気・水・土・火の四つの王国の戦いを描くスペクタクル大作「エアベンダー」が、全国公開されている。「シックス・センス」など独特な世界観を披露してきたM・ナイト・シャマラン監督が挑んだファンタジー映画だ。【鈴木隆】
◇霊的、アジア的に変え現実味
各王国には、それぞれの要素を操る能力を持つ“ベンダー”がいる。中でも四つの要素すべてを操る“アバター”は、世界に調和をもたらすとされていた。気の王国の12歳のアンは、アバターになる宿命から逃げて100年の眠りに入る。その間に、火の国が反乱を起こして気の国は全滅。目覚めたアンは、火の国との戦いに立ち上がる。
テレビアニメを実写化した。シャマラン監督は「喪失感や後悔の念、文化的寛容さや霊的な部分を色濃く反映させた」と話す。より現実味を出すように心がけた。「人物の設定をアジア的に変えたのもその一つ」と言う。「火の国はインド人だし、土の国はフィリピンや日系アジア人。いろいろな国籍の人物を登場させるのが好き」
立体映像(3D)版でも公開されている。3Dの利点として「ファンタジー世界の体験がより広がる」ことを挙げた。「多くの人は、映像が飛び出すものと誤解しているが、私はそういったものは期待していない。逆に今回は映像に一層の奥行きが感じられ、世界観が深まる」と話した。
全3部作になる予定で、これが第1部。同じファンタジーでも、「『ロード・オブ・ザ・リング』ほどシリアスではなく、『ハリー・ポッター』の若さと共通の部分がある。内容のトーンは、その中間」と位置づける。「完結したら、3大ファンタジー大作になることを期待したい」と話した。