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2006年6月11日
【フィリピン=本紙特約通信員・加治康男】日比関係筋は10日までに、在沖米軍のフィリピンへの実質移駐問題について、クルス比国防長官が6月中に訪日し問題を公式な2国間協議事項とするよう日本側に要請する方針であることを明らかにした。現在、比には対テロ移動訓練を名目に2千人規模の米兵が実質駐留しているが、この問題を日比間で正式に討議する場は設けられていなかった。
同筋によると、この数年間、日本側は沖縄の負担軽減を目的に、非公式な2国間協議を重ねてきた。アロヨ大統領はじめ比側は「移動訓練受け入れ拡大」を約束してきた。だが、この日比間の米軍再配置は、現在進行中の米軍再編に公式に組み入れられておらず、米比両国は「日本の態度があいまい」と不満を募らせてきたという。
比政府が問題を公式議題としたい背景には、米政府との間に、新たな米兵比駐留体制が構築されたことがある。米比両政府は今年4月、テロ対策を主眼に比への米軍一時駐留を随時可能にする安全保障協議会(SEB)を設立した。
SEBは、在比米軍基地撤収後の軍事空白を埋め、比での各種合同軍事訓練再開に道を開いた訪問米軍地位協定(VFA、99年批准)を大きく補強した。実質的には米側の意向で、合同演習という体裁なしに対テロ軍事活動を名目に在沖米兵らを随時無制限に比に移駐することが可能となった。
クルス長官の訪日目的は7月下旬マニラで予定される日比首脳会談で、日本側が比側に公式に在沖米軍の比移駐を要請するための態勢を整えるため。関係筋は「公式協議への格上げは再編での財政負担軽減を狙う米政府の意向が強く働いている」とみている。
http://ryukyushimpo.jp/news/storyid-14407-storytopic-3.html
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