(新名称) 法と公正手続きへの基本的理解が欠如した原子力規制委

(旧名称) 九州電力第三者委員会、郷原委員長、そして枝野経産大臣への疑問

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102日の委員会当日に原電が持参した参考人陳述申立書(首都大学東京の鈴木教授)、理由補充書について、3時間以上も待機させられ、担当官面会後もなかなか受領されなかったこと、田中委員長が事実関係を勘違いしていること等について、原電が抗議の文書を提出しています。
 
                    ←「2」参照
 
 本件については、規制庁市村管理官の事実関係の勘違いと法令解釈の誤りではないかと思います。聴いていて、すぐに話しがつながらないと誰でも感じます。田中委員長にその勘違いが感染して、とんちんかんなことをいっている形です。
 
 異議申立て却下決定が送達されて、効力を生じたのは103日だと言っているのに、そのそばから、
102日に却下決定がなされたことを知った原電から提出された」云々というのは、どういう趣旨で言っているのか意味不明です。
 原電文書は2日付けで、実際に2日に提出し、受理されているというのが事実関係です。却下決定という行政処分の効力が生じたのは103日ですから、文書提出は、却下決定効力発生前のことです。
 
 原電指摘の通り、行政不服審査法48条にも、「裁決は送達によって効力を発生する」とありますから、送達前に相手から受領した申立てに対しては、別途決定をしなければならないはずです。
 
送達前の行政行為の効力について、税法とかで事例があるのではないかと思って検索してみたのですが、例えばこんな、国税不服審判所の裁決文がありました。
 
 そこに何とかいてあるかというと、
 
「ロ 本件決定処分等の効力発生(本件通知書の送達)の有無及びこの点に関する原処分庁の主張の採否
  行政処分が行政処分として有効に成立したといえるためには、行政庁の内部において単なる意思決定の事実があるか、あるいは右意思決定の内容を記載した書面が作成・用意されているのみでは足りず、右意思決定が何らかの形式で外部に表示されることが必要であり、名あて人である相手方の受領を要する行政処分の場合は、更に右処分が相手方に告知され又は相手方に到達することすなわち相手方の了知し得べき状態に置かれることによって初めてその相手方に対する効力を生ずるものと解されており、課税処分のような名あて人がありその受領を要する行政処分の場合には、相手方に告知されること、すなわち、適法な送達がなされることが、行政処分としての効力発生要件であると解される。」
 
 内村管理官は、議事を公開していて、その場に原電も傍聴しているから、委員会の決定案承認時点で、行政処分の存在を知ったのだから、そこで有効になったと勘違いしているということでしょうか。「却下決定があったことを知った原電職員が」云々の説明は、そういう誤解をしているように思えます。

 あるいは、送達で発効前であることをいいことに、公開会合を聞いてすぐに駆け込みで出したという趣旨でしょうか。しかし、事実関係が、原電の抗議文のとおりであるとすると、それも勘違いです。事実関係について、10月2日に、前日から準備し、当日オファーするもずっと面会も受理してもらえなかった旨を原電がその2日時点で公表しているのですから、それも踏まえないで言っているとしたら、軽率に過ぎます。また、それまで種々の申し立てを一切応答なく放置しておいて、しかも、議題を事前に公表せずに当日いきなり議題としておいて、原電が駆け込みで提出したかの如く言っているのだとすると、あまりに経過について無知であり、かつ無神経すぎます。
 
 いずれにしても、規制委会合決定了承時点では、案文が作成・用意されただけで、改めて内部決裁もされていないはずです。情報公開請求結果をみると、委員会での了承後に、改めて稟議がなされています。しかも、法律に、送達を以て効力が発生すると書いてあるのですから、委員会決定時点では、稟議前、発送前、送達前の初期段階であり、何らの効力も生じていないのは明々白々です。
 
 規制委の却下決定の理屈で言うと、付随の各種申立ては、入口に入らない段階の「訴えの利益」の論点についての弁明でない以上、不要だから却下ということなのでしょうが、放置しておくと不作為の違法になるのではないでしょうか。
 いずれにしても、基本的な事実関係の整理や法律適用の面で、こういう初歩的混乱があるのは問題です。
 
 
 
 原電敦賀の件は、どうも意外な展開になってきているように感じます。それは、記者会見での田中委員長の発言によるものです。以下、順次説明します。
 
109日付けの原子力規制委員会とそれに続く委員長記者会見で、原電が報告徴収命令に応じて提出した報告の扱いについて議論、質疑がなされています。
規制委会合では、拍子抜けでしたが、あっさりと原電による「使用済み燃料の貯蔵設備の配管が壊れて冷却水が漏れても安全性に問題なし」との報告が了承されました。
 
これが、「耐震設計上考慮すべき活断層である」との判断のもとに出されたもので、これが活断層だとして動いた場合に、貯蔵設備が壊れて使用済み燃料の冷却の上で問題が生じるおそれがあるからとの問題意識により発せられたものであることは、誰もが認めるところです。
 
