前政権の不正追求を打ち出す−アキノ大統領、初の施政方針演説−(フィリピン)2010年08月04日 マニラ発
アキノ大統領は7月26日、下院で就任後初の施政方針演説(SONA)を行った。
大統領は就任以来明らかになったさまざまな問題を国民に報告するとして、前政権下の不正疑惑を列挙、厳しい非難を浴びせた。
今後、真実究明委員会を設置して疑惑追及の姿勢を鮮明にする。
初めてのSONAは前政権の「負の遺産」の攻撃に多くの時間を割いた。
通商弘報 4c57e3e343a08
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政治・内政
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【フィリピン】「アロヨ前政権追及」前面に:大統領が施政方針演説7月27日8時30分配信 NNA アキノ大統領は26日、マニラ首都圏ケソン市のフィリピン議会議事堂で、上下両院議員を前に就任後初めての施政方針演説(SONA)を行った。大統領は演説の中で、アロヨ前政権の失政を具体例を挙げて厳しく批判。同政権の疑惑・不正究明に改めて強い意欲を示した。
アキノ大統領初の施政方針演説は、選挙運動に際して厳しく批判してきたアロヨ前大統領を、改めて指弾する色彩が濃い内容となった。演説は、フィリピン語(タガログ語を基礎とするフィリピンの国語)で行われた。 まずアキノ氏は、「我々の政権は岐路に立っている」と切り出し、ひとつの方向は、◆国民の福祉を守る◇多数派の利益に留意する◆原則を堅持する◆公務員に国家への忠誠を誓わせる――方向と指摘した。 もうひとつの方向は、◆個人的な利益を優先する◇政治的思惑の奴隷と成り果て、国家国民に損害を与える――方向だと述べた。アロヨ前政権はまさにこの方向を向いていたというのがアキノ氏の主張だ。 アキノ氏はその上で、6月30日の大統領就任以来、(アロヨ前政権が残した)様々な問題をあぶり出してきており、「自らの責任の重さを痛感している」と言明。発見した具体的な問題を暴露した。 ■利益誘導など追及 演説の中でアキノ氏が明らかにしたアロヨ前政権の失政・疑惑例のうち、幾つかは次の通り。 ◆今年度上半期(1〜6月)だけで赤字が1,967億ペソに達したことに代表される財政の悪化。1兆5,400億ペソあった今年度予算は、上半期のアロヨ(前)政権下で大部分が使われてしまい、アキノ政権下に入った下半期(7〜12月)分としては、わずか6.5%に過ぎない1,000億ペソしか残っていない。特に災害対策基金に関しては、災害シーズンの雨季に入る前に、70%が使われていた――。 ◆地元などへの露骨な利益誘導と不公正。アロヨ前大統領(現下院議員)の地元パンパンガ州には1億800万ペソの国費がつぎ込まれ、しかも1億500万ペソは特定の一地域。これに対し、昨年の台風17号(アジア名・パーマァ、比名・ペペン)で大きな被害を受けたパンガシナン州には、わずか500万ペソが投じられたのみ。また一般的な労働者が13カ月分の賃金とボーナスを受け取るのに対し、首都圏水道局(MWSS)職員は、ボーナスや手当てを合わせると給与30カ月分相当の額を受け取れる。理事はさらに各種の特典と厚遇が保証されている――。 このほかアキノ氏は、◇非効率なインフラ投資◇政権末期の「駆け込み政策」◆選挙目当ての電気料金や公共交通機関の運賃据え置きなどによって関連国営企業などが抱え込んだ巨額の負債と、それによる国民的損失――などを取り上げ、名指しは避けながらもアロヨ氏を激しく糾弾した。「必要なインフラ整備や国防力の整備も、アロヨ政権は怠ってきた」というのがアキノ氏の主張だ、 アキノ氏は、政権発足前に設置を明らかにした、アロヨ前政権の様々な疑惑を追及する真実究明委員会を設置する大統領令EOに間もなく署名することを、演説の中で明らかにした。 最終更新:7月27日8時30分
