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筆者は日本生まれのイギリス人なのでオリジナルは英語です。 全寮制施設のへーるシャムで生まれ育った子供たちは自分たちの“決められた将来”のことを幼少から思春期、大人になるにつれて少しずつ知っていく。 自分達は何者で何のためにこの施設にいるのか― こう書いちゃうと謎めいたミステリアスな文体になっちゃうけど、小説の語り口調はいたっておだやか。 終始おだやか。 日常の寮生活で[誰と誰が喧嘩した]とか[〜先生に誰がほめられた]とかということを坦々と綴りながらも “凄み”を感じるお話。 読み終えてから何かが深くズーンと心に沈んでいく感覚をおぼえた。 イマドキの小説は本屋さんに行くとたいてい本の帯に 「映画化決定!」「アニメ化決定!」 なんて書いてあって、すぐに映像になっちゃうけど、 この本の中には“小説だからこそ味わえるおもしろみ”がある。 久々に小説っていいな、って思った。 とにかく読んでみて欲しい本です。
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