☆マスブロ☆ 長崎・佐世保のバーのマスターブログ。

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今夜手に取ったお酒は・・・

サントリーのウィスキー





今日はどうしてもこれについて書かねばなりません。


最近ニッカの『余市』が世界のベストシングルモルトに初めて日本のウィスキーとして選ばれ、ウィスキー界の脚光を浴びています。
しかしブレンデッド・ウィスキーの中では、『響』はすでに世界1位という快挙を成し遂げて、必ず上位に食い込む、すでに大御所なのです。

(ブレンデッド・ウィスキーは数種類のモルトとグレーンをブレンドして作ったウィスキーである。幾多のモルトの個性をグレーンで調節し、味を調えるので、お酒本来の味というより、ブレンダーの腕で味が作られる。)


「プロフェッショナル・仕事の流儀」

という番組で『響』を作る、ブレンダー・輿水精一さんを見ました。

響が世に出るまでの苦労が語られています。


この番組の中で彼が『響』の成功で脚光を浴びる前に、大失敗をしたウィスキーがある事を知りました。それは・・・





というウィスキーでした。


この『座』は売れなかったそうです。


というわけで今夜は『響』17年VS『座』で飲み比べをします。

成功の酒と失敗の酒、明暗をわけた差はいったい何か?






『響』と『座』


同じショットグラスに同じ量を注ぐ・・・

香りの印象はかなり似ている。

しかし響の方が複雑で、モルトの香りがぐっと引き立っている。


まず『響』に口をつける。

ブレンデッドらしくスムーズに口に入る。

久々にテイスティングしたがやはり出る言葉は

「うまい!!」


『響』の味は他のブレンデッドと比較にならないくらい、非常に奥深い。

甘さの後をドライな風がさっと吹き抜けるようだ・・・


なるほど!

番組で輿水氏も言っていたが、

「優等生だけじゃつまらない!」

学校のクラスの中全員が優等生なら、それはとてもつまらないクラスだ。
不良がいるから面白味が出る・・・

甘く飲みやすい味を引き立てる別の味がある。それがあるから全体が引き立つ。



さて『座』はどうだろう・・・

舌をつけるとビックリ!


「うまい!!」


おっと『響』と同じ言葉がもれた・・・


『座』は売れなかった・・・


と言っていたからどんなにまずいのかと思いきや、とてもスムーズである。

少し加水してアルコールの刺激を抑えれば、とてもマイルドな味わい。


『響』のよさを伝えるために出した相手役『座』が思わぬ実力者!


たしかにうまくまとめ過ぎて、印象がうすい気はする。

確かにこれでは飲みやすい酒どまり、あかヌケしない味ではある。


響きのような味の複雑実はない、だが飲み始めにはそれがよく、和食料理との相性はとてもよさそうだ・・・


これは勝ち負けの勝負ではない気がしてきた・・・

私の思い込みかもしれないが、


これは二つで一つの作品ではないか・・・





『響』の名前の由来などが気になり調べていると、『響』はある曲をイメージして作ったそうです。

それは


ブラームス作:「交響曲第1番



そこでさっそく「交響曲第1番」を聞いてみた。

とても重厚な曲だ!


クラシックは好きでよく聞きますが、音楽を語るほどではないので・・・


さらに調べてみました。

そこでちょっと興味深い内容を発見!



ブラームスはベートーヴェンを強く意識するあまり、この交響曲を作るにあたり、着想から完成までになんと21年という歳月を要した・・・。
その完成度の高さから、ベートーヴェンの9つの交響曲につづく「第10番」とも言われている・・・。



暗から明へ

これがこの交響曲の構成である・・・!


なるほど・・・

『響』を理解する大事な発見である。






イメージがブラームスの「交響曲第1番」!

このたった一言の中に

輿水氏がサントリー『響』にかけた思いが詰まっていたのです。


たくさんの楽器のように、たくさんのモルトやグレーンが奏でるハーモニー!
『響』はまさにウィスキーの中の交響曲。


「暗から明へ・・・」


暗い樽の中から光あふれる外へでたウィスキーの事なのか・・・


注目されなかった『座』から脚光をあびた『響』の歴史なのか・・・


そうであるなら『座』を知らずして、『響』を語れない。

『座』があるから『響』がある。

『座』から始まり『響』へとつながる壮大な交響曲なのだ。



このウィスキーに『響』という名をつける。


『響』という名に、この交響曲の完成度の高さに負けないという強い「誇り」が詰まっています。


私はこう言いたい!

『座して響を聞け』





最後に・・・





とてもよい名だとおもいますよ(^^♪


17年、21年、30年・・・

『響』の熟成(成長という方がよいのでしょうか・・・)

その過程を楽しむ喜びは・・・

サントリーの輿水氏と同じ、

生みの親にしかわからない感動だと思います。


いつか熟成を終え、瓶詰され『響』として世に出る日が来るでしょう・・・

それまで

ウィスキーの樽のように静かに、そして暖かく見守ってあげてください。


『響』が

世界へと羽ばたく日を夢見て・・・








さて

この交響曲の完成までに要した期間・・・21年!

そういえば『響』には21年というラインナップがある。


もしかしたら輿水氏が『響』に込めた本当のメッセージは、21年に隠されているのかもしれない・・・

秘密マニアな私としてはいても立ってもいられなくなってきた・・・

21年を買いに行かなくては・・・


閉じる コメント(2)

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こんな秘話がたくさんあったんですね。ありがとうございました。
とっても興味深く読ませて頂きました。
響の名前に負けない面白味のある子になって欲しいと思います。
21年。意味深い年ですね〜。
うちの響も20歳でお酒デビューをして21歳には親子で「響」で乾杯、といきたいです。
お酒歴1年じゃなかなか味わうの難しいかな。
トラバさせていただきまーす。

2008/12/27(土) 午前 11:20 やんちゃママ

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ウイスキーを飲みながら、検索していてヒットしました。2008年の記事へのコメントで、失礼します。オリジナルの響をつくったのは、輿水精一さんの上司であり、一代前のチーフブレンダーであった稲富孝一氏です。ブラームスの話は、某洋酒メーカーが宣伝用につくった創作話かと思ったていたら、実は氏は阪大のオケでビオラを弾いていたほどのクラシック好きで、実際に、ブラームス1番の第4楽章をイメージしながら、試作のブレンドを重ねたのだそうです。現在は、グラスゴー大学の研究員として、グラスゴーに在住し、ウイスキー産業史の研究をしてらっしゃいます。このたび、英国ウイスキーマガジン誌が選ぶ、ウイスキーの殿堂に入りました。輿水さんに続いて2人目の日本人です。そうそうたるメンバーが並ぶ中に、日本人が2人いるのは、何とも誇らしいです。あ、もちろん、稲富氏の技は、輿水氏に引き継がれていると思います。ちなみに、ブラームス1番の第4楽章は、ベートーベン9番の合唱に似たメロディーの、美しい曲です。長話を失礼しました。

2016/3/30(水) 午後 11:39 [ kiy*mo*iok*0928 ]

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