No Culture, No Life

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《記憶の絵》森茉莉

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森鴎外の愛娘が60歳をすぎてから書いた著者自身の少女時代から結婚、離婚するまでの自分回想録。

実は森鴎外、夏目漱石なんかを専門に大学では勉強していたはずだけど、当時はあまり興味がなく、
それほど掘り進めて読んだ記憶がない。

昨今の小説にちょっと飽きてきたというのと、年々広まる女性のライフスタイルの多様性で結婚→子供→親の面倒をみる・介護というような家庭にしばられる生活だけをしてきたように思っていた明治や大正の女性達はどんな生活を送っていたのだろうかと私も歳をとるにつれて興味がわいてきているので、わかりやすくとりあえずは有名人の娘の本を読んでみた。

次は林芙美子なんかを読む予定。(ただ絶版になっているかもしれない。最近タレント本みたいな薄っぺらい中身の本しか売れないから出版社がいい本を出版しなくなっているから手に入るかわからないけど。)




彼女は鴎外の娘なのでやっぱりものすごくお嬢様。
「どこそこまで行きましょう。」と誰かに言われると女中の前に立って(おぶってそこまで連れて行ってもらうのを)待っているような女の子。


彼女のお嬢様体質のお上品さと裏表のないばっさりとした文章がなんだかとても新鮮でおもしろかったし、幼い頃や新婚時代フランスに住んでいた頃の髪型、ファッションの描写がその時代の人たちの中でもずば抜けてお洒落だったんだろうと想像させられるのもわくわくした。
文人の娘だけあって、演劇人や文人なんかのアーティストとの交流も書かれています。(このあたりの固有名詞はまったく知らないけど)



それと、一般的にただただ堅いイメージの鷗外のプライベートな素顔も覗き見れるのも実娘にしか
書けない特典だろうな。


ただ、新婚時代に彼女がフランスに行っている間に最愛の父を亡くしているので、鷗外は筆者にとって
ファザコンと簡単に言い切れないほど、恋人や夫以上の“絶対的愛”を抱いているのが文章の節々にでてくるのでそれはちょっとコワかった。


縫い物はまるでだめなのに料理は好き、という私との共通点があって少し親近感。


60歳をすぎたおばあさんなのにキュートでかっこいい印象を受けてしまうんですよ、この人は。

こんなおばあさんに将来なりたい。
私はファザコンではないけれど。

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