しかし以前にも書いたように、本来ならば、
 
「耐震上考慮すべき活断層と認定したので、これが動いた場合に原子炉施設全般についてどのような影響が生じるのかについて評価して報告せよ」
 
というのが、報告徴収すべき内容だったはずです。しかし、規制委は、そこは省いて、更田委員から指摘された通りに、貯蔵設備破壊による冷却水喪失の可能性についてに絞って報告を求めました。その間には相当のギャップがあります。
 
もともと、有識者会合の議論は、「活断層が直下にあれば何が起こるか予想がつかないからリスクがあるので立地(再稼働)は認めない」というこれまでの解釈運用と大きく矛盾し、国際的にも例がなく、原子力土木工学等の諸学会からも強い反発を受けた漠然とした考え方を前提として進められてきました。だからこそ、島崎副委員長代理がしきりに、台湾地震のときのインフラ破壊の写真を見せて活断層の怖さを強調したり、最終会合の締め括り発言で、
 
「安全性が低い状態であったということになるわけでございまして、これまで幸い何の事故もなく経過していたということは、幸いと言うしかない・・・」
 
とまで言っていたわけです。あたかも、原子炉建屋が壊れるかのような印象付けでした(コメント欄でのご指摘の通り、活断層だとした瞬間に、「その影響評価不能」ということになるはずなのに、影響評価を命じるというのも矛盾した話です)。
だからこそ、新聞等も「廃炉必至」と書き、あたかもそれが既定路線であるかの如くに報じてきた、というのが、これまでの流れでした。そして、原電としては、そういう不合理、不公正な審議によって活断層と認定され、再稼働を認められないまま廃炉に至るというのは承服しがたいということで、今回の異議申立てに至ったわけです。
 
 
ところが、どうでしょう! 田中委員長の記者会見での発言を見て、驚きました。これまでの議論の(規制委側の)前提を否定するかのような内容になっています。
以下、会見議事録からの抜粋です。
 
○記者 共同通信のサガエです。
今日の委員会の議題(1)で、敦賀原発2号機の使用済燃料プールの影響評価について、規制委員会として、直ちに追加の対策を取る必要はないという判断を示されましたけれども、今後、規制委員会として、他に安全対策の部分で、指導したりとか、指示したりという措置は何か考えられるんでしょうか。
○田中委員長 敦賀に関してですか。今のところは、特にないです。
○記者 ということは、活断層があると認定した原発ですけれども、基本的に規制委員会には廃炉を求めるような法的権限はないということで、規制委の立場としては、安全の面から管理監督していくというお立場になると思いますが、活断層と判断した原発に対する対応というのは、今回をもって基本的に規制側から能動的に行うものは、これで最後と考えてよろしいんでしょうか。
○田中委員長 今は停止している炉ですけれども、保安規定とか、そういうものは、依然としてずっと適用されると思いますから、そういう意味で何かがあれば、いろいろ指示はすることになると思います。ただ、今回のものは、一応活断層だということを前提とした場合に、プールの下、例えばプールが破損した場合の影響というものを、使用済燃料があるのは、今、あそこだけですから、そういうことで評価をしてもらったということです。
 
 
○記者 すみません、もう一点だけ。ちょっと話題が変わってしまうのですけれども、今日の委員会の中で、敦賀原発の燃料プールの健全性に関する報告を了承されたと思うのですけれども、中身として、冷却水が喪失した場合の影響を検討して問題ないということだと思うのですが、ただ、もともとの趣旨からすると、直下の活断層が動いて地震が起きて、建屋、あるいはその中の燃料プール、さらには燃料自体が損傷する恐れはないのかとか、そういったことまで組み込んで検証、評価する必要はないのでしょうか。
○田中委員長 原子炉建屋はかなり丈夫にできていますから、少々の地震、活断層であれしても、中の配管が壊れたりということは想定できるのですが、全ての構造物が崩れ去るというか、ぐしゃっと潰れるようなことは考えていませんので、今は燃料プールの破損で水が抜けるというのが一番リスクとしては大きいから、そこについて評価をしたということです
○記者 それは一般論として分かるのですけれども、活断層が直下にあるということなので、そこで地震が起きても大丈夫というのは、特段、改めて耐震評価するまでもないということなのでしょうか。
○田中委員長 それで壊れるような状況にはないと思います。耐震性から言って。
 
 
 ということは、規制委のスタンスとしては、
 
D-1破砕帯が活断層だとして、その存在によって耐震設計上考慮すべき点は、使用済み燃料の貯蔵設備への影響が唯一最大の問題である。
②しかし、その点は、仮に配管が壊れて冷却水がすべて失われても安全は確保できることが判明した。
③それ以外は、特に安全面の問題はないので、規制委として特に指導、要求等は考えていない。
 
 というように整理されると思うのですが、それでは、「敦賀原発の直下に活断層があることによって、特段の危険性はない」ということになってくるのではないでしょうか?
 それとも、これは運転停止中の話であって、運転開始となると別のリスクがあるということでしょうか。そうだとしても、今回の規制基準は、過酷事故が生じた場合でも安全が保てるように多重防護措置をとることを求めるということですから、それがクリアされていれば、安全は保てるということになるのではないかと思いますが、そういうことではないのでしょうか?
 
