守り勝つ:10夏・甲子園 延岡学園/下 名将たちの遺産、攻守に秘めた力 /宮崎 延岡学園の部員は49人。私学の雄だけあって大阪、福岡など県外出身者が約3割を占める。専用グラウンド、ナイター設備、屋内練習場も備え、練習環境は恵まれている。
半面、勝つことが義務付けられているからだろうか、監督の交代劇は激しい。
今の3年生は3人の監督のもとで指導を受けてきた。08年夏までは浜崎満重監督。引き継いだ黒木義美監督が10年3月まで。そして4月、現在の重本浩司監督が就いた。
浜崎元監督は社会人の新日鉄堺出身。メジャーリーガーの野茂英雄投手や新庄剛志選手らを発掘・育成し、92年には西日本短大付(福岡)を率いて全国制覇も遂げた名将だ。黒木前監督も社会人野球の名門・熊谷組、ヨークベニマルなどでスラッガーとして鳴らし、都市対抗には補強も含め9回出場。全日本にも選ばれた社会人を代表する強打者だった。
浜崎さんのもとで野球をやりたいと集まった能力の高い選手たちを、黒木さんが主に打撃面で才能を開花させ、最後、重本監督が守備面の総仕上げをしたチームともいえる。
はた目には素晴らしい指導者に恵まれたわけだが、相次ぐ監督交代劇を選手たちはどうとらえているのか。
押川龍太主将は「初めは戸惑った。でも気持ちを切り換えるしかなかった」という。坂元悠貴投手も「監督は監督。選手は選手。そう割り切って練習に集中した」と話す。
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重本監督は口蹄疫(こうていえき)問題で、対外試合が禁止されてからは週5回の紅白戦で実戦感覚を養わせた。守備面ではランニングスロー、逆シングルでの捕球など高度な技術習得を求め、さらに実戦を想定し、あえてグラウンドコンディションの悪い状態でのノック練習も課してきた。
主戦の坂元投手は、小林市出身で母親はフィリピン人。「1年生をベンチに入れることはまずない」という浜崎元監督が、その禁を破らせた逸材。今年の春先、股(こ)関節を故障したが、大会にはぎりぎり間に合った。大きく曲がるカーブが武器で、4試合で与四死球4と制球力は抜群だ。
チーム打率は3割2分7厘。各打者とも一見、アッパー気味のフォロースルーだが、しっかりボールを上からたたいており、打球は鋭い。準決勝では県内屈指の宮崎商・吉田投手に11安打を浴びせ、マウンドから引きずり下ろした。数字以上の怖さを秘めた打線といえる。
「甲子園ではまず1勝」と重本監督。なかなか手堅い。【中村清雅】
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◆体験コーナーも設置
http://www.jacom.or.jp/news/images/nous1008031001.jpg 「ASEAN農村ふれあいプラザatげんきの郷」は、JAあいち知多管内の大府市にある「JAあぐりタウン・げんきの郷」が開業10周年リニューアルオープンを迎えるのを機に企画された。「げんきの郷」は農産物直売所のほかパン、総菜の加工販売、農業体験研修施設や温泉施設もある全国有数のJAファーマーズマーケット。取材に訪れた19日、午前中に駐車場はいっぱいになるほどの盛況ぶりだった。
今回、「ASEAN農村ふれあいプラザ」は温泉施設・めぐみの湯の入口に開設された。
展示・販売されたのはASEAN(東南アジア諸国連合)各国の農業者グループや農協が製作・販売する地域の特産品。
竹製のバックやかご、木製のサンダルやおもちゃ、水牛の角でつくったサラダサーバーセット、椰子の実製の調味料入れ、マンゴー材のトレーなどなど、まさに東南アジアの農村を感じさせる特産品が並んだ。
今回、「ASEAN農村ふれあいプラザ」は温泉施設・めぐみの湯の入口に開設された。
展示・販売されたのはASEAN(東南アジア諸国連合)各国の農業者グループや農協が製作・販売する地域の特産品。
竹製のバックやかご、木製のサンダルやおもちゃ、水牛の角でつくったサラダサーバーセット、椰子の実製の調味料入れ、マンゴー材のトレーなどなど、まさに東南アジアの農村を感じさせる特産品が並んだ。
