ラルバ・ムジカーレ 活動日誌

アマチュア古楽アンサンブルのゆるい奮闘記。

演奏会終了報告

[ リスト | 詳細 ]

記事検索
検索

全5ページ

[1] [2] [3] [4] [5]

[ 次のページ ]

終了報告をさせていただくのは、約9年半ぶりという事になるみたいです。間を置きながらも、こうして音楽を続けている事が感慨深く思えたりもします。ま、よくよく考えれば10年サボってただけとも言えますが。

ともあれ舞台から生還できました。歌は初レッスンから数カ月、リュートに至ってははじめて楽器を触って2カ月での舞台と考えれば、それだけで十分だと思っています。声の響きも悪くなかったのではないか、と、いつも通り自画自賛はしておきます。それでも、少しは現実と向き合わないと成長できないので、反省点をいくつか押さえておきましょう。

[1]
舞台上の時間は遅く進む。
相対性理論ではありません。リハーサルの録音を聴いて分かりました。自分が演奏しようとしているテンポより実際に演奏しているテンポが1.2〜1.3倍くらい早いのです。もちろん緊張からくる認知の錯誤ではありますが、かつて体験したヴァイオリン演奏での「走る」とはちょっと感覚が違います。「走る」は自分の出した音に反応して巻いてしまうような感覚でしたが、今回の「舞台上の時間」は一定の割合でゆっくりと進行しており、結果テンポが上がっているようでした。

[2]
あり得ないことが起こるのが本番。
私たちの第一発目がVoce氏の「ニンファの嘆き」。私のアーチリュートソロから入ります。さて、音を出してみてびっくり。左手中指と薬指が押さえられていません。練習では考えられないミスです。3つ音を出してギョッとしてして、即やり直しです。すっかり落ち着いて弾き始めたつもりだっただけに、自分で笑ってしまいそうになりました。まあ、これが冒頭でむしろ良かったと思います。曲の途中だったら取り返しがつきませんから。

[3]
練習で出来た事は本番で出来ない。
口を開ける形をちょっと変えるだけで声の出が良くなる等々、意識さえすれば簡単にできてしまう事もあります。しかし、その意識をしてる暇が無いのが本番。結果、当然何もできません。体が自動的に適応してくれるように練習しておきましょう。「宣言記憶から手続き記憶に」というテーマについては、いずれ考察し直してみます。

[4]
演者にとって楽曲は新鮮でなければならない。
練習をしないと上手くはなりません。しかし、打ち上げの席で先生もおっしゃってましたけど、練習のし過ぎで楽曲に魅力を感じなくなってしまうような事態になると、全く良い事はありません。解決策として、練習の内容を分割するという方法があるかも知れません。基本的あるいは部分的な技術の問題を解決する練習、楽曲の解釈、で、最後にまとめとして控えめに楽曲の通し練習。今回は発声練習と歌詞の解釈に重点を置きましたけど、なかなかストイックにはなりきれないのが実情です。

[5]
だれも死なない。
トーン・テヘレンの著作ではありません。相方であるVoce氏が一週間前の合わせ練習の段階から緊張しまくっているのを見かねて、先生がこうおっしゃってくださいました。緊張は必要です。ちょうど良い緊張感で練習ではできない音楽をするのが理想です。まあ、ほとんどの場合は緊張が過ぎて惨事が起こったりするわけですが、私たちが舞台上でどんな惨状を晒しても、だれも死なないのです。まあ、Voce氏は緊張のあまり自身の心臓が止まるかと思っていたようですが。

ともあれ、せっかく10年ぶりで音楽活動を再開したわけですから、またしばらく続けてみようと思います。やっぱり、音楽って楽しいものですから。

チェンバロU師匠およびヴァイオリンA師匠門下生の合同イベント。
参加人数25人に対し会場のキャパが30席余という事もあり、
ほとんど告知しませんでしたが、無事終了しました事をご報告しておきます。
私のような愛好家の端くれから音大生やプロ奏者まで盛り沢山の3時間。
先ずは、遠方からわざわざ足を運んでくれた通低弾き氏に感謝です。

今回は「イギリスもの(勿論バロック……)」というお題だったのですが、
このテーマは、思いのほか選曲の範囲が狭くて苦労します。
もちろんバロック時代の英国も他国に負けないくらい音楽が盛んでしたが、
ロンドンでヘンデルが活躍していたバロック時代後期には、
すでに名の知られた英国人の音楽家も存在せず、
英国らしい趣味もすっかり色を失っていましたので、
この時代に英国バロック音楽の響きを見いだすには無理があります。
たぶん、ヘンリー・パーセルが英国バロック
最大にして最後の作曲家と言う事になるでしょう。

パーセル以前の英国バロックの器楽曲はコンソート指向が強く、
独奏曲というのはさほど残されていないようです。
チェンバロ・ソロ曲を選ぶならパーセルの楽曲、もしくは
フィッツウィリアム・ヴァージナル・ブックあたりから探す事になるでしょう。
ヴァイオリン・ソロ曲の選択肢となると、さらに狭まって、
J. プレイフォード編纂のディヴィジョン・ヴァイオリン除けば
ほとんど見つける事が出来ない有様。

