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このブログを更新するのは本当に久しぶりになりました。
2月の大雪の時を除いては、週末の花めぐりを楽しむ生業はずっと続いていましたが、
決して悪い意味ではなく、むしろ良い方向に日々やることが多くて、
記事を書く以前に写真の整理さえもままならない状態で。
たいへんなご無沙汰をしていたブログに残せるのはそれでも僅かばかりですが、
昨日12日は、恐らく自身の花めぐりの歴史において、決して忘れられない日となったので、
どうしてもそのことを書き留めておきたくなりました。
群馬県藤岡市「桜山公園」。
晩秋にも花をつける冬桜と、ソメイヨシノをはじめとする春の桜が共演する別天地。
記憶が正しければ2003年に初めて足を運んで以来、
ただ一度、見頃はじめの桜が不安定な気候で僅か3日ほどで散り去ってしまった年を除き、
10年にわたり4月の半ばに通い続けた名園。
その完全な姿を、昨日12日、ようやくこの目で見ることができました。
写真そのものは、タイトルのように最高傑作ではないかもしれません。
それでも、約5時間にわたる散策の一瞬一瞬が何にも代えがたい珠玉。
私は10年ぶりに、心から笑って桜を見ることができたのですから。
思い返すと、もの心ついた時から最も幸せだったのは2004年。
その時は出会う何もかもが美しく、輝かしく、仕事をしている時も休暇を過ごしている時も、
心躍るような楽しみに満ち溢れていました。
それが翌2005年からずっと、3月から4月を中心に、
日常の中でひどく心の痛む出来事が続き、厳冬を越えた桜の姿を見るたびに、
「来年こそは笑って桜を見られるように」
そう願いながら10年間、一度として叶うことはなく。
ですが、もはやその深い悲しみや失望は、此処にはありません。
私は笑って、心から笑って、ようやく桜の許を歩くことができました。
私を取り巻く状況が、ものすごく好転したわけでもありません。
客観的に見たら、寧ろこの10年の中でも望ましくないことの方が多いかもしれません。
うまく説明できないのですが、望ましくないことがあったとしても、
望ましくないという思いから脱出する方法を、ようやく探し当てられた、
そういった状況なのだと思います。
花めぐりの記事にまったくなっていない気がしますが、
私にとって、これが最高傑出の旅でした。
絶望の淵から花に救いを求めるのではなく、
暗闇から這い上がる選択を自ら獲って、花とともに喜ぶ。
そうすれば、より花は美しく生き生きと心に迫ってきてくれる、
いまはその幸いに心から感謝しています*** |
花めぐりの旅
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この週末は南関東の天候が不安定と聞いて、3週連続の房総半島は見合わせることに。
首都圏では目立った積雪は見られないと今朝のニュースで聞きましたが、
私宅のある千葉県北西部では明け方に窓の外を見ると、車の屋根には1センチほどの雪。
どうやは此処は首都圏とは呼べないみたい・・・と苦笑しつつ、
昨日のうちに花めぐりの旅に出ておいて、本当に正解でした。
こちらは、群馬県前橋市「ぐんまフラワーパーク」。
現在イベント温室では、このパークが大切に育てている多種多彩なアザレアの展示が開かれています。
アザレアは、ヨーロッパで温室栽培花として育てられているツツジの一種。
この展示室の規模はさほど広くはありませんが、
ゆったりと眺め歩ける回廊に建てあげられた、彩艶やかなアザレアの秀麗さは見事。
温室のガラス天井越しに射す、やわらかな陽光に浮かび上がるアザレアの微笑み。
その一瞬を切り取ると、もう冷たく暗い冬はとうに取り去られたかのよう。
アザレアとともに温室を彩る春の花。
真冬の花の主たる表情は、スイセンや蝋梅、福寿草に代表される、透明感のある純白や金色。
そんな最中に出会う極彩色のガーベラやデイジー、プリムラの姿はまさしく現実の幻想。
