(新名称) 法と公正手続きへの基本的理解が欠如した原子力規制委

(旧名称) 九州電力第三者委員会、郷原委員長、そして枝野経産大臣への疑問

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 これから、郷原氏ら三人の元委員からの回答についてのコメントを書いていきますが、その前に、このブログの立場その他を少し補足しておきたいと思います。以下と併せてお読みいただければ幸いです。
 


1 本ブログ立ち上げの理由

 私がこのブログを書き始めたきっかけは、「義憤」だと以前書きました。
第1の理由は、「利害調整」「意見・利害の集約、整理」「納得づくの解決」という政治の基本を丁寧にやっている古川知事及び佐賀県の行為を、「原発再稼働に向けたシナリオを書き、『賛成意見の作出』による環境作りのために、九電に「やらせ」をさせた張本人だ」という見立てに基づくストーリーで、著しく貶しめようとしていると感じたことによります。

政治や行政の基本は、様々な立場からの様々な意見があるわけですから、賛否は別として、どこにどういう利害が存在するのか、どういう点が懸念されるのかなどをよく把握して、その上で全体状況をみて、自らのポリシーに立って判断し処理していく、これが国政においても地方行政においても求められていることだ思います。

ところがどうでしょうか。民主党政権になったら、そういう丁寧な「利害や意見の把握と調整」という役割を放擲してしまいました。八ッ場ダムの建設中止の突然の決定がその最たるものでしょう。「マニフェストに書いてあるから。それは国民との約束だから」というのみで、それまでの何十年にもわたる経緯、移転した人々の気持ち、今後の事業や生活の設計等々について、何も知ろうとさえせずに一刀両断です。こんなものは政治ではありません。

「子ども手当」や「子ども園」も然りです。「社会が育てる」という「哲学」?の下に、収入の多寡や国籍も問わずお金をばらまく。それが何百億円の収入を持っていようと一律にばらまく。それが競馬、パチンコの遊興費に充てられても関知しない。しかし肝心の保育園の順番待ちは何ら解消されない・・・。一体何が若年家庭にとっての切実なニーズかということを知ろうともしないからこういうことになってしまうのです。私の周囲の母親たちは怒り心頭でした。それだけのお金を保育園や保育士の確保に回せばどれだけ助かり、それこそ働きたいと思う女性のニーズに応えることができることか。優先順位の付け方などがわかっていないし、わかろうともしないのです
幼稚園の目的を無視して、保育園と一緒にしろ、希望者全員を入れろなどとう「政策」も、暴論にもかかららず、つい最近まで進められようとしていました。
こういう身近な例からもわかるように、ニーズをいかに丁寧に救いあげるか、そして懸念があるならそれは那辺にあるのかを知り、それに応える、相反する立場があれば調整を図るということが必要です。

古川知事が言っている「論点を洗い出す」「論点が出尽くす」と言う意味は、そういう趣旨だと私は理解しています。
賛否双方に意見があるなら、それを出してくほしい、出してくれれば参加者にも検討・判断材料を与えるだろうし、県としてそれぞれの論点ごとの賛否の考え方をよく検討して判断する、ということを言わんとしていると思います。
そのスタンスが、今年6月26日の国主催説明番組に関しての「経済界としてのスタンスがあるのであれば、出してではどうか」という発言であり(それはその前からもずっと言ってきた考えだと、赤松報告書で認定している支店長供述にもありました。)、プルサーマル導入に際しての多くの公開説明会・討論会等での「論点を出し尽くす」という発言だったと思います。そして出尽くした結果が、「8項目の12の論点」だったわけです。もちろん、それらの洗い出しと判断作業だけで終わるわけではなく、地元との調整、懸念を強く抱いていた隣接の唐津市との納得ずくの調整、侃侃諤々の県議会での議論、経産大臣の初めての地元来訪による確約、といった長い調整の手続きを踏んだ上で、最終的にゴーサインを出したという経緯です。
 
 このように、顕在、潜在を問わず、存在している利害や意見、懸念を洗い出したうえで吟味する、という政治や行政の基本に沿って行っているにもかかわらず、郷原氏と第三者委員会報告書は、「不透明な関係をバックとして、初めから認める積りだったのだろう、むしろ知事がそのシナリオを書いて九電に振りつけたのだろう」という見立てによる決めつけで書いており、それが佐賀県と古川知事の基本的姿勢と地道な取組みを貶しめている、と感じたことによるものです。

 第三者委員会報告書で、プルサーマル導入時に、他よりも長く慎重なステップを踏んだことについて、「ハードルが上がった」としつつ、それがむしろ「知事と九電との不透明な関係」があったからこそである、とまで言う牽強付会ぶりには驚きました。
 郷原氏は、検事としての職業柄、見立てとその肉付けによる立件というパターンの仕事をずっとやってきて、「論点の洗い出し・整理」という意味合い、重要性がピンと来ていないのではないか、という気もしています。
 
 ※ 今回の佐賀県の内部委員会の調査結果に関するコメントは、この後に述べます。
 
 
第2の理由は、第三者委員会報告書の内容自体の論理展開の強引さと根拠の薄弱さについてです。こんなものが、「第三者委員会」という名の下でまかり通っていいいのか!、冤罪が生まれていいのか?!という怒りがありました。郷原氏が、「絶対の自信がある」「九電の質問は回答に値しない」と言えば言うほど、その杜撰さはよりはっきりしてきます。
 この点は、この後に、九電からの質問状に対する回答に関する検討の際に、改めて述べます。