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アキノ大統領は、完成後1回も運転することなく1986年に閉鎖されたバターン原子力発電所(BNPP、出力621メガワット=MW)について、再生しないことを最終決定した。アルメンドラス・エネルギー相が27日、記者会見を開いて発表したもの。28日付マニラタイムズなどが伝えた。
アルメンドラス・エネルギー相は、◇バターン原発再生は、あまりに多くの複雑な社会的問題を引き起こすことになる◇同原発は断層上にあり、安全性が非常に懸念される――ことが、アキノ大統領の決定の背景にあると説明。同原発は、他に転用するか解体することになるだろうとの見方を示した。「設備売却、あるいは原子力以外の燃料を使う発電所への転換も含め、政府として最も有効な活用法を探っているところだ」と、アルメンドラス氏は話している。 アキノ氏は6月30日の大統領就任後、今後も深刻化が懸念される電力不足の解決策として、原発の利用そのものは排除しない方針を表明。エネルギー省に対し、原子力利用の可能性を調査するよう指示していた。しかしバターン原発再生については、安全性などを理由に否定的な考えを明らかにしていた。 一方、国家電力公社(Napocor)のタンピンコ総裁はアキノ政権発足後も、依然としてバターン原発の再生に期待を表明していた。アキノ氏の決定は、同総裁の考えを却下した形となった。 ■大統領の母親が閉鎖 バターン州モロンにあるバターン原発は、73年の第1次石油ショックを受けて将来のエネルギー供給に強い危機感を抱いたマルコス大統領(当時)が建設を決め、76年に着工。約23億米ドルの工費を費やして84年に完成した。原子炉には、現在は東芝の傘下企業となった米ウエスチングハウス製の軽水炉が使われている。 しかしバターン原発は完成後、4,000カ所以上の欠陥が見つかるなど、安全性に重大な懸念が判明。その結果、アキノ氏の母親で、86年の第1次エドサ革命(ピープルパワー革命)によってマルコス政権を倒したコラソン・アキノ大統領(当時)が閉鎖を決定した。 ところがアロヨ前政権が、エネルギー確保に向け、再生可能エネルギーなどとともに原発に目を向けたことをきっかけに、既に建設済みのバターン原発を再生して運転する案が浮上。同原発の運転が可能か否かの事業化調査(FS)委託を受けた韓国電力公社(KEPCO)が今年1月、「再生は可能だが、補修費用が10億米ドル必要」との調査結果報告をまとめていた。 ■「低コストは魅力」 アルメンドラス氏は一方で、アキノ氏の方針に沿って、エネルギー省として原発利用の検討は進めていくことを明らかにした。同省をはじめ、電力公社やフィリピン原子力研究所、科学技術省が既に研究作業に入っているという。 「他のエネルギーを使った発電と比較した発電コストの安さは、原発の魅力だ。フィリピンの電力事業は発電コストの高さが最大の問題。各種のエネルギーを併用してコストを下げていきたい」と、アルメンドラス氏は語る。 ただし、アルメンドラス氏は、受け入れられる安全基準と社会の理解を確保することが、原発利用の大前提と強調。検討作業のタイムテーブルなどは設けていないとしている。 最終更新:7月29日8時30分
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巨大な写真で一周忌=故アキノ元大統領−比 【マニラAFP=時事】マニラで31日、1年前に死去したフィリピン民主化の象徴、コラソン・アキノ元大統領の巨大なモザイク写真が完成した。縦61メートル、横76メートルの写真はバスケットボールのコート10面分。上空から見ると元大統領の顔が浮かぶが、地上に降りれば元大統領にちなんだ3200枚の写真が並んでいる。
完成式典に出席した元大統領の長男ベニグノ・アキノ大統領は「国民の助けを借りて母は困難を乗り越えようとした。どうかわたしも助けてほしい」と聴衆に訴えた。巨大な写真はギネス世界記録に申請されている。(2010/08/01-06:43) |


