大臣だと思う。
しかし、第三者委員会の岡本元委員も郷原氏批判をし九電経営陣を支持したという状況なので 、次回当たりの記者会見で、どこかのプレスがきっと糾してくれることであろう。
きっと、次のような質問が出るに違いない。出ないはずはないと思うが・・・。
質問1 枝野大臣は、第三者委員会報告書をそのまま取り入れよ、と仰っておられましたが、九電幹部はその主要内容は取り入れてあると言っていますし、第三者委員会の委員の一人は、九電最終報告書の修正の必要はないとして、郷原委員長の言動を厳しく批判しています。こういう事態を踏まえると、大臣が第三者委員会が評価するのだという言葉も宙に浮いてしまうのではないかと思いますが、お考えをお聞かせください。
質問2 枝野大臣は、九電の信頼回復のために何をすべきかを判断するのは第三者委員会だと仰いました。そして、大臣としても九電経営陣の辞任を求めておられますが、第三者委員会の委員の一人は、むしろ古川知事を擁護する九電の経営陣を高く評価し、悪いのはむしろ国だと指摘しています。郷原委員長が独走していることにも批判が出ていますが、こうなると、第三者委員会といっても一枚岩ではなくなっています。大臣はそれでもあくまで郷原委員長の言うことを尊重すべきというお考えでしょうか。
質問3 枝野大臣は、10月14日に九電最終報告書が提出されてから、数時間後に海外出張先から、厳しい九電批判をしておられます。その少し前に郷原委員長も同様の批判をしています。郷原氏とは、その前日の園遊会以降、本件について接触なり意見交換はあったのでしょうか。イエスかノーかでお答えください。
九電報告書の内容をおそらく見ていない段階で、なぜあれだけの断定的な批判ができたのでしょうか。第三者委員会報告書が取り入れられていないと自らチェックをされたとは思えませんし、事務方でも無理だったと思いますが、どうなのでしょうか。
質問4 第三者委員会報告書については、その内容について多くの疑問が呈せられるようになってきています。また、第三者委員会委員自ら問題があるやに言い始めた中で、これからその検証の動きも活発になってくる可能性もあります。そういう中で、枝野大臣は引き続き、第三者委員会報告書をそのまま取り入れるべきだとのご見解を維持されるのでしょうか。
以下は記者会見録の抜粋である。一通り読んでみていただきたい。
●10月17日会見
Q: それと、3点目なのですけれども、九電のやらせメールの報告書の件ですけれども、大臣は九州電力が第三者委員会を設置しておきながら、第三者委員会の意見をないがしろにするような報告書を経産省に出したことについて、批判されていますけれども、これについて再提出を求めるとか、経産省側から何かアクションというものはお考えでしょうか。
A: この問題の本質は経産省に提出をしたことではなくて、原発立地地域の周辺の皆さんを始めとした国民の皆さんに対する問題として、私は問題意識を持っております。そして、こうした原発を含めた電力事業を行う公益企業の在り方として問題意識を持っておりまして、監督官庁から言われたからとか、大臣から言われたとかということで対応しても、本質的な解決にはならないと私は思っております。国民や地域からの信頼を回復するために、一体どうするべきであるか、まずは九州電力が自らしっかりと判断をすべきであるというふうに思っております。
ただ、私の問題意識について、報道等を通じて伝わっているだけでは失礼だと思いますので、事務レベルを通じて、私がどういう問題意識を持っているかということについては、お伝えをしようと思っています。
●10月21日会見
Q: 既に大臣が言われておりますが、九州電力と北海道電力のやらせ問題について、厳しい御指摘をして、その後の反応と手応えについてどういうふうにお感じになっているかというのが1点と。
A: 1点目については、私自身の問題意識は17日の記者会見で申し上げたとおりでございます。そして、その問題意識、つまり第三者委員会に調査を委託した以上は、これをそのまま受け止め、踏まえるのが普通であるということ、そしてこの問題の本質は立地地域と国民の方々との関係であるということ、そして国民や地域からの信頼を回復するためにはどうするべきか、まずは九電においてしっかり判断すべきであるということ、こうした私の問題意識は事務方を通じて九州電力にお伝えをしたところでございます。これに対する対応について、報道は拝見をしておりますが、現時点で具体的なことは経産省の方には来ておりません。
Q: 九州電力の最終報告書の件ですが、経産省に正式提出する前に経産省の事務レベルが了解していたという報道があるのですが、その事実関係について。
A: 少なくとも私はそういった事実は承知をしておりませんし、事務レベルで了解のできるような性質のことでないということは、我が省の事務方も九州電力も当然理解、認識をされている話ではないでしょうか。
Q: もしもそういう了解とかしていたら、それはとても不透明な関係だというふうに思うのですが、そこについていかがですか。