このアザレアのイベント展示は2月2日まで。
次に控えるのは3月3日の桃の節句を踏まえた「花桃まつり」。
目の覚めるような花色に欠乏するこの季節、
慣れ親しんだ北関東の空気感とともに、心あたたまる花の呼吸を感じられるこの場所は
私にとって大切な宝のひとつです。
温室の扉を閉じて外界に足を運ぶと、
厳寒の風をものともせずに花開くクリスマスローズ。
春の訪れはまだまだ先のことなのかもしれませんが、
私の心にはしっかりと、春の呼吸が刻まれました***
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先週に引き続いて、再び千葉県鋸南町へ。
至る所に水仙が咲き継がれる町内において、 最も花の数も多く回遊に心地よい道が備えられている「江月水仙ロード」。 元旦3が日の暖かさが収束し再び厳寒が続く中でも順調に咲き進み、
現在は5〜7分咲ほど。 傷んだ花がほとんど見られない、いわば一番の見頃を迎えています。 散策を始めた午前8時頃は、時折厚い雲に天が覆われる空模様。
ふわりとやわらかな光に包まれる里山を眺めるにはやや薄暗く、 南房総の暖かな海風が氷の壁に阻まれているかのようでしたが、 その透明な空気の中に凛と立ち、雪の河のような流れを描く様もまた、よいものです。 1時間ほど経た後に急速に雲は彼方の空へと消え去り、
長い眠りから覚めたように天地に色彩が甦ります。 その移り変わりたるやまた見事。 先日も同様のことを記しましたが、こちら鋸南町一帯の光景は、
房総の海に近接しながらも、群馬や栃木などの里山を思い起こさせる様相。 千葉県に住みながらすっかり北関東の魅力に憑かれた私にとって、 この季節は最も心の安らぐ花めぐりの地。 あらゆる生命体が育まれるために必要なものは充分に揃い、
過分なものはすべて取り払われたような潔さ。 ただ其処に存在する、水仙の花の香とぬくもり。 その空気感に心を預け、そぞろ歩くことのできる幸い。 とりわけ寒さが苦手な私には、このひと時はまさしく救い。
この町の存在なくして冬を乗り越えることができないとさえ思います。 陽の光さえ天から射せば、南房総ならではのあたたかな風も復活。
遊歩道沿いの木々にはすでに紅梅やロウバイの花までも。 私宅のある千葉県北西部の一角では、まだほころびの蕾さえも見られないというのに。
此処で出会える季節を一足飛びに超えた花灯りには、本当に心から励まされます。
あと1週間から10日ほどで、恐らく満開を迎える水仙ロード。
暦の上でも、最も厳しい寒さはこれから半月くらい続くはずですが、 水仙たちが道を照らすようになれば、あとは次々と目を覚ます新たな花の息吹を待つばかり。 その楽しみこそが真冬の醍醐味。
どうかこれから険しすぎる天候とならず、春が一歩ずつ近づきますように*** |
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新しい年の一番初めの花めぐり。
一昨年ぶりに、その大切な瞬間をこの場所に託せたことを嬉しく思います。 関東でも指折りの温暖の地、千葉県の房総半島の一端にある鋸南町。
例年では、年末年始休暇中最も道路のすいている1月2日を初花の日と決めているのですが、
元旦の夜の天気予報で、朝方に西から突風が吹き荒れると聞いて、 2014年のスタートは昨日1月3日に急遽変更。 わずか1日の違いとはいえ、その待たされた分だけ喜びはひとしおです。 鋸南町は江戸時代の頃から「元名」と呼ばれる水仙の産地として名を知られ、
何気ない道や丘、畑の間の空き地に至るまで、 その姿が見られない箇所がないと思えるほど水仙に満たされた地域。 特にまとまった群生が見られる地域は4か所ほどあるのですが、 それを1日で巡りきってしまっては勿体ありません。 昨日は徒歩で一続きで眺められる「佐久間ダム広場」「をくづれ水仙郷」へ。 房総に足を運ぶときは高速道路も使いますので、朝8時には現地へ到着。