しかし、これら17世紀前半までの英国音楽には独特の風合いがあり、
長時間その響きに浸っていると、妙に耳が馴染んで来ます。
ルネサンス音楽の基礎を築いて以来独自の道を歩んで来たこの音楽が、
バロック音楽最後の輝きの時を迎える前に突如消えてしまったのは、
まことに残念という以外ありません。

ともあれ、今回の参加で得た最大の収穫は、
早くて短い曲は立て直しのタイミングが無い……という
英国趣味とは全く無関係な教訓でした。

チェンバロ師匠宅にて門下生の方々と共にクリスマス会に参加。
参加のみなさん、お疲れさま。師匠様、ありがとうございました。

出し物のテーマが「副科」という事なので、
私もチェロ氏に通低を依頼して弾き歌いで参加。
チェロ氏との付き合いは長いが、ふたりで組むのははじめての事。

コンセプトは、イタリアバロック時代の町楽士だが、
これは、たまたま一週間前に聴いたCDでうってつけの曲を発見したため。
急遽CDからバスと旋律を拾って楽譜を書き起こし、
リュートで弾くべき和声やオブリガートなどは、ヴァイオリンのピツィカートで代用。
ま、さすがにこれはちょっと安っぽかったが……。

ちゃんと歌を歌うのはウン十年ぶりなので、前日に特訓するも、
長時間声を出し過ぎて喉を疲弊させてしまうヘマをするが、
これは一晩寝て何とか持ち直す。
それよりも、和声をピツィカートしながら歌うのが思いのほか難しい。

当日チェロ氏と軽く合わせて、いざ本番。
お遊びイベントとは言え、やはりちょっと緊張して息が上がるが、
何とかかんとか最後までたどり着き、ほっとひと息。

出来不出来はともあれ、この企画は私としてはなかなか楽しかった。
ややもすると、この手のユルい音楽のほうが、
ヴァイオリンを弾くのより性分に合っているのかも知れない。

わざわざ会場に足を運んでくださったみなさん、
応援してくださったみなさん、ありがとうございました。

ラルバの演奏に関しては、特別悪い出来だったとも思いませんが、
当然の事ながら、決して良い出来だったわけでもなく、
録音を聞き返すまでもなく、いろいろと問題点が出てまいりました。

まず、会場の響きを甘く見てました。
客席で聴く分には素直に響いて来るので心配していなかったのですが、
舞台に上がってみると、お互いの音が思いのほか聴き取り辛い。
いつもの緊張に加えてタイミングになる音を聴き損ねた事もあって、
1小節丸っと落としてしまいました、みんなゴメン。

音程感は、ひと月前の近江楽堂のほうが良かったかも知れません。
当日の湿気などでガット弦の機嫌が悪かったせいもありますが、
単純に私個人や弦の問題というよりも、4人の意識が
(鍵盤弾き氏は合わせようが無いかも知れませんけど……)
いまひとつ噛み合っていなかった感じを持っています。

落ち着きという意味では、近江楽堂の時のように
楽章全体が走ってしまうような無謀さはありませんでしたが、
その分冒険も華も無く、ただなんとなく
小ぢんまりとした演奏になってしまったような気がします。
これは体調や意思の弱さの問題でしょうか。

またこのイベントでは、鍵盤弾き氏が全曲チェンバロを担当し、
結果、期せずして「通奏低音リサイタル」という
氏の目標のひとつを達成した事になったようです。
身内ながら素晴らしい検討ぶりです、おめでとう。

さて、一段落したら来年の計画など立てなければなりません。

イメージ 1

まずは、ご来場くださったみなさま方に、御礼申し上げます。
そして、様々な形でお手伝いや応援をしていただいた方々、
懲りずに今年も企画してくださった師匠様、ありがとうございました。

当日は朝から会場に詰めていたせいか、
無事にイベントが終わった頃にはヘトヘトに疲れていました。

近江楽堂は今年も気難しいままでしたが、
十分なリハーサルのおかげで、響きに対する不安感は薄らいだ気がします。
まぁ、響きそのものを制する事が出来たわけではなく、
響きを知る事で気構えが出来ただけなのですが、気持ちの問題は大きいです。

もちろん本番では、アガる・ハシる・モツレるなどの
事故はありましたが、そんな事は想定内。
去年の状況から比べれば、反省点を上げる事が出来るだけでも前進です。

写真は、今回の使用チェンバロ。見た目も響きも華やかです。

全5ページ

[1] [2] [3] [4] [5]

[ 次のページ ]


よしもとブログランキング

もっと見る

プライバシー -  利用規約 -  メディアステートメント -  ガイドライン -  順守事項 -  ご意見・ご要望 -  ヘルプ・お問い合わせ

Copyright (C) 2019 Yahoo Japan Corporation. All Rights Reserved.

みんなの更新記事