 田中委員長の発言は、敦賀原発については、規制基準上の以下の問題となる規定にいう「その将来の断層等の活動によって安全機能に重大な影響を与えるおそれ」はない、と言っているように聞こえます。
 
重要な安全機能を有する施設は、将来活動する可能性のある断層等の露頭が無いことを確認した地盤に設置すること。
【要求事項の詳細】
(3)第1項第一号については、重要な安全機能を有する施設が、将来活動する可能性のある断層等の露頭がある地盤面に設置された場合、その将来の断層等の活動によって安全機能に重大な影響を与えるおそれがあるために規定したものである。
 
 今回の貯蔵施設への影響評価については、そもそも命令内容がおかしな話でした。D-1が活断層だというのであれば、どういう規模、頻度で動くのか? それが重要施設にどういうメカニズムでどう影響するのか? 影響度合いはどうか? 安全性の点でどう評価されるか? という順番で検討がなされるべき話です。
 実際、東通原発の有識者会合では、栗田委員が、活断層だとした場合の規模、施設への影響等の評価も合わせて行うべきだと発言したのに対して、島崎委員長代理は、それは別の場で検討することになる旨、発言していました。
 
 それなのに、敦賀で活断層だと断定したら、いきなり貯蔵プールが壊れることを前提にしての安全評価ですから、その間に検討されるべき事項が吹っ飛んでしまっています。影響の仕方、壊れるメカニズムは一切問わず、ともかく壊れた場合には安全上問題が生じるかどうかを問い、問題がなければそれで良しとしました。
 これでいいのであれば、どの原発も、新基準に基づく過酷事故対策による多重防護措置を講じるわけですから、それがきちんと機能することが確認できれば、それでいいということになります。
 
結局、いったい何のために議論しているのか? というところが、規制委自身わからなくなってきているのではないでしょうか。島崎氏らと他の委員らとのスタンスにギャップがあるように感じます。
本来、原発の安全確保のための検討手順はシンプルなはずです。
 
直下にある破砕帯は、活断層か?(12-13万年以降に活動実績があるか?)
活断層だとして、耐震設計上どう考慮されるべきか?
・その活断層の規模、活動確率はどの程度か?
・動いた場合の規模はどうなるか?
・どの施設にどういう伝わり方でどういう影響を与えるか?
重要施設において、その影響に耐えて安全確保できる設計になっているか?
安全確保できない設計であれば、それを変更するか?
 
というところまできて、変更できないとなって初めて廃炉ということになるはずです。
それが、活断層だとろくな根拠もなしに断定し、その規模、活動見込み等も一切問わず、「何が起こるか予測がつかない」から、再稼働は不可である、というのは、
・それまでの審査の考え方とも全く異なる。政府答弁書とも矛盾する。
・「何が起こるか予測不能」というのは科学的根拠もなく、学会の支持もない。
・「耐震設計上考慮すべき」はずなのに、「考慮するまでもなく不可」と言っているに等しく、考え方として成り立たない。
国際的にもそのような規制事例はない。
ということからも、科学的、合理的ではありません。
 
 百歩譲って、D-1が活断層だとしても、その影響可能性が使用済み核燃料の貯蔵設備に留まり、それについても安全上の問題は生じないという判断なのであれば、それ以外に何らの具体的危険性について立証もないままに、再稼働を認めないということはあり得ないことです。
 
●報告徴収に続いての再度の報告徴収その他の行政処分が行われる可能性は、これでなくなりました。また、頭の体操で、「訴えの利益」確保のために、報告を取り消す、差し替える等の策を考えましたが、規制委が、原電の報告した内容を追認し、それ以外には安全上の問題は見受けられないという田中委員長の発言もあったので、今はそういった頭の体操は横においておいて、それは原電にとっても有利な材料となっていますので、フルに活かすことを考えるといいと思います。
 アクションとしては、
 
       原電の破砕帯に関する最終調査報告書の検討、現場検証、有識者会合の再開等を、規制委に継続して要求し、「耐震設計上考慮すべき活断層」との判断の変更を求める。
       異議申立て却下決定、貯蔵設備の安全確保についての報告追認、田中委員長発言により、規制委は、
     原電の活断層ではないとの主張を認めたものであること(※平行線でも言ってみる)。
     破砕帯による影響が仮にあっても貯蔵施設だけであり、それも含め原発施設の安全性に問題はないことを認めたこと。
という点を主張する。
       情報公開請求結果により、活断層との判断過程が、如何に不合理かつ不公正で杜撰なものであったかを明らかにする。
       科学的側面、法的側面の両面に亘って、学会、識者の世論喚起を図る。
 
 といったところでしょうか。
  

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