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教育関係

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【正論】筑波大学名誉教授・村上和雄 教育の本質を担う「偉大な母よ」              2010.3.22 05:09 このニュースのトピックス:正論

 世界20カ国の青少年に「先生を尊敬しているか」と質問したところ、「はい」と答えた割合は、韓国、アメリカ、EU(欧州連合)の80%以上に対して、日本はわずか21%で最下位である。19位の国ですら、70%が「はい」と答えているのに、20位の日本は、恐るべき最下位である。
 また「親を尊敬するか」の問いには、世界の平均は83%なのに、なんと日本では25%だ。
 ≪自分を駄目人間と思う高校生≫
 さらに大きな問題は、日本の高校生の自己評価の極端な低さである。現在、日本の高校生の66%が、自分は駄目な人間だと思っている。その割合は、アメリカでは22%、中国にいたってはわずかに13%である。
 この原因は、いろいろ考えられるが、戦後60年の教育の中で、人間として真のあるべき姿を、大人や先生が十分に教え、示してこなかったからではないか。
 人生において幸せなことは、尊敬する師や目標となる人を持つことである。私の師の一人は、京都大学第16代総長を務められた平澤興先生である。先生は大変すぐれた医学者であると同時に、素晴らしい教育者であった。
 そして、脳科学者としての長年の経験から「人間は誰でもすべて、無限の可能性を秘めてこの世に生まれてくる。特に、幼児はすべて天才である」。これは平澤先生の口癖であった。
 ≪日常生活に誠実に向き合う≫
 平澤先生が晩年、特に力を尽くしたことの一つに、家庭教育の普及運動があげられる。先生は、早くから脳科学に基づく深い洞察によって、人間の基本的な性格は幼児の時期に形づくられるという考えから、幼児教育の意義、そして母親の役割の重要性を痛感していた。
 京都大学の総長を退任した後、「全日本家庭教育研究会(全家研)」初代総裁に就任した。その時、教育者としての余生を、この運動に捧(ささ)げるというほどの意気込みだったという。
 そして、「母よ/尊い母よ/日本の子らに美しくたくましい魂を/世界の子らに誇らしく清らかな心を/偉大な母よ」という言葉を揮毫(きごう)している。
 当時、教育における本質的な役割として、「母」の存在をうたいあげた人は誰もいなかった。平澤先生のこの呼びかけは、医者として、教育者として真剣に教育を考え続けてきた人の、祈りに近いものだった。
 先生が集大成した教えは、
(1)親は、まず、暮らしを誠実に
(2)子供には楽しい勉強を
(3)勉強は、良い習慣づくり
(4)習慣づくりは、人づくり
(5)人づくりは、人生づくり
 実にやさしい、簡単な言葉で平澤先生は、自らの信条を述べている。ここには、ただ、功利的に子供の成績の向上を期待するのではなく、何より親自身が、自分たちの生活の姿勢を見つめ、誠実に日常生活に向き合うことが大事であることを説いている。
 教育における母親の役割の大切さに注目していた一人に、ソニーの創業者・井深大氏がいた。
 井深氏は晩年、幼児開発協会を設立し、理事長を永年務めた。幼児教育の成果をまとめた「幼稚園では遅すぎる」は世界的反響を呼んだ。井深氏はその中で「3歳や5歳から教育を始めると、大人でも絶対にできないことが身についてくる」と述べている。
 一般に早期教育というと、これまでは子供に言葉が話せるようになってからと考えられていたが、これは大きな間違いだった。
 ≪胎児・幼児の可能性引き出す≫
 最近の研究によると、3歳までの間が脳・神経系や情緒・生活習慣の発達上重要な時期であることが明らかになった。この時期に「誰がどう世話をするか」は重要な問題である。
 1999年に、雌マウスにのみ育児行動の有無にかかわる遺伝子が発見された。幼児の脳の神経細胞の発達には、遺伝子の働きのオンとオフが重要な役割を演ずるが、そのタイミングと外からの刺激が重要である。
 さらに胎児は、母親の感情や行動を受けとめていることも分かってきた。井深氏は「母親の役割は0歳以前からで、母親がしっかりした人生観を持つことだ」と述べている。
 教育における母親の役割の重要性と、胎児や幼児の素晴らしい可能性についての考えは、平澤氏と井深氏は異なる道を歩みながらも、ほぼ一致している。
 2人の考えの正しさが、最近の第19期日本学術会議の「子供のこころ特別委員会」の報告などによって裏付けられている。2人の重要な共通点は心の教育の大切さを訴えている点だ。
 生命科学の教育と研究の現場で私が学んだことは、生命の約38億年の歴史を経て、私たちが生きていることの凄(すご)さである。日本人は、大自然のおかげで生かされていることに感謝しながら生きてきた。このような伝統と文化の素晴らしさを、家庭、地域、学校の教育の中で生かしたいものである。(むらかみ かずお)