A: そうですね。そういったことがあるべき性格のものではないと思っておりますし、この問題について、私が強い関心を持っていたことは、最終報告が出てくる前の段階から事務方も承知をしていた話でありますので、私の了解なく、あらかじめ事務方が了承しているということは、基本的にはあり得ない。あったとすれば大変深刻な問題だと、こう思っております。
Q: それに関連して、再提出をする意向だというふうにされていますが、その前後に九電の経営陣あたりと経産省側が接触するということは、先日はまだ考えてないとおっしゃっていましたけれども、現時点でも同じ考えでしょうか。
A: 全く考えは一緒です。逆に言うと、問題意識を伝えることについても、具体的にこういう伝え方でいいでしょうかということの了解が私のところに上がってきて、そういうふうに伝えてくださいということで、伝えているというような手順を踏んでいますので、もし例えば事務レベルに対して九電から何か相談とか報告とかが事前にあれば、その時点で私のところに上がってくるはずだと思っていますし、事前に調整をするべき話ではないと。
繰り返し申し上げますが、経済産業省から言われたからとか、経済産業大臣から言われたからとか、そういうことで変えるのでは何の意味もないということを、九州電力はまずしっかりと認識するべきだと思います。
●10月25日会見
Q: やらせ問題の最終報告書の件ですが、最終報告書の再提出を受け取らないという選択肢はあるのでしょうか、それともそういうものは関係なくて、内容のいかんにかかわらず、受け取って、それから様々な判断をするということになるのでしょうか。
A: この問題については、17日の記者会見で私が言及したとおり、その日の17日の午後、事務方を通じて九州電力に私の問題意識をお伝えしましたが、これに対する対応について、報道以外、九州電力から何も伝えられておりませんので、何もコメントすることはありません。
Q: 今日九電が再稼働に関して、大臣が経営体制の見直しを理由に再稼働を認めないこともあり得るというような発言があったことに関して、行政不服審査法に基づく不服申し立ても検討しているということが明らかになっていますけれども、その点についてもよろしくお願いします。
A: まず、一般論として行政不服審査法をはじめ、様々な法律はその法律に基づく手続が認められているわけですから、それぞれの御判断だというふうに思いますが、そもそもが、私が経産大臣としてのいわゆる許認可権を行使する、つまり行政不服審査の対象になり得るような状況になる以前の問題として、周辺住民の皆さんを始め、国民の皆さんの理解、納得を得られる状況になるのですかということを私は申し上げている。
Q: 九電の松尾会長が弊社の取材に対して、この間の報告書のどこが悪いのか分からないので、直しようがないと、大臣に是非お会いして指摘をしていただきたいというようなことをインタビューで言っていたみたいなのですけれども、これについての大臣の御所見がありましたらお願いいたします。
A: 報道は承知しておりますが、そういったお申し入れはいただいておりません。
Q: お会いになるというようなお考え方は今のところは引き続きないということでよろしいですか。
A: お申し出いただいておりませんので、まずお答えのしようがないということと、私の問題意識は10月17日にここでも申し上げましたが、第三者委員会に調査を委託した以上、それをそのまま受け止め踏まえるのが普通であるということで、中身のどこかが良いとか悪いとかということを私は今回申し上げてはいません。自ら選んだ第三者委員会、自ら直接やったのでは信頼を得られないと思ってお願いをした第三者委員会、この第三者委員会に委託をした以上、出てきたものをそのまま受け入れなければ第三者委員会の意味がないということを申し上げているので、中身のどこが良いとか悪いということは、私は一切申し上げておりません。
● 10月28日
Q: 九電の話なんですが、第三者委員会の郷原委員長の提案によって、九州電力が第三者委員会と九電側の話し合い、協議の場というのをやろういうのを検討しているということになっているらしいのですが、それについての国民の信頼を得るための取組として、どういうふうに見解を持っていらっしゃるでしょうか。
A: 報道以上のことは何も承知をしておりません。いずれにしても、九州電力が自ら信頼回復のために何をするべきか判断をされるというのは、まずは第三者委員会だと思います。
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とにかく第三者委員会の言ってる通りだ、と枝野さんはおっしゃてるようですが、その第三者委員会の全員の意思統一がきちんとなされていなかったのが岡本元委員の発言でわかったわけですね。
郷原さんが持っていきたかった強引なストーリーにはやはり無理があったのでしょう。
2011/11/2(水) 午後 4:09 [ gerech ]