http://www.jacom.or.jp/news/images/nous1008031004.jpg なかでも人気があったのはタイ北部のチェンマイの農業者グループがつくっている木のおもちゃ。ルービックキューブのように形を整えるものや、ジグソーパズルのように絵を完成させるおもちゃなどが展示された。
スタッフによると子どもだけでなく「お父さんがはまってしまって、家でやろうと買って帰った人もいました」とか。竹製のバックやパルプを使った帽子などは女性に人気で精巧な手づくり製品に驚いたり、「昔は日本の農村にもあったね」、「どれも温かみが感じられる」、「ずっとこのコーナーがあるといい」などの声も聞かれた。
(写真)
上:JAあぐりタウン げんきの郷」の「めぐみの湯」入口で特産品を展示・販売
下:2階のスペースにはタイの木製おもちゃの体験コーナーも。子どもから大人まで親しまれた
上:JAあぐりタウン げんきの郷」の「めぐみの湯」入口で特産品を展示・販売
下:2階のスペースにはタイの木製おもちゃの体験コーナーも。子どもから大人まで親しまれた
◆共感から協力へ
http://www.jacom.or.jp/news/images/nous1008031003.jpg ASEAN農村ふれあいプラザでは、来場者や特産品を購入した人に特産品のデザインや素材などについてのアンケートを実施し、それらをとりまとめて各国にフィードバックするなど、現地の人たちのマーケティングに役立つ支援も行っているが、今回の会場でもそれを実施した。
また、スタッフによると東京・丸の内(東京国際フォーラム・ごはんミュージアム内)の同プラザで日頃聞かれるのとは、また違った感想があったという。 東京ではデザインや肌触り、珍しいアイテムに関心を寄せる声がもともと多いが、今回のげんきの郷ではそれらに加えて、素材の種類とそれを加工する技術を感心するなど「作る人」への共感が感じられたという。本紙の取材時も「これ、向こうの農協の人たちの仕事なんだね」としきりにうなずいて見入っている人もいるなど、地方での開催ならではの印象を受けた。
「げんきの郷」では今回の開催について「訪れる人に、ここがさまざまな情報発信の場だと理解してもらえればいい。農業や農村の理解につながれば」(総務部の市野喜啓さん)と話す。
会場では小規模農業者の所得向上や生活水準の向上をめざしてアジアの農業者を支援しているJAグループの取り組みもパネルで紹介した。
「興味をもって見てくれる人が多かった。これをきっかけに各地のファーマーズマーケットなどと連携しアジアの農家の姿に触れる機会を各地につくっていきたい」とJA全中。JAでは独自にアジアとの共生運動を展開しているところも多い。そうしたJAの取り組みと合わせて共感と協力の輪が地域に広がることが期待される。
(写真)アセアンの特産品。丁寧で精巧な商品に感心する人も多かった
【アセアン(東南アジア諸国連合】
ブルネイ・ダルサラーム、カンボジア、インドネシア、ラオス、マレーシア、ミャンマー、フィリピン、シンガポール、タイ、ベトナムの10か国。
【日アセアンパートナーシップ強化事業】
日本とアセアン間、アセアン地域内における農業者の組織化や農民組織などの民間レベル、地域レベルでの協力・交流活動を促進する政府の事業。日本政府がEPAを推進するにあたって決定した基本方針「みどりのアジアEPA推進戦略」(04年)に盛り込まれた「EPAを通じたアジアの農山漁村地域の貧困等の解消」に基づくもの。
JAグループはEPAについて「自由化と協力のバランス確保」が必要との観点から農村開発や農協間協力を通じて農業者の生活水準や所得向上をめざすべきと主張してきた。
この事業でJA全中はアセアン事務局の委託を受けて「ASEAN農村ふれあいプラザ」での農村特産物の紹介や販売のほか、▽研修・専門家の派遣を通じた農業者の人材育成、▽ウェブサイトを活用した情報の共有を行い、アセアン農業者の人づくり、モノづくり、組織づくりを支援している。