まずはまだ朝陽の色が残る青空の下、「佐久間ダム広場」の群生地へ。 遮るものがほとんどなく終日陽当たりがよいのでしょう、 この丘を染める水仙は5分咲きほどまで進んでいる印象。 佐久間ダムを眼下に眺めて道を進むと、いわゆる「をくづれ水仙郷」の一帯へ。
房総といえば海、というのが一般的な印象と思いますが、此処に至ってはまさしく里山。 千葉県唯一の名山ともいえる鋸山を中心とした山並み、伸びやかな田畑。
金色の菜の花がぬくもりを増し加える地平は、ひと足先の春の野の光景。 のんびり歩いておよそ1時間ほど、車を止めた佐久間ダムへ折り返し。
その道すがらにある大型バスの駐車場付近の水仙はほぼ満開。 10年以上訪れながら、こちらを覗き込んだことは一度もありませんでしたので、 まるで新しい宝箱を開いたような気持ち。 佐久間ダムは梅、桜などの樹木や、水辺の景観を眺めながら丘を散策できる道も整備され、
水源の機能を持つ公共施設というだけでなく、植物公園であり、人々の憩いの場。 最も高い展望スポットから町並みをぐるりと見渡すと、
まるで自身が鳥になってのんびりと天を周遊しているよう。 水辺から流れる風が丘の斜面を立ちのぼり、 足元から頭上に向けて水仙のふわりとした香りを届けてくれる、 そんな自然の優しさに包まれて、ゆったりと心を伸ばして呼吸する。 こんな格別の花めぐりは、この時期はこちらをおいてほかにありません。 ほぼ恒例行事のように、10年近くこの鋸南町を1月2日に訪れていましたが、 昨年の今頃はまだ1分咲きとまで聞いてさすがに諦めたことを思い出すと、 この冬の寒さは幾分救いがあるのかもしれません。 これから先の花々―――福寿草、節分草、ロウバイ、梅たちも、
きっと順調に目を覚ましていくのではないかと思います。 とても幸先のよい新年となりました。
今年も、花を愛し、花に感謝を*** |
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2013年も残すところあと1日。
今年はあまりブログに向かうことができませんでしたが、花はいつでも私とともに在りました。 1年の計は元旦にあり、と言われますが、むしろ私には1年の計は年末にあり。
年末にしっかり振り返ってこそ、次の年を喜んで迎えられる気がするのです。 そのようなわけで、今年の花めぐりの記録を、大小ある出来事とともに残したいと思います。 ***************************************************************************
今年は本当に春の訪れが遅かったように感じます。 通例であれば年明け早々の1月2日に足を運ぶ南房総。 関東では一、二を競う暖かさに包まれて目を覚ます水仙たちに会うために。 そのはずが、見頃を迎えたといえるのは実に1月下旬。
千葉県鋸南町「佐久間ダム親水広場」にて、 ようやく甘くやわらかな香りを放つこの花に会えた時、どれほど嬉しかったことか。 この寒さは2月下旬くらいまで断続的に続き、ロウバイ、福寿草と、
軒並み早春の花たちの開花が大幅に遅れ、花を生きる甲斐の一にする私には、なんとも辛い日々。 ですが、これが思わぬ幸いに。 私の職場では勤続10年目に5日間の連続休暇を取得できる制度があり、
どうにも忙しく取り損ねかけていたのですが、棒に振るのは悔しいので、 3月6日から12日の7日間をそこに充てました。 平日を5日も使えるのですから、通常の土日では手の付けられないほどに混雑する別天地へと、 足を運ぶしかありません!そこで選んだのがこちら。 ↑3月6日:神奈川県小田原市「曽我梅林」
↑3月7日:静岡県河津町「河津桜まつり」
交通費のことを考えれば、此処を2日連続で日帰りの旅にしたのは勿体ない話なのですが、
何よりも空模様との相談になる故、予め宿泊や列車の切符をとることはしない性分。 日帰りの方が気楽で心が休まるのも事実です。 特に河津桜は、まだ私が花めぐりに思いを傾ける遥か前から、ぜひ一度眺めてみたいと思っていた風景。