 この点について述べた記事が多いので、最初から読んでおられない読者に方の中には、あるいは「小理屈ばかり」「第三者委員会報告書の論理を崩すのが目的か?」と感じられる方もいるのかもしれません。決してそういうことではないということを是非ご理解いただきたいと思います。目的は「冤罪を晴らす」こと。眞部社長の言葉と一致しますが、「濡れ衣をきせるわけにはいかない」ということです。

 なお、郷原氏については、最初の著書である『コンプライアンスが日本を滅ぼす』で書かれた内容(「法律を守っているだけではだめで、その背後にある社会的要請に応えることが必要である」)については、大いに賛同しましたが、その後の小澤元代表の裁判等に関する批判では、言っていることと矛盾しているのではないか、と失望しました。「指揮権発動すべき」に至っては暴走域です(思考停止で言っているのではありません)。同氏のダルブルスタンダードに思えるような言動にはついていけません。その感を今回の件で改めて強くしました。そういう気持ちの上でのベースもあります。

 
第3の理由は、枝野大臣の居丈高で、かつ法律無視の姿勢です。なぜ、あれだけ高圧的な姿勢が常にとれるのか不思議でなりません。民主党幹事長として参院選で同党大敗の責任者だったが復活したということは措くとして、菅内閣の官房長官として、あれだけ与野党を問わず批判を浴びた大失政の責任も忘れたかのように、日もおかずに経産大臣として返り咲いて前のことは完全に忘れたかのようです。普通の感覚であれば、当面は蟄居でしょう。

 原発の関係でいえば、あれだけ玄海原発の地元の玄海町と佐賀県に対して多大な不信を与えたにもかかわらず、それについて一言として謝罪の言葉を述べることなく、今では、九電の「やらせメール」の背後で佐賀県と古川知事がシナリオを書いていたのだという第三者委員会報告書を丸呑みせよ、と九電に迫ることによって、実質的に九電と佐賀県とに、社会の不信を向けさせ、政府の責任を転嫁しています。

 加えての法律無視、法治の蹂躙です「法律以前の問題だ」と言って批判できるのは、社会やマスコミであって、政府ではありません。政府はあくまで法律に従って行動しなければなりません。それを、「法律以前の問題でガバナンスができていないから、法律上の許認可をしない」など、どうやったらそういう弁護士とも思えないようなことが言えるのだ?! という強烈な不信感があります。国会答弁でそれを言うに至っては、法律に従って行動すべき国務大臣としての資格はもうありません。マスコミや国民は、にっくき敵役の九電をたたいてくれるのであれば、法律を完全無視する大臣でも大歓迎ということなのでしょうか? 九電の責任、九電への反発と政府の役割とは、分けて考えなければなりません。
政府は、常に「分」をわきまえて行動すべきです。
 
                                   続く

閉じる コメント(5)

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九州太郎さんの言葉は、意図明瞭、論理明快、本当に気持ちがよいほどすっきりした内容で、拍手喝采したいです。

2011/11/26(土) 午後 2:56 [ 市民 ]

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私は、九電のやらせ感山盛りの、便所の落書きと思うけどなー。

誰が書いているか分からない便所の落書きブログを、アクセス制限解除して、コピーして配るって、信じられない。

社長、しっかりしろよ。
決算発表などの重要な場に出ずしてどうする。

そんな九電に、怒りより、哀れさを感じずにいられない。

2011/11/26(土) 午後 3:41 [ たろ ]

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市民さんの言う通りだね。根拠なくブログ主に同意するマンセー的書き込みが多い点も、「まだやってんの?こんなわかりやすい形で?」と思ってしまうよね。怒りというより哀れみ、見ているこちらが情けなくなる。

2011/11/26(土) 午後 6:22 [ その通り ]

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久々に拝見しました。議論が拡散していますが、興味深く見守っています。
まず、前提は「やらせを再発しないこと」ですが、その説明に難しい議論や説明が多く目が疲れます。法律や文章の専門家は平滑に単純に話をするべきです。プロであり頭の良い人こそそうあるべきです。なぜ小難しいか。今回、単純明確な「悪」がないからです。そのため「社長という悪」を作るしかなかったのです。元検察に悪がないと存在意義がありません。
もう、検察や弁護士が専門とする理屈の土俵で話をするのはやめましょう。無駄です。生産的活動をしている人の邪魔をします。九州で電気は止まってないでしょう?
九州電力=やらせ→反省し今後起こらない対策と体制に変革する。その判断は、今後の動向で判断。報告書の体裁や人事での判断は本質から目をそらしてしまいます。

2011/11/26(土) 午後 9:42 [ 関東人ですが1 ]

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郷原弁護士の目的は?九州電力が知事責任とした仮定において、だれが得をするか?政治家への夢?佐賀選出の代議士?大臣?民主党?なんだろう?六本木ヒルズの事務所の維持費?想像すると楽しいです。
今回のやらせの原因について個人的感想は、震災で東日本経済が低迷する折に、電力の安定供給のため九州から日本を支えなければという使命感から愚かな行為に走ったことによるもので、指示や指図の問題には見えません。自らやらせを大量拡散するということは自分が正しいと信じていたのではないでしょうか。やったことは悪くても使命に燃えて突っ走る…熱い気持ちは嫌いではありません。いろいろな考えの人がいます。相手を否定から理解するのんではなく、肯定からですよ。郷原さんや民主党、九州電力、原発反対、推進…まず、肯定から…

2011/11/26(土) 午後 9:43 [ 関東人ですが2 ]


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