転載元: tearface 転載元
 
 昨今の日本の学生の学力低下は言われて久しいものがあります。学生達の意識調査といい、このような教育しかできなかった日本の社会状況を今一度考え直していかないと、嘗て日本が誇っていた教育力が低下の一途をたどると言う事を忘れてはいけないと肝に銘じることが必要ではないでしょうか?
 この小論文は 正論であり何も付け加える事がありません。
 親子関係、師弟関係、子供達が日々接する大人達がしっかりと大人の顔を持ち、子供達をしっかりと社会の中で生き抜けるような力、独立自尊の精神をつけさせた上で送り出すという健全な世代交代をさせるためにも、このような考察はとても参考になります。
 
以前にもこの動画をブログに入れましたが、もう一度アップします。
白線流し 25歳より
 
       
 
教育には時間がかかると言う事を忘れてはいけません。
今すぐに変わってもその結果が出るまでに20年以上かかります。
ましてや一世代では完璧な成果は出てきません。
それでも始めなければ・・・
日本の未来のために
私達が彼らにできる事を根本から考えて直してみませんか?
 
 
 
 

閉じる コメント(7)

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いい記事をありがとうございます。

仰る通りと思います。傑作。

2010/3/22(月) 午後 2:18 うまやど

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そのアンケートを高校生に限らず、大人もとったらどうなるんですかね。日本人の大人もそれくらいの割合になるんじゃないでしょうか。
人の「自己評価」というのは言葉を覚える前の親との信頼関係で形成されるそうです。例えば泣いてもかまってもらえない場合、自分はかまってもらう価値はないものと自己評価を形成するらしいですね。そしてあまり泣かない子になるそうです。見た目では手間のかからない良い子となるのですが、自分の自己評価が低い子となるわけです。そして親との信頼関係が築けてないので親への尊敬が低くなるわけですね。大人でも社会から構ってもらえない=社会に出ても仕事にありつけないと自己評価が低くなるし、反社会的にもなると思います。いずれにせよ親にしても先生にしても信頼できないと尊敬もできないので人との信頼関係が希薄になっているということですかね〜。

2010/3/22(月) 午後 7:19 [ murasakikakko ]

オノコロさん
傑作有難うございます☆

2010/3/22(月) 午後 8:55 cocoa

murasakikakkoさん
その分析は正解ではないでしょうか。
三つ子の魂百までと言いますが、正に物事をついた言い伝えなのかもしれません。ネグレストや虐待を受けた子供達はやはり自分の受けた傷を忘れられないと言います。それでも反面教師になればいいですが、どうもそうも行かないようです。この先、どんなに子供を社会が育てるという制度が充実しても親子関係がきっちりしていないと、子供は外に向いて羽ばたけません。外にしっかり踏み出せる力の元は家庭に在りということだと思います。

2010/3/22(月) 午後 9:06 cocoa

こんにちは
コメント&TBありがとうございます

学力の低下を引き起こす 学校への信頼度の低下...も深刻ですよね
TB&傑作ポチ させて頂きました

2010/3/23(火) 午前 0:39 Miniyon

FONTEINさん
こちらこそTB有難うございました☆
日本の将来は教育改革から始めないと・・・。

2010/3/23(火) 午前 0:54 cocoa

恩師に巡り会うことで、人生観が影響されますね。
「教育とは人をつくること」教育者の志を望みます。
まず、家庭教育。次に学校教育。そして生涯教育=社会教育。
教育は人をつくり、人は家庭をつくり、家庭は国を形成していくますね。
日本人が忘れてはならないこと、日本らしさを、道徳教育から、この国は、問い直さなければいけないと思いました。
傑作ぽち。

2010/3/27(土) 午後 3:03 [ 美msb ]

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