思い出の映画

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イメージ 1『生きる』(1952年)イメージ 2
酔いどれ天使


イメージ 3野良犬 イメージ 4
羅生門、後方右に千秋実がいる






志村喬という俳優もう亡くなったが私は好きだ、彼との最初の出会いは映画「野良犬」だった、老刑事を演じて若手の三船敏郎は霞んで見えた、三船より15歳も年上で兵隊だった男を笑うのである。鋭い眼光は年配の刑事を見事に出していた、「生きる」では市役所の課長を演じてやくざが支配する市内の排水設備に果敢に立ち向かい完成させて死亡する。

父親にロマンスがあったと勘違いする息子に金子信夫が扮して「葬式に女なんか来なかったじゃないか」と憤激する、志村は黒澤監督の重要なメンバーである、「七人の侍」は海外で見たがその衝撃は今でも忘れない、ストップモーションを遣った撮影技法は新鮮なもので学生仲間と一時話題になったものだ。

忘れられないのが寅さんの映画でさくらを演じた賠償知恵子が結婚するというので田舎から両親を呼び出した、その父親が志村だった。「皆さんに大変迷惑をかけます」朴訥な語りは志村ならではの演技で志村が出たからこそあの映画はものなったと信じている。

日本映画が衰退して久しいが映画を見なくなった国民は可哀想である、その昔は映画から情報を得ていた、私の父は映画を手取り足取り説明をして見ていない人間を喜ばしたそうである、私もその血筋を引いたのか映画では一文も二文も説明が出来る。見た映画の全ての俳優名と監督そしてその時代を説明できる、私が最初に映画を見たのは知り合いの家で映写機を使った「無声映画」だった、音声がないので想像するしかなかったが恐ろしく興奮した。

それから映画館で見たがなけなしの小遣いを映画に払うともう何も残らなかった。そのころ登場したのがテレビでまだ白黒だった、相撲中継ではテレビのある家に人が群がった、力道山が登場して空手チョップで悪役をバッタバッタとなぎ倒した、でも映画の魅力にはテレビは敵わなかった。俳優と監督が一体となり映画は製作される、映画のポスターは町の映画館で大評判だった、次の映画はいつやるのか話題になって人を興奮させた、テレビ時代はそういう興奮はもう味わえない寂しいものである。

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