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投資や外資に付いて、私の中では比較的基本的な事柄なので余り当ブログで触れて来ませんでしたが、メディアのニュースや政治家の外交などを見ていると、どーも、その辺、理解してない人が多いんじゃないか?って気がして来たので、少し「基本」を説明しておきます。
この記事の中で「ロッテが中国に散々投資して雇用を生み出して来たのに、中国は冷徹だ」的な話が出ています。
これと同じ様な話は最近、日米外交でも出てきますよね。
トランプが日本を「好き勝手市場を操作して米国を食い物にして来た」と非難し、それに対して日本側が「それは誤解だ、日本は米国に多くの投資をして多くの雇用を生み出して来ている」と。
これ、実は言い訳になってないんですよね。
本来なら「日本は為替操作はしていない。米国と同じ金融緩和のみだ。そして市場は米国と同等に開放している。ただ分野が多少食い違ってるだけだ」と堂々と反論すべきです。
そこで、日本から海外への投資、(例えば米国への投資なら、米国にしてみれば日本の外資)、海外から日本への投資(日本にしてみれば外資)、当事国にとっての投資は相対国に取っては「外資」となりますので、ここでは「投資」と「外資」はほぼ同意として扱います。
この外資には「良い外資」と「悪い外資」が有ります。
単純に結論だけ言ってしまえば、「どこで儲けるか」の問題です。
国内で儲ける外資は「悪い外資」、海外で儲ける外資は「良い外資」です。
例えば日本にいる外資系企業、マイクロソフトとかでもいいです。
これは「国内で儲ける外資」ですので「悪い外資」です。
基本的に、日本にいる外資は殆どが「悪い外資」です。
例えば、日本で100億の売り上げを上げたとします。
その内、50億は国内の従業員への給与として日本国内に還元されます。
そして20億は法人税でやはり日本に還元され、残りの30億は米国のマイクロソフト本社に配当金として上納されます。
そうすると、国内のお金30億は確実に日本から消えうせて米国に富が移動します。
逆に「良い外資」とは、海外で儲ける外資企業です。
これは例えば、中国にいる企業に多いです。
中国で生産し、生産した商品を海外に輸出して儲けます。
よって、中国人を顧客ターゲットにしていませんので、利益は中国の富では無く、海外の富を吸収します。
よって、輸出で100億の利益を出し、70億は給与と法人税で中国に還元され、残りの30億が企業の親元の国へ富が移動します。
つまり、中国の富は大きくプラスになり、マイナスにはなりません。
日本企業の場合なんか最悪です。
中国で生産し、日本に逆輸入して儲けますので、日本で100億の利益を上げて70億は中国に献上し、残りの30億は日本本社の取締役と株主の儲けで、国内従業員と言う一般国民には富が移動しませんので消費市場は中国と海外進出企業に100億奪われ、その上格差社会になる一方です。
この様な構造を推進するのが「新自由主義」、つまりネオリベラリズムです。
TPPなんかもコレ。
それを否定してるのが、私でありトランプです。
私もトランプも「自由貿易」は賛成の立場ですが、「自由経済」は反対の立場です。
しかし、今のメディアや政治家の発言を見ていると、「自由貿易」と「自由経済」の区別を付けず、ごっちゃにしています。ですからTPPを「自由貿易協定」とか平気で誤った表現を用いてしまうのでしょう。
TPPは自由貿易協定では無くて自由経済協定です。
だからトランプも脱退宣言をした訳です。
上で説明した様に、日本企業は日本の富を中国など海外に移動させる邪悪な経済活動ばかりしています。
これは米国でも同じで、米国企業も米国の富を海外に移動させる経済活動をしています。
これにトランプは怒っているのです。
そして私もそんな日本企業に怒っています。
日米で中国にばかり富を移動させて置いて、どの口で「安保ガー」とか騒いでいるのか、余りにも馬鹿らしい話です。
米国にしてみれば、米国に進出している日本企業も、米国国内で売り上げを立てて、日本本社の取締役や株主「だけ」が儲けている訳で、結局米国の富は(一応)日本に移動してしまいます。(日本国民には移動しないので我々の利益にはなりませんが)
