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気を取り直して、旅のお話。 カンボジアの首都、プノンペンにて。 プノンペンはカンボジアの中東部に位置する都市だ。 1970年代、ベトナム戦争の余波とポル・ポト率いるクメール・ルージュの社会主義政策・粛清のよって荒廃したが、その後急速に発展し、かつての栄光を取り戻したカンボジアの一大都市である。 そのとある安宿で一人の外国人と知り合った。 名前はクリス。 メガネをかけた、いささかメタボ(アメリカ基準)でほのかな加齢臭を漂わせる中年のおっさんオーストラリア人である。 クリスはオーストラリアの大学で政治学の講義をしているといっていた。 真偽のほどは定かではないが、彼は日本の歴史や政治機構に詳しかった。 明治維新や第二次世界大戦について、外国人の視点から話してくれた。英語が速すぎてよくわかんなかったけど(^^; しかし僕も歴史は得意とするところ。江戸幕府や明治維新、原爆に対する関心という共通項を媒介に、僕たちはすぐ仲良くなった。 そんなこんなで、プノンペン滞在が3日を過ぎた頃、クリスが突然僕を誘った。 「銃を撃ちに行かないか??」 抵抗はあったが、特に断る理由はない。いささか暇を持て余してもいたので、二つ返事でオーケー。 トゥクトゥク(東南アジア御用達のリヤカー引きバイク)を捕まえて、二人で郊外の射撃場へ。 射撃場と言っても、何ともちっぽけなほったて小屋があるだけである。 入り口はデカイ金属の扉で閉じられ、外からは中が見えないようになっている。 違法営業の感が否めないんですけど(・∀・ ; 出てきたのはこれまた胡散臭いカンボジア人。 早速射撃メニューと料金表を持ってくる。ぼったくりバーより良心的じゃないか。 上から目を通す。 ちっちゃいやつ・・・名前は忘れた。旧ソ連製の古いやつだからやめておけと言っていた。そんなのメニューに載せるな!!でも格安で7ドル。 コルトパイソン・・・なかなかデカイ。シティーハンターに出てきそうな本格的な拳銃。12発10ドル。 ライフル・・・自動小銃。3丁くらいあって30発30〜50ドルくらい。高すぎ。 しかし、さらにその下には、 バズーカ・・・一発100ドル 誰が打つんだこんなの!! 銃は人殺しの道具だ。気軽な気持ちできてしまったが、やはり気が咎める。やめようかと思って隣を見ると、2丁のライフルを担ぎ弾倉を斜めに掛けたクリスがたいそうご満悦な表情で言った。 「ランボーみたいだろ( ̄ー ̄)ニヤリ」 アホである。 ここまで来たのだから一回だけやってみようと思い立ち、コルトパイソンを選んだ。 構えと狙いの定め方を教わり、ひとおり打ってみる。 全然当たらない。 弾丸が銃身から飛び出すときの威力はすさまじい。真っ直ぐに伸ばした腕が跳ね上がって、弾は明後日の方向に飛んでいってしまう。 冴羽 獠ってすげーなと思いつつ、こんなもの人間が持つべきではないという率直な恐怖も押し寄せてきた。早く打って終わらせようと思ったそのとき、男が言った。 「ウシ、買わないか?」 「はい( ゚Д゚)??」 全然意味は分からないが、嫌な予感はする。 「ウシだよ。100ドル」 「買ってどうすんの?」 「的にするに決まってるだろ」 やっぱりか!!予感的中。いやいや、絶対買いませんから!こっちは銃を持つことさえ嫌だってのに。 きっぱり拒否。すると、 「ウシは高いか。じゃあニワトリはどうだ??一匹10ドル。安いだろwww」 そーゆー問題じゃないから(;・∀・) 全弾打ち終わって早々に銃を返すと、何やらどでかい音がした。 ビックリして音がした方向に目を向ける。 ΣΣ(゚д゚lll)ズガーン!! クリスがバズーカを発射した音でした。 お前・・・100ドル払ったんかい。 ここからは真面目なお話。 初めて銃を手にしましたが、今思えば良かったと思います。 なぜなら、銃が持つ凶暴性を実感として認識できたから。 銃の危険性とさらなる嫌悪感を抱くことができました。 今でもカンボジア、特にプノンペンでは個人の拳銃所持に歯止めがきかないようでした。町のあちこちに銃放棄を訴える看板が掛かっていました。長距離移動中には、銃殺された死体を2回見ました。 銃が人間を幸福にした歴史はないし、これからもきっとないと思う。 いつの日か、人間の生命を奪う兵器が地上から消え去ることを心から願っています。 写真はカンボジア・シアヌークビルにて。 水溜り、というよりも沼に使っていた水牛です。 よっぽど気持ちいいんだろうなと思いました。
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