およそ20年越しの夢がかなったのも、春の訪れが遅かったから。 通常の気候ならば2月下旬位までが見頃で、3月の2週目に入っては花吹雪になっていたでしょう。 ちょうどこの休暇の頃から気温が順調に上がり始め、
7日間のうち1日を除いては天候にも恵まれ、 なんと6日間、陽だまりのぬくもりを感じながら花たちを楽しむことができました。 ですが、ここからがさらに想定外。 上がり始めたと喜んでいた気温が、今度はありえないほどに高まり続け、
3月下旬まで楽しめるはずの各地の梅は次々と咲き急ぎ、 ソメイヨシノの目覚めさえもあっというまに促して、数日後には暖かな嵐。 桜たちは瞬く間に地の上の花筏に・・・という状況で、2013年は桜の記憶がほとんどありません。 なんとも不安定な気候の2013年、花を思う心もかなり不安定な状態でしたが、それもここまで。
4月下旬から9月初旬にかけて、本当に久しぶりに花を見るよりほかに、 優先させるべきことに出会いました。 色彩検定1級に合格した人が、5年間だけ受講資格をいただける「色彩講師養成講座」。 月に一度は土曜・日曜連続で朝から夕方まで講義に発表、しかも宿題の量も相当なもので、
日常の仕事での様々な困難や悩み事とも重なり、いつも何処か追い込まれているような心境。 花めぐりに捻出する時間も激減しましたが、なんとかその隙を縫って訪れた処こそが、 恐らく私を普遍的に惹きつける名園なのでしょう。 ↑春の連休中の栃木県足利市「あしかがフラワーパーク」
↑5月中旬の群馬県館林市「ザ・トレジャーガーデン」
↑5月下旬の千葉県八千代市「京成バラ園」
↑6月中旬の群馬県太田市「太田吉沢ゆり園」
↑7月上旬の茨城県石岡市「茨城県フラワーパーク」
↑8月上旬の群馬県沼田市「たんばらラベンダーパーク」
↑8月下旬の茨城県筑西市「明野ひまわりフェスティバル」
厳しくも楽しく、充実感でいっぱいすぎるほどの講座の終了が近づき、、
最終試験を約10日後に控えた頃、突然言い渡された職場内異動。
社内の諸事情から、今だけはありえないと漠然と思っていただけに、まさしく青天の霹靂。 精神状態は恐らく近年稀に見るほど最悪だった気がしますが、なんとか試験は乗り切れて、 心を少しでも休めるために訪れたのは、埼玉県幸手市「権現堂公園」。 烈火のごとく地を染めるヒガンバナの群生、
紅という色彩がこれほど身体の底から力を与えてくれるとは思いませんでした。 くたびれている場合ではない、なんとか前に進もうと。 そしていよいよ秋バラの季節へと…と期待を寄せていたところ、 立て続けに訪れた大型の台風、全国各地で発生した被害、惨禍。 自然の力は、花々を季節ごとに美しく咲かせ、至福の瞬間を幾度なく与えてくれますが、 その対極に、本当に厳しく険しい刃を持ち合わせていること。 あの大震災以来ずっとそう感じていましたが、今年もまた。 締めくくりは、花の季節がひとたび終幕を迎える直前の折。
真昼は山一帯を包み込む桜に出会い、宵時は闇をあたためる光の宴に酔う。 群馬県藤岡市「桜山公園」と、栃木県足利市「あしかがフラワーパーク」を1日で梯子する、極上の花めぐり。 毎年、桜山の冬桜を眺めると、1年の終わりが刻々と近づくことを感じます。
そして、暫くの間続く水墨画のような山野に、再び色彩が蘇る日を心待ちにするのです。
こう振り返ると、2013年は起伏に富んだ波乱の年でした。
良いこともあれば悪いこともある。 頭では理解していても、心がそれについてゆけるかはまったく別のこと。 ただひとつ言えるのは、乗り越えられる程の苦しみや悲しみであれば、時折は負った方がいい。
その分だけ、喜びや楽しみが何倍にも輝き、訪れる幸いに感謝できるから。 ・・・そういうことなのだと思います。 花は今年も私に、たくさんの喜び、楽しみ、幸いをくれました。 来年もまた、心が必要と求めるとき必要な処へ、会いに行きたいと思います。 訪れてくださった皆様に感謝をこめ、どうぞ良いお年をお迎えください***
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