なのに「我々は米国に投資して雇用を生んでいる」なんて言っても、なんの言い訳にもなっていません。
その言い訳が通用するのは、米国で生産し、それを輸出して中国などで売り上げを立てた時だけでしょう。
結局、自由経済を推進すると企業の上層部と株主だけが儲かり、中国を除く全ての国の国民は貧乏にしかなりません。
よって、トランプの保護政策は非常に正しいです。
彼は、「米国企業は海外に進出せずに国内で生産せよ」と言ってる訳です。
日本もこれを見習わないといけません。
一応、ここまで分かりやすく話を単純化しましたが、実際は投資と収益のバランスが有りますので、何が何でも外資は悪だ、と断定も出来ません。
例えば日本企業が米国で工場を建設する為に1兆円投資したとします。
その工場建設や初期設備を米国の建築業界や機器製造業に発注したならば、初期の段階では日本から1兆の富が米国に移動します。
そして10年とか掛けて米国の富を日本に移動させて行く訳ですので、損益分岐点を越えた時点から米国不利、日本有利になって来る、と言う事情も有るにはあります。
(日本有利と言っても我々一般国民の利益にはなりませんが)
しかしそれも確実性の有る話では無く、米国で建設する工場を日本企業に発注するとか、若しくは投資した分を回収する前に売り上げ不信で撤退、など、ギャンブル要素が大きくどちらが有利になりどちらが不利になるか分からない話です。
しかし、大枠では「外資企業は国内で儲けるか海外で儲けるかで良し悪しを決める」と言う考え方で良いと思います。
また、細かい事を言えばバランス問題は他にも有ります。
例えば、日米だけで自由経済活動をしたとします。
本来、日本企業が国内だけでクローズして商売した場合、日本から海外への富の移動は有りません。
日本国内で100億の利益を上げて、国内消費市場に70億円還元され、残りの30億は同じく会社上層部と株主で山分けです。
しかし、日米で自由経済が行われ、その日本企業は米国に移動してしまったとします。
そうすると、日本企業は米国で生産し、米国民に対して商売を行い、米国で100億の利益を上げて70億や米国に還元し、日本本社の上層部と株主に30億の富が移動します。
ここまでは「日本全体の富は30億の利益、米国は30億の損失」です。
しかし、代わりに、米国企業が日本にやってきて、日本で商売し日本で100億の利益を上げれば、日本に70億は還元され、残り30億が米国の企業上層部と株主に渡ります。
そうすると、結果的に日米ではお互いに国内だけで商売してた時と同じ結果になります。
それぞれの企業が30億の富を得て、残り70億は消費市場に還元されるので、日米間で富の移動がプラマイゼロになります。
そうすると、日米と言う大きな括りの中で「内需拡大」効果が得られた、と言う結論になります。
自由経済推進派は、この理想で世界を「一つの市場」にしようとしています。
しかし、それは余りにも非現実的な理想追求でしか有りません。
日本から米国に進出した企業の数と米国から日本に進出した企業の数、そして売り上げまで「全く同じ」にさせることなんか不可能だからです。
必ず趨勢的には「どちらかが有利でどちらかが不利」になりますし、現にそれで中国だけが大儲けで中国だけが軍事大国化してる、と言う現実があります。
よって、自由貿易のみを推進し、自由経済を縮小させるのが、経済構造をシンプル且つ公正に構造化させるのに最適と言えるでしょう。
これによって対中安保もかなり楽になるはずです。
しかし、世界の馬鹿共(自民党など日本も例外では無い)は、未だに自由経済を推進するネオリベラリズムに冒されまくってます。
(もっとも経団連の様に投資家や会社役員側の立場で利己主義的に推進しようとする勢力も強いです。と言うか、この辺の支配階級が政治を動かしているとさえ言えます。)
その上、それら各々の経済システムのメリット・デメリットや違いなども把握せずに頓珍漢な言い訳にもならない事をトランプに反論してたりして恥ずかしいにも程が有ります。
そしてそれを指摘する所か、一緒になってTPPを「自由貿易協定」とか言いまくってる日本のマスコミ。
みなさん、もう少し経済を勉強して下さい。
これじゃ、ほんとに、対中安保もへったくれも有りませんから・・・
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